プレイレポート
PS4/Switch「マーセナリーズリバース 追憶のワイルドリンクス」プレイレポート。やりごたえたっぷりな王道シミュレーションRPGシリーズの最新作
同シリーズは,2007年に携帯電話向けアプリとしてシリーズ第1弾「マーセナリーズサーガ」が発売され,その後,「マーセナリーズサーガ2」「マーセナリーズサーガ3」が登場。2018年にはシリーズ3作をまとめた「マーセナリーズサーガ クロニクルズ」と,7年ぶりの新作「マーセナリーズウィングス 偽りの不死鳥」がリリースされ,再びシリーズに盛り上がりを見せた。さらに2020年には,第5弾「マーセナリーズブレイズ 黎明の双竜」がリリースされている。
第6弾となる「マーセナリーズリバース」は,従来のシステムやスキルを継承しつつ,より遊びやすくなっているとのことで,前作(マーセナリーズブレイズ)にて初登場となったキャラごとの必殺技なども引き続き搭載されている。
本稿では,そんな「マーセナリーズ」シリーズ最新作の魅力や注目ポイントなどを紹介しよう。
「マーセナリーズリバース 追憶のワイルドリンクス」公式サイト
王道のストーリーとシンプルながら奥深いバトルシステム
本作の主人公は,諸国を渡り歩く傭兵をしている「アーヴィン」だ。少々強面な壮年の男性で,一見して堅物に見えるが,実際は優しい心を持っており,進んで人助けをするようなキャラクターのようだ。物語はそんな彼が,故郷のアトラス王国で墓参りをしているシーンから始まる。
彼のセリフから察するに,どうやらそこには昔の仲間が眠っているようだ。その最中,なにやら騒がしい音を聞きつけて様子を見に行くと,若い女性2人と少年が山賊に襲われている場面に出くわす。困っている人を見逃せないタチのアーヴィンは,当然のごとく彼女らを助けることになる。
ここで最初の戦闘が始まるのだが,基本的な操作はいわゆるシミュレーションゲームといった感じで,移動と,攻撃やスキル使用といったアクションの,2段階行動で進んでいく。移動とアクションは好きな順番で行えるため,無駄な動きが減り,スピーディに戦闘を進めることができる。スキルを使うためのMPは,まずゼロから始まり,毎ターン少しずつ上昇していくという仕様になっている。いきなり強力なスキルは使えず,少し待ってMPを溜める必要がある。
また,本作には,ある程度ストーリーを進めると使用できるようになる超必殺技「リバースエクシード」というシステムも存在する。戦闘中に溜まるゲージを消費して発動でき,敵を引きつけたり,MAP全域の味方を回復させたりと,それぞれのキャラクターが使えるスキルを,大幅に強化した効果の必殺技だ。難関ステージにおいて,攻略の鍵を握る要素となるだろう。
敵の背後から攻撃するとバックアタックとなり,通常よりもダメージがアップする。裏を返せば自分たちもバックアタックされる場合があるということになるが,行動終了時にどの方向を向くかを選べるので,バックアタックされづらい向きで終了することを心がけたい。
また,マップには高低差があり,高い場所からの攻撃はダメージや命中率が上がり有利になるほか,周りに味方がいることでも命中率などが変化する。ユニットの動かし方によって,さまざまな戦いの展開があるのだ。
山賊たちを撃退すると,若い女性の1人がアトラス王国の王女「キラ」だということが判明する。王位継承者争いのごたごたに巻き込まれ命を狙われているため,一時的に護衛の「アナスタシア」「リッキー」とともに逃げ回っているのだという。今回の一件ですっかり信頼を得てしまったアーヴィンは,彼女たちに雇われることになるのであった。
懐かしの時代を再現するドット絵のキャラクターたち
本作のドット絵は,Unityの「Anima2D」により,これまでのシリーズ作品からアニメーションを一新しているという。実際,バトルマップに登場するユニットはなめらかに動いており,3Dモデルかと見まごう仕上がりになっていた。
それもそのはず,本来ドット絵のアニメーションは,1枚ずつパラパラ漫画のように連続して表示させることでアニメーションを表現しているが,本作のドット絵は頭や胴体,手などのパーツごとに分かれており,それぞれを独立して動かすことが可能なのだ。
本作のキャラクターデザインは,同じくライドオンジャパンのタイトル「砂の国の宮廷鍛冶屋」でも活躍したマキムラシュンスケ氏が担当している。魅力的なキャラクターたちの立ち絵は表情の差分が用意されており,ステータスのページで喜怒哀楽の表情を見ることもできる。
本作は,全42ステージという大ボリュームになっている。その道中ではアーヴィンの親友で魔術師の「サイラス」が仲間に加わるのだが,もちろんそのほかにも多数のキャラクターが登場するようだ。
スキルの強化やクラスチェンジで自分好みのキャラクターに育てよう
章と章の合間には,レベルアップなどで得たスキルポイントを消費して,スキルの強化を行うことができる。スキルのレベルが上がると,もちろん性能がアップするのだが,それに応じて消費MPが増えて使いにくくなってしまう。どれを育てるのか,自分なりのスキル構成を考えてみよう。
また,キャラクターのレベルが10以上になると,上位のクラスに切り替えられる。クラスチェンジのルートには分岐があり,さまざまな種類のクラスが選べるようだ。
ベテランから初心者まで楽しめる難度設定
本作はなかなか難度が高めに設定されているようで,筆者は初見でNormalをプレイしたら,2章で早くもゲームオーバーになってしまった……。その後,おとなしく難度をEasyに変更したのだが,Easyでは戦闘中にダウンした味方を復活させられる猶予が延びたり,レベルアップ時に体力が全回復したりと,かなり易しめになっている。ストーリーをメインに楽しみたいという人,骨太の難度に不安がある人は,Easyで始めてみることをおすすめする。
本作はPlayStation 4とNintendo Switch向けにリリースされ,価格は2200円(税込)だ。さまざまなキャラクターの育成や手強い難度,全42ステージのボリュームなど,やりごたえが十分なタイトルとしては,かなりお手頃な価格だろう。シミュレーションRPGが好きな人に,ぜひ遊んでみてほしい。
「マーセナリーズリバース 追憶のワイルドリンクス」公式サイト
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