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「バランワンダーワールド」体験版プレイレポート。人の悩みが生み出した摩訶不思議な世界で繰り広げられる,懐かしくて新しいアクションを体験しよう
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印刷2021/01/27 16:33

プレイレポート

「バランワンダーワールド」体験版プレイレポート。人の悩みが生み出した摩訶不思議な世界で繰り広げられる,懐かしくて新しいアクションを体験しよう

 スクウェア・エニックスは2021年3月26日に発売を予定しているアクションゲーム「バランワンダーワールド」PC/PS5/PS4/Switch/Xbox Series X/Xbox One)の体験版を1月28日に配信する(Steam版は1月29日2:00より配信)。

画像集#001のサムネイル/「バランワンダーワールド」体験版プレイレポート。人の悩みが生み出した摩訶不思議な世界で繰り広げられる,懐かしくて新しいアクションを体験しよう

 謎のマエストロ「バラン」によって導かれた主人公の「レオ」と「エマ」が,人々の幸せな記憶と悩みが入り交じる心象世界「ワンダーワールド」を旅し,失われた「心のバランス」を取り戻していく物語が描かれる本作。ワンダーワールド内で見つけられる「衣装」を身に付けることで行える,80種類以上にもおよぶ多彩なアクションの一部を,この体験版で味わうことが可能だ。
 本稿ではそのPlayStation 5版のプレイレポートをお届けしていこう。

主人公の2人を導くバラン。シルクハットで顔を半分隠した謎のキャラクターだ
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ゲームにはミュージカル風の演出が盛り込まれ,要所に音楽やダンスのシーンが挿入される
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 体験版には,ゲームの拠点となる「ティムズエリア」と,第1章「嵐と戦う男」,第4章「風になりたい少年」,第6章「仔猫と少女」が収録されている。そのうち第1章はアクト1〜2とボスバトルという,各章の一連の流れを体験できる。そのクリア後に第4章と第6章が出現し,こちらはアクト1のみがプレイ可能だ。データを製品版に引き継ぐことはできないが,セーブデータがあれば製品版でハードごとに異なる特別な衣装が手に入る特典が用意されている。

男の子のレオ(左枠)と女の子のエマ(右枠)のどちらかを選択でき,選ばなかったほうはローカルマルチプレイ時の相棒キャラクターとなる
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 ゲームを始めてまず気になるのが,本作のキーキャラクターであるバランが話す言葉だ。バランのボイスは鈴村健一さんが演じているものの,その言葉は日本語でも英語でもない。本作は24もの言語に対応した字幕設定ができるのだが,そのどれにも当てはまらない,ちょっと面白い演出だ。


 公式にもアップされているオープニングの後,主人公はティムズエリアへとやってくる。オープニングでバランからプレゼントされる不思議な生き物「ティム」が生息する草原で,ゲーム中の拠点となる場所のようだ。ここに各章へとアクセスできる入口があり,冒険へと旅立っていく。

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拠点となるティムズエリア。ここの住人のティムについては後述
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心象世界へのドア。順番に扉が現れる

 レオとエマが旅をするのは12人の人物の心象世界で,それぞれの思いが形作る不思議な世界が構築されている。例えば第1章は嵐と戦う農園主の心の世界となり,巨大な作物や農具がうねった大地の上に点在し,石造りの壁が主人公の行く手を阻んでいる。
 また第4章は空を飛ぶことを夢見る少年の世界,第6章は街で仔猫と出会った少女の世界であり,どれもかなり個性的だ。スタート時の世界が構築されていく演出もなかなか凝っていて楽しい。

現実世界がからくり仕掛けのような演出で心象世界になっていく。製品版では全12章が用意されているそうだ
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第1章は「嵐と戦う男」。嵐に襲われ,作物を失ってしまった男ホセの心象世界だ。その姿がステージ内にも見える
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ワンダーワールドに現れる正体不明のキャラクター「ランス」。物語の真相に関わる重要キャラクターのようだ
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ランスによって生み出された,心の悩みや弱さを具現化した敵「ネガティ」達
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第4章の空を飛ぶことを夢見る少年の世界は,衣装の力で空中を飛んでいく
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第6章は仔猫と少女の世界。無数のからくりギミックが主人公を待ち受ける

 ゲームは3Dスタイルのアクションゲームだが,移動やカメラ操作以外のボタンは「アクション」と「コスチュームチェンジ」しかないという,大胆なゲームデザインが施されている。PS5の場合なら,[L1]と[R1]がコスチュームチェンジで,ほかのすべてのボタンがアクションといった具合なので,操作自体はすぐに理解できるだろう。
 また今回プレイしたPS5版はアダプティブトリガーにも対応していて,[L2]と[R2]でアクションを行うことで,ほかのボタンとは感触の異なる操作感を楽しめるようになっている。

PS5版のデフォルト操作はこちら。ほかのハードでも基本操作は変わらない
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 レオとエマのアクションはジャンプのみで,敵を攻撃するときはジャンプして踏みつけるしかない。そんな2人に特別な力をもたらしてくれるのが,ワンダーワールドの住人達が持つ力が秘められた衣装である。衣装はステージ上に落ちているカギを持った状態で,衣装が内包されたボックスを取ると入手が可能だ。取るとその場で身に付け,衣装によって異なる固有のアクションを繰り出せるようになる。

衣装を持たない主人公は,ジャンプができるのみ
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カギと衣装が入ったボックス。それぞれは別のところに置かれていることも
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初めて入手する衣装は着用する演出が入り,その効果が表示される

 各ステージには,特定の衣装が数種類用意されていて,ステージ自体もそれらを駆使して挑むような設計になっている。
 体験版では10種類の衣装が登場し,もちろんその効果はまったく異なる。例えば一番最初に手に入る「トルネードウルフ」は,自身の周囲に竜巻をまとってジャンプするトルネードジャンプが行え,敵を攻撃したり,竜巻を跳ね返したりできる。
 「デインティドラゴン」は,口から炎を吐ける攻撃主体の衣装だ。しかし,どの衣装も使えるアクションは1つだけ。つまり,デインティドラゴンではジャンプができない。
 主人公は衣装を最大3着まで同時に持てるので,状況に応じて衣装をリアルタイムに着替えながら,ステージクリアを目指していくのである。

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「トルネードウルフ」。攻撃と移動の両方を兼ねたトルネードジャンプ。ひびの入った岩も壊せる
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「エラスティプラント」。主人公の体が縦に伸び,少し高いところにあるアイテムを取れる
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「パウンディングピグ」。ヒップドロップでステージ上の杭を押し込める
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「ソアリンシープ」。体が丸くふくらんで,上昇気流に乗って浮遊できる
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「エアロアクロバット」。風船や敵に対してキックを決めながら移動する
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「ギアプリンス」。機械仕掛けのギミックを歯車で動かせる
画面左上にあるのが,現在着用中の衣装。3枠あり,[L1]と[R1]で着替えが可能
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 なお衣装は,主人公が敵からダメージを受けたり,ステージ外に落下してしまったりすると,着用中のものが失われるというルールがある。また新しい衣装を手に入れると,衣装枠にある右側のものが押し出されてストック分となってしまうということも頭に入れておきたい。このストックされた分は,ステージ上のチェックポイント(リスポーン地点)で着用することが可能だ。

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ミスをすると着ている衣装が失われ,衣装を着ていない状態でミスをするとやられてしまう
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チェックポイントでボタンを押すと,ストックした衣装を着用枠に入れられる
2つのアクトをクリアするとボスバトルへ。ネガティに取り憑かれた住人のなれの果ての姿だ
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第1章のボス「ハウリングウルフ」。竜巻とヒップドロップを使うボスで,こちらも同じ攻撃手段で対抗する
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 ステージの中にはバランの姿をした「バランスタチュー」が隠されていて,製品版ではこれを規定数集めることで,次の章が出現する仕組みになっている。そのほか,「バランチャレンジ」というボーナスステージに行ける金色のシルクハットや,後述する「ティム」を育成するための「ドロップ」などがステージ上のあらゆるところに配置されていて,これをいかにして取るかも,本作の楽しみの1つだ。見えているのに取れないものや,巧妙に隠されているものを取るには,ほかの章で入手できる衣装を持ってるなどの工夫が必要となる。

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バランの姿をしたバランスタチュー。入手数や取っていない分の数はメニューでも確認できる
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そのステージには登場しない衣装を持って再チャレンジすることで,新たな道が開けることも
シルクハットに近づくと始まるバランチャレンジ。タイミングを見て正しくボタンを押すVQTE(ヴィジュアルクイックタイムイベント)をクリアすると,ドロップやバランスタチューを獲得できる
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 ティムズエリアに存在する生物「ティム」についても触れておこう。この不思議な生物は,ステージ上で手に入れたドロップを与えることでさまざまな色や姿に成長していく。成長したティムはステージに同行し,その色によって敵を攻撃してくれたり,アイテムを見つけてきてくれたりと,頼りになる存在で,その育成もゲーム進行の大きなポイントとなっているようだ。

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ティムズエリアにいるティム達。可愛い声で鳴く
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ステージで集めたドロップは,花畑に置くことでティムの成長の糧となる
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ステージではティムのタマゴを見つけられることも。持ち帰ると新たなティムが生まれる
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ティムにドロップを与えるとカウンターが回り,この数字が一定数を超えると「ティムタワー」なるティムの遊び場が出現した
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ティムタワーで遊ぶティム達。体験版では3段目まで高くなったが,さらに大きくなるようだ
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主人公がステージを冒険するときに同行するティム。色によって違う役割をもって活躍してくれる

 ゲームは敵と戦うことよりも,衣装を駆使してギミックを解いていくパズル的な要素や探索要素が強めな印象だ。本作のディレクターはスクウェア・エニックスの中 裕司氏,キャラクターデザイナーはアーゼストの大島直人氏であり,2人がかつてセガ在籍時代に手がけた名作「NiGHTS into dreams...」を思い出させてくれるような設定や要素がふんだんに盛り込まれている。ゲームのプレイフィールも含め,なんとなくノスタルジックな気分に浸ることができた。各ステージのサウンドもキャッチーで,ぜひ体験版でじっくり味わってみてほしい。

※画面・映像は開発中のものです
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「バランワンダーワールド」公式サイト

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