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[GDC 2023]ビジュアルもシステムも“ただものではない”。「超探偵事件簿 レインコード」の世界初公開デモを小高和剛氏と一緒に見る
少しずつではあるものの,キャラクターや基本のゲーム進行などの情報が出てきているが,それでもまだ謎が多い本作。今回は,「街の探索」「事件の調査」「謎迷宮」という3つのパートを見ながら,気になるところや未公開のシステムなどについて,可能なかぎり聞いてきた。
まずは街の探索から。舞台となるカナイ区は,雨が常に降り続けている不思議な街だ。街全体が3Dフィールドとなっており,自由に歩き回れる。エリアによってガラリと雰囲気が変わり,開始すぐは怪しげなネオンが光る雑多な,いわゆる“サイバーパンク”なイメージの街並みだったが,ギンマ地区というエリアに移動すると景色は一変。中央に大きな道路が通り,その道沿いにはクラシックでリッチな印象のデパートらしき建物や博物館が並ぶ高級エリアとなった。
最初の印象は,探偵ものといえばの街・ロンドンだったが,街のあちこちにてるてる坊主がぶら下がっていたり,メキシカンな雰囲気のキッチンカーが止まっていたりと,街を歩いていると“現実にありそうだけどどこでもない”という,そんな不思議な感覚になっていく。
中心にそびえ立つのは「カナイタワー」。カナイ区の象徴ということなのだが,傘の骨の部分が広がるようなデザインのタワーはなんだか不気味で,“何かありそう”と感じさせられる。古めかしいレンガ積みの建物だが,信号はホログラムで街路樹は雨による腐敗を避けるためケースで守られているなど,この街を支配下に置く超巨大企業「アマテラス社」の科学力の高さも感じられる。
街歩きのシーンでは雨が降っていたのだが,雨の日に漂う特有の空気感がしっかりと表現されており印象的だった。路面には所々に水溜まりができていて,その上をパチャパチャと音を立てて歩く。道路にたくさんある排水溝は,「ああ,本当に雨ばかりの街なんだ」と感じさせる。敷石やレンガの質感もクオリティが高く,雨に薄れるビル群のような遠景も,没入感を高めている。
「グラフィックスや雨の表現は,Switchというハードの限界までいってるんじゃないかってくらいやってます」とのこと。世界観をしっかり作り込んでユーザーに届けるべく,重くなりすぎないようギリギリの調整をしながらも,こだわりをもって作っているそうだ。
街の探索シーンでは,とある事件を追う様子が映し出された。ここでは,プレイヤーが操作する主人公の「ユーマ=ココヘッド」と,ユーマに取り憑いた「死に神ちゃん」,世界探偵機構に所属する超探偵の一人「ハララ=ナイトメア」が一緒に行動している。街を歩いているとほかの超探偵にも出会い,各々が自身のやり方で調査を進めているのがわかる。この辺りも実に芸が細かい。
街には話しかけられるキャラクターもおり,そこからサブクエストが発生することもある。サブクエストもなかなかのボリュームで,メインストーリーばかりではなく,ちょっとした寄り道感覚で街での“お使い”を楽しめるようだ。スキルの種類も多彩で,クエストの報酬でそれらを取得したり強化したりもできるという。
さて,犯行現場で事件があったの3か月近く前のこと。すでに警察組織の現場検証も終わっているはずで,何かが残されている様子はない。
そこで“超探偵”ハララ=ナイトメアの出番だ。ハララは「過去視」という探偵特殊能力をもっており,それによって事件現場の第一発見時の状況を“視る”ことができる。
といっても,ユーマはそれをただ見ているだけではない。ハララの力を借り,自分自身で調査していくのだ。ユーマには,特定の条件下で超探偵たちから特殊能力が共有されるという,不思議な特徴がある。こうして個性豊かな超探偵たちと共にさまざまな事件を調査し,解決を目指すわけだ。
調査の仕方は,基本的に怪しいところを探してチェックしていくというシンプルなもの。このあたりは「ダンガンロンパ」シリーズのファンならすんなり遊べる。
大きく異なるのが,キャラクターが動くという点。自身で操作しているときも,イベントシーンの時も3Dモデルのキャラクターたちは常に動き,セリフに表示される2Dイラストも表情が目まぐるしく,そして豊かに変化する。
アニメのように楽しめるものを目指しているということだったが,たしかにこれはアニメを視聴するような感覚で物語や謎解きを楽しめそうだ。
事件を調査し,真相をつかむための証拠が集まったら,現実世界の謎が具現化した「謎迷宮」へ。これが,人間には干渉できない空間であり,それだけに(いい意味で)やりたい放題な世界となっている。
辿り着いたのは,虚無に浮かぶ先ほどの事件現場。どうやって密室状態にしたのかを,集めた証拠を手がかりに再現して謎を解くのだが,そうこうしているうちに床が崩れ始めて大騒ぎに。水着姿の死に神ちゃんが「黒ひげ危機一発」みたいになって,事件解決につながるキーワードを打ったらポーンと飛び,ちょっとしたご褒美シーンののちビームを放つ。調査の邪魔をする何者かがやってきてバトルになるなど,何が起こるかわからないカオスな展開だ。
やっていることは基本,真実を明かすための謎解きと,集めた証拠を突きつけるバトル(推理デスマッチ)なのだが,その見せ方や楽しませ方がなかなかに斬新だ。バトルは右に行くか左に行くかの移動と攻撃程度のシンプルなもので,アクションが苦手という人は超探偵のアシストを活用することで簡単にクリアできる。
今回は自分自身でプレイしたわけではないため,細かいところまで見られなかったが,街のオブジェクトから感じ取れるバックグラウンドや,今までにない推理の見せ方などには,相当なこだわりが垣間見えた。
細かく話すとネタバレになるうえ,映像で見ないと伝わりにくい部分もあり,うまく伝えられずもどかしいが,ともかく“ただものではない推理ゲーム”であることは間違いない。発売までおよそ3か月。まだまだ秘密は隠されているようなので,今後の情報公開も楽しみだ。
「超探偵事件簿 レインコード」公式サイト
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