企画記事
世界中のZ世代を熱狂させる「Roblox」とは何なのか。メタバース界に台頭する“ゲーム版YouTube”
それから約15年の歴史を積み重ねた「Roblox」は現在,PC / Xbox One / iOS / Androidに対応し,2021年11月には1日あたりのアクティブユーザー数が,4940万人になったと発表されている。そして大多数のプレイヤーはティーンエイジャー,いわゆるZ世代の若者たちだという。
ちなみに「Roblox」は,リリース当初から爆発的な人気を獲得していたというわけではない。2020年ごろをさかいにデイリーアクティブユーザー数が上昇し,急成長を遂げている。ピンときた人もいるとおり,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のもたらした世界的なパンデミックが,この急成長に少なからぬ影響を及ぼしているのだろう。
ステイホームの時間が1日の大半を占めるようになり,学校や,放課後に立ち寄る遊び場所といったリアルではなく,バーチャルで出会える「Roblox」が彼らの新たな“たまり場”になった,というストーリーは想像に難くない。
そんな若者たちから人気を集める「Roblox」とは,いったいどんなタイトルなのか。ゲームの始め方から,解説していこう。
「Roblox」公式サイト
「Roblox」ダウンロードページ
「Roblox」ダウンロードページ
「Roblox」の始め方
「Roblox」を遊ぶためには,公式サイトやアプリ(iOS /Android※それぞれストアページに遷移)を通じてユーザー登録を済ませる必要がある。といっても生年月日,ユーザーネーム,パスワード,そして性別(任意)を入力し,利用規約に同意し,プライバシーポリシーを承認したうえで“新規登録”ボタンを押すだけという,シンプルな手順を踏めば完了だ。
登録を済ませて「Roblox」にログインすると,メインメニュー画面へと遷移する。自身のアイコンをクリックするとプロフィールの編集や,マイアバターの設定が可能だ。
準備が整ったら,あとはメインメニュー画面に表示されている無数のゲームの中から,遊びたいものを好きなだけ遊べばいい。ゲームによってはいわゆる課金アイテム,有料サービスも存在するが,基本的には無料でプレイできる。
個人/企業制作のゲームが無数に存在
初心者でも遊びやすいゲームはどれ?
「Roblox」内で公開されているゲームは,いずれも個人や企業によって制作されたもの。約15年にわたってサービスされているだけあり,いまやその数は5000万以上という膨大さだ。
各ゲームは「格闘と戦闘」や「現実世界ロールプレイ」といったジャンルに分けられているため,気になるジャンルから探すというのも手だが,既存のジャンルには,とても押し込めないゲームも多数存在する。「Roblox」の世界に飛び込んだはいいものの,「どのゲームを遊んだらいいのか」と迷う初心者は少なくないかもしれない。
そこで,「Roblox」初心者でも遊びやすいと思われるゲームを,いくつかピックアップして紹介していこう
「エピックミニゲーム」
開発者:TypicalType氏
参加者たちがロビーに集まり,さまざまなミニゲームに挑戦していくという内容の「エピックミニゲーム」。ロビーで待機していれば自動でミニゲームが始まり,勝利を目指すことになる。
ミニゲームによるが,参加者とは全員がライバル同士になることもあれば,2つのチームに分かれて勝敗を競う,はたまた全員の協力が不可欠というケースもある。
戦果に応じて「エピックミニゲーム」内専用のコインを獲得でき,ためたコインはロビー内の露店でアバター(「エピックミニゲーム」内でのみ反映される)などを購入するときに使える。
「Snowball.io」
開発者:More Fun氏
雪玉を作ってみんな吹き飛ばそう,というシンプルなデスマッチゲーム。時間経過に応じて狭くなっていくステージで,雪玉を転がしてライバルにぶつけ,ステージ外に弾き飛ばすことが目的となる。勝者は最後まで生き残った1人のみ。
雪玉は転がしていると大きくなり,吹き飛ばす威力も上昇する。しかしぶつけた雪玉はなくなり,新たな雪玉をある程度まで大きくするまでは,ほかのライバルから格好の的にされてしまう。ルールはシンプルだが,駆け引きが意外とアツい。
「シャークバイト」(SharkBite)
開発者:Abracadabra氏
「サメ」と「サバイバー」に分かれて戦う非対称型対戦ゲーム。「サメ」は参加者の中からランダムで選ばれ,残りは「サバイバー」となって,「サメ」VS.「サバイバー」の激闘を繰り広げることになる。
もちろん戦場は海の上であり,「サバイバー」は銃とボート(ほかのサバイバーと同乗も可能)を与えられる。銃を撃ち「サメ」の体力をゼロにする,または制限時間内を逃げ切れば「サバイバー」の勝利だが,それまでに「サバイバー」全員が倒されたら「サメ」の勝ちとなる。
「サメ」は巨大かつタフなのに,「サバイバー」やボートは「サメ」の一撃でバラバラになってしまうほどもろい。「サバイバー」側は数の有利をうまく使って「サメ」を追い詰めよう。
まれにランダムイベントが発生し,倒された「サバイバー」が「サメ」になったりすることがある。
遊ぶだけでは満ち足りない!
クリエイティビティを刺激された人へ
本筋からはやや外れるが,自分も「Roblox」のゲームを作成し,公開したいと考える人がいるかもしれない。そんな人は,下記のリンク先から「Roblox Studio」をダウンロード&インストールしてみよう(Roblox StudioにはWindows版とMac版がある)。
「Roblox Studio」
「Roblox Studio」を使ったゲーム制作には,専門的なプログラミングの知識は必要なく(スクリプトの知識は必要),豊富なテンプレートをベースに,ゲームを構築できるようになっている。もちろん,(作成できる人は)1から作った3Dデータなどを取り込むことも可能だが,オブジェクトやエフェクトなどは一通り揃っているので,「試しに作ってみる」から始めてみてはいかがだろうか。
“ゲーム版YouTube”と表現される「Roblox」
全国紙の1つ,日本経済新聞(日経新聞)がも取り上げていたが,「Roblox」は“ゲーム版YouTube”と表現されることも多い。「Roblox」の大きな特徴は,個人や企業が開発者として公開したゲームをユーザーがプレイし,アプリ内課金が利用されると,開発者に収益が発生するという仕組みだ。そこからYouTube(YouTuber)を連想する人もいるだろう。
物心がついたときからオンラインの世界に慣れ親しんでいるZ世代の若者たちにとって,「Roblox」はSNSなどと変わらないコミュニケーションツールの1つなのかもしれない。野球やサッカーをしていた公園が,3Dの仮想空間に置き換わっただけなのだ。
加えて「Roblox」内のゲームのほとんどは,時間やお金をかけてキャラクターを育成するような要素はほとんどない。ゲーマーのためのゲームであれば,練習に時間を費やしたり,奮発して有利なアイテムを購入したりしたすること自体が楽しさにつながる。しかし,大多数の若者が目的とするのは,ゲームで勝ち負けを競ったりすることではなく,ゲームを通じた交流なのだろう。
日本における「Roblox」の知名度は高いとは言えないかもしれないが,本作が世界トップクラスのDAU(もう一度書くが4940万!)を誇るモンスタータイトルであることは変わりなく,話題のサービスを柔軟に受け入れる日本の若者が,ゲーム版YouTubeとも喧伝される流行のオンラインゲーミングプラットフォームに興味を示さないというのも考えづらい。
純粋にタイトルとして興味を持ったり,未来におけるゲームの定義を見定めたいと考えたりする人は,このホリデーシーズンに「Roblox」を押さえてみてはどうだろう。
「Roblox」公式サイト
「Roblox」ダウンロードページ
「Roblox」ダウンロードページ
キーワード
(C)2022 Roblox Corporation.
(C)2022 Roblox Corporation.
(C)2022 Roblox Corporation.
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