プレイレポート
「ダイの大冒険 -魂の絆-」正式版を先行プレイ。育成を深める“絆の天輪”など,CBTのフィードバックで成長要素が強化
今年4月にはクローズドβテストが実施され,4Gamerでもプレイレポートを掲載したが,本作はCBTで得たフィードバックをもとに改善・調整を加えて,正式版では“育成面の深掘り”を目指したという。
今回はそんな正式版を先んじてプレイしたので,ゲームの概要をあらためて紹介するとともに,新要素についても紹介していこう。
なお,アプリの事前登録は長らくAndroid版のみとなっていたが,近々でiOS版の受付も開始された。それでも9月7日時点で累計登録数が150万件を突破していたなど,「ダイの大冒険」の反響は確かである。
まだ事前登録を済ませていない人は,この機会に確認しよう。
「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-」
公式サイト
「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-」ダウンロードページ
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※本稿で使用している画像はすべて開発版のものです
魂の絆のおさらい! 敵をなぎ払う爽快感
セミオートの3レーンバトルアクション!
本作のメインストーリーは,アニメの物語を追体験していく「竜の軌跡」と,その“裏側”に存在するゲームオリジナルの世界“ミラドシア”での冒険を描く「絆の旅路」の2種類が用意されている。
前者はおなじみ主人公ダイの活躍を描くものだが,後者ではプレイヤー自身がミラドシアを救う“絆の勇者”となり,表の世界で活動する勇者たち(ダイやポップたち)と協力しながら,隣り合った二つの世界を破壊しようともくろむ,異空神・ゼバロとの戦いに挑んでいく。
プレイヤーは双方の世界を行き来し,それぞれのシナリオを読みつつ,クエストを攻略して,そこで得た経験値やアイテムなどで仲間を強化していく。基本は1人用RPGだが,マルチプレイも備わっている。
ポップやマァムなど,一緒に冒険を繰り広げる仲間は宝探し(ガチャ)ではなく“ストーリーやイベント進行に応じて確定参戦”となるので,メインストーリーなどを攻略していけば仲間も自然とそろっていく。
好みの面子で組ませたい原作ファンにもうれしい仕様だ。
クエスト中のバトルは端的に,まっすぐに続く三つのレーンを走りながら敵と戦う,セミオート系のアクションバトルだ。通常攻撃は接敵時にオートで行われるので,ガードや回避,特技の発動などを手動操作するだけで,スピーディかつ爽快感のある戦闘を楽しめる。
特技(アクティブスキル)は発動後にクールタイムがあるが,発動時に敵を撃破できるとクールタイムの残り時間が減少する。
また特技による敵撃破の直後は,次の敵に向かって高速移動する「スーパーダッシュ」も発動できるので,操作に慣れると特技で敵をバッサバッサとなぎ倒して進むスピード感を味わえるようになる。
ただし,ボスバトルは攻撃一辺倒では難しい。多くの強敵は一定時間後に強力な攻撃を放つ「カウント攻撃」を使ってくるので,相手の動きにあわせてガードや回避,あるいは特技を叩き込んで攻撃の手を止めさせるなど,敵のアクションに応じた立ち回りが求められる。
そこで役立つのが,攻撃の応酬でためた奥義ゲージで発動できる必殺技「奥義」だ。原作でもおなじみアバンストラッシュやメラゾーマといった強力な技が,ボス戦で頼れるダメージソースとなる。
バトルパーティの参加人数は最大4人だが,プレイヤーが直接操作するのは主人公と“相棒”に設定したキャラクターだけだ。
そのため,バトル中は2キャラクターを状況に応じてスイッチするだけでよく,全員の動きをこまかく制御する必要はない。
そしてキャラクターの成長システムは,ガチャなどで獲得する「装備」のほか,主人公の「職業」も存在する。
職業は「勇者」だけでなく「戦士」「魔法使い」「僧侶」などに転職でき,さまざまな戦い方に対応できるようになっている。
一方,ダイやポップたち原作キャラクターにも,職業に相当する「スタイル」が用意されている。これは物語進行に応じて登場する,キャラクターたちの能力と外見を切り替えられるシステムだ。
原作を知る人なら,そうした変化をたどった「ダイの大冒険」のキャラクターが何人も思い浮かぶはず。自分の好きなキャラの成長がどういったスタイルで表現されるか,間違いなく楽しみになるだろう。
キャラクター育成の幅が広がる「絆の天輪」
カスタマイズの取捨選択が悩ましい「魂の水晶」
ここからは,正式版で強化された部分を紹介していこう。
まずCBTでも実装されていた「絆の天輪」は,仲間になったキャラクターとの“絆”を確認できるシステムだが,正式版では絆レベルの上昇に伴い,対象キャラクターのパラメータも強化されるようになった。
絆はクエストに同行させると深まり,値が上がると個別のキャラクタークエストが開放されるほか,すべての仲間との絆レベルの合計値が一定以上に達すると「絆レベル合計特殊効果」が発動するなど,パーティ全体の強化につながるものとなり,コンテンツ攻略にも役立ちそうだ。
一方,新要素の「魂の水晶」は,各キャラクター(のスタイルごと)に対応した装備・強化システムだ。ここでは“(装備アイテムとしての)魂の水晶”を,1キャラクターにつき最大3個までセットでき(※),セットした水晶が持つ「魂スキル」で装備キャラクターを強化できる。
※「魂の水晶」機能,ならびに水晶の装備可能枠は,ストーリーの進行や絆レベルの進捗に応じて段階的にアンロックされていく
水晶には原作ストーリーに登場する主要人物たちをはじめ,物語の場面場面を色づけてくれたキャラクターなどがラインナップされており,こちらも武具と同様にガチャなどから入手していく。
各水晶は複数の魂スキル(常時発動)を備えており,攻撃力UPやHP上昇などの付加効果をキャラクターに上乗せできるものなどがある。
ダイであれば物理攻撃力を強化する魂スキルを優先したり,ポップであればメラゾーマなど炎系属性を強化できる魂スキルを探したりなど,キャラクターに合った水晶と魂スキルを探してみよう。
なお,クエストで獲得できる「魂スキルポイント」を消費すると,魂スキルの抽選,スキルごとの効果値の再抽選を行える。
簡単に説明すると「攻撃力1%〜10%UPのうち,より高い効果が出るまで抽選しまくれる」といったものだ。その試行錯誤に有料要素はないので,ゲームを遊ぶほどに高数値を付けられる可能性が高まる。
また,魂の水晶はセット時に「共鳴」が発生し,装備させたキャラクターの基礎ステータスも底上げしてくれる。
ステータスの上昇量は,セットするキャラクターと各水晶の相性,一緒に組み合わせた水晶の種類などで変化する。
厳密にはまだ調整中だろうが,装備キャラクターに応じて「ゴメちゃんと相性良い」「ハドラーと相性悪い。でも魂スキルは魅力的」「ヒュンケルとクロコダインの水晶の組み合わせがいい」などが,ゲーム内設定に応じて変化する。組み合わせによっては“原作的な黄金比率”になったり,もしくはその逆で,ゲームでしか見られないような組み合わせが好相性になったりなど,組み替えに期待させられるところだ。
配信後はいち早く,自分なりの組み合わせを探してみてほしい。
正式版を遊んでみたところ,絆の天輪・魂の水晶による成長要素の強化で,キャラクター育成の幅が大きく広がっている印象を受けた。
とくに絆レベル合計値による全体ステータスの向上と,魂の水晶による基礎ステータスの底上げは攻略でも確実に役立つし,転じて多くのキャラに触れる機会や,育成のモチベーションにもつながりそうだ。
このほか細部の改修については確定情報を見つけていないものの,なかなかの熱量で公開された公式CBTレポートをもとに,ゲーム体験を向上させる改修などは内々で進められていることだろう。
配信開始はまもなくの9月28日。「私ならこんな組み合わせで冒険したい」の気持ちを膨らませつつ,最大3人までのマルチプレイを意識して旅の仲間を探しておくといいかもしれない。
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(C)三条陸、稲田浩司/集英社・ダイの大冒険製作委員会・テレビ東京
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