NetEase，第2四半期のオンラインゲーム事業売り上げは約3400億円。Blizzardと共同開発の「ディアブロ イモータル」が累積収益1億ドル突破

　NetEaseは8月18日に，2022年第2四半期の決算報告を公開した。
　決算報告によると，全社の売り上げは232億元（約4670.16億円）でYoY＋12.8％，純利益は129億元（約2596.77億円）のYoY＋15.7％と好調が続いている。^※1
　ゲームおよびValue-added Service事業^※2の売り上げは181億元（約3643.53億円）のYoY＋15％で，全体的にゲームが低迷している中国本土の市場環境において，良い数字を叩き出している。そのうちオンラインゲームによる売り上げは168億元（約3381.84億円）で，事業全体の93％を占めている。プラットフォームの割合で見ると，スマホゲームによる売り上げが66％，PCおよびコンソール合わせての割合は34％という数字だ。

※1　レートはすべて，2022年8月22日の数値で計算している（1元＝20.13円）
※2　過去決算は単独で報告されたオンラインゲーム事業が，ゲームストリーミングなど新規事業に属していたNetEase CCLiveを含んで「ゲームおよびValue-added Service事業」として報告されている

外部サイト：NetEase Announces Second Quarter 2022 Unaudited Financial Results（英語）

NetEase 2Q22 Investor Presentation(PDF)

　　ところで，7月26日に掲載した「2022年1〜6月中国ゲーム産業報告」では，2022年上半期の中国ゲーム産業の売り上げの75％がスマホゲームであると伝えているのだが，NetEaseの売上は，それに比べるといまだにPCゲームの割合が多い。これを維持できているのは，遠い昔にPCオンラインゲームでゲーム事業が始まったNetEaseの底力だろう。販売本数が1000万本を超えて，グローバル全体でも売り上げが好調の「NARAKA: BLADEPOINT」（PC / PlayStation5 / Xbox Series X）も，大きく貢献したことだろう。

　また今期のハイライトタイトルとして，「ディアブロ イモータル」（iOS / Android / PC）は外せない。本記事執筆時点で，リサーチ会社AppMagicのデータを確認したところ，リリースしてからのグローバル収益はすでに1億ドルを超え，ARPUの右肩上がりも続いている。
　
　Blizzardからのライセンスタイトル「World of Warcraftモバイル版」の開発中止についても，決算報告会では「モバイル版WoWの開発中止は単独の事象であり，NetEaseはいまなおBlizzardと良い関係を保っている。「ディアブロ イモータル」もグローバル範囲で良い成績を出しており，長期的な運営が見込める」と説明されている。


　今後のパイプラインについては，説明不要の「NARAKA: BLADEPOINT Mobile」や「ハリー･ポッター：魔法の覚醒」はもちろん，中国古風武侠MMO「逆水寒（Justice Online）」のモバイル版「Justice Mobile」，中国的な世界観とSFを織り交ぜたモバイルRPG「Ghost World Chronicle」があげられている，まだまだ期待ができそうだ。