プレイレポート
クロエの正体を知る「シンクロ」ストーリー第4界層を先行プレイ。西方大騎士団とともに,奈落の到達最深部へ挑む
なお,具体的な物語展開への言及は避けているものの,ネタバレとなる部分もあるので気になる人は注意してほしい。
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南方大騎士団の到達限界地点
“呪胞樹海”へと足を踏み入れる
あらためて,シンクロの概要を簡単に紹介しておく。本作の世界は,巨大な大穴「奈落」から現れる「黒の軍勢」に脅かされている。プレイヤー(あなた)は人類を守る最後の希望「境界騎士団」の1人として,奈落の謎を解き明かすべく深層までのルートを切り開くのが目的だ。
あなたは謎の書物「クロニクル」によって,死の未来を幻視する不思議な力を得ている。この力で危険な旅路を仲間とともに切り抜け,死の原因となる「鍵の言葉」を書き換えながら歩んでいく。
そして各章のクライマックスでは一度きりの「運命の選択」が発生し,物語の結末や仲間になる人物が変化する。こうして何度も迫られる苦渋の決断を乗り越えるたび,あなただけの“1度きりの物語”が生まれる。
ヒロインの1人,セラの過去の一端が垣間見えた第3界層を抜け,たどり着いたのは「呪胞樹海」と呼ばれる第4界層。
これまでに南方大騎士団が到達できた,奈落の最高深度だ。
そこは根を足のように動かしてうごめく黒化樹の縄張りで,並みの精霊では防げないほどの瘴気に満ちていた。
道中では食料の確保すらままならず,多くの騎士がここで命を落とすのも仕方がないと思えるほどに過酷な環境が広がっている。
この場で幻視した滅びの未来は,「魔人」との戦いだった。
あなたは何者かと協力していたようだが,うまくはいかず。仲間たちは瘴気に飲まれ,魔人と化してしまうようだった。
幻視された内容やこれまでの出来事を踏まえて,セラやクロエたちは第4界層ではほかの調査隊と距離を取ることを選択する。
第4界層を慎重に進んでいると,そこで出会ったのは西方大騎士団の面々だった。彼らは魔術的側面から奈落や黒の軍勢の謎を解き明かそうとしており,犠牲もいとわないやり方で大穴を踏破してきた。
一行は補給も兼ねて,彼らの前線基地を訪れる。しかし,瘴気に異常なほどの耐性をもつクロエに対し,彼らは「新たな形の魔人ではないのか?」と興味津々だった。クロエは好奇心などという言葉では済ませられない異様さに身の危険を感じ,ビスケの機転でからくも逃げ出す。
ほどなくして,一行は精霊について研究している“天秤の結社”の少女「ウルナ」と出会う。突然の危機を彼女の力で乗り越えるも,第4界層にはどうやら複数の魔人が現れているようだった。
この問題に対処し,道中をより安全に進むべく,一行は魔人掃討作戦を行う西方大騎士団長デューイとの協力関係を結ぶ。
もちろん「じゃあ,みんなで協力してがんばろう」などと簡単にはいかず,命がけのトラブルが多発するのは言うまでもなかった。
第4界層のゲストキャラクターは「カーヴァル」(CV:細谷佳正)と「ウルナ」(CV:金元寿子)の2人だ。
カーヴァルと同行者のシトリンに関しては,魔人や瘴気の耐性について研究している“十字の結社”の人間である。
カーヴァルはその身に特殊な刻印を刻み,対魔人に特化した力を備えている。クロエを魔人だと思い襲ってくるため,出会いの印象は最悪だが,味方として動いてくれるなら頼もしい存在になりそうだ。
シトリンは見た目からして怪しい雰囲気を漂わせているが,魔人を倒すこと以外に意識が向かないカーヴァルのお目付役のようである。
ウルナに関しては,あなたの前に突然現れて「友達になりたい!」と迫ってくる。その狙いはミュトスの存在。よく喋る,モフモフしている,食事を取る,といった特異な精霊の生態にご執心なようだ。
研究熱心な彼女とミュトスのやりとりが,瘴気から人を守ってくれること以外は謎多き精霊について,さまざまな事柄を明かしていく。
また物語に絡む西方大騎士団長のデューイは,かわいらしい見た目からは想像もつかない,すさまじい魔力を持つ。
危険な奈落で直接指揮を取るほどの現場主義者であり,西方のトップらしく目的のためなら一切の犠牲をいとわない。
西方大騎士団はすでに第4界層を踏破しており,さらに奈落内を一瞬で移動できる遺物「ゲート」を設置すべく行動している。
ゲートがうまく稼働すれば,探索範囲が格段に広まるのは間違いないが……魔人に,黒化樹に,瘴気にと。課題は山積みである。
ストーリー攻略でバトルに参戦してくれるゲストキャラクターとしての特徴だが,カーヴァルはスキルやODで最大HPが下がるデメリットを抱えつつも,裂傷状態の敵に効果的なアタッカーとなっている。
一方,ウルナが装備する武器「符」は特殊効果“呪印”を備えている。呪印アイコンのついたスキルやオーバードライブを選択すると,一定確率で「呪印システム」が発生し,その際,画面に提示された文字を制限時間内に一筆書きでなぞると強力な追加効果が発生する。
武器アビリティには呪印の発生確率をアップさせるものもあったので,符を扱うパーティを組むなら意識しておきたいところだ。
第4界層では,キーキャラクターなどのファーストアタック成功時に特殊効果が発生するスキル「SPECIAL FIRST ATTACK」も追加された。
これにより戦闘で先手を取った際,追加効果で敵の防御・回避が下がったり,呪印の発生率が上がったりと,これまで以上に戦況を優位にしやすくなった。対応キャラは積極的に育成し,フロントに出そう。
ウルナとカーヴァルが登場した時点では,呪印の目新しさもあり「選ぶならウルナで決まり!」と思ったのが正直なところだ。
とはいえ,こうした感情をひっくり返してくる仕掛けもあるはずなので,この先々で印象がどう変化するのか楽しみである。
また第4界層酒場(ガチャ)のキーキャラクターとしては「フレイヤ」(CV:加藤英美里),「ガネット」(CV:伊藤 静),「クンツァイト」(CV:加藤英美里),「ニレ」(CV:折笠 愛)が登場する。
なかでも,第3界層で冒険をともにしたフレイヤの再登場を心待ちにしていたプレイヤーは少なくないはず。さっそく仲間になる機会がめぐってきたので,縁があれば第4界層でぜひ活躍させよう。
先行プレイでは,酒場で縁のあったガネットとクンツァイトと第4界層を進んでみた。どちらも西方大騎士団に所属していたものの水が合わなかったようだが,西方の振る舞いを存分に味わった今となっては「その気持ち,分からなくもない……」となんとなく同情してしまえる。
ガネットは,物心ついたときから人を助けたいと願い続けてきた女性だ。もともと西方の医師であり,より多くの人を救える方法が奈落にあるかもしれないと考えている。そう強く願うのは,人類の医療の限界を誰よりも知っているからかもしれない……。
クンツァイトは,奈落の謎を解き明かしたいと思っている天才少女で,結社だなんだと面倒の多い西方大騎士団が嫌になって出ていった。
ウルナほどではないが精霊にも興味があるようで,キャンプではミュトスにうまく交渉し,さまざまな話を聞きだしている。
精霊とは,魔人とは,一体なんなのか?
そしてクロエの正体とは……?
第4界層で気になったポイントは,精霊と魔人の存在だ。
ウルナが気にしていたように,精霊は人類を瘴気から守ってくれるが,なぜ手を貸してくれているのかは誰も分からない。
ミュトスはあまり乗り気ではなさそうだが,人と会話ができる彼を通じて,いろいろな事実が明かされるようである。
魔人についても謎が多い。目撃例や蝕での実証も多いため,存在に対する知識の集積は精霊よりも進んでいるようだが,「そういうことがある」と分かっているだけで,解明できていない節がある。
そしてクロエも,魔人とは思えないが……物語のはじまりからして,そう誤解されるような性質を見せてきたのは間違いない。
こうした謎がどこまで解き明かされるのか,どんどん先に進みたくなる第4界層「呪胞樹海」。しかし,今回触れられた範囲は序盤も序盤で,ここから先にすさまじいボリュームが待っている。
当然,敵モンスターたちも苛烈さを増して待ち構えているので,新たな呪印システムやSPECIAL FIRST ATTACKを利用しつつ,パーティ編成もしっかりと準備をして,南方大騎士団の到達地点に挑んでほしい。
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