プレイレポート
「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」プレビュー。ハンティングアクションの爽快感を再現したコマンドバトルに注目
今回,4Gamerは本作の序盤をプレイする機会を得た。インプレッションを交えてゲームの概要や基本システムを紹介していくので,ぜひ確認してほしい。
「モンスターハンターストーリーズ2 〜破滅の翼〜」公式サイト
原作を再現した爽快感のあるコマンドバトルがさらに進化
本作の物語は,主人公の暮らすハコロ島の中心部・マハナ村からスタート。この村で行われた祭りの夜,奇妙な光によって周囲が不気味な色に染め上げられ,なぜか世界中のリオレウスが飛び立ち,姿を消してしまう。
そんな不穏な状況の中,ハコロ島の神とされる「護りレウス」のライダー・レドを祖父に持つ主人公は,新米ライダーとして経験を積んでいく。やがて主人公はレドを知る竜人の少女・エナと出会い,護りレウスが彼女に託したリオレウスのタマゴを守るため,竜人達が暮らすルトゥ村へと旅立つ。
しかし竜人達は,持ち込まれたリオレウスのタマゴに眉をひそめる。と言うのも,村には世界を滅ぼすリオレウス──通称「破滅レウス」の伝説が言い伝えられていたからだ。
そしてタマゴからふ化したリオレウスは,竜人達の懸念のとおり,翼が小さく空を飛べないという破滅レウスと同じ特徴を持っていた……という流れが序盤の大まかなストーリーラインとなっている。
本作のゲームとしての中核を成すバトルは,「パワー」「スピード」「テクニック」の3すくみを軸に据えた前作のターン制コマンドバトルを踏襲しつつ,本家「モンスターハンター」シリーズのように立ち回り次第で相手モンスターを制御して,有利にバトルを進められるよう進化している。
具体的には,アオアシラならパワータイプ,ナルガクルガならスピードタイプといったように,モンスターの種類ごとに得意な攻撃タイプの傾向が設定されており,プレイヤーはそれらをベースに相手の行動を予測し,主人公自身と主人公のオトモンが有利に立ち回れるようコマンドを選択していく。
とくに相手1体と味方1体がお互いに狙い合う「真っ向勝負」で有利なタイプの攻撃を繰り出すと,被ダメージを最小限抑えつつ相手に大ダメージを与え,さらにスキルの発動などで消費する「絆ゲージ」を大きく溜められる。前作では相手が繰り出してくる攻撃のタイプに揺らぎがあったが,本作ではそれがなくなり,かなり予測しやすくなったため真っ向勝負で勝ちやすくなった印象だ。
ただし,相手モンスターが繰り出すスキルのタイプが,必ずしも得意なタイプと同じであるとは限らない。さらにダメージの蓄積によって怒り状態になると,繰り出してくる攻撃のタイプが変わるモンスターも存在する。そのため「このモンスターが相手だから,このタイプの攻撃だけしていればいい」とは,決してならない。
また,オトモンと同じ3すくみで同じ相手を狙い、真っ向勝負で勝利すると「ダブルアクション」が発動する。ダブルアクションは相手に大ダメージを与えつつ絆ゲージを大きく溜められ,さらに相手の行動をキャンセルできるため,バトルの局面によっては非常に有効な一手となる。オトモンが繰り出す攻撃やスキルのタイプと,狙う相手をきちんと把握し,それに合わせて主人公の行動を選択するとダブルアクションのチャンスも増えていく。
そして本作のバトルには,新たに「共闘パートナー」が登場した。共闘パートナーは物語の進行に伴って主人公の仲間になるキャラクターで,基本的にはオトモン1体とともにバトルに参加する。共闘パートナーもそのオトモンも,自身で行動を選択するのでプレイヤーが操作したり指示を出したりする必要はない。
共闘パートナーは,物語で描かれる性格や設定が行動パターンに反映されている模様だ。例えば最初に仲間になるケイナは面倒見の良いお姉さんなので,バトル中もこまめに回復してくれる。一方,ケイナに代わって仲間になるアルマは攻撃型で,主人公の面倒を見るどころか,自分や自分のオトモンの体力がかなり減っていても,なかなか回復アイテムを使わなかったりする。こうした共闘パートナーの性格や行動パターンを見極めて,「アルマが仲間だから,いざというときに備えて全体回復スキルが使える狩猟笛を主人公のサブ武器として装備しておく」という判断をする必要もある。
また,共闘パートナーのオトモンは,共闘パートナーだけでなく主人公ともダブルアクションを発動できる。したがって,共闘パートナーのオトモンが狙う相手と攻撃タイプを把握しておくことも重要だ。
以上のように,バトルの各ターンではプレイヤーが味方の状況を把握し,相手の行動を予測しつつ主人公およびそのオトモンの行動を選択していくことになる。読みが当たり,さらには運良くダブルアクションが頻繁に発動する事態になれば,相手モンスターの行動を封じることができて「ずっとオレのターン!」になる。一連の流れがうまくハマったときの爽快感は,本家「モンスターハンター」シリーズでモンスターの行動を封じて一方的にダメージを与えていく感覚を見事に再現している。
もちろん,そううまくいくケースばかりではなく,オトモンや共闘パートナー,そして相手モンスターが思ったとおりに動かず苦戦することもある。そういった場合は味方が力尽きないよう回復に徹するといったように,フォローに回って逆転のチャンスを待つといいだろう。何とか相手の攻撃をしのぎ,攻勢に転じたときの気持ちよさは,本作独自のものだ。
オトモンはタマゴをふ化させて獲得。育成要素の「伝承の儀」は前作よりパワーアップ
主人公のオトモンは,前作同様フィールド上に存在する「モンスターの巣」で獲得したタマゴをふ化させて入手していく。ステータスの高いオトモンがふ化する可能性のある「いいニオイ」のタマゴがあったり,そもそも巣自体のレア度が高かったりすることがあるのも前作と同じだ。
また,オトモンの絆遺伝子を別のオトモンに継承する「伝承の儀」は前作からパワーアップ。伝承したい遺伝子を好きな位置に当てはめたり,同じ遺伝子を重ねたり,同じ色のビンゴを重複させたりできるようになり,より強力なオトモンを育成できるようになった。今回のプレイ範囲はあくまでも序盤まで(ナルガクルガ,リオレイア,ドボルベルクあたりが強敵の段階と言えば伝わるだろうか)だったので,あまり手を付けられなかったが,ゲームが進行したらいろいろ試してみたいところだ。
プレビューは以上となる。なお,6月25日には本作の序盤を楽しめる体験版の配信がスタートする。本稿を読んで気になったところがあれば,ぜひプレイしてほしい。本家「モンスターハンター」シリーズの経験者は,ハンティングアクションの爽快感をターン制コマンドバトルに落とし込んだ見事な手腕に驚くはずだ。
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