東京ゲームショウ2021 オフラインのオフライン会場・WhisperGamesブースにプレイアブル出展されている,新作シミュレーションゲーム「
Tavern Master」を紹介しよう。WhisperGamesは中国のパブリッシャで,世界各国の中小メーカーとの契約し,多彩なゲームを発売している。「Tavern Master」は,セルビア人による個人制作のインディーズゲームだそうだ。
本作は,中世ヨーロッパを舞台とした
酒場を経営するシミュレーションゲームだ。プレイ開始直後の酒場はこじんまりとしているが,わずかな資金をもとにテーブルや椅子を並べたら,いざ開店だ。
……と言っても,店主たるプレイヤーは,開店中は客が来るのをじっと待つのみ。アクション要素は無く,環境を整えることに専念する昔ながらの経営シムである。
売上を高めるには,建物を拡張して多くの客を入れられるようにしたいが,いきなりそうはいかない。そもそも資金がないし,しかも単に拡張したところで売上アップには結びつくとは限らないのだ。酒場を無闇に広くすると,ランプの光が隅々まで届かず,客は楽しく飲食できなくなる。ウェイトレスが歩く距離も長くなり,注文したものが届くまでの時間も余計に掛かってしまう。
客だけでなく,酒場で働くシェフやウェイトレスに対するケアも必要だ。これらの各NPCは,得意料理や一度に持ち運べる量などのパラメータが細かく設定されている。適材適所に配置できれば,すくすくとレベルアップし,酒場の売上にも貢献してくれるだろう。その一方で,忙しくなると彼らはストレスを抱えてしまう。能力に応じて給与を上げたり,ストレスの原因を解消したりしないと,ブラックな環境に耐えきれず辞めてしまう。
こうやって各方面に気を配り,経営の施策が功を奏すと,画面右上に表示される「1日あたりの来客数」が次第に増え,売上も向上する。そうやって獲得した資金をもとに,バランスを考えつつ酒場を拡張していくのだ。食べ物などのメニューを増やしたり,客が喜ぶようなイベントを開催したり,閉店中に盗みに来るシーフを撃退するための警備員を雇ったりと,店主としてやらねばならないことは山積みだ。行列のできる酒場への道程は遠そうだが,そのための作業を
コツコツと行うことが楽しいのは,経営シムのファンにとってはよくご存じのとおりだろう。
本作は2021年11月16日にSteamでリリースされる予定で,日本語インタフェースへの対応がすでに決定している。もし興味を持ったのなら,ウィッシュリストに登録しておこう。