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「クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション」インプレッション。戦闘まわりの新機能でサクサクプレイが可能に
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印刷2022/04/05 22:00

プレイレポート

「クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション」インプレッション。戦闘まわりの新機能でサクサクプレイが可能に

 スクウェア・エニックスは2022年4月7日,「クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション」PS4/Xbox One/Switch)の配信を開始する(PC版は4月8日にSteamで配信予定)。本作は,旧スクウェアから1999年に発売されたPlayStation用RPG「クロノ・クロス」のリマスター版で,その原型となったスーパーファミコン用ソフト「ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-」も併せて収録している。
 今回,配信開始に先駆けて本作のPS4版をプレイする機会を得たので,新たに追加された機能を中心に,インプレッションを交えて紹介する。

画像集#001のサムネイル/「クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション」インプレッション。戦闘まわりの新機能でサクサクプレイが可能に

 「クロノ・クロス」は,もともと1995年発売の「クロノ・トリガー」の続編として発表されたが,参加クリエイターや世界観,バトルシステムなどの面でかなり異なるゲームに仕上がっている。
 また「クロノ・クロス」のストーリーは,「クロノ・トリガー」の物語によって生じたさまざまな未来の1つを描いているという設定で,両者が直接つながっているような描写があるわけではないが,密接な関わりがあり,「クロノ・クロス」では「クロノ・トリガー」の20年後の物語が描かれる。
 大きな違いの1つがゲームの舞台で,「クロノ・トリガー」は過去・現代・未来を行き来したが,「クロノ・クロス」は主人公・セルジュが本来暮らす「ホーム」と,彼が10年前の事故で亡くなっている「アナザー」という並行する2つの世界を行き来しながら冒険を進める展開となっている。

アナザーの住人は,成長したセルジュの姿を知らない
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セルジュは,アナザーで何者かから追われることに
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 そうしたストーリーの中で,セルジュの仲間になるキャラクターは40体以上におよぶ。彼らを仲間にする手段は,単に会話中の選択肢を選ぶだけというものから,複雑な手順を要するものまでさまざま。中には,攻略情報がなければ条件がまず分からないキャラクターもいるので,自力で全員を仲間にするのはかなりチャレンジしがいがある。

ポシュルは,ヒントに気づけばゲームスタート直後から仲間になる
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特定の仲間を特定のタイミングでパーティに加えていると,その後の展開が変わることも
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 今回のリマスター版で最初に目を引くのはビジュアルの刷新で,キャラクターの3DモデルがHD化されたことにより,鮮明かつシャープになった印象を受ける。また全キャラクターのイラストも,キャラクターデザインを手がけた結城信輝氏によってリファインされ,スッキリした印象になった。この3Dモデルおよびイラストは,オリジナル版を選択することもできる。
 加えてBGMも,オリジナル版の作曲を手がけた光田康典氏によってほとんどの音源がリファインされ,音質が向上している。

3DモデルとテキストフォントのHD化,そして背景フィルターによって,ゲーム画面全体をリファインしている
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 リマスター版で追加された機能は,主にバトルに関するものだ。もともと「クロノ・クロス」のバトルは,セルジュと仲間2人を組み合わせたパーティを編成して戦う,シンボルエンカウントのコマンドバトルである。

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 それだけ聞くとシンプルな内容だが,実際には考えることが次々に現れる。例えば仲間と敵には属性の相性があるので,登場する強敵やボスに合わせてパーティ編成を考えなければならない。
 またパーティメンバーそれぞれの「エレメントグリッド」には,スキルや魔法,消費アイテムなどの総称となる「エレメント」を配置できるのだが,配置した各エレメントは基本的に1バトルにつき1回しか使えない。そこで,敵の弱点を突くエレメントや回復エレメントを複数用意するなど,あらかじめ準備しておく必要がある。
 さらにはシステム「クロス・シーケンス・バトル」により,パーティメンバー各自にスタミナが残っている限りは,行動順をプレイヤーが任意に決められるので,それを利用した大技もある……などなど,奥が深くやり込みがいのあるバトルに仕上がっている。

バトルを想定してエレメントを選択・配置するのも,ゲームとしての楽しさの1つだが……
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 一方そうした奥深さは,裏を返すとそこまでやり込みたくないプレイヤーにとっては敬遠したくなる要因でもある。そんなプレイヤーにうってつけなのが,新機能の「バトル強化」だ。この機能をONにすると,敵からのほとんどの攻撃が当たらなくなり(一部例外あり),またパーティメンバーのエレメントパワーが最大になる。これに,やはり新機能の「オートバトル」を組み合わせれば,ゲーム画面を見ていなくともボスバトルを含むほとんどのバトルに勝利できてしまう。

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 ただしオートバトル中のパーティメンバーは,通常攻撃しか繰り出さないので,バトル終了までに時間がかかるというデメリットもある。そこで使いたいのが,これまた新機能の「ゲームスピード変更」だ。オリジナル版ではゲームスピードを速める,あるいはスローにする機能は,ゲームを一度クリアしなければ使えなかったが,リマスター版で最初からアンロックされている。

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 ゲームスピードを速めてもまだ時間がかかると感じるバトルもあるにはあるが,その場合はメールやメッセージが来ていないか手元のスマホでチェックする,小腹が空いたのでおやつを取りに行くといったように,リアルのちょっとした用を足す時間に充ててしまえばいい。このバトルに関する3つの新機能は,2022年のゲームプレイ環境らしい機能と言えるだろう。
 なお,回避率が高いなど,通常攻撃が通りにくい敵も一部存在する。そういった敵と遭遇したら,オートバトルをOFFにして,素直に手動でエレメントを使ったほうがいい。

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 そしてさらにすごい新機能が,「エンカウントOFF」である。これは,フィールド上で敵のシンボルと接触してもバトルが発生しなくなり,探索がしやすくなるという機能だ。「それだとレベル上げのために,別途バトルをする時間が必要になるのでは?」と思う人もいるかもしれないが,「クロノ・クロス」は要所に登場する敵を倒して「レベルスター」を獲得すると仲間全員が成長するというシステムを採用しているため,ほぼ心配無用。「バトルは面倒で苦手だが,ストーリーの展開が気になる」という人は,積極的に活用したいところだ。

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 そのほか,ゲーム画面のアスペクト比を変更できる新機能も追加された。オリジナル版と同じ4:3の「ノーマル」,16:9の「フル」,ノーマルを拡大する「ズーム」の3タイプを好みに合わせて選択できる。

フル画面を選択した場合の表示
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 本編とは別に収録されている「ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-」は,1996年にスーパーファミコン向けのゲーム配信サービス「サテラビュー」にて配信された,サウンドノベルタイプのゲームだ。サテラビューのサービス終了に伴いプレイすることが困難になっていたが,今回のリマスターに併せて,復活を遂げたというわけである。

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 本作は全7シナリオで構成され,1つのシナリオをクリアするごとに次をプレイできる。加藤正人氏が脚本を手がけた最初のシナリオ「Kid 盗めない宝石編」は,「クロノ・トリガー」からつながる「クロノ・クロス」の原型となっており,セルジュやキッド,ヤマネコといったキャラクターやアカシア龍騎士団,「凍てついた炎」といったワードが登場する。

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 23年の時を経てリマスターされた「クロノ・クロス」。当時を思い出して戦略/戦術的にじっくりバトルを追求するもよし,面倒なことは新機能を駆使してすべてすっ飛ばし,ストーリーのおいしい部分だけを堪能したり,あるいは仲間捜しに専念したりするもよし。今回のリマスター版は,オリジナル版が複雑かつ緻密な内容で随所まで作り込まれていただけに,こうして今なおさまざまな楽しみ方ができる内容に仕上がったと言える。

要所に繰り返し挟まれるカットシーンが,謎めいた印象を深めていく
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「クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション」公式サイト

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