紹介記事
3人とあなたの物語――「悪魔王子と操り人形」を紹介。制作陣へのメールインタビューもお届け
「下がっていろ。いまは機嫌が悪い」
ディア
CV:小林ゆう
「ついてくるな。人間の来る場所ではない……勝手にしろ」
ある事件で悪魔に覚醒,愛していたはずの自国を滅ぼした。
「どうしてこんなことに……」
「僕が……やったのか?」
2人の仲間「エスパダ」と「フィオーリ」
「理解しかねるが……貴様は守る。ディア様の命令だからだ」
エスパダ
CV:古川 慎
「ご命令とあれば,すべてを叶えて見せます。」
「あなたのことはどうでもいいけど,僕の邪魔したら許さないかも」
フィオーリ
CV:花江夏樹
「王子くんだって,その運命から助かりたいんでしょ?」
同じくして始まる…
「また人間が増えるな」
「あんたほどは変な奴じゃないみたいね」
「さあ,帰るぞ。」
悪魔たちの暮らす城を舞台にした,
「3人」と「私」の物語――
「悪魔王子と操り人形」(iOS / Android)は,BLACK CROWNがおくる悲しくも儚いダークファンタジー。ゲームアプリを中心としたメディアミックスプロジェクトとして,さまざまな展開が予定されている。
2019年11月7日,「悪魔王子と操り人形」の公式Twitterアカウントが開設され,第1弾となるプロモーションムービーが公開された。そして同年12月4日に公式サイトがオープンし,世界観とキャラクター設定,さらに本プロジェクトがiOS&Android用アプリでの展開を予定していることが明らかになる。
その後は,公式Twitterを中心に最新情報や企画を発信している本プロジェクト。公式サイト,公式Twitter,YouTube公式チャンネル以外では,大々的に宣伝していないにもかかわらず,Twitterフォロワー数は現在3.7万人となっている。
本稿では「世界観」「登場人物」「物語」を紹介しながら,「悪魔王子と操り人形」の魅力を探っていく。なお,後半には本プロジェクトのプロデューサーである池田氏と,キャラクターデザインを手掛ける尾崎ドミノ氏(@ozadomi)のメールインタビューも掲載するので,最後までチェックしてもらいたい。物語のテーマやプレイヤーの立ち位置,キャスティングの理由などを,明かしてくれている。
「悪魔王子と操り人形」公式サイト
「悪魔王子と操り人形」公式Twitter
「悪魔王子と操り人形」YouTube公式チャンネル
世界観と登場人物
「悪魔王子と操り人形」とは
物語の登場人物は,
悪魔に堕ち,愛する国を滅ぼしてしまった王子「ディア」
ディアに救われた過去により,彼に忠義を誓う「エスパダ」
隣国の姫にも関わらず悪魔の城へやってきた「フィオーリ」。
この3人が中心となり,悪魔や人間たちの思惑が交差する物語が紡がれていくダークファンタジー巨編となっている。
ディア
CV:小林ゆう
永く孤独だったためか,幼い外見とは裏腹に,その言葉と態度には冷酷さが感じられる。
しかし,わずかに残る人間の部分から生まれる感情が,静かにディアを動かし始める……。
エスパダ
CV:古川 慎
剣術の心得があり,強くなるための鍛錬も欠かさないが,戦略面での成長は乏しく,力でねじ伏せる戦いになりがちである。
生真面目な性格は,生活面でディアを支える場面も多いが,感謝の言葉はあまりもらえていないようだ。
フィオーリ
CV:花江夏樹
自由奔放で,悪魔にも物怖じせず,常に自分のペースで物事を進めようとする。ゆえに周囲との衝突が絶えないが,本人はまったく気にしていない。
謎が多く,悪魔と知りながらディアに近づいてきたその真意は隠されたままだが,城での生活はそれなりにうまくやっている様子だ。
そしてもう1人,この物語の登場人物である“あなた(プレイヤー)”は,ディアが魂を喰らうための生贄として捧げられた人間。しかし,なぜかあなたの魂を,ディアは喰らうことができない。そこから,「3人」と「あなた」の物語が始まる。
「逃げたいのか助けられたいのか,はっきりしてくれないかな…?」
舞台となるのは,悪魔の城。
かつて栄えた王国だったが,悪魔になったディアにより一度破壊された。今は長い年月をかけ徐々に元の姿に戻ってきている。
ところどころに檻のような物が見えるが,それが示す意味とは……?
個性もバラバラ,秘密も多そうな3人だが,いったいどんな殺伐とした生活を送っているのだろうか。普段の様子を少しだけのぞいてみよう。
「チェスというのも,なかなか楽しいものだな」
「相手を倒すのにルールが必要なのですか?
全て焼き払ってしまう,
というのはどうでしょうか?」
「お茶を淹れている間に眠っちゃうなんて,
悪魔って太陽に弱かったんだっけ?
永く生きてても,まだまだチビってことかな?」
「その剣にぽんぽんするのって,
なんか意味あるの?
結局,魔力ってやつで叩き切るんでしょ?」
「剣士の振る舞いには,全て意味がある。
邪魔するなら,叩き切ってやろうか?」
「うーん,また今度」
意外にも,彼らの日常はいたって穏やかな時間が流れているようだ。
「3人」と「私」の物語
彼らの過去に何があったのか,
未来に何があるのか――
先述したとおり,物語の中心となるのは「ディア」「エスパダ」「フィオーリ」の3人。彼らはそれぞれ理由があって,城で生活を共にしている。「3人」と「私」の過去と未来,そしてそれぞれの思惑が交差したとき,いったいどんな展開が待っているのか。
「ここには,特別な日しか来ないんだ」
「望み通りにしてやる!」
「なら,僕を殺せば?
それが出来ないのがディアの弱さだよ」
「プリンセスなめんじゃねえ!
悪魔が強い時代は終わったんだ!」
そして,彼らが暮らす城を新たに訪れる者たち。
侵攻をはじめるアキレギア帝国軍とは――?
公式Twitterでは彼らのビジュアルが少しだけ分かるムービーも公開されている。
緊急事態発生です!
— 【公式】悪魔王子と操り人形@ミラ (@black00crown) June 21, 2020
『あの帝国』が動き出したようです。
私も情報屋として、忙しくなりそうですね?
これから何が起こるのか、期待に胸が膨らみます?
続報は入手次第、お届けいたします?#悪魔王子 pic.twitter.com/QXjbYasbiP
以上が,「悪魔王子と操り人形」の概要だ。悪魔の城を舞台とするダークな「世界観」,魅力的だがどこか陰りのある「登場人物」たち,それぞれの思惑が交差してもつれていく「物語」……これらの1つでも興味を引かれる部分があったら幸いに思う。
現在公開中の第1弾PVとキャスト公開PVでは,本作の世界観や登場人物のボイスなどを確認できる。これを見て,筆者のように本プロジェクトの作り出す世界観に引き込まれてしまう人も少なくないだろう。
プロジェクト最新情報のほか,公式Twitterでは案内人,ミラによる悪魔たちの日常を描く「ミラの悪魔観察日記」シリーズをはじめ,「マンスリーグラフィック」や「シーズナルイラスト」などのイラストコンテンツも充実している。さらに,参加型特別企画などが実施されることも。
アンケートに回答くださった皆様、
— 【公式】悪魔王子と操り人形@ミラ (@black00crown) June 19, 2020
ありがとうございました
【参加型特別企画.9】完成動画でございます?
どうやらフィオーリ様の逆鱗に触れてしまった様子ですが……
本気で怒っている時のフィオーリ様もまた、お美しいですね?#悪魔王子と操り人形 pic.twitter.com/JJw24wF94w
では,最後に本プロジェクトのプロデューサーである池田氏と,キャラクターデザインを担当する尾崎ドミノ氏(@ozadomi)のメールインタビューをお届けする。
制作陣にメールインタビュー
プレイヤーは,
登場人物たちのドラマをすぐそばで見ている
4Gamer:
プロジェクト発足の経緯を教えてください。世界観やストーリー設定などはどのように作られたのでしょうか。
池田氏:
はじめは,わがままな王子様が出てくるゲームを作りたくて,初期の企画案を作りました。かなり早い段階で尾崎ドミノさんにキャラクターデザインを依頼したのですが,そこで仕上げてくれたものが「悪魔の王子」だったんです。そこから一緒に世界観や物語を組み立てていき,エスパダやフィオーリなどのキャラクターが生まれました。
4Gamer:
キャラクターデザインに尾崎ドミノ氏を起用した理由をお聞かせください。
池田氏:
尾崎ドミノさんの,可愛さと少し棘のある少年のデザインが「わがままな王子様」というコンセプトに合っていたので依頼しました。Twitter上で出しているグラフィックスなども担当していただいているのですが,世界観の広げ方やキャラの魅力の引き出し方など,本当にステキです。
4Gamer:
本作のコンセプトや,物語のテーマはなんでしょうか。
それぞれのキャラクターには背負っている過去がありそうです。物語やキャラクターごとの見どころを可能な範囲で教えてください。
池田氏:
まだ詳しくお話しできないのですが,少しだけ。
物語は,ディアが悪魔になってしまった過去と,主人公が持つ特別な力を中心に進んでいきます。ダークファンタジーなので,少し重い印象はありますが,それぞれのキャラクターが過去と向き合いつつも,前に進むような面を見せてきたいと思っています。
ディアたちだけでなく,未発表のキャラクターたちを含めたかけ合いのシーンでは,シリアスな部分とコミカルな部分をしっかり表現していきたいです。
4Gamer:
プレイヤーの立ち位置はどういったものになるのでしょうか。
奴隷(人形)とありますが,王子たちとどうかかわっていくのかが気になります。
池田氏:
プレイヤーはディアによって,悪魔の城に呼び出されたところから始まります。
悪魔にとって人間は魂を奪う対象ですが,プレイヤーはある理由からディアの力が及ばず,魂を奪われずに済み,その現象に興味を持ったディアによって城に置かれることになります。
操り人形という言葉が表すように,自由を奪われた状態ではありますが,プレイヤーの特別な能力もあり,徐々に3人にとっても重要な存在になっていきます。立ち位置としては,キャラクターたちのドラマをすぐそばで見ているような立場です。
4Gamer:
ディア,エスパダ,フィオーリのキャラクターデザインのポイントを教えてください。
ディア |
エスパダ |
フィオーリ |
ディアは,性格的にも普通の王子じゃないので,一般的な王子像からずらしてデザインしました。マントは使わず,あえてライン入りのジャケットのような羽織にしたり,羽織の裾を悪魔の羽のようにしたり。顔は一番見られる箇所なので,顔だけをトリミングしてもしっかり映えるよう,頭部にダイヤ模様を入れて特徴を明確にしました。脚は譲れない一番のポイントですね……。
エスパダは,騎士であるということは固まっていました。さらに,この世界観に違和感がない程度に和風要素を取り入れたかったので,袴のようなパンツにしています。ここは描くときもかなり楽しんでいる箇所です。
フィオーリは,とにかく内面とのギャップが強いキャラなので,見た目は本当に清楚な美少女をイメージして描いています。また,お花や植物をテーマにしたデザインで,じつはスカートが花弁ぽくなっていたり,イヤリングにクローバーがあしらわれていたりします。
4Gamer:
小林ゆうさん,古川 慎さん,花江夏樹さんなど豪華キャスト陣が起用されていますが,キャスティングの理由をお聞かせください。花江さんはお姫様役ということで,理由が気になります。
池田氏:
私たちも驚くほど豪華なキャスティングになりました。
ディアの持つ神秘性と少年らしさを表現しようと思ったとき,小林ゆうさんの声がイメージにぴったりだったのでお願いしました。実際に演じていただいたら,ディアが背負っている暗い部分や,まだ残る子供らしさなどを,セリフの中のわずかなニュアンスにしっかり込めてくださって,期待以上の仕上がりになったと思っています。
古川 慎さんにお願いしたのは,エスパダの何事にも動じないクールさと,ディアを常に護ろうとする真摯さが,古川さんの声なら一層際立つのではないかと思ったからです。真面目すぎるがゆえに時折出てしまう少し抜けた感じや,ディアに対する態度とフィオーリやプレイヤーに対する態度の演じ分けなど,クールなだけじゃない良いキャラになりました。
花江夏樹さんには,フィオーリの持つ二面性「可愛らしさ」と「強さ」を丁寧に表現していただけると思い,お願いしました。私たちとしても,収録までどんなキャラになるのかしっかり掴めていなかった部分もあったのですが,「妖艶な部分」「激しい部分」を丁寧に演じていただき,私たちの中でのフィオーリ像を定めることができました。
最初の収録で,映像にあわせて3人の声が発せられたとき,想像以上にキャラクターとマッチしていて,本当に彼らがそこにいるような,自分たちが生み出したキャラクターが命を与えられたような感覚になり,とても感激しました。
4Gamer:
キャラクターがとても魅力的なので,まだ出ていない情報をこっそり教えてください。
尾崎ドミノ氏:
ディアは完全無欠に見えますが,じつは暑さと寒さにあまり強くないです。これから夏がやってきますが,ディアは今年もちゃんと乗り越えられるでしょうか,少し心配です……。
エスパダは何事にも動じないように見えていますが,裏ではしっかり傷つき,ときには喜ぶピュアな性格をしています。ディアの世話係でもありますが,いつも雑に扱われているようなので,いつか褒められる日がくるといいなと思っています。
フィオーリは多くの秘密を持っていますが,ディアに対しては特別にいろいろな想いがあるようです。また,意外ではないかもしれませんが,コスメ集めが趣味です。
4Gamer:
ゲームアプリを中心に展開するとのことですが,現時点でジャンルは決まっていますか。
池田氏:
ゲームの詳細については今後徐々に公開予定ですが,毎日気軽に遊びながらディアたちのストーリーを楽しめるようなアプリになるよう開発を進めています。皆様が毎日ディアたちに会えるように,開発がんばります!
4Gamer:
Twitter上でユーザーアンケートなどを積極的に実施されていますが,今後,どんな展開を期待していいでしょうか。
池田氏:
今はいろいろな人に知っていただくことを重視してTwitterを中心に活動しています。アプリのリリースはまだ先になりますが,それまでにも皆様に「悪魔王子と操り人形」の物語や世界観をお手元で楽しめる機会をいろいろ準備していますので,楽しみにしていただきたいです。
また,皆様からの要望にも(できる範囲で)答えていきたいと思っていますので,Twitterでご希望をお寄せ下さい!
4Gamer:
コンテンツ展開を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
池田氏:
BLACK CROWNとしての初めてのプロジェクトになります。「悪魔王子と操り人形」の世界で起きる悪魔たちの物語,新しいダークファンタジーを皆様にお届けしますので,引き続き応援よろしくお願いします!
また,新勢力のキャラクターたちの情報も徐々に公開していきますのでご期待下さい!
本プロジェクトに興味を持った人は,公式Twitter,YouTube公式チャンネルをフォローしつつ,続報を楽しみに待とう。
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