プレイレポート
「超次元ゲイム ネプテューヌ Sisters vs Sisters」プレイレポート。スマホからVTuberまで,オタク界の今を映すシナリオが楽しい
「超次元ゲイム ネプテューヌ Sisters vs Sisters」公式サイト
スマホに席巻されたゲイムギョウ界を救うため,妹達が立ち上がる
本作のストーリーは,最新モデルのスマホ「マジフォン」によって奪われたシェアとゲイムギョウ界の平和を取り戻すために,女神候補生であるネプギア,ユニ,ロム,ラムの4人が立ち上がるというもの。
シリーズファンならご存じのとおり,ネプギアはゲイムギョウ界の守護女神の1人であるネプテューヌの妹,ユニはノワールの妹,ロムとラムはブランの双子の妹だ。四女神の中で唯一,妹がいないベールは,女神候補生達を自分の妹のように可愛がっている。
そんなネプギア達はあるとき,遥か海の先にある「ぴーしー大陸」からの救援要請を受けて不在だった四女神の代わりに依頼を受け,とある研究施設に向かうことに。しかし,無事に目的を果たすことはできたものの,そこで出会った「灰色の女神」によってカプセルに閉じ込められ,深い眠りに落ちてしまう。
次にネプギア達が目を覚ましたのは,なんと2年後のゲイムギョウ界。そこでは,突然大量のモンスターが出現する「バズール現象」によってプラネテューヌが陥落しており,守護女神であるネプテューヌは行方不明になっていた。さらに,人々はマジフォンのゲームやSNSに依存する生活を送っており,ほとんどのシェアが奪われてしまっている。
この状況に大きなショックを受けたネプギアだったが,新たな守護女神として人々を守ることを決意。ネプテューヌを探すため,ほかの女神候補生達と共に旅立ち,スマホが大好きな記憶喪失のギャル系女子・マホ,彼女の相棒で,ぴーしー大陸のクリエイターであるアンリといった人々と出会い,さまざまな出来事を経て成長していく。
バズール現象の裏では,かつてゲイムギョウ界を苦しめた犯罪神マジェコンヌや,本作で初登場となる灰色の女神「グレイシスター」が暗躍している。とくにグレイシスターはネプギアのことを知っており,時には彼女を守るような行動も取るなど,謎の多い存在だ。
本作で面白いのが,スマホやSNS,バーチャルYouTuberなど,今っぽいネタが詰め込まれたシナリオ。ネプギア達のマジフォンには「みんつぶ」なるSNSがインストールされており,皆のつぶやきを読んだり,「いいね」をしたり,クエストを受注できたりと,ゲームに欠かせない存在だが,急速に発展したマジフォン文化に戸惑っており,それにドップリ浸かっているマホとの温度差がユーモラスに描かれている。
今どきのオタク文化を語るうえでは欠かせないバーチャルYouTuberもネタになっている。中でもディープなオタクとして知られるベールは,今やすっかり美少女VTuberの信者で,デレデレしながらスパチャで愛(課金)を貢いでいるようだ。シェアを奪われてしまった立場なのに,こんなことでいいんだろうか……。
オリジナルのコンボと,3人の連携プレイでモンスターを倒せ
ここからは冒険とバトルを見ていこう。本作では,フィールドをうろついているモンスターに触れると,シームレスでバトルが始まる。パーティメンバーは最大3人で,プレイヤーが操作していない2人はオートで戦うが,いつでも交代が可能だ。
バトルには,敵の動きを見極めて攻撃したり,ガードやステップで回避したりといったアクション性があり,臨機応変に行動することが求められる。さらに,後述する「AP」「タクティカルゲージ」「女神ゲージ」という3つのリソースを管理する必要もあり,操作はシンプルながら,奥深い駆け引きを楽しめる。
バトルの基本となるのが,通常技である「コンボスキル」を使った攻撃だ。戦闘中は□ボタンと×ボタンでコンボスキルを使用でき,ボタンを連打すると竜巻を放ったり,氷を落としたりと,さまざまな技が連続で発動する。
面白いのが,コンボの1段目にはこの技,2段目にはこの技……というように,連打の何段目にどの技が出るかを自由に設定できる「コンボメイク」というシステムだ。コンボスキルには,敵を怯ませやすい「パワー」,発動が早い「ラピッド」,敵の防御を崩してガードブレイク状態にしやすい「ブレイク」の3系統が存在するので,自分の戦略に合わせて組んでみよう。
これらに加え,「特定の技のあとに出すと威力が上がる」という技も存在しているため,どの順番で技を出すかを試行錯誤するのが楽しい。もちろん,威力を重視してコンボの全段をパワーにしたり,ガードが堅い敵に対抗するためにブレイクばかりで固めたりといったセッティングもアリだ。
とは言え,ただボタンを連打しているだけではバトルに勝てない敵もいる。コンボスキルを使うと「AP」が消費され,ゼロになると技が使えなくなるのだ。APは時間経過で回復するが,まだAPが残っているキャラクターに操作を切り替えるとそのまま攻撃を続けられるので,3人で力を合わせてモンスターに立ち向かおう。
さらに,技のヒット中にタイミング良くほかのキャラクターに切り替えると,連携攻撃「チェイン」が発生し,ダメージ倍率が上昇する。HPが高く,のけぞりにくいボスとの戦いでは,それぞれのAPを管理しつつ,チェインをつないで効率よく戦うのが重要だ。
ほかにもバトルでは,時間経過や攻撃をヒットさせることで増える「タクティカルゲージ」が溜まると,特殊技「タクティカルスキル」を発動できる。タクティカルスキルの効果は攻撃,回復,バフとさまざまで,使用することでAPの上限が増える効果もあるため,タクティカルスキルを使えば使うほど強力なコンボを繰り出せるようになる。
また,戦闘中に「女神ゲージ」が半分まで溜まると,キャラクター固有の必殺技「エグゼドライヴ」が発動できるようになり,MAXになると一定時間変身する「女神化」が可能だ。女神化している間はAP消費なしでコンボスキルを出すことができ,さらにトドメのエグゼドライヴも使用できるので,怒濤のラッシュでバトルアニメのクライマックスのような爽快感を味わえるのだ。
バトルを有利にするためには「ゲームディスク」も開発しておきたい。ゲームディスクには,入手経験値が増えたり,ガード時にAPが回復したりといった特殊なアビリティが付与されており,装備したキャラクターを強化してくれる。
FPSやアクションなどのジャンル,開発者,サポートアイテムを選び,開発費を支払うと,一定時間後にゲームディスクが完成。組み合わせによって,出来上がるディスクとアビリティが変化するので,いろいろなパターンを試してみよう。
個人的に楽しかったのが,キャラクターに帽子や羽根などの装飾品を付けられるコーディネートの要素だ。装飾品は見た目のみで,キャラクターの能力は変化しないが,非常に安い値段で買えるうえに種類も多い。帽子の上に帽子を乗せて,段重ねのアイスクリームのようにしたり,羽根をたくさん付けて派手に飾り立てたりといったキワモノコーデから,装飾品それぞれの位置を調整しての本気コーデまで可能なので,つい夢中になってしまった。
「ネプテューヌ」シリーズらしい,パロディ満載の世界観は健在で,最近は出番の少なかったネプギア達,女神候補生の活躍をたっぷり見られるのも嬉しい「超次元ゲイム ネプテューヌ Sisters vs Sisters」。これまでのシリーズと同様,ストーリーは独立しており,シリーズファンはもちろん本作から始める人でも問題なく楽しめるゲームなので,興味を持った人はぜひ手に取ってみてほしい。
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(C)2021 IDEA FACTORY / COMPILE HEART
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