「PSO2 ニュージェネシス」新クラス“スレイヤー”を先行試遊。ガンスラッシュを武器に機動力と火力に優れた近接職［プレイレポ］

　セガが開発・運営しているオンラインRPG「PSO2 ニュージェネシス」（PC / PS4 / Switch）に，新クラスの“スレイヤー”が2023年4月12日のアップデートにて実装される。


　スレイヤーは，優れた機動力を持ち，攻撃を続けることで得られる“強化効果”を活かして戦うクラスだ。　射撃属性の武器「ガンスラッシュ」を扱うが，近距離での戦いを得意としており，近接クラスという扱いになっている。
　実装に先駆け，2時間ほどプレイする機会を得たので，その詳細なレポートをお届けしよう。

「PSO2 ニュージェネシス」公式サイト

ガンスラッシュギアを軸にした戦闘スタイル

　スレイヤーは，剣と銃の機能を持つ「ガンスラッシュ」を武器に戦う近接クラスだ。武器の攻撃属性は“射撃”であり，射撃の攻撃倍率を上げることで与えるダメージが上昇する。
　特徴は，クラススキルである「ガンスラッシュギア」を軸にして戦う戦闘スタイルと，「ステイアーツ」「ムーブアーツ」によって性能が変化するフォトンアーツ（以下，PA）だ。

　前作「ファンタシースターオンライン2」（PC / PS4 / Switch）のクラス“ラスター”を触ったことのある人であれば，それに近いプレイ感といえばわかりやすいだろう。

　まずは，スレイヤーのクラススキルを紹介していこう。

　パッシブスキルの「ガンスラッシュギア」は，攻撃をエネミーに当てることでギアゲージが溜まっていき，その段階に応じて，威力上昇やPP消費減少，クリティカル率増加などのギア効果が発生するものだ。
　一定時間（約10秒）エネミーに攻撃を当てないとギアゲージがリセットされるが，リセット時にPPを回復するパッシブスキルがあるので，完全に無駄というわけではない。

メインパレットの上にあるのがガンスラッシュギアゲージ。最大5段階

　アクティブスキル「ガンスラッシュギアオーバードライブ」は，ギアゲージを一気に開放して，一定時間ギアの効果を増大させる。効果時間中は，威力アップやPP消費減少，PP回復アップなど自身の能力が大幅に強化されるほか，スキル発動中に再使用すると，強力なフィニッシュ攻撃を放つ。
　ただし，再使用すると効果が切れてしまうので，強化効果を最大限使いたい場合は，時間ギリギリを狙う必要がある。ちなみに，発動時にギアゲージのリセット判定があり，クラススキルの効果によりPPが一気に回復する。

フィニッシュ攻撃は空間を切り裂くようなエフェクトで，かなりカッコイイ

　「スラッシュパスート」は，PAの発動中に，キャラクターが光ったタイミングで通常攻撃を繰り出すと追加攻撃が発生するパッシブスキル。使うことで総ダメージが上昇するのはもちろん，結構厳し目なPP問題がかなり緩和されるので，基本コンボに組み込んで使うとよさそうだ。

発動タイミングの例。ガンスラッシュのPAは，攻撃時間が極端に短いものがいくつかあり，スラッシュパスートを使う機会が多い

　アクティブスキル「アンリーシュレイジ」は，強力な一撃を与えて，ギアゲージを大きく上昇させられる。アサルトライフルの「スプレッドショット」や，ジェットブーツの「シュツルムジーカー」と似た仕様で，スラッシュパスートの攻撃やPAをエネミーに当てることで，アンリーシュレイジ用のゲージが溜まり，最大になると使用できる。
　アンリーシュレイジの使用後，クリティカル率が上昇するパッシブスキルがあるため，全体的なダメージの期待値を上げる意味でも重要なスキルになるだろう。

回転しながら斬撃を放つ。モーションが短いため，タイミングを選ばずに使用できる

　パッシブスキル「スラッシュカウンター」を取得すると，武器アクションで発生するカウンターの挙動を変えられる。
　ガード成功後，再度“武器アクションボタン”を押すと長いモーションの連撃に。“通常攻撃ボタン”なら，短い射撃で瞬間的にダメージを与える攻撃になる。次のカウンタータイミングまでの時間に応じて，どちらかを選ぶとよさそうだ。


　また機動性を高めるスキルとしては，チャージした通常攻撃の後に武器アクションを使うことでエネミーに突撃する「チャージスラッシュ」や，方向入力を行いながら武器アクションを発動すると，無敵時間が発生し移動しながら攻撃する「ムービングスラッシュ」などがあった。

　サブクラスとして運用する際には，パッシブスキルの「クリティカルアップ」や，ボスエネミーに対してクリティカル率がアップする「ギャラントアタッククリティカルアップ」，クリティカルヒット時にPPが回復する「クリティカルヒットPPゲイン」が有用そうに感じた。

アドオンスキルのメイン効果は「ダウン時クリティカル率アップ」だ

「ステイ」と「ムーブ」で

PAを使い分ける高いアクション性

　次に，戦闘で使う通常攻撃やPAについて紹介していこう。

　通常攻撃は，最大2段階のチャージが可能な中距離攻撃となっている。単押しで射撃を，1段階のチャージでは連続射撃を，2段階のチャージではランチャーのような威力の高い範囲攻撃を行う。
　射程はそれなりにあるが，近距離だと通常攻撃の威力が上昇するクラススキルがあるので，近距離で戦ったほうがいいだろう。武器アクションは一般的なカウンターといった感じで使いやすい。

通常攻撃の射程限界はだいたいこれぐらい。結構長い

チャージ段階によって構えが変わる

2段チャージの通常攻撃はランチャーのような爆撃だ

クラスの“武器アクション”は，ガンスラッシュによるカウンター

　ガンスラッシュのPAは，移動入力の有無（キャラクターが移動しながら攻撃するか静止して攻撃するか）で変化する特性があり，入力なしの「ステイアーツ」と，入力ありの「ムーブアーツ」で挙動が大きく異なる。
　PAは4種類あるので，使い分けにより実質8つのPAを使えるというわけだ。

●PA「シフティングスピカ」
　ステイアーツでは，近距離で前方を斬りつけた後にフォトン弾を放つ。モーションが短いので，素早く動くエネミーに対してもフルヒットしやすいのが強みだ。ムーブアーツでは，高速でエネミーに接近し，刺突攻撃を行ったあとフォトン弾で攻撃する。短い距離や低い高低差であれば，短いモーションで詰められるので，細かい位置を調整したいときに便利だ。

ステイアーツは短いモーションで瞬間的に高いダメージを与える

ムーブアーツの突進距離はあまり長くないが，モーションが短いので次の攻撃に素早くつなげられる

●PA「フローイングシリウス」
　ステイアーツでは，前方に連続斬りを繰り出し，連続で発動するとさらに強力な攻撃に変化する。この連続攻撃は，ダウン中などの動かないエネミーや動きの少ないエネミーに対して最も効果的で，ガンスラッシュのメインPAになりそうな感触だ。
　ムーブアーツでは，入力方向に移動しながら周囲に攻撃を行う。こちらは移動しながら攻撃できるうえ，ダメージの範囲が広いので，集団のエネミーを処理するときに使いやすい。

ステイアーツは連続して使える全二段攻撃。最後の射撃がとても強いので攻撃を出し切りたい

ムーブアーツは攻撃範囲が広くかなり便利。移動距離が大きいので，エネミーとの間合いを詰めるときにも使いやすい

●PA「リーピングレグルス」
　ステイアーツでは，その場でフォトンの爆弾を爆発させ，自身は後退する。範囲攻撃なので，エネミーが多い場所で使うと効果的だろう。
　ムーブアーツでは，前方にそのフォトン爆弾を蹴り飛ばし，中距離を攻撃できる。少し遠いところにエネミーが集まっているときに有用だ。このPAは，使い分けがほぼ近距離・中距離の攻撃範囲の違いしかなく，エネミーとの距離が近いならステイ，少し遠いならムーブを選べばいい。
　また，このPAのムーブアーツが，ガンスラッシュのPAで唯一の中距離攻撃であり，ほかはすべて近距離攻撃となっている。

ステイアーツは近距離での爆撃。範囲が広いので対複数の性能が高い

ムーブアーツは唯一の中距離攻撃PA。距離を取って戦いたいときに有用だが，近くの対象にはヒットしないので注意

●PA「ウェービングリゲル」
　ステイアーツでは，武器を地面に突き刺し，周囲を衝撃波で攻撃する。極めてモーションが短く，連発が可能な範囲攻撃なので，使っていてかなり爽快感がある。ただし，PPの消費が非常に多くなるので，スラッシュパスートやガンスラッシュギアオーバードライブ使用時のPP回復などで行う必要がありそうだ。
　ムーブアーツは，上昇しながら連続で斬撃を行うもので，少し浮いているエネミーや大型のエネミーに対して高いダメージを出せる。

強いかどうかはわからなかったが，ステイアーツ連打は楽しかった。ちなみに，地面を叩いているのに空中のエネミーにも当たる

ムーブアーツは，キャラ3体分ほど浮き上がるので使いにくい。ただし，攻撃範囲やダメージは優秀

　フォトンブラストは，結界のようなものを作り出し，連続で斬撃を繰り出したのち，ホーミングする弾丸で対象を集中砲火する。単体のエネミーに対してのダメージに優れているので，対ボス戦闘においてはかなり強力だろう。

ギアを溜めてチャンスとあらば一気に解放！

瞬間火力に優れたアタッカークラス

　スレイヤーで戦うときは，PAやアンリーシュレイジでギアゲージを蓄積し，ガンスラッシュギアオーバードライブで大ダメージを与えるという攻撃サイクルを繰り返すとよさそうだ。
　単体のエネミーに対しては，シフティングスピカやフローイングシリウスのステイアーツ，ウェービングリゲルのムーブアーツが強力で，複数のエネミーに対しては，フローイングシリウスのムーブアーツ，リービングレグルスなどが有用だろう。


　PA中の特定タイミングで通常攻撃を押すスラッシュパスートや，ステイアーツとムーブアーツの使い分け，カウンター後の行動選択など，アクション性が高いクラスではあるが，カウンターが出しやすく，単体・複数のどちらでもダメージが出せる性能の高さを感じた。
　アクション性の高さ以外に難しかった部分としては，アンリーシュレイジはリキャスト時間が短く，ガンスラッシュギアオーバードライブは効果時間ギリギリで再使用する必要があるなど，2つのアクティブスキルに時間の意識を割く必要があるという点だろう。

　なおスレイヤーは，クリティカル率を上げるクラススキルを多く持っているため，クリティカルダメージを上昇させる武器のプリセット能力である”フィクサ・テルミナ”との相性が高いと思われる。


　スレイヤーは機動力を活かした戦闘がとても爽快で，動かしていて楽しいクラスだった。アクションが得意な人向けのクラスではあると思うが，実装されたあとは，ぜひ一度触ってみてほしい。

試遊で使ったキャラクター。かなりいい感じのツインテールとキャストパーツなので，SGスクラッチも待ち遠しい

「PSO2 ニュージェネシス」公式サイト