プレイレポート
[TGS 2021]「DYING:1983」の試遊版をプレイ。じわじわと絡みついてくるような恐怖の中,さまざまな謎と向き合う
レイトレーシング技術を使用したビジュアル,4K画質への対応,Tempest 3D AudioTechを駆使したサウンド。そういったPS5の高い表現力を活かし,本作では複雑な光と影が織りなす映像美の中に,漂う不気味さなどが描き込まれている。
また,物語の舞台が今から約40年ほど前,昭和58年の日本というのも興味を引くポイントだ。8bit世代にとっては懐かしく,若いゲーマーにとっては見たことのない世界……現代日本とは「わずかに異なる」空気が,物語の雰囲気を盛り上げる。
「東京ゲームショウ2021 オンライン」のオフライン会場・ハピネットブースで本作を試遊できたので,インプレッションをお伝えしよう。
主人公は35歳の天才外科医・神木憲司。彼は一通の謎めいた招待状を手に,とある研究所を訪れる。そこでは「人類の医学を変えるほどの画期的な研究に取り組んでいる」のだという。
一見,静かなだけにも思える研究所だが,人の姿はどこにもなく,言い知れない雰囲気違和感が漂っていた。この研究所で何が起きているかを確かめるため,神木は研究所内部を調べ始める……。
廃墟のような場所を通り抜けて地下に進むと,生活感のある部屋にたどりついた。ここから先に進むには,「STAFF ONLY」と書かれた扉を開けなくてはならないようだ。
主人公の移動は左スティック,カメラ操作は右スティック,カメラの中央にあるものを〇ボタンで調べるといった具合に,操作周りのシステムはオーソドックスだ。気になった場所を調べることでゲームを進行させる手掛かりを手に入れたり,オブジェクト操作のためにインタラクトできたりする。
改めて部屋を見渡してみると,いろいろなメモやアイテムが置かれていることに気付く。まずはメモ類を集めて読んでみたところ,この部屋で目標とすべきものが大まかに見えてきた。だが,それを実行するためにはアイテムが足りないようだ。そこからは戸棚や引き出し,ごみ箱など,徹底的に探索を行い,さまざまなアイテムを入手していく。
さらに見つけたメモによれば,扉を開けるには(なぜか)まず「ツナ缶」を食べる必要があるらしい。戸棚を探してみると缶詰が見つかったが……本当に中身はツナなのだろうか。ゲームとは言え,怪しいものを食べることにはゾクリと来るものがある。
そんな調子でアイテムを手に入れていくうちに「この品はあそこで使うのでは?」「これとこれは組み合わせられるのでは?」などと,さまざまなアイデアが浮かんでくる。もちろん,いきなり正解にたどり着けることは少ないのだが,この試行錯誤から正解を見つけ出す感覚は,時代が移っても変わらない,アドベンチャーゲームの普遍的な楽しさだろう。
あれこれ試しているうちに,玩具のトラックの荷台から銃を見つける |
メモによれば,銃で撃つべきは赤い水筒(ヤカン?)らしい |
紆余曲折の末,「STAFF ONLY」と書かれた扉を開き,先に進もうとすると……
目の前に「肩から上が魚」の女性が見えるではないか! どうやらこれは,先ほど食べた缶詰の影響で見えているらしい……。
さらに先に進んでいくと,セキュリティチェック用の設備や,牢獄のような場所があった。もちろん,こちらでも新たな謎がプレイヤーを待っているわけだ。
さらに,付近のロッカーからは研究員が残したカセットテープを発見した。早速聞いてみると,研究所がどんどん混乱し,崩壊に向かっていく様子が吹き込まれていた。一体,この研究所では何が行われていて,研究員たちの身に何が起こったのか……。
このあたりで試遊版のプレイは終了となったが,製品版は前作「DYING :Reborn」の3倍もの謎解きが存在するそうで,簡単にはクリアできない手ごわい作品となっているようだ。また,研究所の各ロケーションは複雑につながっており,ステージクリア型に近かった前作とはプレイ感がだいぶ変わるという。
すべてを知るのはあまりにも恐ろしい。だが,今さら何も知らなかったことにもできない……。そのようにして神木が真相へと歩んでいく,そんなゲーム本編を期待させる試遊版だった。
「DYING:1983」公式サイト
4Gamerの「東京ゲームショウ2021 オンライン」特設サイト
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