インタビュー
「ディアブロ IV」開発者インタビュー。セットアイテムの導入については模索中
今回の発表を受けて,「ディアブロ IV」の開発者であるJoe Shely氏とJohn Mueller氏に,ローグやディアブロ IVの開発状況などについて話を聞いたので,その内容を紹介しよう。
Joe Shely氏 |
John Mueller氏 |
――「ディアブロ IV」にはクラスごとに専用のバトルシステムが用意されていますが,ローグはどのようなものになるのでしょうか。
Shely氏:
ローグには多様性があり,それを象徴するものとして「インビュー」を用意しています。インビューは,冷気や毒や影の力を武器に宿すというバフ能力の1つで,例えば冷気をインビューすると,通常攻撃だけでなく,スキルにも適用されます。開発者達の間では,毒をインビューしてからレイン オブ アローを使うというコンボが人気ですね。
また,ほかのプレイヤーと協力して戦う場合は,相方がソーサレスであれば,冷気をインビューしてチル(鈍足)効果を高め合ったりもできます。
Mueller氏:
もう1つの特徴として,ローグは近接武器と遠隔武器を同時に装備できます。これによって選択するスキルにも幅がでるはずです。またクラス専用のクエストを進めてスペシャリゼーションを開放することで,コンボポイントを稼いで能力を高めたり,闇の領域を活用したりといったことも可能になります。とにかく,いろいろな組み合わせを模索していくのが楽しいクラスになるでしょう。
――今回お披露目されたトレイラーでは,ローグが耳を集めるシーンが印象的でした。過去のDiabloでは倒したプレイヤーの耳を回収できましたが,今回のPvPもそのような要素があるのでしょうか。
Shely氏:
過去のDiabloをオマージュすべく,本作にも相手の名前のついた耳をトロフィーとして集めることができます。また,今回のサンクチュアリにはPvP専用のエリアがあり,そこで敵やほかのプレイヤーを倒すと「破片」が手に入ります。この破片は,専用のオブジェクトを使って浄化することで,街に持ち帰ることができ,この破片を使ってPvP専用のアイテムや,新しい外見をアンロックできます。ただ,浄化作業中もほかのプレイヤーに襲われる可能性があり,無事に破片を持ち帰れるかどうかはわかりません。
――エンドゲームはどのようになっていますか。
Shely氏:
「Diablo III」で作った基盤をベースに多様化を目指しています。ダンジョンは重要なロケーションの1つなので,いくつかのエンドゲームはダンジョンが舞台になるでしょう。ただし,本作ではより大きな世界を用意しているので,それをうまく使いたいと考えています。先ほどのPvPもそうですが,ほかのプレイヤーとワールドボスに挑戦したりなど,ゲームの規模に合わせたコンテンツを実装していきたいです。
――Diablo IIIではセットアイテムがビルドの方向性を左右していましたが,本作でもセットアイテムは登場するのでしょうか。
Mueller氏:
セットアイテムについては不確定な部分が多く,実装するかどうかも模索中です。というのも本作では,装備の性能だけに依存するのではなく,しっかりとキャラクター自身のスキルやステータスも重視したいからです。
また装備のレアリティにもいろいろ変更を加えています。Diablo 3ではレアリティの高いものが強いという形になっていましたが,本作ではレジェンダリーよりレアのほうが有用になるような場面も出てくるように調整しています。ここには,プレイヤーに新しい使い方を発見してほしいという狙いもあります。
Shely氏:
装備については見栄えの部分も重視している要素の1つです。今回のトレイラーに出てきたローグは,初代Diabloを彷彿とさせる風貌になっていたかと思いますが,これは私のチームがDiabloのドット絵を1ドットずつ凝視して,それを元に作り上げたものです。ただし本作ではDiabloよりいろいろな要素が積み重なるので,それを踏まえたうえでしっかりと見栄えのよいコーディネートになるよう,ほかの装備についても調整しています。
Mueller氏:
加えてビルドにも多様性がでるように開発を進めています。Diabloには,オリジナルのビルドを組んでそれを公開する人もいれば,誰かが作ったビルドを使って遊びたいという人もいます。私達はどちらのスタイルも歓迎しますが,本作ではオリジナルのビルドを開拓する人が,より深く掘り下げられるようにしています。
それを実現するための手段の1つが,レジェンダリーアイテムです。本作のレジェンダリーは特性として登場し,同じレジェンダリー効果でも頭の防具に付くこともあれば,足に付くこともあるので,好きな特性を組み合わせることが可能です。効果も複数のクラスに意味のあるものを多く用意する予定なので,数多くのオリジナルビルドが誕生することでしょう。
――ありがとうございました。
「ディアブロ IV」公式サイト
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