プレイレポート
“戦国死にゲー”が,より美麗&快適になって再登場。「仁王 Collection」インプレッション
「仁王 Collection」はダーク戦国アクションRPG「仁王」シリーズを存分に楽しめる1本だ。「仁王」「仁王2」のPS5版である「仁王 Remastered Complete Edition」「仁王2 Remastered Complete Edition」が1まとめにされ,さらにどちらもDLC3本がセットになっている。周回しつつやりこむなら数百時間はかかるであろう大ボリュームだ。
今回は,PS5版の開発バージョンを4Kディスプレイに接続し,解像度2160p・フレームレート60fpsの「4Kモード」を体験できたので,そのインプレッションをお伝えしたい。
グラフィックスは4Kということでさすがの美麗さだ。キャラクターのモデル自体は旧版と同じとのことだが,解像度が向上していることもあり,PS4版とは一目で違いが分かる美しさである。マップのあちこちにいる妖怪も,ゴツゴツとした甲羅やウロコなどが詳細に描写され,さらに恐ろしくなっている。
背景の表現力もより増しており,海辺の霧や雪景色,もやがかかった廃村などはより不気味になった。「仁王」シリーズがもともと持つ,,「妖怪の不意討ちに怯えつつ,不気味な雰囲気のマップを巡る」というホラーの側面が,4Kグラフィックスによってさらに強化されているのではないだろうか。
また,「仁王 Remastered Complete Edition」には,「仁王2」と同様のフォトモードが追加されたのも嬉しいところだ。さまざまなフィルターやフレーム,モーションのコマ送りといった機能を使ってスクリーンショットが撮影できる。仁王の主人公は金髪碧眼のウィリアムなので,「日本の風物に驚くウィリアム」など,テーマを決めて撮影してみると面白いだろう。
もちろん「仁王2」でもPS4版と同様にフォトモードは使用可能だ。
「4Kモード」のメリットは,こうした美しいグラフィックスと安定したフレームレートを両立できることにある。
PS4版では,解像度は720p(1280×720)だがフレームレートが60fpsで安定する「アクションモード」と,解像度を1080p(1920×1080)に向上させる代わりにフレームレートは30〜60fpsで可変する「シネマティックモード」,解像度1080pでフレームレートが30fpsで安定する「ステイブルモード」という選択肢があった。つまり,解像度と高フレームレートはトレードオフの関係にあったわけだ。
しかし,「仁王 Remastered Complete Edition」「仁王2 Remastered Complete Edition」の「4Kモード」では,PS4版よりも高い2160p(3840×2160)の解像度でありながら,「アクションモード」同様に60fpsで安定したフレームレートでのプレイを楽しめる。PS4版でもグラフィックスは充分綺麗で,アクションにも支障はなかったとはいえ,4K対応のディスプレイを持っているなら必見のモードだ。
さらにフレームレートを重視するなら,解像度1080p, フレームレート120fpsの「120fpsモード」も用意されているので,こちらを選ぶといいだろう。
加えて,4Kや120fps対応のディスプレイがなくても恩恵が受けられるモードもある。「PS5スタンダードモード」では「地面の凹凸(テッセレーション)範囲の増加」「より多くのモデル表示」など,PS4版より品質を向上させるオプションが適用されたグラフィックスを,解像度1080p, フレームレート60fpsで楽しめるのだ。
アクションゲームとしての手ざわりの良さは,さすが「仁王」シリーズといったところで,PS4版と同様に小気味よく操作できる。
もちろんマップ構成やゲームバランスといった内容もPS4版と同じだが,すべてのDLCが適用された状態なので,「大太刀」「旋棍」に「仕込棍」「手甲」といった追加武器も最初からドロップする。つまりは「低レベルの状態で追加武器を使い,初期ミッションを攻略する」という,後発組ならではのプレイが楽しめるわけで,思わず「記憶を消して最初からプレイしたい」などと思ってしまった。
PS5版ということで,ロード時間の短縮に期待している人もいるかもしれないが,敵に倒されて「落命」した時のリスタートはPS4版の時点で高速なので,それほど変わらない。ステージを始める際のロードは高速になっていたので,この点ではプレイがより快適になりそうだ。
また,PS5の新ゲームパッド「DualSense」の機能である「ハプティックフィードバック」「アダプティブトリガー」にも対応している。ハプティックフィードバックは「仁王2」ですねこすりをなでた際に作動し,ぷるぷると震える感触が伝わってきた。アダプティブトリガーは,弓,鉄砲,大筒といった飛び道具で作動する。弓は[R2]を押している間に弦を引き絞る感触が伝わり,鉄砲と大筒では引き金となる[R2]が重くなるのに加え,発射の際に震動して火薬の爆発を表現している。プレイに直接影響するわけではないが,臨場感を高めてくれる要素として面白く,つい遠距離攻撃がしたくなる。
もともとのPS4版でも美しいグラフィックスと優れた操作性,そして素早いリスタートといった環境が備わっていた「仁王」「仁王2」。「Remastered Complete Edition」では,より向上したグラフィックスかつ短いロード時間で,DLC全部入りの完全版を楽しめる。PS5のユーザーはもちろん,PS4でじっくり遊べるソフトを求めている人にオススメしたい。
なお,「仁王2」のみとなるが,本編+DLC3本の「仁王2 Complete Edition」のPS4版が2月4日,PC版が2月5日に発売される。PS4版は追加費用なしでPS5版の「仁王2 Remastered Complete Edition」にアップグレードが可能なので,これから仁王2を遊んでみたいPS4ユーザーは,こちらの発売を待つのがお得だ(既にPS4版「仁王2」を所持している人は,本編が100円+税,DLC1つにつき22円+税でアップグレード可能)。
もちろん,「仁王2 Complete Edition」のセーブデータをPS5版に移行することもできる。マルチプレイはPS4版とPS5版のクロスマッチングなので,これから始める人も安心だ。
ちなみに「仁王2」では,充実したキャラクタークリエイト機能と,制作したキャラクターを共有できる「外見設定コード」が話題となった。PS5版ではPS4版の外見設定コードをそのまま使える。現在もTwitterでは「#Nioh2_code」のハッシュタグで世界中のプレイヤーが外見設定コードを公開しているので,気に入ったものを入力してみるのもいいのではないだろうか。
「仁王2 Complete Edition」公式サイト
- 関連タイトル:
仁王 Collection
- 関連タイトル:
仁王 Remastered Complete Edition
- 関連タイトル:
仁王2 Remastered Complete Edition
- 関連タイトル:
仁王2 Complete Edition
- 関連タイトル:
仁王2
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