「FFXIV」第69回プロデューサーレターLIVEレポート。パッチ6.1に加えて，データセンタートラベルやデータセンター再編の情報も明らかに

　スクウェア・エニックスは2022年3月4日，同社の運営する「ファイナルファンタジーXIV」（PC / PS5 / PS4 / Mac）の情報番組「第69回プロデューサーレターLIVE」（以下，PLL）を配信した。

　今回の内容は「パッチ6.1コンテンツ特集Part1」。4月中旬に予定されている次回アップデート，パッチ6.1「新たなる冒険」にて実装される各種コンテンツの概要が紹介された。パッチ6.1期間中に実装予定となっている「データセンタートラベル」や，その後に予定されている日本のデータセンター再編に関する続報も公開されている。
　本稿で，番組の模様をレポートしよう。

出演はおなじみ，「ファイナルファンタジーXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏（左）と「ファイナルファンタジーXIV」グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏（右）

メインクエストはまだまだ謎だらけ？

　最初に紹介されたのはパッチタイトルとアート。すでに書いたように，タイトルはパッチ6.1「新たなる冒険」。実装は4月中旬を予定している。


　プレイヤーならご存じの通り，ハイデリン・ゾディアーク編の物語が完結したことにより，パッチ6.1ではまったく新しい物語が幕を開ける。とはいえ，ストーリー的には地続きで，事件終息後，数か月程度が経過したイメージで展開していくとのこと。サブクエストでは新シリーズとして始まる「タタルの大繁盛商店」のシリーズ導入クエストが開始される。また，新ロールクエストは暁月編のエクストラストーリー。必然的に，すでに実装されているロールクエストは完了させておいたほうがいいだろう。




　これまで蛮族クエストと呼ばれていたものは「友好部族クエスト」と名称が改められることになった。が，ゲーム内のシステム文章の修正が予想以上に膨大な量となっているため，正式な変更はパッチ6.2からを予定。メーカーリリースなどの文章は，先行して「友好部族クエスト」と表記されるとのことだ。ゲーム内のキャラクターのセリフなどは各キャラの認識をもとに発言されていることから変更される予定はない。


　人気の高い事件屋クエストも復活。これまで“外伝”と名付けられていたが，長く続きそうなことも踏まえて，タイトルの命名方式も変更していくそうだ。事件屋クエストはパッチ6.15での公開が予定されている。


　また，次元の狭間オメガ 番外編と名付けられた後日談クエストはパッチ6.15か6.18のどちらかのタイミングで公開予定。


　すでに前回のPLLでも触れられているが，新生編のメインクエストも大幅に改修。こちらは今回のPLL後半で詳細が語られている。


　新インスタンスダンジョンは秘密。メインストーリーで行くことになるダンジョンだが，ネタバレを避けるため，今回は名称すら明かされなかった。また，新たな討伐・討滅戦は「終極の戦い」となっている。幻討滅戦はすでに告知されているように「幻アルテマウェポン破壊作戦」。元となったバトルは力押しで進めたところもあったものの，幻討滅戦ではギミックなどをきっちりこなしていく必要があるそうだ。もし戦い方を忘れているなら，実装前に復習しておくといいかもしれない。


　新アライアンスレイドはエオルゼア十二神の謎に切り込む「ミソロジー・オブ・エオルゼア 第1弾」。


　絶レイドは延期になっていた「絶龍詩戦争」がいよいよ登場。今回はすでに公開されている2枚のスクリーンショットに加えて，衝撃的な追加のスクリーンショットが公開に。


　ジョブ関連調整やPvP関連のアップデートも紹介された。PvP関連では，すでに告知されているように，「ザ・フィースト」がパッチ6.1で閉鎖となる。再開を望む声もあるようだが，吉田氏は「いったん様子を見させてください」とのこと。


　新たなお得意様取引はパッチ6.15にて公開予定。


　ハウジング関連ではイシュガルドエリアの「エンピレアム」の土地販売が開始される。前回のPLLにて土地販売の変更点などが公開されたが，次回のPLLでも改めて紹介される模様だ。


　また，これまで「キャラクターカード（仮）」と呼ばれていたシステムの正式名称が「アドベンチャラープレート」となった。新しいプロフィール紹介機能で，ジョブごとに個別の設定を保存しておけるなど，かなり柔軟で膨大なカスタマイズも可能とのこと。


　新コンテンツ「愛用の見聞録」は，これまでに登場したキャラクターや用語についての“読み物”が随時追加されていくもの。パッチ6.1以降に始めたプレイヤーなどにも対応できるよう，これを読めば，NPCの人となりやこれまでに関わってきたものなどが理解できるようになる。

データセンタートラベルはパッチ6.18を予定。詳細は後述する

　これ以外にも多数のアップデートが予定されている。なお，下のスライドには「ロスガル族の新髪型」とあるが，ヴィランにも追加予定があるとのこと。ミラージュプレートは20枚に増加，使用エリアも拡張され，レストエリアであればどこでも使用可能になるそうだ。なお，パッチ6.2においてミラージュドレッサーの拡張も予定されており，倍増の800を目指して調整中とのこと。

　オンラインストアの試着機能も追加。吉田氏としてはゲーム内にリアルストアを持ち込むのは避けたかったそうだが，妥協案（？）として宿屋のベッドにアクセスしたときに見る夢「幻想試着」として実装予定。


　修得・登録済みのミニオンやオーケストリオン譜の判別フラグも取り入れ，検索もできるようになる。「傘」関連では新たな待機モーションを追加。吉田氏は「まだ未定だが」と前置きしたあと，将来的には雨が降ってきたら傘を差すなどの機能も取り入れたいと明かした。

新生編メインクエストが大幅改修。メインクエストルーレットは消滅せずに変更へ

　これまで何度か紹介されているが，パッチ6.1からは新生編であるパッチ2.0がソロでもクリアできるよう，メインクエストに大幅な修正が加えられる。今回のPLLの後半では，このメインクエスト大幅改修の詳細が伝えられた。

　「FFXIV」では，これまで「フェイス」というシステムでNPCと共闘が可能だったが，今後，フェイスは幻体の育成システムのことを示すようになり，ダンジョンを手伝ってくれるNPCは「コンテンツサポーター」と呼ばれるようになる。


　また，後半のリットアティン以降のバトルは仕様が大きく変更される。2月21日に行われたインタビュー（関連記事）では「メインクエストルーレット」が廃止予定とされていたが，改修された「アルテマウェポン破壊作戦」などを加えて続行。ただ，所要時間などが大きく異なるため，ルーレットの報酬は調整を検討しているとのこと。

データセンタートラベル開始と日本データセンター再編の詳報も

　PLL後半のもうひとつのトピックスは，パッチ6.18から予定されている「データセンタートラベル」の情報だ。データセンタートラベルとは，これまで不可能だった論理データセンターの区切りを越えて，別のデータセンターに存在するワールドへ行って冒険を行うもの。すでに実装されている「ワールド間テレポ」のさらにひとつ上のワールド移動だ。

　「FFXIV」では，物理データセンター内（日本，北米，ヨーロッパ，オセアニアなど）にいくつかの論理データセンター（Elemental，Gaia，Manaなど）が存在しており，その論理データセンター内に各ワールド（Atomos，Bahamut，Chocoboなど）が構築されている。

　これまでの「ワールド間テレポ」では，論理データセンターをまたぐ移動が不可能（例えばElemental DCのGungnirとGaia DCのAlexander間のテレポは不可）だったが，パッチ6.18以降は，同じ物理データセンター内であれば別の論理データセンターへも移動できるようになる。要は，日本で遊んでいる「FFXIV」プレイヤー全員と交流することも可能になるということだ。


　データセンタートラベルを行う場合はタイトル画面で行き先を選択。データセンターの移動には数分から30分程度かかるため，その間は待機が必要。データの移動を行っているためキャンセルは不可能だ。ホームデータセンターのワールドに戻る場合にも同じ手順が必要となるので，瞬時に移動できるわけではない。「データセンターを移動したなら，少なくともその日の冒険は移動先で行うと考えたほうがいいでしょう」と吉田氏。逆に「数か月くらいは移動先に居続けるつもりでもいいかも」とも。


　これとは別に，日本のデータセンターの拡張も予定されている。実施は2022年7月を予定で，データセンタートラベルのほうが先に実施される。


　現在，日本のデータセンターはElemental，Gaia，Manaの3DC。これにMeteor（メテオ）を加えて4つにし，各DCにワールドが8つずつになるように再編する。再編後の所属データセンターとワールド構成は下の画像のとおりだ。


　ワールドがどのデータセンターに所属するかが変わるだけなので，ワールド間テレポなどを利用せずにホームワールド内で遊んでいる人にはほとんど影響はない。逆に，頻繁にワールド間テレポで論理データセンター内を移動していた人は，目的のワールドに行くためにデータセンタートラベルを利用する必要が出てくるかもしれない。

　また，データセンタートラベルによってCWLS（cross-world Linkshell）のメンバーの一部がMeteor DCに移動してしまった場合は，使い方に制限がかかるようになるため注意が必要だ。

　データセンター再編前に構築されていたCWLSは，メンバーのいる双方のデータセンターにコピーされて保持。該当のメンバーが同一DCにいるときにのみCWLSでのチャットが可能になる。


　前述したように，データセンタートラベルにはやや時間がかかることもあり，この再編を機にホームワールドの移動を考えるプレイヤーが出てくるかもしれない。そういう人向けに，ホームワールド移動サービスが一定期間無料で申し込める機会を設けてくれるとのことだ。


　改めてお伝えすると，ワールド間テレポを頻繁に利用していた人は，データセンター再編にあたって確認すべきことが出てくるのだが，ワールド内からあまり移動せずに遊んでいた人にとっては，ほとんど影響はないと思ってもらっていい。
　今回のPLLでは，コメントで「個人ハウスが撤去されるのか？」「フリーカンパニーはどうなるの？」といった質問が相次いだが，一切影響はないとのこと。あくまでも，それらは「データセンター再編によってワールド間をテレポしてプレイしていた人が，ホームワールドを変更する際に考慮する事柄」になる。ほかに知りたいことなどがあればフォーラムなどで発言してほしいとのこと。場合によっては後日，さらに詳細な説明を行う可能性もあるそうだ。

　最後にイベントと人員募集のお知らせが行われ，PLLは終了となった。次回PLLは「パッチ6.1コンテンツ特集Part2」。実施予定日は後日発表されるとのことだ。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」公式サイト