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[TGS2022]「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」配信番組レポート。「ロックマンエグゼ4」の実機プレイも披露
祝! 日本ゲーム大賞2022フューチャー部門受賞!!
カプコンTV!東京ゲームショウ2022特番は,東京ゲームショウ会場の幕張メッセから生配信された。「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」コーナーも,来場したファンが見守るなかでスタートする。
番組の進行は,カプコンのロックマンユニティ管理人のウッチー氏と,特番アシスタントの池田ショコラさんが担当。そして「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」のディレクターを務める江口名人ことカプコンの江口正和氏と,テレビアニメ「ロックマンエグゼ」シリーズでロックマンを演じた,声優の木村亜希子さんがゲストとして登場した。
番組の冒頭では,「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」が,日本ゲーム大賞2022フューチャー部門を受賞したことが報告された(関連記事)。この特番の直前に行われた授賞式に登壇した江口氏は,ガチガチに緊張したそう。フューチャー部門はこれから発売される期待の作品が,ゲームファンの投票により選ばれる部門ということで,江口氏は「応援いただいている皆さんにいただいたようなもの」と感謝を表していた。
日本ゲーム大賞2022フューチャー部門の授賞式の模様はこちら(リンク)。
本物の台本とともに振り返るアニメ「ロックマンエグゼ」
「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」では,木村さんによる新規ボイスが収録されている。木村さんは「ロックマンエグゼ」シリーズのアニメがスタートした2002年から作品に携わっているわけだが,20年を経てまた「ロックマンエグゼ」のゲームで,ロックマン役を演じられることが本当に嬉しいと語っていた。また,会場の「ロックマンエグゼ」ブースでは,アニメの第1話が映し出されていたが,木村さんはオープニングが流れただけで「わああ」と,盛り上がったそうだ。
ここで,ウッチー氏がアニメ第1話の台本を抜粋したものを取り出したのだが,なんと木村さんはアニメの収録で使われた“本物の台本”を持参していた。これには江口氏らもビックリ。
木村さんはロックマンが登場する最初のシーンもよく覚えているとのこと。主人公の光 熱斗を起こそうと「熱斗くん!」と呼びかける場面だが,なかなか起きないのでフルネームで呼び捨てにするところなどを挙げて,「そうそう!」と一同の共感を呼んでいた。
また,ロックマンを演じるときは,「とにかく真っ直ぐやろう」と心掛けていたそうだ。作品にはほかにも個性的なキャラクターが出てくるため,ロックマンは真っ直ぐ誠実にやろうという気持ちを持って挑んだとか。
江口氏は,第1話をゲーム開発チームの皆さんと一緒に,ミーティングルームで観たそうだ。そこで木村さんの演技を「ああ,ロックマンだ」と思ったという。「本当にイメージ通りで,最初から全然違和感がなかった」という江口氏の太鼓判に,木村さんも喜んでいた。
木村さんとしては,最初は有名なタイトルのアニメ化で,受け入れてもらえるか不安な部分もあったとか。でもやっているうちにどんどん“ロックマンと熱斗くん”というコンビができあがってきたという。ただ,今聞くと,最初の「熱斗くん」という呼び方が,まだこなれていない他人行儀な感じもあるという。だが,そこが実際に熱斗くんとロックマンが初めて出会う場面であることから,江口氏は「演技ではない,本当のお初な感じ」とも評していた。
ところで,会場で流すために第1話の動画に字幕を付けたというウッチー氏によると,台本上のセリフと実際のアニメとで,少し異なっている部分があるという。具体的には「様子が変だぞ」というセリフが,「様子が変だよ」に変更されているとのこと。木村さんは当時,収録現場で「“ぞ”は,“よ”に直してください」とディレクションを受けたと振り返る。木村さんとしても,“よ”のほうがしっくりくると感じられたとか。
また,アニメが5年近くにわたって放送されたこともあって,木村さん自身のんなかでもロックマンは大きな位置を占めているとのこと。ロックマンは放送開始から20年経った今でも遠く離れず,どこか近くにいる存在ということで,これを聞いたファンとしても心が温かくなる。
そんな「ロックマンエグゼ」のアニメはこちらのチャンネル(リンク)でも視聴できる。
ロックマンが“あの歌”を歌う!? 実機プレイで飛び出す制作秘話
ここからは,ゲームの話題にシフト。まずは「ロックマンエグゼ」シリーズの概要と共に,「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」が紹介された。本作に収録されている「ロックマンエグゼ4」は,今回の東京ゲームショウ会場では試遊の対象ではなかったため,ここで特別に江口氏による実機プレイが行われた。
「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」のメインメニューには,“PET”さながらにロックマンの姿が映し出されている。ここでロックマンのいろいろなセリフを聞けたり,彼らしい仕草が見られたりできるようになっているのだ。
この画面のまましばらく操作せずにいると,ふとロックマンが後ろを向いて鼻歌を歌い出した。これは「ロックマンエグゼ」シリーズでおなじみ,クイズくんの歌らしい。番組では会場のほかのブースのざわめきも聞こえることから少し聞き取りづらかったが,よく聞いてみると「いってみよ〜やってみよう! さーぁ さぁさぁ(チャッチャー)クイズアワ〜〜」と確かに歌っている。これには池田ショコラさんも「かわいい〜」と反応していた。
ちなみに,クイズくんの歌の作詞作曲は江口氏によるもの。このメロディーは,1作目の開発当時からすでに江口氏のなかでできあがっていたものの,今日まで発表する機会がなかったとか。それをどうにか世に出したいと,今回,木村さんに歌唱をお願いしたらしい。
江口氏は,その歌の収録にカプコン社内からリモートで立ち立ち会ったそうだ。江口氏の歌声をリモートでつながったPCから流して,スタジオで録音。その音源をヘビロテして木村さんに覚えてもらったという。そんな前代未聞の収録に,木村さんはやはり苦労された様子。
そもそも今回の「アドバンスドコレクション」のボイス収録で,久々にロックマンを演じることになった木村さんは,アニメのロックマンの声を再現するべく,「熱斗くん」というセリフを言いながらチューニングを行っていたそうだが,このクイズの歌のときはチューニングで合わせたこともどこかへ飛んでしまったそうだ。
木村さんに無茶振りのうえ,何テイクもやってもらったことから,江口氏も申し訳なさそうにしていた。その一方で,これを聞くためだけに本作を買っても損はないと,力強くアピールしていた。
さて,続いては気になる「ロックマンエグゼ4」のゲーム本編へ。今回プレイするのは「トーナメント レッドサン」バージョンだ。先ほど話題にあがっていた熱斗くんを起こすシーンから始まるのだが,木村さんの「熱斗くん,あさだよ!」の生アフレコに会場からも拍手が。ちなみに木村さんはアニメが放送された当時「ロックマンエグゼ」をプレイしていたとのこと。それは収録現場に集った人たちも同様で,「どこまでやった?」とよく話していたそうだ。
そんなエピソードで盛り上がりつつ,江口氏が華麗なウイルスバスティングを披露していく。ちなみに江口氏は20数年前,東京ゲームショウで「ロックマンエグゼ」を出展した際に初めて人前でデモプレイをしたそう。そこでは緊張からか,ファイアマンと戦って負けてしまったらしく,ちょっぴり苦い思い出として残っているようだ。
江口氏からはチュートリアルから登場する「プログラムくん」にまつわる興味深いエピソードも飛び出した。「ロックマンエグゼ」シリーズに長らく携わるなかで,プログラムくんは本当にいると感じたことが何度もあるという。ゲームの開発期間中,江口氏がずっと使っていたモニターが,マスターロムが無事受領されたという連絡が届いた瞬間に,ブツンと切れて壊れてしまったという。それ以前から画面の端に縦線が入っていたそうで,そろそろ寿命だったと思われるが,マスターアップを見届けるまで頑張ってくれたのかもしれない。そんな逸話を聞くと,頑張っているプログラムくんの姿が目に浮かぶようだ。
ロックマンとダークロックマンの演じ分けに鳥肌!
実機プレイはここでシーンを変えて,シェードマンとの対決の場面へ。イベントバトルを経て,ロックマンが拾ったダークチップの危険性を知る場面までが公開された。これをきっかけに,ダークロックマンが生まれるわけだが,アニメではロックマンとダークロックマンを木村さんが一人で演じていた。同じ画面に出る場合では別録りをしていたが,そうでなければパパパッとロックマンとダークロックマンに声を切り替えながら演じたという。
ここで,そんなロックマンとダークロックマンが対峙するシーンを木村さんに朗読してもらうことに。ダークロックマンの「ロックマン バトルチップ ダークソード!」から始まる一連のセリフをクールに発したかと思えば,対するロックマンの「お前なんかにボクたちは負けない!」というアツい返し。これには会場からも大きな拍手が起こり,ウッチーさんもほぼ直角の最敬礼を見せていた。
続いて「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」のギャラリー機能が紹介された。ここではゲームで使用されている188曲が聴けるほか,1000点以上のイラストが閲覧可能とのことで,とても充実した内容となっている。
番組のエンディングでは,木村さんが「ここに来られてすごく嬉しいです。いちファンとして発売を楽しみにしています」とコメント。また息子さんも本作を楽しみにしているとのことで,作品のテーマでもある“つながり”を感じられた。
そして江口氏から「フューチャー部門の受賞のように,皆さまに支えられ,力をもらっていることでやってこれているタイトルです。これからも皆様とつながっていられるように引き続き応援よろしくお願いします」と,改めて感謝の言葉が伝えられた。最後は「ロックマンエグゼ」イベントなどで恒例の「バトルオペレーション! セット!」「イン!」の掛け声で締めくくられた。
「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション Vol.1」公式サイト
東京ゲームショウ2022公式サイト
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