プレイレポート
怖いけどやめられないホラーゲーム「Phasmophobia」プレイガイド。何をしたらいいの? を解決する新米調査員へのアドバイスを紹介
なんの話かというと,それはSteamでアーリーアクセス中のタイトル「Phasmophobia」のことである。海外のインディーズ系デベロッパ・Kinetic Gamesが開発する本作は,プレイヤーが調査員となり超常現象の起きる現場で幽霊の正体を特定するゲーム。ハロー!Steam広場 第302回でも取り上げたとおり,Steam上での同時接続数がピーク時で8万人を超え,今ではSteamのホラーゲームカテゴリの「最もプレイされているゲーム」「高評価作品」としてピックアップされ,国内外問わずプレイヤーから厚い支持を得ている。
有名実況者によるプレイ動画もあるので,知っている人は知っているはずだが,知らない人もまぁまぁいるかもしれない。ただ1つ言えるのは,初見プレイは「超怖い」,でも調査の要領をつかめば「癖になる」,そんな不思議な魅力を備えたオススメできるタイトルだということだ。
アップデートを重ねて初心者でも遊びやすくなったこのタイミングで,本作の魅力と“これを知っておけば大丈夫なプレイのコツ”を紹介したい。
※本稿の内容は2021年6月8日時点のものです。
■もくじ■
「Phasmophobia」はどんなゲーム?
本作は最大4人のマルチプレイに対応した幽霊調査ゲームだ。プレイヤーは屋敷に乗り込み,幽霊がとどまっている部屋(ゴーストルーム)を特定し,温度計やビデオカメラ,UVライトといったアイテムを使って幽霊が残した痕跡を集め,それをもとに正体を突き止めていく。
実装されている幽霊は現時点で12種類。プレイヤーはその中からランダムに選ばれた1体を当てなければならない。各幽霊には3つの証拠が設定されており,調査員が持つ手帳に証拠を書き込むことで,正体を絞り込める。
例えばビデオカメラにオーブが映れば「ゴーストオーブ」という証拠になるが,その時点で対象となる幽霊はまだ6種類もいる。そのまま調査を続けて温度計がマイナスを示したなら「氷点下」という証拠を得られ,対象が「メアー」「ファントム」「幽霊」に絞られる。
残る証拠はあと1つ。特殊な機材を介した問いかけに答えてくれたら「メアー」,EMFリーダーにある5つのランプがすべて点灯したら「ファントム」,特殊なノートに書き込みがあれば「幽霊」だ。3つ目を見つけられれば正体を突き止められるが,怒っているとき(ハントモード)に捕まってしまうとアウト。最後の証拠を見つけるのが先か,取り殺されるのが先か,調査員の運命やいかに――。
とりあえず始めてみよう
■ゲームの始め方
このゲームはSteamで販売されているので,まずはSteamを導入しよう。また,幽霊と会話することが重要な要素の1つとなっているのでマイクはほぼ必須。調査現場で聞こえる足音や物音も大事なので,ヘッドセットを準備しておくといいだろう。ゲームを立ち上げたら,サウンド設定の音声認識画面でマイクのテストをするのも忘れずに。
初心者向けSteamガイド連載 勇気を出して初めてのSteam(1)導入編
4Gamer読者なら,「Steam」(スチーム)という名前をどこかで一度は聞いたことがあるだろう。だが,Steamがどんなものであるかをきちんと説明できる人はなかなかいないのではなかろうか。この連載では,Steamを使ったことがない人のために,Steamの概要説明から導入,使用方法までを説明していく予定だ。
このゲームにはマッチメイキングなどはなく,いずれかのサーバー(部屋)に入る必要がある。地域分けがアジアやヨーロッパといった大雑把なもので,かつ部屋名も付けられないため,日本人の部屋を見つけるのは結構難度が高い。なので基本的にはプライベートサーバーを立てたうえで身内と遊ぶゲームだと考えたほうがいい。もし野良でプレイする場合は,SNSで人を募集するのが近道かもしれない。
■出発準備 〜アイテムは持てるだけ持て〜
部屋を作りメンバーもそろったところでいよいよ出発の準備に取り掛かる。サーバーロビーで持ち込みアイテムの追加とミッション(マップ)の選択を行おう。追加といっても証拠集めに必須となるアイテムはデフォルトで支給されており,新米調査員でも身一つで調査へ出かけられる。ここで注意したいのが,支給品は“最低限必要なもの”であって,人数分のアイテムを用意してもらえるわけではないこと。スムーズに調査を行うなら調査メンバーで持ち寄るか,ある程度の買い足しが必要だ。
調査に持ち込めるアイテムは全22種類あり,持ち込み可能な数はアイテムごとに異なる。購入資金の乏しい序盤は支給品で乗り越えつつ,追加購入の余裕が生まれたら優先度の高いものから買いそろえ,調査にはアイテムを持ち込めるだけ持ち込もう。アイテムによって使うべきシーンや,向き不向き,得られる証拠は違ってくる。それぞれの性能を把握して,よき買い物をしてもらいたい。続けて各アイテムの価格やメリットを,目的ごとに紹介していこう。
・懐中電灯(30$)
真っ暗な調査現場は懐中電灯がなければほぼ何も見えず,それゆえに懐中電灯は必須アイテム。しかし基本の支給品であるこのアイテムは光量が少なく頼りない。
・強力な懐中電灯(50$)
懐中電灯よりも明るく前方を照らしてくれる。通常の懐中電灯でも光源として十分な人なら話は別だが,できれば追加購入しておきたい。
・温度計(30$)
必須と言っても過言ではないガジェットの1つ。と言うのも,ゴーストルームの特定には温度が一番分かりやすいヒントになるのだ。幽霊がとどまっている場所は10度以下の低めの温度になっており,このアイテムで温度が低めの場所を探せばゴーストルーム発見までの時間を短縮しやすい。なお,温度がマイナスを示したら「氷点下」という証拠が確定する。
・モーションセンサー(100$)
壁に設置して使用する。センサーの前を何かが通ると,マップに反応が表れる(トラックで確認できる)。困ったことに幽霊以外の動くものも感知し,例えば前を通った調査員にも反応してしまう。サブ目標達「モーションセンサーでゴーストの存在を検出」の達成を狙うときや,幽霊の動きからゴーストルームのアタリを付けるとき使いどころ。
・サウンドセンサー(80$)
壁に貼り付けるタイプのアイテム。範囲内で物音がすると,トラックのSound Sensorグラフでどの部屋でどれぐらいの音が鳴ったかを確認できる。誰もいないはずの部屋で大きな物音がしたら,その近くに幽霊がいる可能性が高い。
・指向性マイク(50$)
マイクを向けた方向で音がするかどうかを調べるアイテム。手に持った状態で持ち歩き,どの方向で音がするかアタリを付けるときに活用する。調査員の足音やスピリットボックスの音(詳細は後述)にも反応してしまうので,指向性マイクを使っているプレイヤーの前を歩くのは避けよう。
・塩(15$)
調味料としてお馴染みの塩は,豪快に床にまいて使う。1ボトルで3回まで盛り塩を設置でき,床に塩を置けばあら不思議! 幽霊が踏んで足跡が付くじゃありませんか。このように,お清めとしてではなく幽霊がそこを通ったかどうかを判別するため,もしくはサブ目標「ゴーストに塩を踏ませる」達成のために使われる。
・EMFリーダー(45$)
周辺に幽霊の痕跡があるかどうかを教えてくれるアイテム。痕跡を感知するとレベル2〜5の反応が見られ(平常時はレベル1),レベル5の反応が出れば幽霊の証拠を1つ押さえられたことになる。
ゴーストルームの特定から証拠探しのシーンまで役立ってくれる便利品だが,EMFレベル5の痕跡を残す幽霊であっても,EMFリーダがレベル5を示すまで時間がかかる場合がある。便利な反面,幽霊の気まぐれに振り回されやすいアイテムでもある。ちなみに,幽霊がハントタイムに入ると挙動がおかしくなる(そういう演出)のでご注意を。
・スピリットボックス(50$)
スピリットボックスを持ちボイスチャットで質問を投げかけると,幽霊から反応が返ってくることがある。反応してくれる幽霊が相手であればそれっぽい返事をしてくれるが,反応しないタイプだとただただ調査員の独り言が部屋に響くだけでむなしい。なお,使用時に部屋の明かりが点いていると反応してくれないので,消すのを忘れずに。
・UVライト(35$)
このライトで部屋のスイッチや窓,ドアなどを照らすと,幽霊の指紋(というより手形)が浮かび上がることがある。指紋を残すタイプの幽霊であってもなかなか痕跡を残してくれず,UVライトでの指紋探しはやきもきさせられる調査項目の1つだ。
・ビデオカメラ(50$)
ビデオカメラでゴーストルーム内を撮影すると,動く光の玉・オーブを捉えられることがある。設置したその場では映像を確認できず,オーブ探しはトラックのPCでのみ行える。映像内にオーブが見当たらないときは撮影角度を変えるか,複数台のビデオカメラで広範囲をカバーするよう撮影すると見つけやすい。
・ゴーストライティングブック(40$)
ゴーストルームにこのノートを設置すると,幽霊が何かを書き込むことがある。部屋を特定できたら,とりあえず床に置いて経過を見守ろう。しかし,書き込みをしないタイプの幽霊が調査対象であった場合は,いつまで経ってもただの白紙のノートだ。それでもめげずに置いておこう。
・十字架(30$)
ゴーストルームと思わしき場所にとりあえず放り投げておきたいアイテムナンバー1。幽霊のとどまっている場所に設置しておくと,幽霊のハント発生を2回まで防いでくれる(手に持った状態でも可)。ハントを防いでくれたかどうかは,十字架の横棒の欠け具合で判別できる。
・精神安定剤(45$)
下がったSA値を回復してくれるお薬。SAN値が50%近くまで下がったら迷わず飲んでおきたい。1ボトルにつき使用は1回まで。最大4個まで持ち込めるので,4人プレイであれば1人1回,2人プレイであれば1人2回まで使用できる。
・スマッジスティック(15$)
ついつい名前を読み間違えてしまうスマッジスティックは,幽霊の活動を抑制するお香のようなものだ。ライターで火をつけると効果を発揮する。ゴーストルーム内を煙で清められるほか,ハント発生後にたけば一時的に幽霊を遠ざける忌避剤としても使える。
・ライター(10$)
スマッジスティックやキャンドルといった,火をつけなければ効果を発揮できないアイテムとセットで使われる。ライターを点けておくとSAN値の低下を和らげるらしいのだが,その恩恵はとても分かりづらい。ちなみに,建物の中にあるキャンドルに火をつけることも可能だ。
・フォトカメラ(40$)
指紋,シンクの汚れた水,幽霊の姿などをフォトカメラで撮影することで調査の追加報酬を得られる。撮影可能枚数は1台につき5枚まで。フォトカメラで撮影されると一時的に消失する幽霊もいる。
・キャンドル(15$)
調査のサブ目標の1つに,「ゴーストにキャンドルの火を消させる」というお題があり,それを達成するために必要となるアイテムだ。明かりとして使えなくもないが,懐中電灯が健在なら,幽霊に吹き消してもらうときぐらいしか活躍の場がない。ライター同様,点火しておくとSAN値の低下を和らげてくれるらしいがその恩恵は(以下略)。
・センサーライト(65$)
壁に設置できる照明器具で,幽霊を含め動くものに反応して短いあいだ点灯する。すぐ消えてしまうので,正直,使う機会はほぼない。
・ケミカルライト(20$)
手に持ったり床に置いたりして使用する。効果はUVライトと同じで,ケミカルライトの周辺がぼんやりと照らされる。光量は微妙だが,ライト周辺が照らされる特性を生かし,塩とセットで設置しておくと幽霊の足跡を見つけやすくなる。あと,部屋に置いておくと雰囲気がちょっとムーディに。
・三脚(25$)
ビデオカメラに取り付けると,やや高めのアングルから撮影できるようになる。三脚があろうがなかろうがオーブが撮影できてしまうことを考えると,このアイテムの購入優先度は低め。購入してしまった手前,三脚をとりあえず付けてしまうという調査員は多いらしい。
・ヘッドマウントカメラ(60$)
頭に装着するタイプのビデオカメラ。得られる恩恵はビデオカメラと同様だが,プレイヤーキャラの頭に装着するため,定点撮影用としてはあまり向かない。また,撮影した映像をリアルタイムでチェックする人が必要になり,ソロプレイでは活躍の場がない。探索中の映像を見ながらオーブを探せる点はいいのだが……。
初期アイテム以外で追加購入の優先度が高いアイテムは?
幽霊を安全かつスピーディに調査するなら以下の4つがオススメ。
・温度計
・十字架
・精神安定剤(人数分)
・強力な懐中電灯(明るいほうがいいなら)
調査において大切なのは,ゴーストルームを素早く見つけること,SAN値を高めに保ってリスクを回避すること,そして生き残ることだ。となると,温度計で温度の低いスポットを素早く探し,もし調査が長引けば精神安定剤でSAN値を回復,十字架でハントを未然に防いで生存率を上げるというのが調査においてとても有効だ。強力な懐中電灯はプレイヤーの好み次第だが,明るいほうがびびらずに調査を進められるし,見える範囲が広がることで“見落としが減る”という副次効果がある。
また,優先度はそこまで高くないが,サブ目標の達成に関わるアイテムをそろえるならこの6つを購入しておくといいだろう。
・キャンドル(ゴーストにキャンドルの火を消させる)
・スマッジスティック(スマッジスティックでゴーストの周辺を清めるなど)
・モーションセンサー(モーションセンサーでゴーストの存在を検出する)
・十字架(十字架でゴーストの攻撃を防ぐ)
・塩(ゴーストに塩を踏ませる)
・ライター ※キャンドル,スマッジスティックへの点火
■出発準備 〜マップの推奨人数と広さ〜
アイテムを選んだら調査へ出かけるマップを選択しよう。ミッション選択画面には,プレイヤーレベルに応じて2〜4個のロケーションがランダムに表示されており,そのいずれかの場所を選んで調査へと出発する。マップごとに広さや推奨人数が異なり,マップが大きく推奨人数が多くなるほど攻略難度が上がる。調査に慣れてないうちは小規模なマップ「Tanglewood Street House」を繰り返しプレイし,アイテムが十分そろった段階でより大きなマップに挑戦するのがいいだろう。
<マップ紹介〜普通の一軒家から精神病院まで〜>
・Tanglewood Street House
推奨人数:1 / マップサイズ:小
本作唯一の「推奨人数:1」のマップ。探索エリアが1階と地下室(ダイニング横に階段有り)のみで,順番に部屋を調査していってもさほどSAN値を減少させずにゴーストルームを見つけやすい。ちょうどいい広さで初心者の練習用にピッタリ。
・Edgefield Street House
推奨人数:2 / マップサイズ:小
2階建て,地下室と6つの寝室で構成された一軒家。Tanglewood Street Houseに2階部分が足されたぐらいの広さをイメージするといいだろう。1階にはキッチンやダイニング,ガレージがあり,寝室やバスルームは2階にある。
・Ridgeview Road House
推奨人数:2 / マップサイズ:小
2階建ての一軒家で,キッチン奥に地下室へと続く階段がある。1階左手にガレージ,右手にダイニング,2階は細々とした部屋がいくつかという具合だ。
・Grafton Farmhouse
推奨人数:2 / マップサイズ:小
Edgefield Street Houseとは雰囲気の違ったログハウス風の農家(一軒家)。2階建てではあるが,建物はシンプルな間取りで探索難度は低めだ。撮影すると追加報酬が手に入るブードゥ人形が,まれに落ちている。
・Bleasdale Farmhouse
推奨人数:2 / マップサイズ:小
Grafton Farmhouseと似た2階建ての農家だが,このマップには屋根裏部屋も用意されている。このマップでもブードゥ人形を見つけられることがある。
・Brownstone High School
推奨人数:3 / マップサイズ:中
校内で多発した変死事件によって何十年も前に閉鎖された2階建ての学校。マップサイズ中とあるが,校舎は一軒家とは比べものにならないくらい広く,1階だけでも30程度の部屋が用意されている。
・Prison
推奨人数:3 / マップサイズ:中
雰囲気がバッチリすぎる刑務所。2階建ての施設は,拘留所,医務室,事務室,大きめのホールから成る。推奨人数:3とあるように,ソロもしくは2人プレイでは見回る範囲が広すぎてゴーストルームの発見が難しい。あらかじめ施設に設置されている監視カメラの映像でオーブが飛んでいるかどうかを確認しつつ,調査を進めると多少楽になる。
・Asylum
推奨人数:4 / マップサイズ:大
廃墟と化した精神病棟。1階と地下フロアで構成されたこのマップは,左右に長く,1周するだけでもかなり時間がかかる。長い廊下は電気をつけても先が見えにくく,油断しているとほかの調査員とはぐれる。おまけに,目印になるようなオブジェクトが少なく迷いやすい。トラックを下りてすぐに入口があり,このマップだけ建物の外観が見えない。
3つの難度,何が違うの?
ミッション選択時に,難度をアマチュア,セミプロ,プロから選べる。この難度によって,幽霊が襲ってくるまでの猶予時間と保障金の有無,建物のブレーカーが落ちているか,幽霊の傾向が判明しているかどうかが変わってくる。幽霊の傾向というのは,複数の調査員がその場に居ても反応するかどうかというもの。1人のときにしか反応しないと分かっている場合は,なるべく単独行動で調査を進めよう。
<アマチュア>
・猶予時間:5分
・保障金:有り
・ブレーカー:ONの状態で開始
・幽霊の傾向:判明している
<セミプロ>
・猶予時間:2分
・保障金:有り
・ブレーカー:ONの状態で開始
・幽霊の傾向:判明している
<プロ>
・猶予時間:なし
・保障金:なし
・ブレーカー:OFFの状態で開始。復旧しなければ部屋の電気がつかない
・幽霊の傾向:判明していない
猶予時間とは,幽霊がハントをしかけてこない安全な時間のことで,プレイヤーが鍵で建物のドアを開けた瞬間からカウントが始まる。アマチュアなら5分,セミプロなら2分の猶予が与えられ,この時間は安心して調査を進められる。残り時間はトラックのタイマーで確認を
調査中に運悪く命を落としたとしても,アマチュア,セミプロなら“持ち込んだアイテム”の何割かを保障金として返還してもらえる
プロ以外の難度では,調査員が単独もしくは複数人で行動していると反応しやすいといった“幽霊の傾向”がトラックのホワイトボードに書かれている
道具の準備とマップが決まったらいざ出発だ。ビビりな人はトイレを済ませておこう。
調査の進め方
ミッションを開始すると,調査拠点となるトラックからスタートする。ざっくり気味だが調査の手順は以下のとおり。
トラックでの事前準備
↓
建物内へ移動
↓※
建物内でのゴーストルーム探し
↓
幽霊の証拠を集める。都度ジャーナルに証拠を入力
↓
幽霊を特定できたらトラックに戻って帰還
(調査から引き上げるときもトラックへ)
※難度プロの場合は,ここにブレーカーの復旧作業が入る
流れはシンプルだが,ゴーストルーム探しからトラックへの帰還まではやることがてんこ盛り。なおかつ,プレイヤーキャラが一度に持ち運べるアイテムは3つまでなので,プレイ人数次第ではアイテムを入れ替えるためにトラックと建物を何度も往復しなければならない。
<トラックを出る前にすべきこと>
(1)ホワイトボードで幽霊の名前と目標の確認
ホワイトボードに書いてある幽霊の名前と傾向をチェック。調査中に幽霊の名前を呼ぶと反応してくれることがあるので覚えておいて損はない。また幽霊が反応しやすいのが1人のときか複数人のときであるかも見ておきたい。
(2)モニターで建物の間取りとブレーカーの位置を確認
(3)ゴーストルーム探しで使う道具のチョイス
(4)机から建物の鍵を拾って突入
■建物突入後〜ゴーストルーム特定まで
いよいよ超常現象起きまくりの現場へと足を踏み入れるわけだが,調査で最初にやらなければならないのは“幽霊のいる場所(ゴーストルーム)の特定”だ。幽霊は基本的に一か所にとどまっており,その場所をアイテムを使って突き止めていく。たいていはどこかの部屋いるが,廊下にいるパターンもあるので建物内をくまなく探そう。
●ゴーストルーム探しのコツ
・音のするところに幽霊あり
アイテムと同じくらい強力なのが,あなたの耳である。幽霊は足音をたてたり,ものを落としたり,車のセキュリティアラームを鳴らしたりと何かしらの音を立てることがある。この音を聞き逃さなければ,部屋の特定は難しくはないだろう。調査中に幽霊の名前を呼んだり,「アピールしてください」と呼びかけたりすると,音を出してくれる確率が上がる。このやりとりが,めちゃくちゃ怖いんだけど。
・そのドア,最初から開いてた?
幽霊の痕跡は音だけではなく,視覚でも察知できる。例えば,まだ誰も調査していない部屋の扉が開いていたら,それは幽霊の仕業だろう。もしくは,蛇口から汚れた水が出ていたら,勝手に電気が消されていたら,部屋の小物があたりに散乱していたら,そこに幽霊がいる可能性がある。どの部屋を調査したかを情報共有しながら,目に見える建物内の異常にも気を配ろう。
・建物の中で一番寒い場所を探せ!
アイテム紹介でも書いたが,ゴーストルーム探しで一番分かりやすいヒントは温度だ。建物内の温度は20〜15度程度だが,幽霊のいる部屋は10度以下まで低くなることがある。ただし,息が白くなる氷点下まで温度が下がらない限り,手ぶらで寒い部屋を探すのは困難。できれば温度計を片手に建物内を探索したい。ただし,家に入ったばかりのタイミングではどの部屋も温度が低いので,1〜2分ほど待ってから温度計で確認するのが確実。
・イチかバチかのウィジャ盤
見て分からなければ幽霊に直接聞いてみるのも1つの手だ。建物内のどこかに落ちているウィジャ盤を介して「どこにいますか?」と質問すると,ゴーストルームの場所を教えてもらえることがある。ただし,ウィジャ盤が建物内にあるかどうかは確率に左右され,そもそも調査現場に落ちていない場合もある。加えて,ウィジャ盤を使用するとSAN値を大幅に下げてしまう。精神安定剤でSAN値を回復できるのであれば試す価値はあるが,回復手段がない場合は無理に活用しないほうがいい。
■ゴーストルーム特定後〜帰還まで
幽霊の部屋を見つけたらいったんトラックへ戻り,証拠集め用のアイテムをゴーストルームへ持ち込み,幽霊の特定を進めよう。冒頭でも書いたとおり,幽霊の見た目はランダムで決まるため,容姿から正体を判別できない。特定するための証拠集めはアイテムを片っ端から使って検証するほかないが,特定に必要な3つの証拠は幽霊ごとに決まっているので,証拠が1〜2つの段階でもジャーナルの幽霊情報を見ながらある程度数を絞り込めるだろう。
証拠集めですべきことは以下の6つ。該当する事象を見つけたらジャーナルを開いて証拠を入力し,幽霊の3つの特徴と照らし合わせてみよう。証拠が2つそろえば幽霊の候補が2〜3種類まで絞り込めているはずだ。証拠を集め建物から脱出したらジャーナルに幽霊の正体を入力し,トラック入口のスイッチを押して調査から帰還すれば晴れてミッション終了だ。
<証拠集めですべきこと>
・ゴーストライティングブックを設置してノートに書き込みがあるか確認
・ビデオカメラの映像にオーブが映るかをモニターでチェック
・EMFリーダーがレベル5を検出するか観察
・スピリットボックスに反応があるか検証
・ドア,スイッチ,窓についた指紋をUVライトで探す
・部屋が氷点下になるかを目視(吐き出す息が白く見える)か温度計で確認
<証拠早見表>
●生きて帰るためにこれだけは注意
・SAN値そろそろやばくない?
幽霊の居場所も分かりこれから証拠集めというタイミングになると,プレイヤーキャラのSAN値がそれなりに下がっているはずだ。少し前でちょっと触れたが,プレイヤーキャラにはSAN値があり,これが低くなると幽霊が狩りモードに入る確率が上がる。平均SAN値80%あたりはまだまだ大丈夫,平均50%になると雲行きが怪しく幽霊の気分次第では危険,平均20%まで落ちたらいつハントが起きてもおかしくない状態だ。
いじわるなことに自分のSAN値はトラックでしか確認できないので,調査開始からの経過時間と超常現象をどれだけ目撃したかを鑑み,そろそろやばいかもと思ったら調査の手を止めて一度トラックまで引き返そう。精神安定剤を購入できない序盤ならば,そこまでに集めた証拠をもとに消去法で幽霊を推測し,とりあえず幽霊の名前だけ入れて引き上げたほうがよい。もちろん,ハントをうまく回避できる自信があるなら粘って調査を続行してもいいが,ハントで捕まったら持ち込んだアイテムをすべて失う恐ろしい代償があるのを忘れずに。
・十字架置いた?
ビデオカメラやゴーストライティングブックを設置するのに合わせて,十字架も同じタイミングで部屋に置いておこう。幽霊によるハント発生を2回まで防いでくれる十字架は,命の危機を回避するための道具であり,“そろそろやばい”を察する判断材料にもなる。このアイテムによってハントを回避するごとに十字架の棒が欠けていくため,1か所欠けたら“いつ襲われてもおかしくない状態”にあることを察知できる,十字架の予備があるならもう少し粘れるが,1本しか持っていないのであれば2か所欠けた時点でトラックへ戻ったほうがいいだろう。
・懐中電灯がチカチカしたらとにかく身を隠せ
建物の照明が一斉に消え,懐中電灯やUVライトが点滅を始めたら幽霊によるハント開始の合図だ。残念ながら「ハント開始! 隠れろ!」なんてゲーム内アナウンスはなく,狩りは静かに,そして唐突に始まる。
ハントが始まるとゴーストルーム周辺から幽霊が姿を現し,一定時間調査員を追いかけてくる。ハント開始とともに玄関や裏口といった建物に出入りするための扉に鍵がかけられ,ハント終了まで脱出不可能になり調査員は絶体絶命の危機に瀕する。ここで生き残るためにすべきことは,“急いで幽霊の発生地点から離れる”“部屋やクローゼットに身を隠す”の2つだ。
逃げるときのポイントは,とにかく静かに,素早く幽霊の視界から姿を消すこと。ハント中の幽霊は狙っている相手が視界にいる限り追いかけてくるうえ,視界に調査員がいなくても物音や調査員の話し声(ボイスチャット)に反応して探し回る。ハント中に姿を見られた状態で追われていると,時間の経過とともに幽霊の移動速度が上がる仕様のため,長く追われれば捕まる可能性も高くなり生存が難しくなる。それであればさっさと身を隠したほうが身のためということだ。
●もしSAN値に余裕があるなら,お小遣い稼ぎに挑戦を
調査がスムーズに進み幽霊の特定を終えても平均SAN値が80%,こんな“まだ余裕”な状況になったら,フォトカメラを片手に写真を撮影してお小遣い稼ぎをしてみよう。フォトカメラの説明時にも触れたが,幽霊の特定やサブ目標の達成以外にも,幽霊の痕跡を撮影すると内容に応じて報酬が追加される。もらえる額は小さくても,塵も積もればなんとやらだ。
怖がりな調査員がトラックから出てこないときは?
あるあるではないと思うが,幽霊に追われる恐怖を味わった調査員がトラックに閉じこもってしまった,なんてこともきっと起きるだろう。「Phasmophobia」の怖さを乗り越えられるかどうかはその人の耐性次第。そんなときは無理強いせず,トラックのモニター監視係として活躍してもらおう。ビデオカメラやモーションセンサー,サウンドセンサーといったアイテムはトラックに戻らなければ,どんな映像が撮れているか,どういった反応が起きたかを確認できない。確認のためだけにトラックへ戻るのは手間なので,監視係がいてくれると助かるのだ。
怖がりさんでも,安全なトラックで調査のサポートができる,それが「Phasmophobia」
ホラーゲームが好きなら,騙されたと思って遊んでみてほしい
やや長くなってしまったが,“これを知っておけば大丈夫なプレイのコツ”は以上となる。
多くのプレイヤーがハマるゲームには,たいてい大きなアピールポイントがあるものだが,「Phasmophobia」には壮大でドラマチックな物語があるわけでも,痛快なアクションがあるわけでもない。むしろ,ゲームサイドで用意されているストーリーラインは非常に淡泊で,怪奇現象が起きているから現場へ向かってくれという短いテキストが用意されているのみだ。
その現場で何が起き,幽霊が何を思って居着いているのかは,プレイヤーの想像力とロールプレイに委ねられている。味気ないといえばそれまでだが,プラス思考で考えると,大きな想像の余地があるわけだ。
では何がそんなにも心をつかむのか。それは,短いスパンで訪れる恐怖と,それを乗り越えた達成感から生まれる“言いようのない開放感”だ。登場する幽霊はランダムで,同一マップであっても同じように調査が進むケースはそうそうなく,そのリプレイ性は極めて高い。
序盤は大人しい幽霊も時間が経つにつれて狂暴になるので,現場での調査はとにかく時間勝負。この「早くしないと幽霊が怒り出す」という緊張感と,幽霊を的中させたときの達成感から生まれるカタルシスが,リプレイ性の高いゲームデザインと相まって何度でもプレイしたくなる中毒性を生んでいるのだろう。
筆者はホラーものがそんなに得意ではない。怖いものからは目を背けたいし,できれば幽霊に追いかけられたくもない。だが,怖いと分かっていても,恐怖の館から無事帰還できたときの快感を忘れられず,調査へと向かう足を止められないのだ。
明確な時期は不明だが,今後のアップデートでの新マップや幽霊の追加がアナウンスされており,おそらくそのタイミングで再びプレイヤー界隈が盛り上がりをみせることだろう。暗い,不気味,追いかけっこが怖い(しかも薄給!)な本作だが,仕組みとすべきことを理解できれば非日常的なスリルを手軽に味わえるタイトルなので,本稿を参考にしつつドッキドキな動悸が止まらない幽霊調査デビューをしてほしい。
「Phasmophobia」公式サイト
- 関連タイトル:
Phasmophobia
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