Phoenixxは本日(2022年3月4日),バンダイナムコスタジオが開発を手がける「
Survival Quiz CITY」をSteamでリリースする。
“サバイバルクイズアクション”と銘打たれた本作は,単なるクイズゲームではなく,プレイヤー同士で生き残りを賭けた,バトルロイヤル形式のアクションゲームでもあるのだ。クイズに正解できれば,もちろん有利にはなるが,クイズの回答「以外」の部分で競うパートが非常に重要になってくる。
今回,発売前に本作をプレイする機会を得たので,そのプレイレポートをお送りしたい。
勝ち組・負け組,運命の分かれ道。あの手この手で生き残れ!
クイズゲームは雑学に詳しくないと楽しめないと思っている人は多いと思うが,本作の場合,まったくそんなことはない。本作におけるクイズの回答は,勝ち負けを左右するすべてではないからだ。
まず,ゲームルールは
「賞金稼ぎ」と
「サバイバル」があり,「賞金稼ぎ」は,最終ラウンド終了時に最もお金を持っている1人が優勝。「サバイバル」は,生き残った最後の1人が優勝となる。
1試合は,1~3ラウンドと最終ラウンドの計4ラウンドからなっており,各ラウンド開始時のクイズでの勝敗で,参加者が
「勝ち組」と
「負け組」に分けられる。負け組は,クイズの答えを間違えたか,合っていたが回答が遅かった者たち。勝ち組は,クイズに正解した上位勢だ。
クイズの形式はさまざま。「ダッシュクイズ」は,1つの回答パネルに入れる人数に制限があるため,正解が分かっているのに,反応が遅くて入れないことも……
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「連想クイズ」は,右に表示されるヒントを元に答えを推理するクイズ。4つの枠に時間経過でヒントが表示されていくが,早い段階で正解したほうが上位になるので,のんびり考えてもいられない
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オープニングクイズで不合格になると「負け組」となり,床がナナメになって下層に落とされてしまう
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負け組になると,アクションコースを抜けてゴールを目指す必要がある。制限時間内にゴールする必要があり,「サバイバル」ルールだとゴールできなかったプレイヤーは失格となる。ラウンドが進むごとに,1人また1人と脱落していく。
サバイバルクイズの舞台となる「CITY」には,さまざまなギミックを凝らしたアスレチックステージが多数あり,負け組はここで飛んだり跳ねたりの大冒険を繰り広げることになる
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操作はシンプルで,ジャンプ,ダッシュ,ほふく移動の3つ。ダッシュは継続して走るものではなく,瞬間的な加速。ダッシュを使用すると,スタミナゲージが少し減る。スタミナゲージは時間経過で自然回復するが,スタミナが完全に切れてしまうと,回復までに少し時間がかかる。スタミナが切れないラインを見極めつつ,こまめにダッシュを活用していく必要がある。
スタミナが切れると,ゲージが赤くなり,しばらくスタミナを消費する行動はできなくなる。ダッシュと歩きをうまく使いこなして,スタミナを管理していきたい。ちなみにダッシュで体当たりすると,ほかのプレイヤーを少し押せるので,狭い通路などでほかの負け組が邪魔な場合は押して強引に通過してしまおう
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一方の勝ち組は,負け組たちがアクションをがんばっているところを攻撃し,邪魔をする役割だ。勝ち組にはいろいろな武器が用意されており,その攻撃を負け組に当てることでノックバックを発生させ,コースから落下させられる。負け組が「ほふく移動」をしているとノックバックしにくいが,ほふく移動にはスタミナを使う。負け組もずっとほふく移動を続けられないので,立ち上がるタイミングを狙うか,ほかのキャラを狙おう。
勝ち組の武器攻撃は,TPSのような操作となる。負け組をさらに負かせ!
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銃器類だけでなく,爆弾もある。範囲爆発なので,エイムに自信がない人はこちらを選ぶのもいいかも
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銃器類で狙われている場合は射線が,投擲類は落下地点が表示される。遮蔽物がある場所では射線を切ることができる
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勝ち組は,足場に設置されているボタンのようなものから,空中に表示されている赤い線の軌道で大ジャンプができる。負け組を狙いやすい位置に素早く移動可能だ
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また,勝ち組・負け組ともに
「コイン」を集めるのが重要になってくる。各ラウンドの合間には「買い物タイム」があり,集めたコインを使って,ショップで買い物ができる。ここで買ったアイテムによって,次のラウンドでの戦いを有利に運べるのだ。
負け組の場合は,アクションコース中にコインが配置されており,勝ち組は,負け組に攻撃をヒットさせることでコインが得られる。
負け組のコース上に配置されているコインには「100コイン」や「500コイン」がある。逃さないように進みたい
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勝ち組は,負け組に「いかに攻撃を当てるか」にかかっている。コース外へ落とすと「ブッ飛ばしボーナス」となり,さらに追加でコインが得られるので,がんばって負け組を落としたいところ
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さらに,負け組の上位3名は
「最重要ターゲット」となり,「1st」「2nd」「3rd」のアイコンが表示されてしまう。勝ち組は,最重要ターゲットをコース外へ落とすと,ボーナスとして通常より多くコインが得られるため,非常に狙われやすい。負け組の場合は,これら3名への攻撃に巻き込まれないよう,距離をとっておいたほうがいいかもしれない。
自分が「1st」表示ということは,現時点で最も所持金が多いということ。「賞金稼ぎ」ルールだと優勝に近いのだが,その分,勝ち組から狙われやすい。4位をキープできるなら,それが一番賢いのかも……?
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勝ち組・負け組ともに,アクションシーンでも唐突にクイズが始まることがある。このクイズに正解すると「チャンスタイム」となり,勝ち組なら一定時間リロード不要,負け組なら一定時間スタミナが2倍といった効果が得られる
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ラウンドの合間の買い物タイムでは,
「庶民のショップ」「高級なショップ」「伝説のショップ」という3つの店を訪れることができる。当然,上位のショップで売られているアイテムの方が強力だが,高級なショップに入るには,庶民のショップで売られている「高級な鍵」,伝説のショップに入るには,高級なショップで売られている「伝説の鍵」を買う必要がある。
高額なコインを放出してでも上位のショップに入るか,庶民のショップで大量にアイテムを買うか。はたまた,後の買い物タイムのために温存するのか。プレイヤーは選択を迫られるが,買い物タイムは1分間なので,じっくり考える余裕はない。
「高級な鍵」に群がるプレイヤーたち。これを買えたとしても,高級なショップで売られているアイテムも買えるだけの所持金が残らないと意味がない。序盤はあえて買い物をせずに貯めるのも手だ
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伝説のショップ。鍵の価格も高いので,入れるのは後半のラウンドになるだろう
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さまざまな能力を持つアイテムたち。プレイヤーの姿が変化する物もある
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買い物タイムには「スーパーキャンディマシン」というものも設置されていて,少しだけお金をもらえる。忘れずに毎回チェックしておきたい
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このように,クイズによって勝ち組になったり負け組になったりしつつ,最終ラウンドに向かうわけだが,「賞金稼ぎ」ルールだと,最終ラウンドが
「下剋上クイズ」になる。このクイズでは,負け組がコース頂上にあるボタンを押すと,大逆転が発生し,勝ち組は全財産を失うのだ。
ここまで勝ち組になり続けていても,最後まで安心はできない。勝ち組は全力で負け組をコースから落とし,負け組は死にものぐるいでコース頂上を目指さなければならない
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下剋上クイズはひたすら上へと登っていくタイプのコースだ。登るためにはスタミナを消費するため,途中にある足場で休憩が必要になってくる。しかも,勝ち組による攻撃で下に落とされることも少なくないので,下剋上は,そう簡単にはいかない。
下剋上の可能性がある最終決戦だけあって,勝ち組の攻撃は苛烈。「誰か1人でいい,下へ落とされずに頂上へ……!」という,いままで小競り合いもしていた負け組が一丸となる場面だ
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下剋上は非常に難しいが,決して不可能ではない。今回の試遊でも達成できた回があった
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途中で脱落すると,以後は自キャラが車に乗り,観戦モードになる。車は自由自在に空を飛べるので,いろんな角度から眺めることができる
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1試合が終わると,その試合の勝者が表彰され,画面下部には参加者の名前が表示されるエンドロールが流れる。テレビのクイズ番組風の,シャレたリザルト画面だ
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全員脱落で,表彰台に誰も立たない結果になることも
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知力,アクション,時の運。クイズで魅せる,バトロワの新たな形
今回のプレイでは,筆者は残念ながら一度も優勝はできなかったが,非常に濃密な時間を過ごせた。1ゲームが15~20分程度なので気軽に挑めるうえ,勝っても負けても知識が増強される。ただゲームで遊ぶだけではなく,ついでに雑学も学べるのだ。独特の個性を放つキャラクターや世界観のおかげで,バトロワ形式ながら,まったく殺伐としない雰囲気も素晴らしい。
ロード時間に表示されるTIPSのなかには,本作のキャラクターにまつわるものも。サバイバルクイズをさせている「ネコー」という謎の人物と,その配下「コネコー」たちは,とくに味があってイイ
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メニューには「ギャーペディア」というものがあり,基本的なゲームルールのおさらいとなる「基本ペディア」「応用ペディア」から,本作の世界観やキャラクターの解説である「お楽しみペディア」も確認できる
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知力だけでは勝てないが,クイズで不正解を出し続けていると,確実に不利になっていくし,勝ち組・負け組ともに,自陣に優秀なプレイヤーがいるかどうかという「運」も大事になってくる。「決してクイズ一辺倒ではないクイズゲーム」という,新たな地平を切り拓いていると感じた。
アクションシーン中のクイズはただでさえ手が止まりがちなのに,変な問題が出ると,思わずそちらに気を取られる。何だよ,この問題!
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また,オリジナルクイズを作成して,カスタムマッチで使用することもできる。自分の作ったクイズを公開して,ほかのプレイヤーに遊んでもらったり,ほかのプレイヤーが作ったクイズを自分の環境で遊ぶこともできる。非公開設定もあるので,内輪ネタをクイズにして,仲間内だけで盛り上がることも可能だ。
オリジナルクイズ作成画面。誰でも気軽に問題を作ることができる。ちなみにクイックマッチでは,オリジナルクイズは使えない
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「インテリ度」「ムキムキ度」といったパラメータも確認できるが,これは,クイズに正解するか,アクションコースをクリアするかによって変化していくようだ
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エモートで表示できるスタンプ類は数多く用意されており,条件を満たすと開放される。膝に矢を受けたやつ,欲しいなぁ……
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ニューヨークへ行きたいかどうかを熱く問われる,往年の名番組をはじめとして,昔は一般視聴者が参加できるクイズ番組が多かったものだ。本作は,アクションを交えた新時代のクイズバラエティー番組に参加しているかのような体験ができる斬新なタイトルだ。本稿を読んで少しでも気になったなら,ぜひ体験してみてほしい。
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