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Switch版「ダイイングライト プラチナエディション」を先行プレイ。自宅でも外出先でも,名作ゾンビアクションが気軽に楽しめる
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印刷2022/01/12 15:00

レビュー

Switch版「ダイイングライト プラチナエディション」を先行プレイ。自宅でも外出先でも,名作ゾンビアクションが気軽に楽しめる

 2022年1月13日にスパイク・チュンソフトから日本語版が発売される「ダイイングライト プラチナエディション」は,2015年にリリースされた「ダイイングライト」PC / PS4 / Xbox One)のNintendo Switch向け移植版だ。

画像集#001のサムネイル/Switch版「ダイイングライト プラチナエディション」を先行プレイ。自宅でも外出先でも,名作ゾンビアクションが気軽に楽しめる

 ダイイングライトは,ポーランドの開発会社であるTechlandが制作するオープンワールド・アクション。ゾンビが徘徊する土地での物語や主人公の成長要素,爽快なパルクールアクションなどが高い評価を受け,2021年2月4日にはその続編となる「ダイイングライト2 ステイ ヒューマン」PS5 / PS4 / PC / Xbox Series X / Xbox One / Nintendo Switchのリリースを控えている。

※スパイク・チュンソフトはPS5 / PS4向け日本語版の販売を担当。PC,Xbox Series X,Xbox One,Switchの販売はTechlandが担当する。なお,Switch版はクラウドバージョン

画像は「ダイイングライト2 ステイ ヒューマン」のもの
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 Switch版“プラチナエディション”は,ゲーム本編に加え,オリジナル版で配信されていた4つの大型ダウンロードコンテンツ17のスキンパックが収録されている。そんな本作を発売前にプレイできたので,ダイイングライトはどのようなゲームか,Switch版はどのような仕上がりとなっているかをお伝えしよう。

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「ダイイングライト プラチナエディション」公式サイト



自宅でも外出先でも。“Switchらしい”プレイスタイルで名作ホラーアクションが楽しめる


 ゲームの舞台となるのは,狂犬病に似たウイルスが蔓延するハラン市。このウイルスに感染し,発症した人間はゾンビのようになって凶暴化し,未発症の人間を襲うようになる。
 ハラン市内はたちまち感染者で溢れかえり,軍は感染拡大を止めるべく都市封鎖を実行。それから数か月が経ち,市内では生き残った者たちによる弱肉強食のサバイバルが繰り広げられていた。

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 物語の主人公であるカイル・クレインは,GRE(世界救済活動会)のエージェントだ。未知の感染症の治療法やウイルスの構造を記した極秘データを回収するため,上空よりパラシュートでハラン市への侵入を図るも,着地の際に暴漢に襲われ,さらに集まってきた感染者に噛まれてしまう。

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 高層ビルを拠点とする生存者のグループ「タワー」に救われたものの,ウイルスに感染してしまったカイルは,感染症の症状にさいなまれながらもGREの任務を遂行するべく,自分の素性を隠しながらタワーの一員となって街に潜入。さまざまな事件や出来事をとおして,過酷な環境で暮らす人々や勢力に深く関わっていく。

カイルは,“ゾンビ化”を抑止する薬「アンティジン」を投与し続けながらこの世界を生きることに。アンティジンは,感染が広がるハラン市の人々にとって貴重な薬で,物語上でも重要な役割を果たす
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 プレイヤーはカイルを操作し,広大なハラン市のさまざまな場所を巡りながら物語を進めていくことになる。
 感染者だらけのハラン市を生き延びるうえで欠かせない技術は,素早い動きで危険を回避しながら移動するパルクールアクションだ。地上から壁伝いにビルの屋上へと登り,そこから隣の建物の屋上へとジャンプ。ベランダから屋内に入ったら,建物内を駆け抜けて反対側の窓から飛び降りる……という具合に立体的な移動ができれば,感染者たちがはびこる一帯を避けながら行動できる。

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 ジャンプで飛び越える,隙間をダッシュで潜り抜けるといったパルクールアクションは簡単操作で行えるため,“操作していて楽しい”爽快さが大きな魅力だ。アクションが可能な場所やオブジェクトには黄色い目印が付いているので分かりやすく,複雑な操作もない。すぐに操作に慣れて,ノンストップで自在に町中を駆け巡り,探索を行えるようになるだろう。

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 廃墟で物資を集め,武器,医療品キット,火炎瓶,爆竹といった便利なアイテムをクラフトすることも,過酷な環境で生き延びるうえで重要だ。物資はいつも不足しがちになるので,意識して集めておく必要がある。
 カイルには「サバイブ」「パワー」「スピード」というカテゴリに分けられたスキルがあり,メインストーリーやサブクエストをクリアすると「サバイブ」の経験値が,パルクールで街を駆け抜ければ「スピード」の経験値がもらえるといったように,プレイヤーの行動に応じたカテゴリの経験値が得られる。

探索では「サバイバーセンス」を活用しよう。周囲の調べられる場所やアイテムが強調表示され,効率よくアイテムを集められる
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「スピード」のスキルの一つであるドロップキック。走りながら相手を攻撃できる技で,パルクールアクションを用いたスピーディな戦闘に役立つ。さらに3つのスキルを極めると……
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 「パワー」を伸ばすには戦闘を積極的に行うのがいいが,封鎖された街は物資が乏しく,とくに行動範囲が広がっていない序盤は手に入る素材やアイテムも限られるため,無駄な消費はしたくないところ。「少数相手なら大丈夫だろう」とは思わずに,できるだけ戦闘は避けたほうがいい。というのも,感染者たちは予期せぬところから襲ってくるうえに,戦いが始まると,その物音を聞きつけてあちこちから集まってくるのだ。

感染者たちに見つかった! 逃走経路を確保してこの場を離れるか,それとも,辺り一帯の感染者を退治するか……
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 「テーブルの足」や「ガス管」を武器に応戦も可能だが,囲まれたなら多勢に無勢。逃げ道を失えば,その場で力尽きることになる。貴重な物資をキープすることはもちろん,不利な状況を招かないよう無駄な戦いを避けることが,この街での生存につながるのだ。

武器には耐久度が設定されており,使い続けると壊れてしまう。強い武器を持っていても過信はせず,メンテナンスや予備の武器の準備は忘れないようにしよう
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 ある程度サバイバルに慣れ,武器が充実してきたら,こちらから速攻を仕掛けて感染者を一掃し,仲間が増える前にその場を去るといった戦い方もできるようになるだろう。しかし,慣れてきても油断は禁物だ。
 ゲームを進めていくと,コンクリート付きの鉄筋を持って襲ってくる「グーン」や,近付くと爆発して肉片を飛び散らかす「ボマー」といったような,凶悪な力を持つ者,特殊なタイプと遭遇することが増えていく。大勢の中に紛れている場合もあるので,こういったタイプの感染者がいないか注意し,戦うときは正面から仕掛けるだけでなく,相手の種類や特徴に応じた戦い方で挑むようにしよう。

音のするほうに向かってくる感染者の性質を生かし,炎上する車の近くに音源を設置。すると,狙い通りにわらわらと感染者が集まってきて,1人,また1人と火が燃え広がっていった。このように罠を仕掛ければ,わずかなリソースで大勢を退けることも可能だ
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グーンはかなりタフ。近くにガスボンベやドラム缶があればそれを利用し,爆発や火でダメージを与えたいところ
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ボマーは急に近くに現れるとかなりの脅威。爆発に巻き込まれないよう,急いで離れよう

 街を探索するうえでとくに注意が必要なのが,日中と夜での変化だ。日が出ている時間帯は動きが鈍い感染者たちだが,街が夜の闇に包まれると,一転して動きも速くなり凶暴化する。さらに,俊敏な動きで追跡してくる「ナイトウォーカー」や壁をよじ登る「ボラタイル」といった強力な感染者も活動を始めるなど,日中以上に危険で凶悪な感染者たちの世界へと変貌するのだ。

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 それだけに,夜の行動には日中以上に過酷なサバイバル術が求められ,さまざまなリスクを伴うが,その分リターンも大きく,取得できる経験値が2倍になる。非力な序盤は安全な場所で休み,ある程度スキルや武器でキャラクターを強化できたら夜の世界の探索に挑むといいだろう。

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 ゲーム本編だけでもかなりのボリュームのストーリーやクエストがあるが,本作ではさらに,オリジナル版でダウンロードコンテンツとして配信された追加要素が楽しめる。その中から,オリジナルのマップで新たなストーリーを楽しめる「ザ・フォロイング」を紹介しておこう。
 舞台となる場所はハラン市郊外。主人公はバギーに乗って新たな土地を探索し,ウイルスに感染したカルト教団を調査することになる。

「ザ・フォロイング」は,本編クリア後にプレイすることを想定した難度となっている。いきなり挑戦しても歯が立たないだろう
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 バギーは独自のスキルツリーを持ち,スキルで性能を強化したり,火炎放射器などの武装を積んだりできる。自分だけのマシンを組み上げていくことも「ザ・フォロイング」の楽しみ方の一つだ。

「ザ・フォロイング」メイン要素とも言えるバギー。荒廃した世界でドライブを楽しもう
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DLCを導入すれば,新たな試練や探索,ダークファンタジー風の新モードなどが楽しめる。本編の序盤から強力な武器をクラフトすることも可能だ
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 発売前のためチュートリアルの一部しかプレイできなかったが,本作の特徴の一つであるオンラインマルチプレイも紹介したい。
 大きく分けて協力プレイと対戦モードの2種類があり,協力プレイでは最大4人でストーリーやクエスト,プレイヤー同士で競い合うミッションが,対戦モード「ビー・ザ・ゾンビ」では,最大で4人の“人間サイド”対1人の感染者による非対称型の対戦が楽しめる。
 友人や仲間に来てもらってストーリー進行を手伝ってもらう。感染者となってほかのプレイヤーの世界に“潜入”し,人間を根絶やしにするべく暴れまわる……といった,さまざまな形でゲームの世界を堪能しよう。

こちらはビー・ザ・ゾンビのチュートリアル。感染者側はすべての人間を倒すこと,人間側は5つの陣地を破壊することで勝利となる
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 さて,本作をプレイしようと考えている人,とくにPCやほかのコンシューマ機版でプレイしていた人気になることと言えば,オリジナル版のグラフィックスや操作感がどこまで再現されているかだろう。
 筆者が以前プレイしていたPS4版と比べてみたところ,グラフィックスの精細感が甘めで,影のエフェクトや遠景のオブジェクトなどが省略されているところも多かった。とは言え,それはあくまで同じ場面を見比べれば気が付くようなもので,遊んでいて気になるほどではない。

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 フレームレートは,障害物を乗り越えるときや高所からジャンプして着地したとき,カメラを素早く横に振ったとき,3体程度の感染者を相手にしている場面で,炎や電気などのエフェクトが発生したときなどに処理が重くなったが,基本的には安定していた。ここで挙げた箇所も,スピード感がウリなパルクールアクションや複数の敵を相手にした戦闘時の操作に支障をきたすほどではなく,グラフィックスは全体的に“何をどう省略するかが考えられた調整”となっている印象だ。

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画像は上段左から,遠くに大勢の感染者がいる場面,激しい戦闘中に電気のエフェクトが発生したとき,複数の感染者が燃えているシーン。画像は粗く見えるかもしれないが,実際にプレイしているときは静止画ほど気にはならない
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 携帯モードとテーブルモードでプレイしてみたが,ディスプレイ出力時に感じた精細感の甘さは気にならず,携帯ゲーム機のグラフィックスとして考えるとそのクオリティはなかなかのものと言える。また,字幕やUIなどの文字は小さめではあるものの読みにくさはなく,このあたりも,Switchを携帯ゲーム機として遊ぶことをしっかり考えた移植となっていると感じた。

今回はデモ版のため従来モデルのSwitchでしか試せなかったが,予想以上に本体ディスプレイでのグラフィックスが綺麗で,有機ELモデルでもプレイしてみたくなった。ただ,Switch Liteだと,さすがに文字が読みにくくなるかもしれない
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 Switchというゲーム機の性能や機能性を考慮し,視覚的に得られる世界観の印象をキープしながら遊びやすく移植された本作。場所を選ばず気軽にプレイできる点は,Switch版で初めてダイイングライトをプレイする人はもちろん,2の発売前におさらいをしたいというオリジナル版のプレイヤーにもオススメできる。
 1作目で描かれたハラン市での出来事が,どのように2へとつながっていくのか。そのあたりも想像しながら,カイルの物語を体験してみよう。

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「ダイイングライト プラチナエディション」公式サイト

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