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TCG業界の新たな試み。「Shadowverse EVOLVE」最強ショップ店員決定戦を観戦してきた
「Shadowverse EVOLVE」公式サイト
「Shadowverse EVOLVE」ではショップ大会や交流会といった気軽に参加できる大会から,予選を突破した強者だけが参加できる「Shadowverse EVOLVE Japan Championship」などの大型大会まで,数多くのイベントが開催されている。こうした大会の開催に力を尽くしているのが,日本全国のカードショップに勤める店員だ。
カードショップの店員は大会を運営する立場なので,自身が大会に参加するのはなかなか難しい。そこで「大会に参加する立場として楽しんでほしい」という思いから生まれたのが,ブシロード公認カードショップの従業員のみが参加資格を有する,「Shadowverse EVOLVE」最強ショップ店員決定戦なのだ。
ブシロード本社の特設会場に集結した参加者は,実に75名にのぼる。大会の前々日に上京し,近隣のショップで開催された別の大会に参加して調整したという参加者もいたそうだ。大会にかける並々ならぬ意気込みがうかがえる。
「バトル! シャドウバース!」の掛け声によりスタートした予選は,スイスドロー形式で行われた。参加者は全員,同業者という珍しい環境もあってか,対戦相手と名刺交換や挨拶を交わす光景がしばしば見られた。
終始,笑い声や歓声が聞こえる雰囲気で進行した予選は7回戦まで行われ,決勝トーナメントに進出する8名が決まった。ジャッジの立会いの下,最高峰のショップ店員によるさらに熾烈な戦いが繰り広げられた。
決勝戦まで勝ち残ったのは,flat-工房 秋葉原店のえんがわ選手とオレタン福岡天神店のナカジマ選手だ。この戦いを制したえんがわ選手が見事,全国のショップ店員の頂点に輝いている。
えんがわ選手は2022年夏に開催された「Shadowverse EVOLVE Grand Prix 2022 福岡」で優勝した実力者として知られる。決勝戦の結果を伝えられた会場では「やっぱり!」という声が次々と聞かれた。
えんがわ選手は「名実ともに最強のショップ店員になれて素直に嬉しいです。対戦前に名刺を交換するのは初めての体験で,いろいろな方とコミュニケーションをとれたのが非常に面白かったと思います。flat-工房 秋葉原店では発売初日から遊べるデッキを売っています。(エボルヴを)始めたい方は,ぜひ来ていただきたいです」とコメント。優勝の喜びとともに,ショップ店員らしいアピールをしっかりと行っていた。
イベント終了後,プロデューサーを務めるブシロードの河津博志氏にお話をうかがったので,以下に紹介させていただこう。
4Gamer:
なぜショップ店員のみの大会を開いたのでしょうか。
河津氏:
カードショップの店員には「エボルヴ」をプレイするのが,すごく好きな方がけっこういらっしゃいます。しかし普段ショップで働いていると,カードゲームをなかなかプレイできないこともあり,そういう方々の戦う機会を設けたいと考えました。
4Gamer:
実際に開催してみていかがでしたか。
河津氏:
すごく遠方からいらっしゃった方もいて,我々の予想よりはるかに多く来ていただけて嬉しいです。ショップで働きながら,実はプレイヤーとして他店に出入りしていて,今日初めてお互いが店員だったと知ったという話もありました。大会を通じて法人同士の意見交換をできるつながりを作れたのは,すごく重要だと思っています。
4Gamer:
今後もこうした大会を開催していくのでしょうか。
河津氏:
やっていきたいと思っています。過去には企業対抗戦なども開催しましたが,カードゲームのコミュニティはいろいろなところにありますので,今後どのコミュニティでやるのかを考えたいです。
この日の参加者は,北は青森県,南は福岡県から上京していた。ショップ店員オンリー大会という珍しさもあるだろうが,「Shadowverse EVOLVE」というタイトルが持つ熱量があればこそだろう。
普段は裏方に徹しながら,プレイヤーとしてカードゲームの面白さを知り尽くしている店員は多い。カードゲーム業界の最前線にいるショップ店員が活躍できる場があれば,業界そのものに活力を与えられそうだ。今回の試みはカードゲーム業界の今後を占ううえでも,大きな意味を持っているのかもしれないと感じた1日だった。
「Shadowverse EVOLVE」公式サイト
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