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セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー
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印刷2021/12/04 12:00

インタビュー

セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー

 「DayZ」の開発者ディーン・ホール氏が率いるRocketWerkzが開発する新作サバイバルアクション「ICARUS」が本日(2021年12月4日)リリースされた。今回はその発売に合わせて,開発者であるディーン・ホール(Dean Hall)氏にメールインタビューを実施したので,その内容をお伝えしよう。

 「ICARUS」は,「RUST」「ARK: Suvival Evolved」などと同じサバイバルゲームと呼ばれるジャンルのタイトルだ。ユニークなのは1つのサーバーで大人数がプレイするスタイルではなく,最大8人で協力してプレイするセッションタイプであること。敵となるプレイヤーは存在しないのだ。
 サバイバルの舞台となるのはテラフォーミングに失敗した惑星「イカラス(ICARUS)」だ。プレイヤーの役割はその惑星に残された希少な物質や,テラフォーミング時に建設された研究施設から情報を持ち帰る「探鉱者」である。
 プレイヤーはドロップシップでイカラスに降下し,サバイバルをしながら資源を集め,宇宙ステーションへと帰還する。1回のセッションは数日から数週間となり,その決められた期間に戻らなければ惑星に取り残されることになるという。

画像集#009のサムネイル/セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー

 サバイバルゲームにおいて新たな試みに挑戦している本作が,具体的にどういったゲーム性を持っているのか,ディーン・ホール氏に聞いた。本作が気になっている人はぜひチェックしてほしい。

4Gamer:
 「ICARUS」はどんなゲームなのでしょうか。

ディーン・ホール氏:(以下,ホール氏)
「ICARUS」では,プレイヤー対プレイヤーのバトルではなく,プレイヤー対危険な環境に焦点を当てています。
 本作における脅威は惑星「ICARUS」そのものです。「ICARUS」は,人類がテラフォーミング計画に失敗して放棄された惑星でした。その後,「エキゾチック・マター」と言う貴重な鉱物が発見されたことで,ゴールドラッシュのように人類が戻ってきました。
 テラフォーミング計画が進行していたため,「ICARUS」は地球に似ており,多くの動物が地球由来のものですが,人間の生死に関わるほど危険な環境になっています。例えば嵐ひとつでも脅威になります。嵐はプレイヤー自身を傷つけるだけでなく,シェルター(住居)が十分な強度で構築されていなければ粉々に破壊してしまいます。
 探索チームの上司は,プレイヤーを資源の豊富な森などの比較的安全な場所に派遣してくれますが,その後は過酷な環境の砂漠や渓谷を探索してサバイバルすることになります。
 サバイバルでは準備を怠ってはいけません。動物は狩られるだけではなく,プレイヤーを狩る動物も存在しています。そのような動物の中には,地球由来の動物であってもテラフォーミングの影響で進化したものもいます。

画像集#008のサムネイル/セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー

4Gamer:
 ドロップシップで降下し,サバイバルをして帰還する,というのが本作の一連の流れですが,帰還に失敗した場合何が起きるのでしょうか。

ホール氏:
 宇宙ステーションと惑星「ICARUS」の軌道が不規則なため,1回の探査にかけられる時間はまちまちです。もしもドロップシップに戻る前に,宇宙ステーションの軌道が圏外になってしまったら帰還のチャンスを喪失します。その場合,あなたのキャラクターと,学んできたテックツリー(技術の体系)や身につけている道具はすべて永久に失われてしまいます。厳しく聞こえるかもしれませんが,自己責任でお願いします。プレイヤーの皆さんは,常に残り時間を把握しながら行動してください。
 一方,宇宙ステーションに戻れば,ワークショップで高度な技術を研究することができます。これらの技術の中には,無重力や高度な素材など,特殊な性質を持つエキゾチックな物質が含まれていることもあります。最終的には,インベントリに装備を詰め込み,さまざまな任務に挑むためにどれが最適か選び,キャラクターの能力を高めながら成長させていきます。

画像集#011のサムネイル/セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー

4Gamer:
 本作に導入した「セッション」について教えてください。

ホール氏:
 セッションは,ゲームの成長に合わせて,バラエティ豊かな新しいコンテンツを追加するのに役立ちます。また,サバイバルゲームのペースにも変化をもたらしました。
 私たちは,サバイバルゲームのオープンワールドを,より焦点を絞ったセッションに分割しました。セッションの長さは,数日から数週間までさまざまな長さがあり,長期間にわたるミッションか,より緊急性の高い短いミッションかのどちらかを選ぶことができます。友達同士で最大3週間のミッションを共有し,それぞれが異なる時間にプレイすることも可能です。

4Gamer:
 今後,どのようなアップデートを予定しているのでしょうか。
 
ホール氏:
 「ICARUS」のセッションによって,ゲームの世界やプレイヤーの進行を妨げることなく,新しいコンテンツやミッションタイプを簡単に追加することができます。将来的には,新たな生態系やチャレンジを追加するDLCチャプターを予定しており,追加費用なしでアップデートされ続けます。時間が経つにつれて,ミッションは地球のようなテラフォームされたゾーンから離れていきます。
 将来のアイデアとしては,より多くのガジェットの自動化や,惑星内での移動を助ける車両などを登場させようと考えています。

画像集#010のサムネイル/セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー

4Gamer:
 サバイバルゲームを作るうえで大切にしていることはなんでしょうか。

ホール氏:
 それはプレイヤーの自由性です。
 私たちは「ICARUS」で,プレイヤーの皆さんに広大なオープンワールドとたくさんのツールを提供していますが,目の前のチャレンジにどのように取り組むかはプレイヤーの皆さん次第です。さまざまなスキルを習得したり,慎重に行動したり,または衝動的に行動したり,ただ拠点を築いていくこともできます。すべてはプレイヤーの皆さんの自由です。
 私は「ICARUS」のプレイ動画を見るのが大好きです。なぜなら,私たちが考えもしなかったようなことを実践しているプレイヤーの皆さんを目の当たりにできるからです。ベータ版では,信じられないような外観の建物や,ドロップシップが人の上に着地したり,熊が火に包まれたり,想像力に富んだ戦闘戦略を見ることができました。

画像集#004のサムネイル/セッション型サバイバルアクション「ICARUS」,開発者ディーン・ホール氏にメールインタビュー

4Gamer:
 日本のファンへメッセージをお願いします

ホール氏:
 私が数年前に日本に行ったときのことです。私は日本の鉄道が大好きで,日本の新幹線に大変感動しました。また,私の価値観と共鳴する部分ですが,日本では自然とテクノロジーの両方が尊重されている点が大変素晴らしいと思っています。ぜひ日本の多くのゲームファンにも自然とテクノロジーが共存した世界である「ICARUS」をプレイしていただきたいです。

「ICARUS」公式サイト

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