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「Skate Story」はスケートボードを指で覚えて乗りこなす感覚と,独特なノリの物語を楽しめる,タイトルそのままのゲームだった[TGS2024]
架け橋ゲームズ/Devolver Digitalブース |
通常,この手のスケートゲーはオープンワールド的な街やストリートにさまざまな遊びやチャレンジが用意されており,「あとはプレイヤーが好きなように遊べ!」……となるのが定番だが,本作は一味違う。完全にストーリードリブンなゲーム展開となるのがかえって新鮮だ。
また,そのお話も「飢えたDemonが月を喰らうため近づいていく,スケートボードに乗って。そしてDemonは月を……割った!」的な,激しめな曲の歌詞みたいなノリ。あまり深く考えず「かっけー!」などと受け取っておけばよさそうな気がする。
TGS 2024の会場で体験できたのは,全9チャプターの最初のチャプター。ちなみに事前に見た資料では日本語デモがあるとのことだったのだが,日本語化されていたのはなんと……タイトル画面のみ! 単に間に合わなかったのか,作者に釣られたのかは定かではないが,そうまでしてプレイしてほしかったのかと思うと,ちょっと可愛いじゃないかとも思う(失敬)。
それはそれとしてゲームを始めてみると,しばらくはパワースライドやオーリーの仕方の解説といったチュートリアルが続いていく。
オーリーは,ボタンを押し込んでタイミングよく放すという,このジャンルの定番的な感じで操作感もほどよく重く,身体性を感じさせるものになっている。操作が手になじむまではなかなか思い通りにならないが,慣れてくると「もしかして上手くなった?」なんて自画自賛できるわけである。
まあ,それまでは障害物にぶつかって転んだり,体が砕けまくったりするが,懲りずにトライしていこう。
そしてウサギ(ウサギ? 月といえばウサギだ)を追っていくうちにチャプター1の中盤くらいで,すでに月と戦えるまでにエンゲージ。
「月と戦う? どういうこと?」と思ったものの,月の周りをグルグル回りながらトリックをキメると月の耐久力が減少。上ですでにネタバレしてしまっているが,月を割れた。やったね!
まあ,そんな無法をやっていたらタダでは済まず,Demonは赤い目に捕まってしまう。
そして送られた先は哲学者の「Lyceum」。これはなにか調べてみたところ,アリストテレスがアテナイ郊外に設けた学校のことだそうで,よく分からないがスケート大好きDemonくんが閉じ込められる場所としては,最悪っぽいニュアンスを感じる。アカデミックすぎるというか……てことはこの哲学者はアリストテレスさん?
そしてここLyceumでもスケートを使ったお使いや,トリックを使ってチェックポイントに触れるといった試練をクリアし,哲学者が求める「シンクピース」を集めて……という具合にお話が進んでいく。
学校らしく使えるトリックも増えた。結局のところこの世界でモノを言うのはスケートのテクニックだ。
結局は哲学者ともバトルに。ただ倒すわけでもない |
と,内容が内容なので,真面目に解説していくのも妙な雰囲気になりそうでもあり,ブロークンな調子でお伝えした本作。だが,実はプレイした感触はなかなかよかった。
肩肘張らずに気軽に楽しめるムードであり,グラフィックスもいちいち禍々しく鋭利というか,地獄的な印象を受ける。トリックで獲得したポイントで買い物をする要素などもあるので,気になったボードを買うために稼ぐといった遊びも楽しめるかもしれない。
丁寧に日本語化されるならそれはそれでうれしいが,ここはひとつ,雰囲気たっぷりのヤツでお願いしたいと感じたタイトルだ。
本作は,PC(Steam)向けに2024年リリース予定となっている。
「Skate Story」公式サイト
東京ゲームショウ2024公式サイト
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