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[G-Star 2019]「Project Arena」は,最大15人がMOBAチックな3Dアクションで戦うバトルロイヤル
本作は「Project RTD」に続く,同社の3大プロジェクトタイトル第2弾となり,タイトル名からもイメージできるとおり「対戦」が主軸だ。そして,ゲーム内容をざっくり表現すると,“最大15人がMOBAチックな3Dアクションでバトルロイヤル”となる。
[G-Star 2019]サイバーで終末な「Project RTD」。NGEL GAMESの3大プロジェクト第1弾は“6人対戦タワーディフェンス”だ
韓国・釜山で開催されているG-Star 2019に,NGEL GAMESの新作「Project RTD」がプレイアブル出展されていた。本作は同社の3大プロジェクトタイトルの第1弾で,作中ではポストアポカリプスチックなサイバー世界で,最大6人同時のタワーディフェンス対戦を楽しめる。
本作には,強化画面などでのキャラクター育成要素はない。これはパラメータ差がないということで,対戦開始直後は完全にフェアスタートだ。そのうえで,選択したキャラクターに応じて各々の戦術が分かれてくる。
最大15人がマッチングできる(出展バージョンではAI戦)ゲームを始めると,自分のキャラクターがバトルフィールド上に出現した。
最適化前だという,マウス+キーボード(移動はWASD)での操作では,歩行速度は速くはないが遅くもないMOBA並なものの,素早い緊急回避に連続ジャンプも可能と(キャラクターによるかもしれない),直感的な回避アクションを使用できた。
敵モンスターの攻撃は,シューティングゲームのように遠距離攻撃が主体となるため,上記の回避の楽しさも担保されている。通常攻撃も遠距離射撃と近距離コンボ攻撃が,接敵距離に応じて自動で切り替えられるため,ただ攻撃ボタンを押しているだけのプレイでも困らなさそうだった(対戦面をつめていくのなら絶対に困るだろうが)。
敵を倒し,一定エリア内を制圧してキャラクターがレベルアップすると,新たなスキルやアイテムを獲得できる(内容はランダムかもしれない)。これにより,成長の仕方次第でプレイスタイルが変化していく。そうして残りひとりになるまで戦い,最後まで立っていたプレイヤーが勝者となる。
本作はいってしまえば,「League of Legendsでプレイヤー主体のアクションバトルを楽しめる」ものである。韓国のオンラインゲーム的に例えると,ポトリスのように誰でも簡単に遊べる(かどうかは保証できないが),思わずやり続けてしまうシンプルな操作とルールでデザインされたもの,というところか。
もうひとつ,対戦を面白くする試みが取り入れられている。これも例え話から入ってしまうが,「対戦フィールドがPUBGのように徐々にダメージエリアに変化していく」ことだ。試遊できたのは大きく4つに区切られたマップで,警告された特定のフィールドは一定時間の経過後,いるだけでダメージを受けてしまう危険地帯に変わっていった。
つまるところ,この作品が目指す面白さは“操作がモノをいうアクション性と,運否天賦が命運を分けるランダム性”の両立だろう。実際のゲームバランス次第では,どちらかが不満の要素になり替わる可能性もあるが,コンセプトをまっとうできるのなら「面白そう」と言うほかない。
ひとつひとつの要素を取ってみると,類似したゲームシステムが目につく。悪い意味ではなく,「ああーこれはあのゲームのアレね」と思い当たることが多い。ただ,それは本作の進む道が“組み合わせのゲーム”だからなのだろう。ときどきゲーム業界の人の口から言われる,面白いゲームは前例の要素の組み合わせから成っている――的なあれである。
この観点で考えると,Project Arenaは面白い。実際に対戦は試せていないが……いや想像だけだからこそ,間違いなく面白そうに思える。「想像できる面白さを煽って期待させるゲーム」のすべてが成功の道を歩んだかというと絶対的に否だが,ゲームショウへの出展で,最大限のワクワク感を提供する。それが同社の目的なら,してやったりだろう。
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