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「METAL DOGS」アーリーアクセス版プレイレポート。“メタルマックス”シリーズ異色のスピンオフ作品は,戦闘“犬”が頑張るローグライクACT
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印刷2021/08/25 18:00

プレイレポート

「METAL DOGS」アーリーアクセス版プレイレポート。“メタルマックス”シリーズ異色のスピンオフ作品は,戦闘“犬”が頑張るローグライクACT

 1991年5月24日に発売された,ファミリーコンピュータ用ソフト「メタルマックス」が今年で30周年を迎えた。その間,ナンバリングタイトルや,世界観を共有する「メタルサーガ」シリーズなどが10作以上が発売され,次回作「メタルマックス ワイルドウエスト」PS4 / Switch)のリリースも年内に控えている。だがその前に,「ワイルドウエスト」の開発を手掛けている24Frameから,異色のスピンオフ作品METAL DOGS」が登場した。

画像集#013のサムネイル/「METAL DOGS」アーリーアクセス版プレイレポート。“メタルマックス”シリーズ異色のスピンオフ作品は,戦闘“犬”が頑張るローグライクACT

 本作は,2018年に発売された「メタルマックスゼノ リボーン」PS4 / Switch)の後日譚が描かれる作品で,同作に登場する頼れる犬の“ポチ”が主人公のアクションゲームとなっている。

画像集#001のサムネイル/「METAL DOGS」アーリーアクセス版プレイレポート。“メタルマックス”シリーズ異色のスピンオフ作品は,戦闘“犬”が頑張るローグライクACT

 ただ,プレイヤーが犬ということもあってか,「メタルマックス」シリーズの特徴である“搭乗できる戦車”はなく,プレイヤーキャラクターには人間もいない。代わりに,開発陣が「ナンバリングではできない試みを」と語るように,スピンオフ作品ならではの自由なチャレンジが盛り込まれている。4Gamerは本作のアーリーアクセス版を先行してプレイする機会を得たので,そのインプレッションを紹介しよう。

「METAL DOGS」Steamストアページ


 本作の舞台となるのは,謎の全身機械化病により,荒廃してしまった世界だ。過去作の主人公たちと別れた後,瀕死の状態で荒野に倒れていた戦闘犬のポチだが,謎の老科学者に発見され一命をとりとめる。そしてポチは,新たな戦いの渦へと巻き込まれていくことになる。

 なお,プレイ序盤ではポチしか使用できないが,物語を進めていけばタイトル画面に描かれているブルドッグやドーベルマンも,プレイヤーキャラクターとして選択可能になるようだ。

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ポチを救出した老科学者自身も,謎の機械化病に侵されている。全身の機械化具合からして,かなりの重症ではないだろうか……

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老科学者は,ステージ攻略に役立つアドバイスをしてくれる。見た目は少し怖いが,ツンデレ風の性格のようで,セリフも愛嬌たっぷり

 ゲームの流れは非常にシンプルだ。メニュー画面から挑戦するステージを選び,勝利条件を満たしてゴールにたどり着けばクリアとなる。
 強大な力を持つボスキャラクターも登場するが,撃破が勝利条件に含まれていなければスルーしてもいい。もちろん,腕に自信があれば討伐にチャレンジするのもありで,自由度を重視する「メタルマックス」らしさがここに見て取れる。

 ローグライク要素が盛り込まれており,同じステージでもトライするたびにその地形が変わる。繰り返しプレイを作業化させないための工夫としてはうれしいのだが,ステージ内に仕掛けなどがないのが少し物足りなくも感じたので,この点は,今後のバージョンアップに期待したい。

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出撃前に討伐条件を確認。ステージクリア条件のほか,特定の強敵を倒すなどのチャレンジ条件を達成できれば,さらに多くの報酬を得られる

 プレイを始めると,まず主人公・ポチの姿に目が釘付けとなるだろう。リアル寄りに描かれた柴犬の姿は,見ているだけでどんぶり飯が3杯ほど進みそうなくらいの癒しパワーを持っている。

 敵の戦車や巨大アリが跋扈する荒野のなか,小さい体にいかつい兵器を装備したポチがぽつんと立っている絵面を見ると,「この可愛らしいワンちゃん一匹だけに戦闘をさせるのか……?」と不安になりもするのだが,ポチは兵器の扱いに長け,犬離れしたフィジカルの強さを誇っているので大丈夫。
 戦車に1発当てられたくらいでは倒れたりはせず,さらにHPが尽きたとしても,科学者の与える電気ショックで必ず復活する。少々雑な蘇生方法ではあるものの,決して死なないことは保証されているので,愛犬家でも安心してプレイを始められるだろう。

 ちなみにデスペナルティらしきものは一切ない。倒れるまでに得た経験値や所持金なども減ることがないので,好きなステージにガンガン突撃しよう。

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弾幕を避け,機銃やミサイルを敵に叩き込む! 頼もしすぎる戦闘犬・ポチ。ひたすらにかわいい

 本作において,大きな楽しさの1つになるのが,ポチが使いこなす多種多様な兵器の存在だろう。
 連射ができる機銃,発射間隔は長いが威力の高い大砲,チャージが必要だが敵を追尾するミサイルなどから,最大で3種類が装備可能なので,それぞれの個性を活かした構成を考え,戦闘の流れを作ってく。

 照準は,ポチが近づいた敵に自動で合うようになっており,さらに狙っている敵へのロックオンと解除も可能。緊急回避のダッシュもできるほか,装備品の首輪を手に入れることで,一定時間強力な攻撃を繰り出す“ラッシュ”も使えるようになる。
 ラッシュは,敵に攻撃を与えることで上昇するゲージを溜めると使用可能になるので,強敵に挑む際やピンチ時に使えるように温存しておきたい。

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ロックオンは,主にボス戦において有効活用できそうだ

 各武器は,特徴の違ったものをバランスよく装備するのが手堅く使いやすいが,“全部ミサイル”“全部大砲”といったような尖った組み合わせも面白い。立ち回りを工夫して,個性的かつ効率のいい戦略を追求するのも「メタルマックス」シリーズならではの自由な楽しみ方になるだろう。

 武器は,ステージに配置されているアイテムボックスや敵からのドロップ,ショップで手に入れられる。また,ストーリーを進めると兵器実験室が開放される。ここでは,素材のアイテムとお金を使うことで,武器の強化や特性の追加・変更が可能なので活用していきたい。
 ちなみに,装備の付加効果はランダムなので,狙ったような強化ができるとは限らない。そのため,各武器の中で最強の構成を極めたり,強化タイプの違う同じ武器を何本も作ってコレクションしたりといったことも楽しみの1つになりそうだ。

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こちらは失敗例。兵器実験室で武器を改造したが,攻撃力と発射間隔が下がったうえ,特性も減ってしまった。こんな場合もあるので毎回ドキドキするが,予想以上の大強化もあるのでやめられない

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手に入れた装備と旧装備の比較は一目瞭然。手軽に装備品を比較・検討できるので便利

 ポチが戦う敵は,巨大アリやカバ型戦車,弾を吐き出してくる謎の植物など,シリーズお馴染みのものばかり。また,数段強いうえに手下を呼ぶ“エリートエネミー”という厄介な敵も登場。ほおっておくと,モンスターが増えて収拾がつかなくなるので,こいつが出てきたら優先的に殲滅しておきたい。
 また,こちらもお馴染みの“WANTED”モンスターも存在する。倒せば高い報酬を得られるので,先に紹介した武器の強化などを活用して戦いを挑もう。

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リザルト画面の遠吠えポチが非常にキュート。特にこの,たまらない毛のモフモフ感を……

 物語のほうだが,ポチも含めた戦闘犬の体にはチップが埋め込まれてるようで,それが,西の“レイク・ビワ”を目指すように指示を出しているらしい。
 レイク・ビワといえば,次回作「メタルマックス ワイルドウエスト」の舞台となる京都の近くである。その地には,いったい何が待ち受けているのか。そして,ポチたちの運命は。ここから物語は大きく動いていく予感がする。

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ポチたち戦闘犬の戦いは熾烈さを増す!

 ゲーム全体として派手な演出やムービーなどはなく,コツコツと敵を倒したり,武器を強化したりと,プレイヤー個人がゲームと向き合って確かな達成感を味わうゲーム,という印象の本作。
 ポチたち犬の主人公は人語を喋らず,表情から感情をうかがい知ることも難しいが,だからこそ,リアルに描写された“犬感”にはたまらない愛しさや親しみが感じられる。

 スピンオフ作品ということなので,世界設定はもちろん「メタルマックス」シリーズそのものであるし,ファンがニヤリとするような演出やお約束も盛り込まれている。しかしそれは味付け程度なので,シリーズをまったくプレイしたことがないプレイヤーでも問題なく楽しめるだろう。

 難度選択はないが,デスペナルティもなく,挑戦しているステージが難しければ,前のステージに戻ってレベル上げをすることも可能。ストーリーを進めながら行われるチュートリアルも丁寧で,あまりゲームが得意でない人もとっつきやすい作品になっている。
 PCゲームだが,必用スペックはそれほど高くないので,普段はブラウザゲームくらいしか遊ばない人も,気軽にプレイできそうだ。

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探索の道中,ドーベルマンの骸を見つけた。ポチにしたのと同じように,老科学者が蘇生を試みてくれるのだが,やはりその方法は彼が雑に浴びせる電撃だ……

 24Frame初のSteamタイトルである「METAL DOGS」は,本日からアーリーアクセス版の配信が開始される。「メタルマックス・ワイルドウエスト」や,サクセスから発表された「メタルサーガ」シリーズ最新作「PROJECT WOLF」のリリースまではもうしばらく時間がありそうなので,本作でシリーズの世界観を味わいながら,それらの発売を待つのもよさそうだ。

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