企画記事
「PSO2 ニュージェネシス」,PC向けにベンチマーク機能付きのキャラクリソフトが配信。正式サービス前に自分好みのキャラクターを作っておこう
本ベンチで作成したキャラクターは,動作測定時の映像に登場させることができるほか,保存したデータは「NGS」で読み込むことが可能だ。
キャラクリの仕様は,現在サービス中の「ファンタシースターオンライン2」(PC / PS4 / Switch ※以下,PSO2)に近いものの,そちらにはない「NGS」タイプの髪型や衣装も選択できるので,PCでプレイする環境がある人は,こちらでキャラクリを詰めていくといいだろう。
「NGS」Character Creator“ベンチマーク機能付き”
まずはじめに,ベンチマーク機能を紹介していこう。こちらは2分ほどの描写テストになっており,公開されているオープニング映像をベースとした演出が流れていく。
ベンチマークの実行中は,フレームレートとスコアが表示され,終了後にスコアとPC環境情報,推奨情報が表示される。そのスコアを下記の判断基準値と照らし合わせ,自身のPC環境で「NGS」が動作するかどうかを確認するという使い方になっている。
オープニングと同じ演出の映像がリアルタイムレンダリングで再現される |
キャラクタークリエイトで作成したキャラクターも,そのままベンチマークテスト上で動く |
スコア表示画面。解像度や設定情報がないため,SNSなどに投稿する際は,解像度や設定情報を添えておくと,ほかの人が参考にしやすい。上記スクリーンショットは,簡易グラフィック設定が「6:ウルトラ」,解像度「1920×1080ドット」のもの |
スコア評価の目安。10000以上だと快適とされているが,基準要素については非公開。ゲームスピードや設計からすると,平均80fps以上で10000超えになるようだ |
計測手順としては,タイトルにあるオプションから“グラフィック設定”に進み,“簡易グラフィック設定”をチェックする。ここでは,アプリケーション側が自動的にオススメのプリセットを判別してくれるので,まずはその設定でベンチマークを実行し,その結果やベンチマーク中のPCの様子に応じて,ほかの設定を上げたり下げたりするといい。
設定項目には,それぞれの効果と,動作に対する影響が記載されている。ベンチマークの画面=ゲームプレイ時の画面になるため,設定変更→ベンチマーク→設定検討を繰り返して調整していくといい。
グラフィック設定画面。「6:ウルトラ」の場合,周辺減光,アンチエイリアシング以外はもっとも高い設定になる。周辺減光とアンチエイリアシングは趣味性が高い要素なので,好みで決めていいだろう。なお,キャラクターの詳細表示数の項目はない |
ベンチマーク周回は3回目を過ぎたころから,見ていて少し飽きが来る。冒頭のペタス・ガンが登場するあたりは地味に重い処理なので,最後まで実行せず,そこで判断するのもアリ |
ベンチマーク実行時の注意点は解像度だ。「NGS」は,仮想フルスクリーンがオススメとされているのだが,Windowsで設定している表示スケールの影響を受けてしまい,4Kだと思って実行していたが,実際にはWQHDとして扱われていたということが起きる。
回避策は2つあり,1つ目は,Windowsの設定から「ディスプレイ」→「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」と進み,値を100%に設定する方法だ。
ただ,環境によっては文字などが小さくなり,何かと大変になってしまうため,2つ目の“互換性の設定変更”がオススメ。Character Creatorのインストール先を開き,pso2.exeの互換性を変更するだけでいい。手順は下記スクリーンショットで確認してほしい。
インストール先にある「pso2.exe」を見つける |
「pso2.exe」を右クリックして,コンテキストメニューからプロパティを選択 |
プロパティの互換性タブを選択。「高DPI設定の変更」ボタンをクリック |
表示されたウィンドウにある「高DPIスケール設定の上書き」にあるチェックボックスにチェックをいれ「アプリケーション」に変更して完了 |
Windowsの設定を変更する場合は,ディスプレイにある「拡大縮小とレイアウト」をチェックしてみよう |
本ベンチマークは,ゲーム内の状況再現度が低く,もっとも重くなるであろう探索フィールドや緊急クエストでの負荷傾向が分からない。またプレイヤーやNPCが多く表示されやすいシティ内も同様に再現されていないので,最終的な設定の詰めはサービスイン以降になるだろう。
ただ,目安になりそうなシーンとしては,ナグルスが凍らされた後だろうか。ここでのフレームレートが,探索フィールドでもっとも重い状況に近いと思われ,目に見えてフレームレートが落ちる。
ここは,初回のベンチマーク実行でもすぐに分かるレベルで負荷が高い。クローズドβテストでの挙動を見るに,2021年5月末時点のハイエンド環境であっても,最高設定に加えて人が多い探索フィールドで詳細表示数を最大である32にしていると,60fpsを切りやすくあった。ただ,最適化にはまだ時間がかかると思うので,シビアに受け取らないほうがよさそうだ。
探索フィールドでの戦闘は,プレイヤーキャラクターの数が多く,フレームレートが下がりやすかった。スクリーンショットはCBT Globalのもの |
ルピカがバータを放ったあとからのフレームレートをしばらく注視してみよう |
ベンチマークを実行して,PCの性能不足を感じた場合は,新しいPCへの変更やパーツの交換が解決策になる。
CPUに関しては,AMD CPUとIntel CPUのどちらでもいいが,グラフィックスボードについては,GeForce RTX 3000シリーズを積極的に選んでいくとよさそうだ。
Radeon派もいると思うが,現状では,Radeon RX 6900XTでも動作傾向がよいとはいえない。解像度1920×1080ドットでは気にならないが,それ以上になると,それが顕著に現れる。
冒頭のスコア計測に使用した筆者のPC。Ryzen 9 5950XとRadeon RX 6900XTの組み合わせだが,CPUはあまりゲーム向きではない(ながら作業にはやたらと強いのだが)。また,GPUは上記したように「NGS」との相性はよくない模様。Radeon派からすると,いつものことだ |
サンプルとして上記PCでの計測結果。簡易グラフィック設定を「6:ウルトラ」に固定し,左から1920×1080ドット,2560×1440ドット,3840×2160ドットでの結果だ。ドライバーはAdrenalin 21.5.2 |
「NGS」はCPU依存が高めのようなので,FHD環境の最高設定で遊びたい場合は,Intel CPUであればCore i7-11700KやCore i9-10900K,AMD CPUはRyzen 7 5800XやRyzen 9 5900Xが無難だ。それ以上の解像度の場合も,先述のCPUをオススメする。
グラフィックスボードは,GeForce RTX 3060やGeForce RTX 3070から検討していくといい。バランスで見ると,GeForce RTX 3060Tiがほどよい着地点になるだろう(2021年6月上旬現在,店頭で見ることは稀だが)。
また4Kで,かつ最高設定で遊びたい場合や,WQHDでフレームレートを高くしたい場合は,当然のことながらよりハイエンド環境が必要。GeForce RTX 3080やGeForce RTX 3080Tiがターゲットになる。
メモリについては,CBTでの使用率を見るに16GBあればよさそうだが,ゲーム+α(ストリーミング視聴やウェブブラウズなど,いわゆるながらプレイ)のプレイスタイルならば,32GBをオススメする。ともあれ,よく分からない場合は,「NGS」推奨PCの発表を待とう。
いますぐにPCパーツを購入したい人もいるだろうが,2021年5月末時点では,世界的な半導体需要の急騰と半導体材料の不足が続いている。グラフィックスボードなどは,マイニング需要で品薄でもあり,マイニング性能だけを低くした品の出荷も開始しているものの,まだまだ不足や高値での販売が続く見込みだ。
BTO PCも,構成によって納品までも時間がかかりやすくなっているため,サービスインに合わせて慌てて用意するよりは,慎重に検討をしたほうがいいだろう。
自分に素直になってキャラクタークリエイトをしよう
では,本題であるキャラクタークリエイトの話に進もう。ちなみに,キャラクタークリエイトの画面も“グラフィック設定”の影響を受けるが,処理としてはとても軽い。多少スペックが不足していても,簡易グラフィック設定を「6:ウルトラ」にしてキャラクターをビルドしていくといいだろう。
種族は,「PSO2」と同じヒューマン,ニューマン,キャスト,デューマンの4種族が用意されているが,キャスト以外でもパーツを装備できたり,デューマン以外でも角を付けられたりと,クリエイトできる内容に違いはない。性別の概念もなくなっており,男性っぽい素体と女性っぽい素体が用意されているものの,それも後から変更が可能。なので,この辺りは初見の好みで決めてOKだ。
選択画面 |
カスタマイズカテゴリーは,顔,身体,ファッション,その他があり,カテゴリーごとに細かくメニューが用意されている。調整できるパラメータも豊富で,こだわり始めるとキリがない。
また,サービスイン後は,アップデートで各種パーツやアクセサリーが追加されていくため,もっともお世話になる可能性が高いシステムになるだろう。具体的な話は,(とても長くなるので)またいずれするとして,ここでは“はじめてのキャラクリ”な読者向けに話を進めていこう。
種族とタイプはなんでもいいが,初心者はまず,ヒューマン風の顔を選ぶと,クリエイト機能の基本を覚えやすくていい。
顔バリエーションのデフォルトは,ベースフェイスタイプT1,ベースフェイスタイプT2,ソーケンフェイス,スキットフェイスの4種類。これは,顔の方向性ともいうべきもので,他パラメータの設定が同じであっても,雰囲気が大きく変化する。
ベースフェイスタイプT1とベースフェイスタイプT2は,リアル寄りのキャラクタークリエイトに向き,スキットフェイスは記号化的な見せ方がやりやすく,ソーケンフェイスはいかついおっさんやソリッドなイケメンが作りやすいといったところ。
スキットフェイスは破綻しにくく,様になりやすいので,キャラクリが初めてであっても扱いやすい。
頭部の項目は,顔とヘアスタイル・ヘッドパーツ,首回り,瞳,目,まゆ,まつげ,鼻,口・歯,耳・角,メイク・フェイスペイント,表情カスタムなどがあり,それぞれにいくつかのパラメータが存在する。
顔の場合は,顔バリエーションの編集,輪廓調整,顔の形の調整があり,菱形の割合を調整して顔を作っていくような流れ。メニューの1番上にあるため,最初に顔からの調整を行いがちだが,瞳とまつげを決めてから,それに合うように輪廓を調整,顔の形の調整を進めて行ったほうがスムーズになることが多い。
ひと通り変更してみたら,違和感のある部分を修正して自分の最適解に近づけていくいいだろう。
長考になることが多い,輪廓調整と顔の形の調整 |
目は,形だけでなく大きさも調整できる。目じりの上下も決められるが,まつげの形で雰囲気が変わるので,まつげを決めてからがオススメ |
キャラクリでは,光源の向きも変更できる。「NGS」には,天候や時間の概念があり,エステのような見え方になる状況は稀。カメラの距離がもっとも遠く,逆光状態にすると,おおよそフィールドでの見え方になるので,チェックの際にはオススメ |
ヘッドパーツは,ほとんどの項目が調整対象外となる |
表情のカスタムは,通常時や笑顔などの表情を細かく設定できるもの。黒目の大きさや,まゆ,まぶた,口元など細かに調整できるので,通常状態の顔を作ってから細かく詰めていくといい。
表情カスタムは,カットインの作成や,キャラクターのスクリーンショット撮影をしようとすると気になり出す機能なので,最初はスルーしていてもOKだ。「見下し」,ありがとうございます |
次に身体の編集にいってみよう。こちらは,かんたん編集,体型タイプ,体型・胸部,肩・腕・手,腰・脚,肌,ボディペイントの項目があり,それぞれでパラメータを決めていける。
顔と同様に沼な項目なので,まずはかんたん編集で大まかに決め,次に体型モーフィングと身長を決めるといい。肩・腕・手と腰・脚はクセがあり,また衣装であるレイヤリングウェアやキャストパーツ構成ごとで変化させたくなるため,ひとまずは無視しても構わない。
腰・脚は目標が明確だと楽に決定できる印象 |
ごついふくらはぎに対しての小さい足先は,「どうせホバーするし,申し訳程度に接地できればOK」的な発想から。全体のシルエットがよりメカくさくなり,自分としては“とてもえっち”に。ところで,「NGS」では,キャストパーツは豊富になるのだろうか |
マッチョも当然できる |
肌は,肌カラーと肌の血色,ツヤの調整,筋肉量の調整ができる。肌カラーは肌の血色によって雰囲気が変化するもので,まずはここを変更してみて雰囲気を掴んでいくといい。
今回はキャストなので,肌の血色をデフォルトから微妙に暗くし,気持ち生気をなくしてみた。色の調整だが,RGB値が表示されるため,好きな色合いを決めやすくなっている。これはキャストパーツやレイヤリングウェア,アクセサリーでも同様だ |
ツヤの調整。最大にするとテカテカになり,最小にするとマットになる。デフォルトはスライダー中央になっているので,好みで決めよう |
筋肉量を決めることもできる。少し筋肉があったほうが凹凸が浮かび上がってえっちだと思います |
ファッションの編集では,レイヤリングウェアやキャストパーツ,コスチューム,装飾の表示設定,アクセサリー,ステッカーを決められる。「PSO2」とは異なり,種族による衣装とキャストパーツの制限はないので,顔を決めたあとから,「どっちがいいかなぁ」と考えるのもアリだ。
キャストパーツは,ボディとアーム,レッグで構成される |
「PSO2」のように,“ヒューマン,ニューマン,デューマン”向けと“キャスト”向けのボディが用意されているが,装備する衣装やキャストパーツによって,自動的に切り替わる仕組みになっている |
アクセサリーは,アタッチメント先の変更だけなく,色や位置,角度,サイズも変更できる |
「NGS」仕様のレイヤリングウェアとキャストパーツは,“装飾の表示設定”で,一部装飾などの表示をオフにできる。ものによっては随分と印象が変わるので,新しい衣装を入手した時は,どこの表示を変えられるか,確認しておきたい。
表示 |
非表示 |
キャラクターの外見のほか,ダッシュや泳ぎ,グライドのモーション変更もできるのだが,こちらは正式サービス後に種類が増えていくようなので,今回は気にしなくてもいいだろう。
そして最後に忘れてはいけないのは,クリエイトデータの保存だ。微調整したが,前の形のほうがよかったということは多々ある。その際,データを保存していると簡単に戻せるので,設定を忘れてしまったときの悲劇を回避できる。ちなみに筆者は,本稿で使用しているデータを保存し忘れており,再現に苦戦している真っ最中だ。
作成したキャラクターでベンチマークを実行してみると,高い確率で「何か違う」と感じるハズだ。そのときは,保存したデータを読み込んで,その違和感を微調整していこう。 サービスイン以降はフィールドで確認するなどになるが,それを“n回”くらい繰り返して納得がいったころに,新しいレイヤリングウェアやヘアスタイル,アクセサリーが実装される。そしてそれに合わせるために,またエステに籠もることになる |
今回配信された「『NGS』Character Creator」。ベンチマーク機能については,ゲーム内での正しい負荷が見えない部分もあり,サービスイン以降に最終的な確認が必要になりそうだ。
ただ,現在のPC環境でプレイが可能なのか,設定をどれくらいまで上げられるかといったところを,ある程度は詰めることはできるので,プレイを検討している人は確認しておくといいだろう。
キャラクタークリエイトは大半の機能が揃っている。いまのうちに納得のいくキャラクターを用意しておくと,正式サービス開始時に,スムーズにゲームをスタートできるだろう。
ともあれ,自分に正直なキャラクリを進めていくことが一番大事なので,サービスインまではキャラクリに勤しんでみてほしい。
「ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス」公式サイト
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PSO2 ニュージェネシス ver.2
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