プレイレポート
「アストロシティミニV」インプレッション。これは縦型シューティングの名作が集結した“尖ったアイテム”だ
収録タイトルは次の通りで,22タイトルになる
ZAXXON(1982)
テラクレスタ(1985)
コスモポリス ギャリバン(1985)
アクションファイター(1986)
TATSUJIN(1988)
レッスルウォー(1989)
鮫!鮫!鮫!(1989)
雷電(1990)
アウトゾーン(1990,アーケード版初忠実移植)
ソニックウイングス(1992)
達人王(1992,アーケード版初忠実移植)
ドギューン!!(1992,アーケード版初忠実移植)
デザートブレイカー(1992,アーケード版初忠実移植)
BATSUGUN(1993)
V・V(ヴイ・ファイヴ,1993)
戦国エース(1993)
疾風魔法大作戦(1994)
ガンバード(1994)
ストライカーズ1945(1995)
アームドポリス バトライダー(1998,アーケード版初移植)
バトルバクレイド アンリミテッドバージョン(1999,アーケード版初忠実移植)
原典的な「ムーンクレスタ」に始まり,縦シューが多く登場した1990年代をしっかりと押さえたラインナップだ。おっさん世代においては,記憶しているタイトルがちらほらあるだろうし,最近シューティングを遊び始めた人も,目にしたタイトルがあるといった具合だろう。
システム面を見ると,「かんたんセーブ」が今風だ。Fボタンを押下で,そのときの状況のセーブを複数でき,またFボタン長押しでロードできるというもの。苦手なシーンの前にセーブして,事故ったらロードしてリトライといった遊び方ができる。当時,フツーにクリアしていた人もいるはずだが,いまやってみると「当時の俺,どうやってクリアしてたの」となりがちなので,加齢によるさまざまな性能低下を素直に受け入れて,適宜「かんたんセーブ」を活用するといいだろう。なお「アームドポリス バトライダー」は非対応だ。
また「デモループ機能」もうれしい。本稿作成中にも活用しているが,選んだタイトルから一定法則で収録タイトルのアドバタイズデモをループできる機能だ。環境BGM的に最高である。22台用意してアドバタイズデモを流すとゲームセンターそのままになるが,さすがにハイコストの極みなので,お気に入りタイトルのアドバタイズデモを流しつつ,他のゲームを遊ぶ使い方もアリだろう。
HDMI出力は720pで,フレームレートは録画してみたところ60fps。また,本体の設定から画面を90度/270度回転させた状態にできるため,ピボット対応ディスプレイがあれば,画面いっぱいで縦シューが楽しめるというわけだ。
昨今,ピボット対応のディスプレイは低価格傾向にあるし,モニターアーム環境であれば,それほど手間なくご満悦環境で遊べる。また「アストロシティミニ アーケードスティック」「アストロシティミニ コントロールパッド」が対応している。ちなみにメガドライブミニ付属のコントローラーでも操作できたが,クレジットボタンが足りないなど不便が多く,素直に「アストロシティミニ コントロールパッド」を購入したほうがいい。
筆者と縦シューを振り返ってみると,「バーチャファイター2」であまり連勝できないときの気分転換にプレイしたことがきっかけと記憶している。そのときのタイトルは「戦国エース」。サクッとゲームオーバーになってしまい,難しいなぁとリトライして以降,「疾風魔法大作戦」「GUNBIRD」「ストライカーズ1945」「首領蜂」「蒼穹紅蓮隊」などをプレイをしていた(雷電もプレイしていたが,旅行先だったかもしれない)。
その後,「怒首領蜂」ショックがあった。弾幕系シューティングの同タイトルだが,どうもお肌に合わず,隣にあった「レイストーム」にのめり込んだ。そういえば,弾幕系シューティングの先駆けは「バトルガレッガ」だが,よく足を運んでいたゲームセンターにはなぜかなかった(ハズ)。
アーケードで最後にやりこんでいたのは「ゼロガンナー2」だ。縦シューというよりは,360度シューティングになるが「ゼロガンナー2-」になってマルチプラットフォーム展開をしている。なお,「レイストーム」「蒼穹紅蓮隊」は縦シューに属するが,横画面。
そんなわけで,ひと通り遊んでみたのだが,やっぱり思い入れのある「戦国エース」「疾風魔法大作戦」「GUNBIRD」「ストライカーズ1945」が楽しい。1コインクリアはすっかりできなくなってしまっていたが,なんだかんだでパターンは覚えていた(ただ,体が追いついてこない)。とりわけ,「疾風魔法大作戦」はレース要素もあって,ライバルの邪魔も大事と,若いゲーマーにも楽しめるのではないだろうか。
「アストロシティミニVゲームセンタースタイルキット」があれば,あの頃のゲーセンに浸れる
インテリア用として,「アストロシティミニVゲームセンタースタイルキット」も登場する。
「アストロシティミニVゲームセンタースタイルキット」は,ゲームセンターの筐体を再現できるもので,ベースと椅子,インストラクションパネル,インストラクションシールがまとまったものだ。ざっくりいうと「アストロシティミニゲームセンタースタイルキット」とインストラクションシールとパッケージが変更されたものになるが,存在感が急激に増すほか,ベースは貯金箱機能もあるので,思い入れが強いのならば購入するといいだろう。なお,「アストロシティミニVゲームセンタースタイルキット」単品はAmazonのみでの取り扱いになる。
「アストロシティミニ」「アストロシティミニV」にゲームセンタースタイルキットを取り付けて並べてみた。どこか違うのかと思ったが,目に分かる違いはあまり発見できなかった。何かあるんですか,セガさん(※編注:こちらは付属のシールがV仕様になっています)。
温故知新的な収録タイトルだが,気にせず遊んでいい
「アストロシティミニV」は縦シュー満載の尖ったアイテムになるが,当時のファンとしては納得のいく作りといえる。最近,シューティング沼に入りつつあるのであれば,ムーンクレスタやZAXXONで原典的な作りを楽しんだあと,高度化していく縦シュー群を楽しみ,タイトルごとの特徴を体感するといいだろう。そうすると「バトルバクレイド アンリミテッドバージョン」が,1周回って難しいけどすごい楽しいなあとなるのではないだろうか。
もちろん,徐々に1980年代に向かっていく遊び方もアリだ。「アストロシティミニ」に続いて,「アストロシティミニV」は,ただのファンアイテムに終わってない。ゲーマーならばこそ,体感しておくべきゲームハードだ。買おう。
「アストロシティミニ V」公式サイト
- 関連タイトル:
アストロシティミニ V
- この記事のURL:
SEGA and SEGA logo are registered trademarks of SEGA Co., Ltd. or its affiliates.