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PS4版「アンセスターズレガシー」プレイレポート。システム面の調整で本当に遊びやすくなっているのか,“行き当たりばったり”なプレイで確かめた
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印刷2019/12/19 11:00

プレイレポート

PS4版「アンセスターズレガシー」プレイレポート。システム面の調整で本当に遊びやすくなっているのか,“行き当たりばったり”なプレイで確かめた

 DMM Gamesは本日(2019年12月19日),ポーランドのデベロッパDestructive Creations制作によるリアルタイムストラテジー「アンセスターズレガシー」(原題:Ancestors Legacy)のPlayStation 4用日本語版を発売した。

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 中世ヨーロッパの史実に基づいた侵略戦争を描く本作は,PC版がSteamで2018年5月23日に発売され,史実に基づいた物語が進行する大ボリュームのキャンペーンや戦術的なゲームシステム,細部まで作り込まれたグラフィックスなどで高い評価を得た作品だ。
 Destructive Creationsといえば,過激なバイオレンス描写が話題になった「Hatred」の制作会社。本作でも,戦闘が激化していくごとに生き延びた兵士が返り血で真っ赤になったり,大きな戦場となった場所に血の池ができたりといった“血の表現”が特徴となっており,“襲撃,略奪,死闘”が繰り広げられる苛酷で残虐な戦場が生々しく描かれている。

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 本作のPS4版は,日本語ローカライズだけではなく,システムやUIがコントローラで違和感なく操作できるよう最適化され,「世界観に興味あるけどRTSって難しそう」「コンシューマでRTSって遊びにくいのでは」といった不安がある人たちでもプレイしやすいものとなっている。今回,発売前にプレイできたので,ゲームの特徴や魅力をお伝えしよう。

 さて,“血の表現”のくだりで触れたような過激な表現などもあるため,本作はRTSとしては珍しいCEROレーティングZ(18歳以上のみ対象)となっている。記事に使用している画像にもそういったシーンがあるので,苦手な人は注意してほしい。
 なお,ゲーム自体の内容は,一部の性描写の変更を行った以外は基本的にPC版との違いはなく,クエストやイベント単位での削除はないとのことだ。

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「アンセスターズレガシー」公式サイト



RTSを不慣れな人でも苛酷な時代を生き残れるのか

あえて“行き当たりばったり”なプレイで挑んでみる


 最初に基本的なゲームシステムを紹介しよう。本作は,資源を集めて拠点を築いて軍隊を構築し,リアルタイムに状況が変化する戦場で部隊に指示を出して敵と戦うという,RTSの王道といえるスタイルだ。ゲームモードは大きく分けてシングルプレイとマルチプレイの2つ。発売前でマルチプレイは遊べなかったため,本稿でお伝えする内容は主にシングルプレイのものとなる。

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 さて,「コントローラで遊びやすいですよ」「RTSの王道スタイルですよ」と言っても,シミュレーションやストラテジーというだけで「難しそう」というイメージが先行し,手を出しにくいと感じる人は少なくないはず。「複数の部隊を動かしつつ,どこをどう攻めるか考え,状況に応じて部隊を撤退させるか,はたまたほかの部隊を合流させるかなどを考えながら各部隊に命令を出していくのだ」と言われても,「よし,プレイしよう」とはなりにくい。
 そういうわけで筆者は,難度EASYで行き当たりばったりなプレイスタイルでゲームを進めてみて,こういったゲームに不慣れな人でも楽しめるかを確認してみた。

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 シングルプレイは「キャンペーン」と「スカーミッシュ」という2つのモードに分かれている。
 「キャンペーン」は「ヴァイキング 北海帝国」「アングロサクソン ブリタニア王国」「ゲルマン 神聖ローマ帝国」「スラブ ポーランド王国」という4つの勢力のシナリオが用意されたシングルプレイのメインモード,「スカーミッシュ」はオンラインでも使用されるさまざまなマップでAIと対戦するという,こういったゲームに慣れた人向けのモードといった雰囲気だ。
 「キャンペーン」の4勢力はそれぞれ,5章仕立ての物語を持つ2人の主人公が用意されている。つまりは全部で40章の物語があるということで,これはなかなかのボリュームだ。

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 最初に選択できるのは「ヴァイキング 北海帝国」のウルフという主人公のシナリオだけだったので,さっそくこれを選択。ほかの勢力は,チュートリアルにあたる4つのミッションをクリアすると開放されるようだ。
 ウルフを中心としたとあるヴァイキングたちの視点で物語が展開するシナリオは,裕福なリンディスファーン修道院の略奪を目的として海賊船で旅立つも,航海の途中で嵐に見舞われ,目的地となるリンディスファーン島から離れたバンボロー付近に漂着するところから始まる。
 793年という時代やリンディスファーン修道院という名称で中世愛好家や歴史好きならピンと来るかと思うが,ヨーロッパへのバイキング襲来の始まりと言われている史実の出来事がベースになっているようだ。
 オープニングムービーののち,チャプター1が開始。まずは画面の表示に従い,船から降りてくる部隊を動かし,先行している族長のウルフと合流することになった。

族長とはぐれてしまったようだ。ちくしょう,早く合流しねぇと! 行くぜ,野郎ども!
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 基本的なユニットの操作は,□ボタンで動かしたいユニットを選んで○ボタンで行き先を決めるというシンプルなものだ。操作に迷うことなくウルフと合流を果たすと,彼の口から「略奪できそうな集落があるぞ!」と,平和な時代,平和な国に生まれた我々は一生使うことがなさそうなフレーズが飛び出した。

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 「ヒューッ! 最高だぜ,おかしらーッ!」といった調子でさっそく略奪したいところだが,もちろん向こうもそう簡単に略奪させてくれない。集落の正面に大勢の弓兵が待ち構えていたのだ。
 「正面突破は不可能だ!」と,荒々しくも冷静さもある我らが族長・ウルフに従い,正門を通り過ぎたところから回り込み,側面攻撃を仕掛けることに。ユニットには「向き」の概念があり,背後や側面からの攻撃は追加ダメージの発生や相手の士気を下げる効果があるようだ。

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 無防備な側面に回り込み,攻撃の準備はできた。敵ユニットへの攻撃は,行き先を指定するのと同じく,攻撃したいユニットにカーソルを合わせて○ボタンを押すのみ。ウルフ迫真の「No Mercy(容赦しねぇ)!」というボイスが響き渡り,行動を開始するヴァイキングと,不意を突かれて動揺し無残に散っていく敵兵たち。奇襲は大成功となり,こちらはたいして被害を受けることなく敵兵を蹴散らすことができた。

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 ウルフも興奮が高まったのか,「うおぉぉぉぉ! 略奪だ! 破壊しろ! 皆殺しだ!」と,お手本のような非道ワード3連発を叫びつつ敵を蹴散らす。クリア条件に「ウルフを死なせない」というのがあるのだが,彼の暴れっぷりをみて「これは気にしなくていいだろうな」と安心してユニットを前進させると,次は「重要な建物を破壊せよ」という目標が表示された。こちらも,ユニットを選択して破壊したい建物に向かわせるだけだ。

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 建物の破壊が始まると,緑と赤のバーが表示された。緑は建物の耐久力,赤は火の手の進行状況で,建物に火が回ると赤いゲージが伸びていき,最大になったところで今度は緑のバーが減少。緑のバーが0になったところで建物は火に包まれながら崩れていった。
 時折,「ヒャッハー!」にも似た奇声も響くなか,逃げ惑う村人に手をかけ,建物という建物を焼いて破壊するという,まさに暴虐の限りを尽くす悪逆非道の振る舞いをしながらも,「このような,いまの時代では信じられない“苛酷で残虐な現実”があったのか」と考えさせられる。これはなかなか,ほかのゲームではできない体験だ。

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 「まだ燃やしていない家があったぞう!」と言いつつ破壊目標以外の建物も焼き,それを妨げにくる敵兵を蹴散らしていると,調子に乗っていたのがマズかったのか,ケタ違いの数の敵の増援がやってきた。
 これは多勢に無勢,ウルフも「勝ち目はない! 撤退だ!」と号令を出し,近くの森へ撤退することに。これが最初のチャプターのラストのようで,無事に撤退を完了すると次のチャプターへと進んだ。

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 どうにか逃げ切れたものの,撤退時にはぐれた者,逃げ切れずに捕虜になった者も多い。そんな状況で始まったチャプター2では,「散り散りになった仲間と合流するにはそれなり時間がかかりそう。とにかく食糧が必要だ」ということで,「食糧を略奪する」という目標が提示された。
 これまでの人生で,こうも頻繁に「略奪」の2文字を目にした日などあっただろうか……。

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 近辺に農場と狩猟小屋を見つけたという偵察兵の言葉を頼りに,食糧調達のため夜襲を仕掛けることに。撤退時に人員が大きく減ったこともあり,ここでは3人での出撃となった。
 大規模戦闘ではなく“少数部隊での局地戦に重点を置いた作品”というところが特徴という本作だが,それでも3人というのは,こういったゲームでもかなり小規模なものではないだろうか。

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 さて,3人という少数のユニットとなると,正面から敵の拠点を攻めるのはもちろん危険だ。ではどうすればいいのかと考えていると,灯りのある場所を避けて近くの茂みに隠れて待ち伏せしろという表示が出た。茂みの中なら敵をやり過ごすことができるし,近づいた敵を各個撃破できるということだろう。

敵から見つかりにくくなる茂みは,黄色のアイコンで表示されるので分かりやすい
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 「なるほどなるほど。それではさっそく指示を……」と3人を見ると,ここであろうことか,3人は筆者が命令を下す前にずかずかと正面から敵拠点に入っていったのである。
 これは筆者が,3人の目的地を食糧のある場所に設定しており,待ち伏せの指示があったあとにそれを変更していなかったからであり,結果,「1ボタンで簡単にユニットを操れるのが楽だとはいえ,慎重さを失ってはいけないな」と反省する間もなくわらわらと敵が集まってきた。
 こちら3人に対して,敵は4人と小規模だったためホッとしたものの,しかし気は抜けない。チャプター1のときのように側面や背後を取ったのではなくほぼ正面から,そして数的不利での戦いなので,さすがにこれは負けてもおかしくない状況だからだ。

荒井由実の「まちぶせ」を歌いつつ余裕をかましてプレイした結果,指示ミスによって3人が敵陣の真正面に。待ち伏せをする前にあなた(敵)を振り向かせてしまったのである
……果たしてこのネタ,どれくらいの読者に通じるのだろうか
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 手に汗握りながら戦いを見届けていると,こちらは1人やられたものの相手を2人を倒し,2対1と人数が逆転。「3人とはいえ,こちらはやはり精鋭揃いだったのか。勝てる!」と思った矢先,またこちらが1人やられ,1対1へ。「やはりそう甘くないか。くっ……頑張れ!」と心の中で応援していると,「ウォォー!」という雄叫びと共に,自軍兵士のヤリが相手を貫く!

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一進一退の攻防の末に一騎討ちとなり,それに勝利したわが軍の名もなき兵。いいぞ! 名もなき兵!
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 どうにかその場を脱した彼には,周囲にいた敵との連戦が待っていた。なんとか生き延びたものの結構な負傷状態に。ここで孤軍奮闘の彼を回復させるため,周囲に敵がいない状態に使用できる体力回復のコマンド「回復キャンプ」を選択した。今さっき討ち取った敵の近くの茂みに横たわり休息する……なかなかワイルドである。
 そんな感じで,気づけば筆者はこの名もなき1人の戦士の戦いに没頭していた。こういうタイプのゲームは部隊単位で物事を見ることが多いが,本作は動きや見た目の雰囲気のパターンがたくさんあるため,こんな風に戦士1人の物語を想像して楽しめる。このあたりも本作ならではの要素だろう。

ちょっと暗くて分かりにくいかもしれないが,闇に紛れるように自分が倒した敵兵近くの茂みにてぐうぐう眠る名もなき兵
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 二度と同じ轍は踏まない。本隊合流後は慎重に各地で略奪を重ね,目標とする量の食糧を獲得。そして,仲間が捕らわれているという敵の拠点にたどり着いた。捕虜を連れているだけあって拠点にいる敵兵は多く,そのまま突撃すればさすがに返り討ちにあうだろう。

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 周囲を見渡すと,近くには村がある。さあ,この状況で我々はどう考え,どう行動するべきであろうか。
 答えは「村を焼き討ちして,その異変に気付いた敵兵が村を見に行っているうちに仲間を救出する」。これまた悪逆非道と映るかもしれないが,苛酷で残虐なこの時代では,あくまで“1つの選択肢”なのである。

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 この作戦で,見事に敵を分散させることに成功。敵の拠点には見張りの兵2人のみとなり,楽々と仲間を救出できた。このあとも陽動作戦を使ったり罠で敵を一網打尽にしたりして,各地にとらわれていた仲間を助け出し,我が部隊も勢いを取り戻してきたぞというところで,チャプター2は終了した。

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 チャプター3では,最初から結構な数の軍勢を持った状態でスタート。付近の村への略奪も板についてきたが,拠点にある新たな施設「兵舎」で兵士を補充できるようになったことが大きい。このあたりは低難度の恩恵もあるかもしれないが,こちらの大軍勢に対して,付近の村の戦闘員は4〜5人程度。「戦術? 戦略? そんなもの知ったことか! ヒャッハー!」なんて言いつつ,圧倒的な数の暴力で蹂躙できるのである。
 もちろん無尽蔵に新兵を“量産”できるわけではなく,兵力増強には資材が必要。さらにそれを維持するため食糧も必要なので,このあたりのマネジメントは意識しつつ略奪と兵の補充を行うことにした。

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 チャプター3の攻略目標となるのは,「鉄鉱山の村」と「小さな漁村」という2つの拠点だ。まずは鉄鉱山を有するという村を目指し軍勢を動かすと,入口につながる道には一本道には橋がかけられており,対岸には盾を持った歩兵や槍兵,そしてその奥に櫓(弓塔)が設置され,大勢の弓兵がこれ見よがしに待ち構えているという不利極まりない地形となっていた。
 大軍を有するようになり気持ちが大きくなっていた筆者は,まさかの正面突破に挑戦。大軍と大軍のぶつかり合いとなった橋の上は,無残に散った兵が重なるように横たわり,その上でさらなる死闘が繰り広げられるというまさに地獄絵図となった。

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 さて,本作では,「槍兵は騎兵に強いが,盾を持った歩兵に弱い」「槍兵の槍を防ぐ盾を持つ歩兵だが,騎兵の突撃には蹂躙される」という風に,兵種にはそれぞれ得意不得意があり,それが“じゃんけん”のようなバランスで成り立っている。
 ここまでは白兵戦に弱い弓兵に奇襲を掛けたり数で押したりであまり気にしていなかったが,大軍のぶつかり合いとなると軽視はできない。さすがに無策で正面突破は酷過ぎたか……と反省し,一度引き上げて態勢を整えようかと考えていると,これまでの略奪で戦闘経験を積んできたからか,それとも低難度の恩恵か。我が軍はなんとか橋の上の敵を片付けたようで,さらにその先にいる弓兵を目指して突撃を開始した。

刺激が強い写真なのでここでは載せられないが,アップにすると橋が真っ赤に染まった凄惨な光景がリアルに描かれていた。なにが凄まじいって,生き残った側も返り血で真っ赤になっているのである
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 こちらもだいぶ数が減っているが,しかし残る相手はほとんどが弓兵だ。白兵戦に持っていけばどうにかなるだろう。「……ええい! ここまできたら引けぬ! 前進じゃあ!」と,そのまま進軍。しかしこの選択も間違いだった。敵の抵抗はなかなか激しく,弓塔を破壊し弓兵を蹴散らすも,気がつけばリーダー格のウルフとゴッドリックを残して部隊は全滅。加えて敵の増援がやってきたのである。
 ウルフとゴッドリックは「英雄」という特殊なユニットで,その戦闘力は並ではない。しかし,さすがに2人では複数の部隊を相手にするのは危険で,さらにどちらかが死んでしまうと本チャプターは失敗となってしまう。慌てて「撤退」コマンドで拠点まで引き上げることに。
 なんとか無事に拠点まで戻ることに成功したが,なんと,振り切ったと思っていた敵が追いかけてきており,その軍勢が拠点に侵入してきたのだ。「間に合え,間に合え……」と祈りつつ,慌てて兵舎で兵士を補充する。

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「やれやれ,危なかったわい」と,拠点で一息つくウルフとゴッドリック
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振り切ったと思っていた敵が拠点に! 早く兵舎で兵士を補充しなければ,2人が危ない

 ……間に合った! 慌てて編成した割には良い働きを見せる新兵たちが,追撃してきた部隊を退け,どうにか仕切り直し。いくら難度EASYであっても,大軍がいるからといって無謀な正面突破は通用しない。
 陽動部隊で敵を呼び込み,分散させてから各個撃破する。罠を仕掛けておいてハマったところで複数で囲んで叩く。こうした戦術と,「ムチャした!」と思ったら撤退して拠点に引き上げるのは,進軍するうえでの大事な心得として覚えておいてほしい。

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 仕切り直して鉄鉱山の村を占領し,続いて小さな漁村に向けて軍勢を動かす。“小さな”という割には広く,そして次から次へと増援が来るという「ほんとにただの村なの?」と思わなくもない漁村でも,大兵力同士による激戦が繰り広げられた。
 この戦いで明暗を分けるものとなったのが鎧の強化。これは鎧をアップグレードすることで重くなって機動力が減少する分,部隊の持久力が高くなるというものだ。ものは試しと漁村に向かう前に2段階アップグレードさせて「ノースの鎧」にしたところ,若干不利な状態で始まったこの戦闘にて,我が軍勢はそのタフっぷりを見せつけるかのように耐え抜き,勝利したのである。

大兵力でも過信することなかれ。ユニット強化や側面攻撃などを駆使して損害を抑えつつ戦えば,連戦も辛くない
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 というわけで,何度か全滅の危機に陥りながらも,かなりのゴリ押しプレイでもチャプター3までクリアできた。販売前のデータということもあってかところどころに脱字があったが,説明や物語が分からなくなることはなかったので,ローカライズの質はなかなか高いほうだろう。
 気になるコントローラでの操作も,リング状のメニューはボタン1つで各種行動の切り替えができて便利だし,ユニット選択もボタンの押下方法や回数のみでコントロールできるため,覚えやすくて直感的にプレイできるのは好ポイントだ。マウスよりこちらのほうが遊びやすいと感じる人もいるかもしれない。

村を占領し拠点が大きくなると,村人や資源を管理して拠点を強化するという要素が深くなっていく
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 画面上にたくさん表示されるアイコンの意味が分からず,こういったゲームに不慣れだと尻込みしてしまうかもしれないが,とりあえず部隊のアイコンを覚えられればゲームは進められる。部隊選択時にその兵種の得意・不得意が表示されるので,“じゃんけん”要素も自然と覚えられるはずだ。
 ここから施設を建築したり防御を強化したりといった拠点管理でできることが増え,戦略要素がより深まっていくのだが,複雑な仕組みなどはなくチュートリアルもしっかりあるので,戦闘部分と同じく低難度に設定すれば迷うことはないだろう。
 刺激の強い表現についてはかなり好みが分かれると思うが,気になる人は苛酷な時代にその身を投じてみてほしい。

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「アンセスターズレガシー」公式サイト

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