このゲームの読者の評価
- 読者レビューについて
- 4Gamer読者レビューは,読者の皆さんがご自身の判断で書いたレビューを掲載するためのコーナーです。掲載前には編集部で主に公序良俗面のチェックを行っていますが,掲載されている情報について,4Gamer.netが正確さの保証を行うものではありません。掲載情報のご利用は,読者の皆様自身の判断と責任で行ってください。
なお,ゲームの評価を表す「GamerScore」は,投稿されたレビューの平均点を表示したものではありません。投稿の傾向を分析・考慮し,補正を加えることで,有用と思われるスコアを目指した形となっております。詳しくは「こちら」をご参照ください。
- 前のページ
- 次のページ
- Pages: 1
-
童話のようなファンタジー世界を3Dに描きなおしたリメイク作品 80 - 投稿者:キリコ(女性/30代)
- 投稿日:2021/02/10
- 良い点
- ■懐かしい!
私は恥ずかしながらSNES版のストーリーはほとんど忘れてしまっていたのですが、ボスの名前や忠実に再現されたBGMが当時のプレイを思い出させてくれたりしました。
本当に原作リスペクトのリメイクで、「こういうリメイクを待っていた!」という評判の通りの作品と言えるでしょう。
■コミカルなファンタジーの世界
ファイナルファンタジーを中二病的神話ファンタジーとすれば、聖剣シリーズはもっとおとぎ話のようなファンタジーが特徴です。
おどろおどろしい化け物は登場せず、全てのボス、キャラクターが敵を含めてどこかコミカルで毒気がありません。
シナリオとしても中々エクストリームな悲劇から始まる割に、ショッキングな展開はあまり見せず、嫌みのないキャラクターたちがあくまで王道ファンタジーをまっすぐに行くものになっています。
このポップなファンタジー世界が気に入るかどうか、そこが一つの評価の分かれ目になるかもしれません。
■探索が楽しい
町の隅っこの行き止まりに行くとしっかりアイテムが配置されていたり、「おや?」と感じる場所にきちんと何かを配置するこのセンスは往来のSNES作品を彷彿とさせます。
■レベルデザインはJRPGブランドの立役者、スクウェアの底力!
本作はレベルによって敵経験値に補正がかからず、上げようと思えばいくらでもレベルがあげられるシステムです。
こういった仕様だとプレイヤーにレベルリングのイニシアティブを取られるため、どこかでゲームバランスが崩壊しがちです。
そこで殆どのRPGでは、ある時点で一定以上のレベルに上がらないように、レベル差によって獲得経験値に補正をかけたりして、クリエイター側が想定したレベルでのイベント進行を主導しようとするわけですね。
ところが本作は獲得経験値と敵の数のバランスがシナリオ進行に絶妙にマッチして設定されていて、「上げようと思えばいくらでも上げれられる自由」はプレイヤーに残したまま、秀逸なゲームバランスも同時に実現しています。
繰り返しによるレベル上げはほぼ必要としないままに、逃走で急げばボス戦で苦労し、しっかり倒していけば楽勝になるという快適なバランスです。 - 悪い点
- ■町が似通っている
残念なのは似通った街並みが結構多いという点ですね。
童話のようなファンタジー世界への没入という点を大きな魅力とする本作にとって、「冒険している感じ」がとても大切です。
新しい町に入った時、まるで海外旅行にでも行ったかのような「知らないところにやってきた!」というワクワク感が本作には欠けています。
■ボリューム
なんだかんだ言っても四半世紀も前のSNES作品のリメイクなので、どうしてもゲームの尺としては短めで、ストーリーも非常にシンプルでプレディクタブルなものと批判できるでしょう。寄り道などをほとんど許さない一本道、かつ、どの主人公を選んでも結局のところさほどストーリーの大筋に変化がないというのは、SNES版でも同じように批判された部分だったりしたのではないでしょうか。(当時はインターネットが普及していなかったため、批判はあまり見たことがないですが(笑))
■忠実すぎるリメイク
本作はあくまで、SNESの聖剣3が好きだった人向けの作品だと思います。
私は当時、このファンタジーの世界に没入した記憶が蘇り、キャラへの愛着もあったために楽しむことができました。
しかし、急ピッチかつティピカルなシナリオ展開や、勧善懲悪で底の浅いストーリーは大人には陳腐なジュブナイルと映るかもしれません。
グラフィックも目を見張るほど美麗なものではなく、リングコマンドも都度ポーズするのが面倒くさいと感じる人もいるでしょう。
システムとしても原作を踏襲しているため斬新なものはなく、難易度もかなり簡単で戦闘が印象に残りません。
さらにクラスチェンジはあるものの、ビルドといえるほどのものもありません。 - 総評
- 世界にはノームやシルフという可愛らしい精霊がいて、キャノンで世界を駆けめぐれば、大海原へと巨大な亀に乗って漕ぎ出して、ついにフラミーで世界狭しと大空を飛び回る。
そんなファンタジーの世界を軽快なケルティック調のBGMをバックに剣と魔法で駆けていく。
私にとってRPGというジャンルは、子供の頃の夢が詰まった絵本や映画のような存在なんだろうとこのゲームをプレイして感じました。ジXリやディXニーよりも、スクウェアの描くファンタジーが私にとっては魅力的に映った子供の頃を思い出しました。
ファイナルファンタジー、ロマンシングサガ、そして聖剣伝説、あの頃これらの世界に夢中になった記憶がある方には、ぜひお勧めしたい良リメイクです。グローバルデータを見ても、なんと40%以上がクリア後に登場するボス撃破までプレイしていて、実績コンプリートも12%という数字が、本作のクオリティを如実に物語っているといえるでしょう。 - プレイ時間
- 40〜60時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 5 5 2 3 -
良リメイク 75 - 投稿者:ジャス(男性/40代)
- 投稿日:2020/05/05
- 良い点
- ・余計な事をしていない
一言で言うとこれに尽きる。リメイク作品は余計な蛇足や水増しで改悪する物が多い中、純粋に3Dアクション化だけがされている。
後続作品の後付け設定由来の追加シナリオや、新クラスの追加がクリア後にあるが、あくまで追加で本編を壊す様な事はしていない。
かといって何もしていないわけではなく、原作で微妙だったアクション面はかなり強化されている。基本は弱強2種類の攻撃でゲージが溜まったら必殺技と、SFC以来ゲームから離れていた人にも馴染みやすいシンプルさも良い。
・グラフィックが良い
リアルと言う意味ではなく、表現や原作再現という意味で。
ドット絵しかなかった各クラスの外見や、旅をする街並みやダンジョンも、違和感なく再現されているし、丁寧に作られている。原作を愛してなければこのクオリティにはならないと思う。単純にポリゴン数を増やせば良いってもんじゃない見本のような感じ
3D化に当たり変更もされてるが、プレイしていて「あーこんな恰好してたなぁ、こんな構造の街だったなぁ」と違和感なく受け入れられる。
ダンジョンのアクション面も強化されてるが、こちらも簡単なタイミングやジャンプといった馴染みやすい物となっており、リメイクで久しぶりにゲームを買う人も安心。 - 悪い点
- ・聖剣を引き抜くシーンが最悪
これが一番の不満点。リメイクで一番やっては駄目な原作崩壊、ましてや聖剣を引き抜く重要シーンでの著しい劣化は問題外。
原作では、イントロ、メロ部分で世界に思いを馳せ剣と対話し、BGMが一番盛り上がるサビのタイミングで聖剣を引き抜く。聖剣伝説という名に相応しい、一番盛り上がるシーンと言っても過言ではない名シーンだった。
だがリメイクでは対話シーンが丸々削除、イントロ部分ですでに剣が抜けてしまう適当さ。感動も盛り上がりも何も無い。演出を強化できるのもリメイクの利点なのに、この杜撰な劣化はあまりにもお粗末。
・シナリオが粗い
良くも悪くも25年前のゲームそのままなので、容量や表現に限界があったSFC時代のまま、矛盾や違和感だらけの世界観をしている。
ご都合主義で、顔見せ以外の理由が無い不自然な登場や退場をしたり、矛盾だらけの行動をとったり。名称や表現、口調の統一がされてなかったり、逆にくどいほど固有名詞を連呼したり。
・キャラの性能差が酷い
研究が進めば評価も変わるかもしれないが、原作で不遇だった事の救済もあり、現状アンジェラという魔法使いキャラがぶっ壊れの最強になってしまっている。
どのくらい強いかと言うと、ザコは全て1発で消し飛び、最強の裏ボスですら3.4発で沈む。やり込んでる人だと裏ボスを2発の8秒台で沈めてる動画もある。やりすぎ。バランスもへったくれも無い。
逆にリースというバフデバフ特化キャラは最弱にされている。何しろ敵が1撃で沈むのだから、バフデバフをかける暇なんて無い。
それに他キャラが、開幕や攻撃で自動発動するバフデバフスキルを潤沢に持ってるので、ある程度長期戦になるボス戦だとしても、わざわざ使う必要が無い。結果やる仕事が何も無い。
ホークアイという盗賊も弱い。搦め手特化のキャラだが、致命的な事にリメイクのボスには状態異常が効かない。結果ただの雑魚狩りピエロなのだが、1撃で終わるザコ戦に状態異常を撒く暇など無い。
・インフレ
半分はアンジェラのせいもあるが、他キャラもクラス3から大概インフレする。最弱のリースですら無双ゲーになる。
道中の敵は全て倒すが特にレベル上げはしない。そんな普通のプレイですら、クラス3以降は瞬殺祭り。ラスボスですらBGMのイントロ段階で死滅した。
クラス2で攻略するあたりまでは、アンジェラを含めまともな強さで、全キャラ良いバランスだと思うが、クラス3以降が流石にインフレしすぎ。周回前提のゲームなので、2周目以降はさらに拍車がかかり、ただの作業でしかなくなる。
聖剣LOMであった、敵が全てLv99になるノーフューチャーモード的な物を何故実装しなかったのか。ストーリや報酬が変わらない選択式なら高難易度があっても良いのに。
・攻撃が複数部位にそれぞれヒットする
上記のアンジェラのぶっ壊れや、インフレの理由の1つでもあるのだが、例えば頭体右手左手と4部位あるような巨大ボスは、それぞれ部位に個別で攻撃がヒットする。HPも個別の敵なら瞬殺も無いが、共通の敵に対しては単純にダメージが部位の数だけ倍増し一気にHPを削れる。
必殺技も単体1000ダメ、前方範囲800ダメなど差があるが、このせいで800が各部位にヒットする範囲必殺の方が、雑魚にもボスにも圧倒的に使い勝手が良い。
・バグが多い
地形にハマる。倒したら自爆する敵が自爆せず戦闘が終わらない。2周目を強くてニューゲムではなく普通に始めると裏ボスミッションが進行不可。クラスチェンジアイテムが同じ物しか出なくなる。付けたアビリティが機能しない、または解除できない。
進行不可レベルの物が多すぎる。
・カボチが無い
ネタ的なものだが、連続で小爆発起こす系の技で鳴る「カボチカボチ」という効果音が「ザシュドシュ」という普通の斬撃音や打撃音になっている。未だにネタになるぐらい人気の効果音なのだから踏襲してほしかった。 - 総評
- 良作ではなく良リメイク。ゲームとしての出来ではなく、リメイクとしての出来が素晴らしい。各項目の点数よりも総合点を高く付けたのはそれが理由。こんな雑な5項目の分類では評価できない部分が優れている。
例えるなら、美味しい三ツ星料理ではなく、不味さも楽しむ学校給食の再現料理。みたいなゲーム。
なので原作を未プレイの人や、SFC時代の粗さが受け入れられない人はもっと評価が低くなり、逆に懐古主義な人はもっと評価が上がると思う。聖剣伝説3が好き、SFC時代のゲームが好き、そんな人は買って損はないと思う。 - プレイ時間
- 20〜40時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 1 2 2 4
- 前のページ
- 次のページ
- Pages: 1
4Gamer読者レビューは,皆さんがプレイしたゲームを評価するという読者参加型のコンテンツです。投稿されたレビューは,4Gamer.netに掲載されるほか,「読者の皆さんの評価」である「GameScore」の算出に利用されます。