プレイレポート
「モンスターハンターライズ」体験版先行インプレッション。新要素の“翔蟲アクション”と“操竜”が新たなプレイフィールをもたらす
「モンスターハンターライズ」公式サイト
移動やハンティングアクションなど用途が多岐にわたる“翔蟲アクション”を紹介
本作のもっとも特徴的なシステムである「翔蟲アクション」は,画面中央下方の「翔蟲ゲージ」を消費して発動する新アクションだ。消費するゲージの数や,ゲージの回復にかかる時間は,発動したアクションによって異なる。また,フィールド上に点在する野生の翔蟲を捕まえると,一時的にゲージがひとつ増加する。
翔蟲アクションには,空中でも高速移動が可能な「疾翔け」(はやがけ)と,武器固有の技を繰り出す「鉄蟲糸技」(てっちゅうしぎ),そしてダメージを受けたときに体勢を立て直す「翔蟲受け身」がある。
疾翔けは,翔蟲を使って移動する手段で,[ZL]を押しながら[X]で上方,[A]で前方,[ZR]で照準の方向へそれぞれ移動できる。翔蟲ゲージの回復が早く,連続で使用できるので,標的や目的地へすばやく到着したいときにうまく活用するといいだろう。また,壁に向かって疾翔けを使うと「壁走り」に移行する。疾翔けをうまく扱えるようになれば,段差や障害物のフィールドをパルクールのように駆け回れるようになるわけだ。
鉄蟲糸技は,翔蟲を用いて発動する武器種固有の技だ。基本的には,抜刀状態で剣士なら[ZL],ガンナーなら[R]を押しながら[X]か[A]を押すことで発動する。太刀であれば前方にジャンプしながら攻撃する「飛翔蹴り」と,構え中に攻撃を受けることでカウンター攻撃をする「水月の構え」といったように,武器ごとのアクションが用意されている。
これらの技は後述する新要素でも活用できるので,操作の入力から発動までのディレイやモンスターとの適切な間合いを早めに把握して,的確にヒットさせられるようにしておきたいところだ。
新要素“操竜”を使いこなし狩猟を有利に進める
「操竜」は,ハンターがモンスターの背に乗り,「鉄蟲糸」で操る技術だ。過去シリーズで言うところの「乗り」に近いシステムだが,操竜を使うには,まず翔蟲を使ったジャンプ攻撃や鉄蟲糸技で一定のダメージを与え,モンスターを「操竜待機状態」にする必要がある。また,猟具生物のクグツチグモをうまく当てることでも,モンスターを操竜待機状態にできる。
操竜待機状態にしたモンスターに攻撃を当てるか,納刀して[A]を押すことで操竜状態に移行する。操竜中は[R]を押したまま[L]スティックで移動,[A]で強攻撃,[X]で弱攻撃,[B]で翔蟲ゲージを消費しつつ緊急回避や受け流しを発動できる。
そして操竜中に[Y]で,モンスターを前方に突進させつつ,ハンターが離脱する「突進離脱」を繰り出せる。このアクションは「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORN」のぶっ飛ばしに近いもので,壁や障害物にぶつけることで,操っていたモンスターにダメージを与えつつダウンさせられる。また,ほかのモンスターに突進離脱をぶつけることで,そのモンスターを操竜待機状態にできる。
なお,操竜中のモンスターの攻撃は,モンスターの種類によって異なる。加えてスティックやボタンの組み合わせ,連続入力などで攻撃内容が変化することもあるようだ。ぜひ,いろいろなモンスターを操竜して確かめてほしい。
また,操竜中は,ほかのモンスターを攻撃すると翔蟲ゲージの上部に表示される「操竜ゲージ」が溜まり,ゲージがMAXになると「操竜大技」を発動できる。
操竜できる時間は,操竜ゲージ左端の「操竜タイマー」によって示される。タイマーは,時間経過やほかのモンスターからダメージを与えられることで減少する。タイマーの残り時間が少なくなると操竜が解除されてしまうので,その前に操竜大技や突進離脱を繰り出せるようにタイミングを図りたいところだ。
狩猟をサポートする“オトモガルク”と新たな“環境生物”
「オトモガルク」はオトモアイルー同様,クエストに同行しハンターをサポートする存在だ。オトモアイルーとの大きな違いは,ハンターが搭乗できること。オトモガルクの近くで[A]を長押しするか,または使用するアクションや命令などを選択する画面右下の「アクションスライダーで「搭乗!」を選択すると搭乗状態になり,その状態で[B]を押すと搭乗解除できる。
搭乗中は搭乗移動,搭乗ダッシュ,搭乗ジャンプ,搭乗ドリフト,搭乗攻撃,離脱ジャンプが可能となり,いずれも「モンスターハンター」シリーズのプレイ経験があれば直感的に操作できるはず。とくに搭乗ダッシュはハンターのダッシュと違い,スタミナ消費がないので使い勝手がいい。遠方に逃げてしまった大型モンスターを追いかけるときなど,お世話になる機会は多そうだ。
環境生物には,触れるとハンターの能力を上昇させる効果を持つものが新登場。例えばヒトダマドリは,そのクエスト終了までハンターの体力とスタミナの上限を増強させる。上限はハンターが装備している狩猟のお守り「花結」によって変動するようだ。また,そのほかにも一時的に攻撃力を向上させるホムラチョウ,防御力を上げるイッタンモンシロといった環境生物も登場する。
強力な大型モンスターと対峙する前にできるだけ環境生物を集めてハンターを強化しておけば,狩猟を有利に進めることができそうだ。
新システム&アクションの登場で新しいプレイフィールが実現
これまで「モンスターハンター」シリーズは,水中での狩猟や操虫棍,乗り攻撃,斜面を使ったスライディング,クラッチクローといった要素で立体的な狩猟の実現を試みてきたわけだが,今作で登場した空中移動や壁走り,そしてそれらを起点とする数々の狩猟アクションもまた,そのチャレンジの最新版と言える。
記事冒頭に記したとおり,今回は2時間程度のプレイとなったため,その真価はまだ把握しきれていないが,翔蟲アクションは一つひとつのアクションがかなりスピーディなので,使いこなせるようになればかなり効率よくモンスターの狩猟を進められるように感じられた。
また今作から登場した新アクションの操竜は,同一エリアに大型モンスターが複数いるときのひとつの解答となりえるアクションにも感じられた。これまではこやし玉(こやし弾)で片方のモンスターをほかのエリアに移動させたり,ハンター自身がほかのエリアに避難してやりすごしたり,狩猟の難度は上がるが2匹同時に相手をして対処していたりしたが,新しい選択肢が加えられたのは素直にうれしい。
まとめると,翔蟲アクションにしろ操竜にしろ,これまでの「モンスターハンター」シリーズとはまったく異なるプレイフィールをもたらす要素である。今回配信される体験版には,これら新要素のチュートリアルクエストも用意されているので,まずはそちらをプレイすることをオススメしたい。初めて「モンスターハンター」に触れる人のために極めて基本的な操作も紹介されているので,ベテランハンターは冗長に感じる部分があるかもしれないが,新要素をしっかり理解するうえで遊んでおくに越したことはないだろう。
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