インタビュー
DMM GAMESの新作「天啓パラドクス」インタビュー。開発/運営を担当するKMSのキーマンたちに聞いた,ゲーム制作へのこだわりと新たな挑戦
「フラワーナイトガール」「オトギフロンティア」「ミストトレインガールズ〜霧の世界の車窓から〜」で知られるDMM GAMESとKMSのタッグによる新作で,重厚な世界観,戦術性の高いバトル,個性的な美少女たちが魅力の本作は,どのような思いをもって制作されたのか。開発を担当したKMSのキーマンである,プロデューサーの石渡真人氏,開発ディレクターの菅野雄真氏,開発エンジニアのリーダーKLISHEVICH KIRILL氏に話を聞いた。
「天啓パラドクス」公式サイト
KMS初の挑戦となった“3Dキャラクター達が動くゲーム”
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。せっかくブラウザ版のリリース直前(※インタビューは4月11日収録)というタイミングなので,まずは今の心境からお聞かせいただければと思います。
石渡真人氏(以下,石渡氏):
自信を持って世に送り出せる作品に仕上がっているので,プレイヤーの皆さんからのよい反応をいただけるという期待はあります。それでもやはり,こうリリース日が近づくと「本当に皆さんに受け入れてもらえるのだろうか」という不安は出てきますね。
菅野雄真氏(以下,菅野氏):
そうですよね。しっかりと作り上げることができて,予定どおりにリリース日を迎えられることにホッとはしていますが,開発中は紆余曲折もありましたから……。
4Gamer:
紆余曲折というお話は気になりますが,それはまた後ほど聞かせてください。
ではあらためて,本作の始まりについてうかがいたいと思います。どのようなコンセプトで企画がスタートしたのでしょう。
石渡氏:
最初から決めていたのが,2Dではなく“3Dを使った”ゲームを作るということですね。
4Gamer:
ゲームが発表されたとき,これにまず驚かされました。ブラウザゲームファンとして,KMSと言えば2Dの可愛いキャラクターという印象がありますから。やはりそこは本作の核となる部分としてあったんですね。
石渡氏:
はい。おっしゃるとおりKMSは2Dのゲームを開発してきたメーカーで,3Dキャラクターを扱うことはなかなかの挑戦でもありました。そもそも企画を立てた時点では,3Dに深い知見のあるメンバーが少なかったですから。なので,ある程度の“試行錯誤”があることは覚悟していました。
4Gamer:
なぜ本作の開発で,そのようなチャレンジをしてみようと思ったのでしょう。
石渡氏:
初めてのことなので不安だらけでしたが,「リスクがあっても,新しいゲームを制作したい」という気持ちを優先し,ここはチャレンジしてみようと。戦術性の高いバトルシステムに挑んだのも同様の理由からですね。
4Gamer:
なるほど。試遊したときに「3DになってもKMSらしいキャラクターのかわいさは健在だな」と感じたので,ノウハウがない状態で開発が始まっていたとは思いませんでした。
石渡氏:
たしかにスタートは不安が多くて,開発中の苦労もいろいろとありました。でも,少しずつですが“KMSらしさ”が出せるようになって,よい形に仕上げることができたので,挑戦してよかったなとあらためて思います。何より,少しずつ3Dの勉強をしながら開発していくのが楽しかったですね。
4Gamer:
DMM GAMESとはどの段階から共に制作を始めたのですか? それぞれどのような役割を担っているのでしょう。
石渡氏:
「ミストトレインガールズ」をリリースした2020年9月ごろにはすでに開発を進めていましたが,DMM GAMESとの共同制作はそのあとからですね。ある程度“3DタクティクスRPG”という部分が確認できるモック(試作品)を作り終えたのち,それを見ながら共に企画を再度練り直したところからでしょうか。
世界観やゲームシステムといったゲームの中身は,基本的にKMSが担当しています。DMM GAMESの担当は,主にゲーム内容を含むプロジェクト全体の方向性についてですね。どういった作品に仕上げていくかを話し合い,制作を進めていきました。
4Gamer:
一見するといわゆる“王道ファンタジー”ながら,重厚で謎深いストーリーが特徴となっていますよね。なかなか複雑な部分がある本作の世界観ですが,これはどの段階で決まったのでしょう。
菅野氏:
4Gamer:
たしかにまったく別物ですね。なぜそこまで大きく世界観を変えたのでしょうか。
石渡氏:
いろいろな考えがありましたが,DMM GAMESというプラットフォームで出すゲームとして「今出すならどのような世界観がいいのか」をあらためて考え直したかったという部分が大きかったかなと思います。
4Gamer:
DMM GAMESには多種多様な世界観のゲームがあるので,ほかのタイトルと被らないようにするのか,あえて王道で行くのか……みたいなところでの悩みはありそうです。
石渡氏:
それもありましたね。そのあたりは,リリースするタイミングなども込みでDMM GAMESとしっかり話し合いました。
最終的には「奇をてらわず,王道ファンタジーにしよう」という話になったのですが,それが決まるまで,菅野と夜な夜なカラオケボックスで議論したことを思い出します(笑)。
4Gamer:
世界観の変更が決まったのはどのタイミングだったんですか?
菅野氏:
今から1年前くらいですね。
4Gamer:
えっ。では,この1年で世界観に合ったシナリオを仕上げて,脚本を起こしてボイスを収録したんですか?
菅野氏:
はい。これがなかなかタフなスケジュールでした(笑)。当然,ストーリーだけではなくキャラクターのデザインも世界観に合ったものに直したわけですから。
4Gamer:
紆余曲折というのはこの話だったのですね。作業量を考えると,1年では相当きつそうですが……そのあたりはさすがKMSの開発力ですね。
石渡氏:
いえいえ。でも,あらためて思い返してみると,本当に予定どおりリリースできてよかったなとしみじみ思います(笑)。
重厚な世界観と物語だけど,重苦しくない。多くの人に楽しんでもらうための工夫
4Gamer:
世界観が決まってからは,どのようにゲームの開発が進んでいったのでしょう。
菅野氏:
まず「みんなが思い浮かべる“王道ファンタジー”ってなんだろう」ということに向き合い,ゲームシステムにもマッチする部分もあって「七つの大罪」をテーマにすることを決めました。
4Gamer:
7つの国や「大罪の戒律」など,キーとなる部分にはそれらを感じますね。
菅野氏:
はい。さらに「七つの美徳」の要素を入れ,人間の二面性のようなものを表現できるシナリオを考えました。そこから,七つの大罪に対応するような国や地域を作り,その国に住まう人々の特徴をしっかり考えていくうち,世界観が自然と広がり,深いものにもなっていきましたね。
4Gamer:
属性ではなく,出身地でグループ分けされているのは面白いと感じました。各キャラクターの解説文から,その国や地域の状況が垣間見えるところもいいですよね。
菅野氏:
キャラクター個別のテキストやシナリオといった,メインストーリー以外の部分で世界観を読み解いていけるような仕組みだと,プレイしている人たちも楽しいかなと。その辺の考えもあって,メインストーリーではあえて説明しすぎないようにしました。
4Gamer:
ストーリーについて教えてください。主人公は「災禍の導き手」という天啓によって“全世界の敵”という扱いを受けながら,その災禍を払うべく冒険に出ますよね。
主人公はすごく重いものを背負っていて,描かれ方によっては読み進めにくくなりそうなものですが,物語はどういうテーマで,どのような見せ方を意図して制作されたのでしょう。
菅野氏:
主人公の大きな目的に「災禍の導き手という汚名を晴らす」「マカロンの記憶を取り戻す」という2つがあるんですが,おっしゃるとおり,どちらも見せ方によっては重くなりすぎると思い,そこはしっかり考えて取り組みました。
物語の軸になる部分はたしかに重苦しいものがあるのですが,全体としては喜怒哀楽,山あり谷ありのメリハリの効いた,コミカルな場面もたくさん入っている雰囲気に仕上げています。
4Gamer:
それで言うと人物描写もコミカルというか,重苦しいものにはなっていないですよね。マカロンは底抜けに明るくて食いしん坊という,辛い境遇にあることを感じさせないものがありました。
菅野氏:
はい。主人公も,“全世界の敵”ってものすごい扱いを受けているわけですが,本人はあっけらかんとしていたりで。
4Gamer:
主人公を付け狙う天啓のエンフォーサーたちなんかは,テンション高めでパワーがありました。開発の気合が見えるというか,あの3人は人気が出そうだと(笑)。
菅野氏:
天啓のエンフォーサーは,それこそシナリオライターに「オバカな3人組がほしいんだよね」とオーダーして生まれたキャラクターです(笑)。本当にいい感じに,魅力的に仕上げてくれて。あと,ハンペンとミルフィーユという,しゃべるモンスター2匹にも注目してほしいですね。
4Gamer:
見た目がかわいくて,口調も特徴的でなごみますね。
菅野氏:
こういった個性的なキャラクターや,ちょっとした日常風景で笑っていただけるようなコメディシーンは,多くのプレイヤーの皆さんが楽しめるよう注力した部分です。シリアス一辺倒だと遊ぶ人を限定してしまいかねないので,間口は広くしたいと。
4Gamer:
そんな魅力的なキャラクターや世界観を表現するグラフィックスについて聞かせてください。先ほど,初の挑戦となった3Dでの制作の話がありましたが,具体的にどこで苦労したのか,どのようなこだわりをもって取り組まれたのかを知りたいです。
石渡氏:
4Gamer:
2D作品のクオリティがあるぶん,それに見劣るものにはできないと。それは全体のバランスというだけではなく,一人ひとりを見ていったのですか?
石渡氏:
ええ。まずは作ってみて,実際にゲームに出して,プレイして感じたことを反映させるために作り直し,またそれをゲームに出して……という繰り返しで作り上げていきました。本当にリリース直前まで調整していたキャラクターもいます。
4Gamer:
本当に細かい部分までデザインされている印象があるのですが,とくにこだわったところはどこでしょう。
菅野氏:
かわいさはもちろんですが,健康的というか肉感的というか,むっちりした感じですね。
4Gamer:
ああ,ソフィアの太ももには,そのあたりのこだわりを感じます。
菅野氏:
ありがとうございます。そこはけっこう狙ってました(笑)。
KLISHEVICH KIRILL氏(以下,KIRILL氏)
あと,キャラクターのしぐさや表情ですね。かわいい顔を作ること自体はそこまで大変ではなかったのですが,動きや表情でかわいさを表現するのが本当に難しくて。技術的なところだけで解決できるものではなくて,実際にゲーム内で動かし,何度もチェックしながら作り上げていきました。
遊びやすさと歯ごたえを。もう一つの新たなチャレンジとなったタクティクスバトル
4Gamer:
ではバトルシステムはどうでしょう。これも新しいことへの挑戦の一つという話でしたが,なぜシミュレーションRPGのような,戦術性を重視したタクティクスバトルというシステムを採用したのでしょう。
石渡氏:
これまでのDMM GAMESとのタッグ作品では,遊びやすさや分かりやすさを重視したバトルになっていて,ターン制のコマンド選択式を採用してきました。
そのあたりはプレイヤーの皆さんに評価いただけていたので,そのいいところを守りながら,今度は新しい形のバトルにしたいと。そこからは試行錯誤がありましたね。
4Gamer:
すぐにタクティクスバトルには行かなかったと。
石渡氏:
はい。当初はリアルタイムバトルで行こうという考えがあったんですが,今までKMSが扱っていないような新しいシステムはないか,このゲームに合うシステムはどれなのかといった部分でいろいろな仕組みを考えました。
そうしてたどり着いたのがタクティクスバトルなんですが,新しいチャレンジになるという部分はもちろん決め手なんですけど,それ以前に私自身がタクティクスバトル好きというのも大きかったりします(笑)。
4Gamer:
遊びやすさや分かりやすさという点では,これまでのターン制のコマンドバトルに比べるとそのバランス取りが難しかったのではないでしょうか。
菅野氏:
はい。こういった戦術性のあるゲームをプレイしない人が見たとき,難しそうに見えてはいけませんから。そのあたりは,チュートリアルなどで遊びながら覚えられるような仕組みを意識して作りました。
スマホで手軽に遊べるようにしたいというのがあったので,その工夫も必要不可欠だと考えていましたね。
4Gamer:
試遊した際,難度は高めに設定されているという印象でした。ある程度はオートで進められるけど,わりと序盤で壁にぶつかるという。このあたりの難度調整はどんな考えがあって設定されたのでしょう。
石渡氏:
しっかりキャラ育成をすればぎりぎりオートでも戦えるけど,それだけでは強敵に勝つのが難しいというバランスになっています。こういったゲームに不慣れな人でも楽しめるようにしつつ,タクティクスバトルの戦術性の面白さも味わえるよう意識して調整しました。
百戦錬磨の戦術ゲームファンには,メインストーリー以外のイベントに高難度ステージを用意しているので,ここで自身の腕と育成したキャラクターの力を試してほしいですね。
4Gamer:
不慣れな人向けという点だと,アイコンやテキストがパッと目に入るというか,視覚的な部分での分かりやすさは高いなと感じました。
石渡氏:
ありがとうございます。手軽に遊べるようユーザーインタフェースは見やすさ,分かりやすさを意識して工夫しました。操作方法もですね。スキルとターゲットを選択すると,自動で移動して攻撃します。
KIRILL氏
PCならマウスクリック,スマホならタップでの操作となりますが,なるべくマウスや手を動かさずに済むようにしたいなと。そういう思いもあって,操作に必要なアイコンも画面右下に集めています。
菅野氏:
ゲーム性の高さとお手軽さって相反するものなので,両方をいい塩梅にというのは大変でしたが,ここはしっかり作りこむべきところだと意識していました。PCとスマホの両方で楽しめるものにするため,シミュレーションゲームの研究を重ねた部分でもあります。
4Gamer:
戦術性あるバトルはそこそこに,愛を込めて育てたキャラクターが戦う姿をオートで眺めたいというタイプのプレイヤーもいると思うのですが,そのあたりってどうなのでしょう。
菅野氏:
もちろん,キャラクターを愛でたいという皆さんのことも考えて設計しています。分かりやすいところだと視点の変更ですね。
本格的に戦術を練ってバトルに挑みたい人は見下ろし視点でマップを確認しながら,キャラクターを愛でたい人は,視点を切り替えながらいろいろな角度で推しの子を眺める……といった感じで,プレイスタイルに合ったゲームの楽しみ方ができるかなと思います。
石渡氏:
遊びやすさの話で言うと,主にスマホで遊ぶ人に配慮した,戦闘画面のない周回機能があります。オフラインでも周回が進むので,じっくり育成を進めたくてもなかなか時間が取れないという人も,この機能をうまく活用してパーティを育ててほしいですね。
“かわいい”は女の子だけじゃない。モンスターやSDキャラモデルとその見せ方へのこだわり
4Gamer:
バトルのシステムだと,モンスターを仲間にしてバトル時に召喚できるところが面白いなと思いました。
石渡氏:
これも紆余曲折あったシステムですね(笑)。
最初は,モンスターもパーティ内に編成する仕様だったのですが,キャラクター推しなゲームでもあるので,それによってかわいい女の子を配置できる場所が減るのはいかがなものかと。
4Gamer:
たしかに,強キャラ揃えてパーティを編成したらモンスターだらけになったら,ちょっと複雑な気持ちになりそうです(笑)。
石渡氏:
そうですよね。なので,いったんモンスターの参戦自体がなしになったんです。
4Gamer:
そこからなぜモンスターは復活したんでしょう。
石渡氏:
それからしばらく後,バトルを検証していたときなんですが,仮でモンスターを配置して戦わせてたんですね。それを眺めていたら,見た目や動きがあまりにも愛くるしくて「これは入れないわけにはいかないぞ!」となりまして(笑)。
菅野氏:
復活の理由は本当に衝動的にというか,「かわいいからやっぱり出したい!」だったという(笑)。
ただ,それでもやはり女の子たちの枠を減らす形は避けたいので,ではどうしようと。また一からその悩みにぶつかるわけですが,女の子のユニットそれぞれのサポートキャラクターとして召喚するという形に落ち着きました。
KIRILL氏:
もともとは召喚スキルの一種として考えていたのですが,それをもう少し発展させた形ですね。パーティメンバーとの差別化みたいなところでプレイヤーが操作できない仕様となっていますが,これが戦術面でもいい変化を生んでくれているかなと思います。
4Gamer:
呼び出されたモンスターだから,自由に動き回ってもらった方がそれらしいというのもありますね。
いろいろな種類のモンスターがいるので,これを“配合”とか“合体”とかいう形で新しいモンスターを生み出せる……みたいなものって考えていたりするのでしょうか。
菅野氏:
開発当初はモンスター同士を掛け合わせてさらに強いモンスターを誕生させたいというのがあったのですが,新規のモンスターを追加するごとに配合パターンが増えていくので,それは難しいなと。泣く泣くですが途中で断念し,素材を消費してモンスターを生み出す形にしました。
4Gamer:
なるほど。たしかに定期的なキャラ追加が前提にあるゲームだと,“配合”みたいな形は難しいですね。そもそもモンスターの数自体,サービス開始時点からたくさんいますからね。かわいいものや不気味なもの,いかにも強そうなかっこいいものなど,どれも個性的で。
石渡氏:
女の子たちと同様,モンスターの設定もこだわりを持って挑みました。デザインもですね。こちらも,初期からはけっこう変わっているものも多いです。
4Gamer:
試遊した際にいくつかモンスターを召喚しましたが,「やっぱりかわいい! バトルに出す!」ってなった気持ちはよく分かります。バトルのグラフィックスの話だと,カットインの演出が印象的です。これもキャラクターのSDモデルの動きがかっこよくて。
石渡氏:
カットインの演出は相当ブラッシュアップしました。初期のものから完成版まで,並べて見てもらいたいくらいです(笑)。
どの視点からでも見栄えがよく,さらにキャラクターの個性が分かるようなものという細かなオーダーだったのですが,クリエイターがみんなそれにノリよく応えてくれて。そのあたりも演出の“勢い”みたいなところに出ているかと思います。
4Gamer:
ほかにもいろいろあるのですが,ともかくキャラクターの動きが細かいところに驚かされました。状態異常専用のモーションまであって,「アイコンで済ませないのか」と。
石渡氏:
いやでも,見た目が変化するのはかわいいでしょう?
4Gamer:
おっしゃるとおりです(笑)。
SDキャラでここまでやっていることに驚きなのですが,より表現の幅を広げるため,キャラクターの頭身を上げるという選択肢はあったのか気になります。
石渡氏:
新しい挑戦という意味ではあったのかもしれないですが,KMSにはそれとはまた別に“SDキャラクターをいかにかわいく見せるか”というこだわりがあるんですね。3Dになってもそれは貫こうと。
あと,純粋にゲームの遊びやすさという点でも,やはりSDキャラだなというのがありました。クリックやタッチでキャラクターを選択する際,SDキャラのほうが選びやすいんですよね。
4Gamer:
せっかくキャラクターの話をたっぷりしてもらったので……というのも変な話ですが,皆さんのお気に入りのキャラクターが誰なのかも教えてもらえませんか? 彼女たちを送り出す側として,答えにくいかもしれませんが。
KIRILL氏:
菅野氏:
私は,ゲーム内のショップに行くと「いらっしゃいませー」と出迎えてくれるエリーザちゃんです。イベントシーンを見てもらえば分かると思うのですが,本当にいい子なんです!
石渡氏:
個人的な好みで言えばソフィアなんですが,思い入れがあるのはスーザンですね。
世界観設定がファンタジーになる前からいるキャラクターで,ゲーム開発が進むとともに今の姿へと成長していったんです。なので,彼女の顔を見るたび,これまで歩んできた道のりがよみがえる感じがするんですよ。
4Gamer:
初期の世界観のころからいるキャラクターも残っているんですね。
石渡氏:
ええ。もちろん見た目の雰囲気や衣装は世界観に合わせて変わっていますが,開発初期からいるキャラクターは少なくないです。
4Gamer:
今後,ガチャやイベントで衣装違いのキャラクターが出るとき,当時のデザインを活かしたものがあると面白いですね。
菅野氏:
デザインは残っていると思いますが,どうでしょう(笑)。ともあれ,ほかにも魅力的なキャラクターがたくさんいるので,皆さんにはぜひゲームをプレイしてもらって,彼女たちと出会ってほしいですね。
4Gamer:
このインタビューが掲載されるころには,ブラウザ版に続きスマホ版のサービスも始まっていると思います。今後はどのようにゲームを発展させていくのか,そのあたりをうかがえればと思います。
石渡氏:
これは本作に限らずではあるのですが,“新しい体験をユーザーに提供する”というのがKMSの運営のポリシーとしてあります。どんどん新しい要素を追加していくつもりですので,そのあたりは期待してほしいですね。
プレイヤーの皆さんの声も運営に反映していきたいので,ご意見やご要望もいただければ嬉しいです。
菅野氏:
4月末に「ゴールデンウィークキャンペーン」が始まるので,まずはこれを活用しながらゲームを楽しんでほしいですね。ログインボーナスのアイテム配布やランクアップに役立つコンテンツなど,育成が進めやすくなるイベントを行います。
5月中を目安に,ほかのプレイヤーと非同期で対戦する「バトルアリーナ」を実装する予定なので,そこも意識しつつパーティを強化していただければと。
4Gamer:
シナリオの追加はどうでしょうか。
菅野氏:
5月前半にメインストーリーの新章を追加する予定です。ほかにも季節に合わせたイベントシナリオを用意していますのでご期待ください。
石渡氏:
あとキャラクターの追加もですね。最初のうちは3Dに悪戦苦闘したというお話をしましたが,今では知見もたまり,安定してキャラクターの制作ができています。定期的にキャラクターを増やしていきますので,そこは安心してご期待いただければと。
4Gamer:
最後に,読者へのメッセージをお願いします。
菅野氏:
プレイヤーの皆さんとともにこの「天啓パラドクス」を作り上げていくことを理想としています。ゲームをプレイしたら,気になったことや感想として皆さんの声を届けてもらえると嬉しいです。私たち自身が面白いと思えるものをしっかりお届けしていきますので,ぜひゲームを楽しんでください。
KIRILL氏
エンジニアチームとしては,不具合がなく,スムーズに遊べるような環境を整えていくことが何より重要だと考えています。責任をもって取り組んでいきますので,「天啓パラドクス」をプレイしていただけると嬉しいです。
石渡氏:
いろいろな人たちが楽しめるような,間口の広さを意識してゲームを制作してきました。メインストーリーはもちろんですが,ほかにも楽しめるものをたくさん用意していますので,まずは気軽にゲームを始めていただきたいですね。
もし途中でゲームに行き詰ってしまったら,キャラクターたちを見直してみてください。育成方法はシンプルで,必要なアイテムもさまざまな形で手に入ります。こういったゲームに慣れていない人でも,しっかりとキャラクターを育てることができますので,自分のペースでキャラクターたちを育成し,物語を楽しんでください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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(C)2021 EXNOA LLC/KMS,inc.
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