プレイレポート
ウィンターズ家,最後のエピソードが描かれる。「バイオハザード ヴィレッジ ゴールドエディション」プレイレポート
今回,発売前に「ゴールドエディション」をプレイする機会を得たので,追加コンテンツにフォーカスしたプレイレポートをお届けしたい。
「バイオハザード ヴィレッジ」公式サイト
ウィンターズ家,最後のエピソードを描く“シャドウズ オブ ローズ”
シャドウズ オブ ローズは,「バイオハザード7」「ヴィレッジ」の主人公イーサン・ウィンターズの愛娘であるローズマリー・ウィンターズ(ローズ)が主人公の物語だ。ヴィレッジの事件から16年後,成長したローズは生まれ持った特殊な力に悩まされていた。その力のせいで普通の生活を送れないローズは,力を封印できるとされる「浄化結晶」を手に入れるため,「意識の世界」に飛び込むことになる……。これが本エピソードの大まかなストーリーラインだ。
本エピソードの最大の特徴は,ローズの意識的な部分や能力が色濃く反映された世界観を構築している部分だ。舞台が「意識の世界」のため,ところどころにローズの内面を反映したような演出が盛り込まれており,ローズに瓜二つの人物が酷い仕打ちを受けていたり,深層心理に付け込んでくる謎の人物が登場したりと,精神的に追い詰めてくるような演出が多くなっている。
そんな不安ばかりがつのる世界を探索するローズだが,頼もしい仲間も存在する。それがマイケルと呼ばれる謎の存在で,姿は見えないが,探索のヒントを文字で伝えてくれたり,武器をくれたりと,さまざまなシーンでローズの手助けをしてくれる。ローズだけでなく,プレイヤーにとっても精神的な支えとなってくれるはずだ。
とはいえローズも助けてもらってばかりではない。マイケルが届けてくれたハンドガンを使って,自分で道を切り開いていく。ただし,本エピソードでは,入手できる弾薬などのアイテムは必要最低限に留められており,敵と相対した時に倒さずに避けて通るか,倒して進むか,常に選択を迫られることになる。バイオハザードシリーズではお馴染みとも言えるリソース管理だ。少ない資源のなかでいかに生き延びるか,これも本エピソードの1つのテーマとなっている。
ただし,ローズには銃器以外の武器として,「菌核を壊す」という彼女ならではの能力が備わっている。この能力は道中にある障害物を取り除けるほか,敵にぶつけることで,一定時間弱らせて動きを鈍くさせることができる。攻撃のチャンスを生んだり,避けて通るために有効活用できるわけだ。また,敵に捕まった時に能力を発動すれば,のけ反らせて脱出のチャンスも生み出せる。
しかし能力には使用制限があるため,使いすぎには注意したい。ホワイトセージというアイテムで使用回数を回復できるが,入手できる数は少ない。能力は障害物の除去や戦闘,アイテムの入手など,さまざまなシーンで活躍する。どこで使い,どこで温存するか,能力もリソースの1つとして大事に使っていくとよさそうだ。
筆者の感想としては,シャドウズ オブ ローズの内容にはかなり満足している。まだ年端もいかないローズゆえ,精神面で少々未熟な部分を感じつつも,それが初々しい魅力を引き出すことに一役買っている。
いきなりシャドウズ オブ ローズから遊んでみるという人は少ないと思うが,本エピソードはヴィレッジ本編の後日譚であるため,ヴィレッジをクリアしてから遊ぶことをオススメしたい。ローズに対する感情移入も違ったものになるはずだ。
待望のサードパーソンモード追加。1人称視点とはまったく異なるプレイフィールに
サードパーソンモードはその名の通り,ヴィレッジ本編を3人称視点で楽しめるゲームモードだ。バイオハザード7,ヴィレッジは,いずれも1人称視点のゲームであるが,以前よりプレイヤーから3人称視点を追加してほしいという要望があったそうで,今回ついに実現した形となる。
プレイヤーとして気になるのはイーサンの正面からの立ち姿や素顔だと思うが,大変残念ながらサードパーソンモードでも後ろ姿しか見られない。なんとかして回り込もうとしてもカメラからイーサンが顔をそむけてしまうので,多少見える横顔から想像力を膨らませるほかなさそうだ。
3人称視点に変わったことでプレイフィールはどのように変化したのか。まず一番の変化は,視野角が大幅に広がったことだろう。入ってくる情報量が増えたことで,1人称視点よりも状況判断がしやすくなり,クリーチャーへの対処が楽になった印象を受けた。とくにクリーチャーをエイムする際は,明確な違いを感じられると思うので,ぜひ実際に試してみてほしい。
また3人称視点になり,イーサンの多彩なアクションやダメージを受けた際のリアクションがハッキリ見えるようになった。これまでの1人称視点はプレイヤー=イーサンの構図を強調するものだが,3人称視点ではプレイヤーとイーサンが別であることを意識し,よりイーサンという人物に親しみを感じられるようになった。
正直なところ,1人称視点から3人称視点になってもそんなに違いはないと考えていたが,別のゲームのように楽しめたというのが率直な感想だ。もちろん筆者はヴィレッジ本編を最後までクリアしている。すでにクリアしている人でも新鮮な気持ちで楽しめるので,ぜひ3人称視点でもプレイしてほしい。
ザ・マーセナリーズにはクリス,ドミトレスク夫人,ハイゼンベルクが追加キャラとして登場
本編クリア後のエクストラゲームである「ザ・マーセナリーズ」には,新規キャラクターとして,クリス・レッドフィールド,ドミトレスク夫人,ハイゼンベルクの3人が追加された。なお,ドミトレスク夫人,ハイゼンベルクについては,特定の条件を満たすことでキャラクターがアンロックされる。初期はイーサンとクリスだけプレイ可能なので注意してほしい。
歴戦の勇士であるクリスには,フルオート射撃が可能なドラグーンや近接で威力を発揮するカランビットナイフなど,火力の高い頼もしい武器が揃っている。また,クリスは素手で敵を攻撃すると闘志ゲージが溜まっていき,「奮闘状態」を発動できる。攻撃力,移動速度,装填速度などが向上するので,活用することでより有利にゲームを進められるはずだ。
ドミトレスク夫人は身長が2.9mもあることで視線が高く,イーサンやクリスとは違ったプレイフィールを楽しめる。攻撃方法も爪の切り裂きや持ち上げての叩きつけとやや癖が強い。また,興奮度と呼ばれるパラメータがあり,敵を攻撃したり,アイテム「淑女のルージュ」を使ったりすることで上がっていく。興奮度は上がれば上がるほど,攻撃力が上がり,移動速度も向上,さらに娘を召喚するなどの特殊アクションも可能となるので有効活用していきたい。
ハイゼンベルクはトレードマークの鉄槌を振り回し敵を攻撃する。本編でも活躍した磁力を操る能力もあり,磁場を展開することで特定のアクションができるようになる。機械化死体兵を召喚したり,電気を溜めて放出したりと,ドミトレスク夫人同様にやや癖は強いが,やり込むほどに力を発揮してくれそうだ。
ゴールドエディションで追加されるコンテンツの紹介は以上となる。ヴィレッジの世界により深く入り込み,楽しみたい人にとっては,先に紹介した追加コンテンツはいずれも魅力的なものに映るはずだ。
なかでも,筆者は追加エピソードのシャドウズ オブ ローズをとくに推したい。バイオハザード7から連なるウィンターズ家の最後のエピソードであり,その世界観も独特かつ特別なものに仕上がっている。ヴィレッジのストーリーが好きな人には,ぜひ遊んでもらい,その結末を見届けてほしいと思う。
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