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[プレイレポ]「紅の砂漠」メディアハンズオンレポート。膨大なアクションで,戦闘の駆け引きを彩る
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印刷2024/10/26 12:30

プレイレポート

[プレイレポ]「紅の砂漠」メディアハンズオンレポート。膨大なアクションで,戦闘の駆け引きを彩る

 Pearl Abyssが現在開発中のアクションアドベンチャー「紅の砂漠」のメディア向けハンズオンが開催された。

gamescom 2024デモ版タイトル画面。画面にいるのは主人公のクリフ
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 同社が運営するMMORPG「黒い砂漠」開発陣によるタイトルで,9月に公開された50分にも及ぶゲームプレイ映像では,冒頭の激しい戦闘シーンや,細部まで作り込まれたオープンワールドの街並み,そしてそこに住む人々の生き生きとした生活などが描写され,そのクオリティに驚かされた人も多いのではなかろうか。


 今回のハンズオンではgamescom 2024と同等のデモ版が用意され,開発陣による解説のもと,上記動画冒頭の戦闘シーンと,特定のボス敵4体のいずれかとの戦闘を体験できた。本稿ではそのプレイレポートをお届けする。

 スクリーンショットや動画を見ていただければわかる通り,まず目に付くのはそのグラフィックスだろう。ただ綺麗というだけでなく,キャラクターの肌や髪の毛,装飾品の質感まで細かく作り込まれ,個体ごとにそれが違っている。
 その背景には瓦礫の中に炎が燃えさかり,火の粉が舞っている。シチュエーションとして珍しくはないが,実際にこの中に飛び込んで敵と戦うのはかなり興奮する。

クリフが所属する灰色たてがみ団(グレイミーン)とブラックベアと呼ばれる敵勢力の激しい戦いから始まる
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 プレイヤーが操作する本作の主人公「クリフ」は,剣と盾,そして弓で武装した傭兵団の団長だ。そのアクションは,装備している剣での強弱の攻撃やコンビネーション,弓での遠距離射撃だけでなく,キックや投げなど非常に多彩だ。さらには剣をかざして反射した光で相手をひるませたり,相手の上を飛び越えて後ろに回ったりと,ほかのアクションゲームでは体験したことのないアクションもあり,これが本作の大きな特徴の一つといっても過言ではない。

ムービーシーンからの切り替わりにはQTEが入る
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基本は剣と盾による攻防だが,そのほかの選択肢も多い
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 それだけにクリフの操作は慣れるまでかなりの時間を要した。慣れるといっても剣による攻撃や盾による防御など,基本的なところのみだ。コントローラのボタン配置も独自のものだったので,公式動画で見られるクリフの動きとはほど遠いクオリティだったことも正直に書いておきたい。
 とはいえ,決して「これは無理」という操作ではなく,キーコンフィグができて,しっかりとしたチュートリアルを経ることでもう少し動けるようになるのではないかという気もした。

ネックブリーカードロップやマウントパンチなど,格闘技のような技も繰り出せる
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敵の上をひらりと越えて後ろに回るアクションも
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 戦場のシーンでは複数の敵との戦いが展開。フィールドはいくつかに区切られていて,各所では仲間が戦っている。その場所の敵を全て倒したら仲間のいる場所に行って加勢し,すべてを倒すと「ミュルディン」なるボスが登場するという展開だ。

敵幹部のミュルディン。公式のビジュアルにも登場していて,重要人物のようだ
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 ザコは剣による力押しだけでも何とかなるものの,ボス相手はそうはいかない。クリフは戦闘時の特定の行動でスタミナを消費し,とくに盾で攻撃を受けたときはその消費が顕著だ。連続して受けているとスタミナがなくなり,行動が制限されてしまう。
 盾で敵の攻撃を受けているとスタミナがガリガリ削られ,ガードできない攻撃もあるので,回避を優先して戦うのが有効のようだ。

クリフの横に出ている螺旋状のシンボルがスタミナを表すゲージ
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周囲に燃えさかる炎は敵にも味方にもなる
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ミュルディンの突進を盾で防ぐ。このときはスタミナが大きく減る
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何度も立ち上がりとどめの一撃を加えたクリフ
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しかし最後はズタズタに切り裂かれ,川に棄てられてしまう。この後一体どうなるのか……
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 序盤の戦闘シーンを終え,ボス戦は開発陣の勧めで「スタッグロード」なる人間タイプのボスを選択した。バーバリアンのようなミュルディンとは違う,鎧に身を包み頭にトナカイのような角のある大柄の人間で,左手に装備している派手な盾が特徴のようだ。

廃城に居座る亡国の王スタッグロード。城の宝物を護っているという
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 単独のボスだけあって,ミュルディンとは比べものにならないほど強く,巨体から繰り出すコンビネーションがとにかく強力だった。連続技の途中で回避をしても,こちらに向き直ってフィニッシュがくるので,回避のタイミングはかなりシビアだ。しかもその攻撃の多くはモーション中に攻撃をしても潰すことができないため,相手の技がで終わるまでは回避するしかないのが非常に厄介だ。

エフェクトが出る大技は盾によるガードが不能だ
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コンビネーションの間に挟まる盾による風圧でよろめかされる
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 プレイヤーにはスピリットゲージという特別なゲージがある。これを消費して繰り出す掌底打ちのようなスキル「フォースパーム」がかなり強力で,攻撃の回避後の僅かな隙にこれを叩き込んで相手を一瞬よろめかせて,そこにコンビネーションを決めるという流れが効果的であった。

スピリットゲージ(画面左下,ミニマップの隣にある葉っぱのようなアイコン)を消費して手を突き出すフォースパーム。ヒットすれば相手がよろめく
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スピリットゲージを消費する回避スキルもあり,使用したときは緑のエフェクトが出る
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 スタッグロードの盾は防御だけでなく,両手に持って叩きつける攻撃もあり,隙を見つけて懐に入ると今度は投げられてしまう。クリフのアクションが多彩なように,ボスもまた多彩な攻撃を行ってくるのである。

うかつに近寄ると投げられてしまう。この投げがまた強烈だ
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 しかもこのスタッグロード,倒すまでのフェーズが3段階あり,段階を経て攻撃のバリエーションが増えていくという恐ろしい相手で,最初のフェーズで「やっと倒せた」と思った筆者の心を見事に打ち砕いてくれた。ここまで強力なボスがこの広大な世界に一体どれほどいるのかと考えると,逆に楽しみになったほどだ(このデモ版で少なくともあと3体はいることが確定している)。

段階を経てスピードも増したスタッグロード
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数え切れないほどやられた20分以上にも及ぶ戦いで,ようやく倒すことができた
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スタッグロードの盾と剣を入手。敵の装備を奪って使う面白さもある
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 スタッグロードとの戦闘をプレイしたあと,時間に少し余裕があったので,もう一つのボス「クイーンストーンバッククラブ」との戦闘も試してみた。
 このボスはこれまでの人間タイプとは趣がまったく異なり,岩山に擬態している巨大な怪物だ。背中には鉱床が無数にあり,その頂点にはなぜかツボが置かれている。接近すると動き出しその正体を現す。


 岩山を笠にしたヤドカリのような姿で,背中の所々から間欠泉が吹き出している。背中にある鉱床の一部が弱点となっていて,これを破壊してむき出しになった弱点を突き刺すことでダメージを与えられる。

小山のような姿をした「クイーンストーンバッククラブ」。カメのように見えるがその名前からヤドカリのようだ
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背中に乗ってしがみつくことで弱点を探す
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間欠泉に触れたり,振り飛ばされたりすると上空に飛ばされてしまう
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 最後は「クロウズウィング」という滑空アクションと「スパイダーウェブ」というアイテムを使って上空に飛び上がり,頂点のツボを破壊することで倒せるのだが,このアクションをするために対戦格闘ゲームのコマンドのようなかなり複雑な操作を要としたことも記しておきたい。

上空からフォースパームで破壊した鉱床の下にある弱点を破壊する
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 プレイヤーが行えるアクションが多いということは,戦闘時の選択肢が多いということで,とくにボス相手との駆け引きはかなり奥深く,いわゆるソウルライクなタイトルとも趣が少々異なることも実感した。
 惜しむらくはその操作が,練習なしでプレイするにはあまりに複雑すぎる印象があったことで,しっかりとしたチュートリアルやキーコンフィグを用意するのはもちろん,ビギナー向けの簡易的な操作なども用意されれば,ゲームプレイのハードルがもう少し下がるのではないだろうか。

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 動画で見られたオープンワールドの世界は,今回のハンズオンでは体験できなかったが,発売までにはもうしばらく時間がありそうなので,それまでに体験する機会もありそうだ。
 2019年の発表から5年が経過し,MMORPGからオープンワールドのアクションアドベンチャーへと路線変更され,現在も開発が続いている本作。公開されている動画やプレイの感触などから,かなり完成に近づいているのではないかという手応えもあり,ここからどのような調整が加えられるのかに大きな期待がかかる。発売が楽しみなタイトルなのは間違いない。

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