プレイレポート
「New ポケモンスナップ」体験レポート。22年ぶりのポケモン調査では,200種以上のポケモンをカメラで撮って集められる
今回,そんな本作のメディア向け体験会が行われ,1時間ほどプレイできた。本稿では体験レポートをお届けしていこう。
本作の舞台となるのは「レンティル地方」。複数の島々で構成される未開の地であり,プレイヤーは,ポケモンやレンティル地方の自然環境の研究者であるカガミ博士と助手のリタのサポートのもと,そこに暮らすポケモン達の生態を調査するため,写真を撮影していくこととなる。今回の体験会では,プレイヤーの拠点となる「ベースキャンプ」も含めて7つのルートがプレイできたが,製品版ではストーリーに沿って順番に開放されていくことになるようだ。
またルートによっては昼と夜を選ぶことができ,さらに調査を進めるとルートの「調査レベル」が上がり,これにより同じマップでも出現するポケモンが異なってくる。
プレイヤーは調査用ポッド「ネオワン号」に乗って設定されたルートを移動し,そこで暮らすポケモン達の写真を撮影していく。画面はカメラのファインダーを覗いたような1人称視点で,移動が自動で行われるのは前作と同じだ。もちろんグラフィックスや演出は大きく進化していて,ポケモンも200種類以上が登場するという。
前作では,当時の「ポケットモンスター 赤・緑」のポケモンしか登場しなかったが,本作ではこれまでの「ポケットモンスター」シリーズのさまざまなポケモンが登場するのも見どころだ。
プレイヤーが搭乗するネオワン号。所定のルートを自動で移動していく |
調査開始時はネオワン号が移動するレールが表示されるが,出発後は見えない |
ポケモンを撮影するためのカメラの向きは,足元以外の全方向へと移動することができる。デフォルトの設定では,スティックでカメラの向きとポインタを操作できる。画面内のポケモンや特定の場所にポインタを合わせると,それがなんなのかが分かる仕組みだ。
目の前に広がるフィールドには,スタート直後からポケモン達が続々と登場する。その動きは野生動物のように気まぐれで,ぶっつけ本番ではなかなか好みのアングルで撮れずもどかしいのだが,本作はその“もどかしさ”がゲームシステムに直結している。
ポケモンの出現パターンはルートによって決まっているので,何度か同じルートに挑むことで出現場所を理解し,お目当てのポケモンが出てくるところにカメラを向けておくことが基本となる。それでもベストな向きや位置で撮影できるとは限らないのだが,手持ちの「ふわりんご」を投げる([B])ことでポケモンの気を引くことも可能だ。
出てくるポケモンはこちらに背を向けていることも多い。ふわりんごを投げて気を引く手もある |
ふわりんごは多くのポケモンの好物で,投げると寄ってくる。ただしぶつけると逃げてしまうこともある |
ケムッソの撮影中に前を横切ったエモンガ。実際には数フレームのできごとで,こういう形で出会うポケモンもいるはず |
「いとをはく」キャタピー。ポケモンをよく観察してレア度の高い行動を見つけよう |
同じルートでも夜は出現するポケモンが異なり,同じポケモンでも行動が違っていることも |
「メロディ」のボタン([R])を押すとダンスを始めるポケモンも |
またこの地方のポケモンや「クリスタフラワー」という花は,「イルミナ現象」という独自の発光現象を起こすという性質がある。それを引き起こすのがどうぐの「イルミナオーブ」だ。このどうぐを投げるとイルミナ現象が発生してポケモンの行動が変わることもあるようで,このイルミナ現象も今回の調査目的の1つだ。
また本作ではゲーム中,画面下側に緑色のアイコンが現れることがある。このときに「サーチ」のボタン([X])を押すと周囲のマップをスキャンし,何かを発見できることがある。前述のクリスタフラワーや調査対象となる特殊な地形のほか,通常とは別の道への分岐が見つかることも。分岐は同じルート内で新たなポケモンを見つけられるチャンスとなるが,そちらに行くにはポインタを合わせておく必要がある。
緑色のアイコンがサーチの合図。サーチ時は見にくいところにいるポケモンの位置も分かる |
マップ上の特別なスポットにも反応する。こうした場所も調査対象だ |
各調査で写真は72枚まで撮影が可能で,ルートのゴールまでたどり着くか,初回の調査以外で72枚の写真を撮りきると調査が終了し,カガミ博士による撮影した写真の評価が始まる。写真の評価は「ポーズ」「大きさ」「向き」「位置」「ほかのポケモン」「風景」といったポイントごとにスコアが算出されて,その合計スコアによって「銅」「銀」「金」「ダイヤモンド」の評価が与えられる。
またこのスコアとは別に,ポケモンの行動によって星1〜4のレア度が設定されている。写真を撮影することで完成していく自分だけの「ポケモンフォト図鑑」の各ポケモンのページには,このレア度別に枠が設けられていて,すべての行動を写真に収めることも撮影の目的だ。
調査後のスコアによってそのルートの「調査ポイント」が加算され,それが規定の量を超えるとルートの「調査レベル」がアップ。このレベルによって新たなルートがアンロックされたり,ポケモンの新しい様子が観察できるなどの恩恵がもたらされる。
同じポケモンを複数撮った場合は,好きなものを1点選ぶ |
行動のレア度は,写真の★の数で分かる |
6項目の評価がスコアに換算され,その合計が調査ポイントとなる |
図鑑にはポケモンごとに行動別の4枚の写真が貼られ,自分だけのポケモンフォト図鑑ができていく |
こうして撮影したポケモンの写真は,「エクストラ撮影」と「写真加工」の2つの手段で好みの写真に調整・加工することが可能だ。
エクストラ撮影は調査終了後のみに行える調整で,ぼかしなどの実際の写真のような調整だけでなく,被写体となったポケモンと背景が3Dデータとして残されているため,位置やズームの変更といった“撮り直し”に近いことが行える。
エクストラ撮影は,周囲の背景も保存されているので,ズームなども可能だ |
被写体や背景をぼかした効果も付けられる |
写真加工は,保存してある写真のフレームやフィルタの変更,あるいはスタンプなどを追加するなど,より“映える”写真を作るためのものだ。
今回は体験できなかったが,加工した写真は「マイページ」にアップロードすることで,オンラインを介してほかのプレイヤーと共有できるというSNS的な要素も用意されている(Nintendo Switch Onlineへの加入が必要)。見た人が「いいね!」と思った写真には「りんごメダル」を贈ることもできるそうで,珍しいポケモンの写真やネタ写真などを投稿して楽しんでみたい。
本作では,ゲームではあまり描かれることがないポケモン達の生態を,遊園地のライドアトラクションのような感覚で楽しめる。道中で好きなポケモンを見つけられると嬉しく,それをうまく撮影できれば気分はさらに高まるはずだ。
前作の発売から20年以上が経過して,ハードウェア性能も大きく進歩した。今回は「ポッ拳」シリーズの開発ノウハウを持つバンダイナムコスタジオが手がけていることもあり,ポケモン達の動きや表情なども実に豊かに感じられた。1種類のポケモンでも,必ず4カテゴリにおよぶ行動が存在しているので,それらをすべて撮影してコンプリートを目指すことも楽しみの1つとなるだろう。
製品版では,「イルミナポケモン」なる特別な光を放つ神々しいポケモンが絡むストーリーも展開展開されるので,そちらにも期待したい。
「New ポケモンスナップ」公式サイト
- 関連タイトル:
New ポケモンスナップ
- この記事のURL:
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)1999 Nintendo/HAL Laboratory, Inc.Developed by BANDAI NAMCO Studios Inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
Nintendo Switchのロゴ・Nintendo Switchは任天堂の商標です。
※画面は開発中のものです。
- New ポケモンスナップ -Switch (【早期購入特典】スペシャルタグ ラプラス『New ポケモンスナップ』ver. 同梱)
- ビデオゲーム
- 発売日:2021/04/30
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