「ドラゴンクエスト」35周年特番をレポート。「ドラゴンクエストXII」を含む新作6タイトルや，展開中のタイトルの最新イベント情報が発表に

　スクウェア・エニックスは「ドラクエの日」である2021年5月27日，「ドラゴンクエスト」シリーズの35周年特番をYouTubeの同社チャンネルにて配信した。この番組は二部構成となっており，第一部では現在展開中の「ドラゴンクエスト」シリーズ各タイトルの最新イベント情報などが紹介された。そして第二部では，最新ナンバリングタイトル「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」を含む新作タイトルの情報が公開された。

画像は配信を撮影したものです

第一部：ドラクエの日 最新イベントニュース

　特番の第一部では，現在展開中のオンラインゲームやスマートフォンゲームなどの最新情報が紹介された。
　オンラインRPG「ドラゴンクエストX」（PC/PS4/Switch）では5月30日23：59まで，記念イベント「大魔王ゾーマへの挑戦」を開催中だ。レベルや職業は本イベント専用のものに切り替わるので，ゲームを始めたばかりの冒険者でもチャレンジできる。
　また本イベントは4人パーティ用だが，冒険者が4人に満たない場合はNPCの「ゆうぼん」「すぎやん」「あきーら」が参戦する。

ゾーマの討伐に成功すると，「ドラゴンクエストIII」のアリアハン装備や，新登場のゾーマ装備などの報酬が手に入る

「ドラゴンクエストVIII」の楽曲「静かな村」が流れる庭具「静かな村の庭オルゴール」が登場

　スマホゲーム「ドラゴンクエストウォーク」（iOS/Android）では，ドラクエの日を記念してジェム4500個が冒険者にプレゼントされる。内訳はカウントダウンログインボーナスとして3500個，35周年記念クエストIIのクリア報酬として1000個となり，期間は7月8日14：59までだ。


　また「ドラゴンクエストII」イベントも開催。今回は恒例のイベントクエストに加え，歩数に応じて「ドラゴンクエストII」のストーリーが進行するコンテンツ「この道，我が旅」も実装される。

実施中の「パ・リーグ6球団」コラボでは，5月30日の福岡ソフトバンクホークス対読売ジャイアンツ戦が「ドラゴンクエストウェーク」コラボ試合に

　スマホゲーム「ドラゴンクエストタクト」（iOS/Android）では，Sランクキャラが必ず仲間になる記念SPスカウトを開催される。期間中に手に入る特別SPスカウト券で，魔王や英雄を含む歴代のピックアップキャラがラインナップされた赤・青・緑の特別SPスカウトからいずれか1つを選んでキャラクターを引くことができる。期間は6月14日4：59まで（特別SPスカウト券の受け取りは，6月11日4：59まで）。

ログインボーナスとドラクエの日記念クエストのクリア報酬として，計4500個のジェムをプレゼント

　スマホゲーム「星のドラゴンクエスト」（iOS/Android）では，「ドラゴンクエストI」から「XI」までの歴代魔王が襲来する記念イベント「魔王の記憶と光の邪神」が6月9日8：59まで開催中だ。

「ロトのつるぎ」が，「超覚醒」によってさらにパワーアップ。加えてロト防具も初の覚醒装備として登場する

6月9日8：59までの期間中にログインした冒険者全員に1万ジェムをプレゼント

　スマホゲーム「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」（iOS/Android）では，ログインした冒険者全員にジェム5000個をプレゼント。またゲーム内の冒険スタンプを開くと，金地図確定ふくびき券スーパー35枚がプレゼントされる。冒険スタンプのプレゼントは6月1日3：59までとなる。

5月31日12：00から，オリジナルモンスターが登場する新イベントを開催

　スマホゲーム「ドラゴンクエストライバルズ エース」（iOS/Android）では，第1弾から新3弾のレジェンドレア確定チケット13種を各1枚，ソロモードのピックアップレジェンドレア確定チケット6種を各1枚を本日中限定（5月27日23：59まで）でプレゼントしている。

5月30日11：00より，「ドラゴンクエストライバルズ チャンピオンシップ 勇者杯 2021春」の決勝戦が開催される

　アーケードゲーム「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド」では，5月29日に新ダンジョン「メイロの時空のダンジョン」が実装。このダンジョンでは伝説の装備「ロトのつるぎ」と「ロトの盾」などが手に入る。

初の大型イベント「最強クロブレ勇者決定戦 in 2021夏」の開催が企画中。本戦参加者には，特別な「マイ勇者カード」を提供する予定だ。また特別番組も公開される

　スマホゲーム「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 −魂の絆−」（iOS/Android）では，事前登録数が50万を突破したことを記念し，6月21日までLINEスタンプを無料配布中だ。本作のLINE公式アカウントを友だち登録すると，本スタンプを入手できる。


　開発中のコンシューマ向けアクションRPG「インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のスクリーンショットも公開に。ダイ，ポップ，アバンが3人パーティでモンスターに挑んでいる姿や，ダイとクロコダインの戦闘後，フレイザードがフィンガーフレアボムズを放つ瞬間，ポップがメドローアを放つ直前の姿が確認できる。

プロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの市村龍太郎氏から寄せられたコメントも公開された

テレビ東京系列で放映中のアニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のBlu-rayシリーズが発売中。第3巻は7月30日発売となる

「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のスピンオフコミックも紹介に

「ドラゴンクエスト」シリーズ35周年記念グッズも紹介された。こちらは「伝説のロトの腕時計」と「メタルキングの腕時計」

「勇者スライム」のぬいぐるみ。背面には35周年記念ロゴがあしらわれている

ゴールド仕様の「メタリックモンスターズギャラリー」

シリーズ初のおまけ付き菓子の販売も予定している

graniphとのコラボで，Tシャツやワンピースなどのアパレルを8月より販売する予定

人形の老舗・吉徳とのコラボで，「ロトの兜」が兜飾りに。着用できるかどうかは不明

35周年記念セールも改めて紹介に。6月9日まで，対象のシリーズ各タイトルを35％オフで購入できる

兵庫県立淡路島公園のニジゲンノモリにて開催中の「ドラゴンクエスト アイランド 大魔王ゾーマとはじまりの島」も改めて紹介された

第二部：「ドラゴンクエスト」シリーズ最新ラインナップ紹介

　第二部では，「ドラゴンクエスト」の生みの親・堀井雄二氏をゲストに迎え，今後リリースされるシリーズの新作タイトル6本が発表された。

堀井氏は，「シリーズが35年も続くとは思わなかった」とコメント

堀井氏が35周年記念グッズを紹介する一幕も

　最初に発表されたのは，スクウェア・エニックスとNHN Playartとの共同開発タイトルとなるスマホゲーム「ドラゴンクエスト けしケシ！」（iOS/Android）だ。配信開始は2021年内を予定している。
　本作は，消しゴムとなった「ドラゴンクエスト」のキャラクター達をそろえてモンスターを消していくパズルゲームとなる。堀井氏は複数の人気パズルゲームをやり込んでおり，自分でもパズルゲームを作りたいと考えていたという。
　堀井氏によると，キャラクターのそろえ方によってさまざまな技が発動するとのこと。また1台のスマホに3つまでセーブデータを保存できるため，家族でシェアするような遊び方もできるそうだ。

スマホ向け新作「ドラゴンクエストけしケシ！」が2021年内に配信決定。消しゴムになったキャラがラクガキを消していくパズルゲーム

　続いて「ドラゴンクエストX」の最新追加パッケージ「天星の英雄たち」が発表に。現在進行中のVersion 5が2021年夏に完結予定となっており，リリースはそれ以降となる。
　配信では天使のようなキャラクターが公開されたが，堀井氏によると詳細はまだ明かせないとのことで，「サブタイトルから想像してください」「Version 5は大きな転機となったが，今回もさらなる転機がある」と話していた。

「ドラゴンクエストX」最新追加パッケージ「天星の英雄たち」は2021年秋に発売

　3タイトルめは「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン」で，リリースは2022年の“なるべく早い時期”。
　本作は，オンラインRPG「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族」のスタンドアローン版で，キャラクターの見た目をデフォルメ調に変更し，マップを狭くしたりするなど遊びやすいように調整が施されるという。


　堀井氏によると，シリーズの中でオンラインゲームの「ドラゴンクエストX」だけプレイしていないというドラクエファンのために企画したとのこと。プラットフォームや具体的な調整内容に関しては，順次公開される予定だ。

オフライン版の「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族」が2022年に発売決定

　4タイトルめの「HD-2D版 ドラゴンクエスト III」は，1988年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」のリメイク作品だ。
　プロデューサーは「オクトパストラベラー」や「VARIOUS DAYLIFE」の開発に携わってきた早坂将昭氏で，両タイトルのようにドット絵をベースにした背景に，3D的な効果を加える手法「HD-2D」で開発を行うとのこと。プラットフォームはコンシューマゲーム機で，全世界での同時リリースを予定しているが，その時期は未定となっている。


　堀井氏によると，今回「ドラゴンクエストIII」をリメイクしたのは，ロト三部作の中で一番思い入れがあったからだという。可能なら「ドラゴンクエストI」「II」も同じスタイルでリメイクしたいとも話していた。

「HD-2D版 ドラゴンクエスト III」の制作が発表。美しいグラフィックスで勇者ロトの冒険が再び

　5タイトルめは，完全新規スピンオフタイトルの「ドラゴンクエスト トレジャーズ」で，プラットフォームおよび発売時期は未定。
　本作は，子ども時代のカミュとマヤがお宝探しをするという内容で，ジャンルはRPGだが一般的なそれとはかなり異なるものになるそうだ。
　子ども時代のカミュとマヤは，以前「ドラゴンクエスト モンスターズ」シリーズの新キャラクターとして紹介されたが，紆余曲折あって本作に登場することになったという。なお堀井氏によると，「ドラゴンクエスト モンスターズ」の新作も鋭意開発中とのことだ。

「ドラゴンクエスト トレジャーズ」が発表。子供時代のカミュとマヤがお宝探しを繰り広げる新作スピンオフタイトル

　最後に発表されたのは，最新ナンバリングタイトル「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」で，こちらもプラットフォームおよび発売時期は未定となっている。
　今回はロゴと，「人はなぜ生きるのか」という印象的なナレーションが公開された。堀井氏によると，「ダークな感じの大人向けな『ドラゴンクエスト』」であり，プレイヤーに自分の生き方を決めるような選択を迫る内容になるそうだ。シリーズで選択を迫られると言えば「ドラゴンクエストV」で結婚相手を選ぶシーンがあったが，それともまた意味合いが異なるという。
　さらにバトルも一新する。従来のコマンドがなくなるわけではないが，新しい遊びになるそうで，詳細を楽しみにしたい。

「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」が発表

　配信のエンディングでは，堀井氏が「6タイトル発表しましたが，一気に出すと遊ぶのが大変なので，順番に出していきます。ゆっくり遊んでください」とコメントしていた。これからも続々と新作が飛び出す「ドラゴンクエスト」シリーズに期待が高まるばかりだ。

堀井氏が「だるまスライム」の左目を入れる一幕も。「ドラゴンクエストXII」が完成した暁には，右目が入る予定