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  • 発売日:2020/10/25
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D4DJ Groovy Mix
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印刷2020/10/23 12:00

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【PR】「D4DJ Groovy Mix」スペシャル座談会。曲もプレイヤーも“つなぐ”DJらしさと濃すぎる収録曲について開発キーマンと西尾夕香氏が語る

画像集#019のサムネイル/【PR】「D4DJ Groovy Mix」スペシャル座談会。曲もプレイヤーも“つなぐ”DJらしさと濃すぎる収録曲について開発キーマンと西尾夕香氏が語る

 DJライブ×アニメ×ゲームで“まったく新しいDJの世界を届ける”ブシロードのメディアミックスプロジェクト「D4DJ」。2019年4月のゲーム・アニメ化発表からというもの,「D4DJ 1st LIVE」の開催,初のシングルCDの発売,先行プレイ版アプリ「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」の配信と,アプリの正式サービス前から隙のない展開を見せ注目を集めている。


 その勢いはとどまるところを知らず,10月18日にはデータ引き継ぎが可能なオープンβ版のアプリが配信され,10月25日0時には本丸である「D4DJ Groovy Mix」iOS / Android。以下「グルミク」)の正式サービスを迎えようとしている。TVアニメ「D4DJ First Mix」の放送開始が控えていることからも,迫り来るビッグウェーブを感じとってもらえることだろう。

 4Gamerでは本作のリリースに先駆け,コンテンツプロデューサーの海内裕輔氏(ブシロード)と,開発プロデューサーの林 友明氏(Donuts),愛本りんくを演じる声優の西尾夕香氏による座談会形式のインタビューを実施した。よくあるリズムゲームと思う人もいるかもしれないが,「グルミク」を一度プレイするとその特徴とこだわりの強さに気付けるはずだ。詳しくはインタビューでチェックしてほしいが,収録曲に「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」「ストリートファイターII」のBGMメドレーが入っているあたり,ゲーマーとしてはお試しでプレイしたくなるところだろう。プロジェクト発足の経緯や収録曲のラインナップなど,気になるアレコレを聞いてきたので,その模様をたっぷりとお届けしよう。

左から,海内裕輔氏,西尾夕香氏,林 友明氏
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始まりはF1のレースイベントで突然に
最高スコアを狙うビッグプロジェクト「D4DJ」


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。スペシャル座談会ということで,開発のキーマンであるお2人と,ゲーム,アニメに出演されている西尾さんに集まっていただきました。最初に自己紹介を兼ねて,プロジェクトにおけるみなさんの役割を教えてください。

ブシロード 海内裕輔氏(以下,海内氏):
 「D4DJ」のコンテンツプロデューサーを担当しております海内です。担当領域としてはゲームが中心ですが,音楽やアニメのプロモーションも含めた全体の進行や調整役をしています。

Donuts 林 友明氏(以下,林氏):
 開発プロデューサーをしている林です。弊社は「グルミク」でゲーム制作やシナリオ全般を担当していまして,私は原作サイドであるブシロードさんの「D4DJ」チームとやり取りしながら,社内制作を進める役割をしております。

西尾夕香氏(以下,西尾氏):
 「D4DJ」のユニットHappy Around!の中心人物である,愛本りんくを演じています西尾夕香です。

4Gamer:
 プロジェクトのおさらいとして,まずは「D4DJ」誕生の経緯からお聞きできればと。

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海内氏:
 「D4DJ」は「BanG Dream!(バンドリ!)」「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」に続く“音楽コンテンツ3部作”の3つ目という位置づけです。弊社代表取締役会長の木谷高明が,2017年9月にシンガポールで行われたF1レースのイベントでDJユニット「ザ・チェインスモーカーズ」のライブを見まして,彼らがDJパフォーマンスで観客を盛り上げたり,コントロールしたりしている様を見て「これからはDJが来る!」と確信したそうです。
 木谷曰く,「肩にコンテンツが降りてきた」と(笑)。

西尾氏:
 たしかにそう仰ってましたね!

林氏:
 肩に降りてきたって,どんな感じなんですかね(笑)。

海内氏:
 なるほどと,なんとなくは理解しています。
 たとえば,バンドや舞台ものは公演のために大がかりな機材やセットが必要になって大変ですが,DJは機材1つ,何ならUSBメモリを持っていくだけでもパフォーマンスを披露できる点が大きいと聞いております。
 プロジェクト発足の前段階として,2018年12月30日に開催した「ブシロード DJ LIVE」でテストを行い,お客様の反応に手ごたえを感じて正式に「D4DJ」を立ち上げたそうです。

4Gamer:
 立ち上げ前にライブイベントで反響を見るというのは,企画としてはかなり大がかりのように感じます。ライブを含めたメディアミックスを最初から考えられていたからでしょうか?

海内氏:
 ブシロードの成功の法則として,ゲームを中心とした声優×キャラクターによる展開や,音楽を軸にしたメディアミックスといったセオリーがあります。オリジナルタイトルはゲームの人気が出たらアニメ化というケースが多いですが,弊社の場合は成功するために全方向へ向けたメディアミックスを同時に進めていくため,この形式になっています。
 ……と,いろいろお話ししましたが,実は私は途中からの参加で,企画の立ち上げに関しては全部聞いた話なんですよ(笑)。

4Gamer:
 海内さんはどういった経緯でプロジェクトに合流されたんですか。

海内氏:
 私はアプリゲームブランド「ブシモ」を立ち上げるタイミングで入社し,「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」などの初期タイトルの立ち上げに携わっていました。
 その後,独立したんですが,2019年2月に木谷から「人生で最高スコアを狙う大きいプロジェクトをやるから戻ってこい!」と言われて,「押忍!」と合流しました。

西尾氏:
 それは「押忍!」ってなりますね(笑)。

海内氏:
 リズムゲーム作品に7,8本関わっていたのでそれで声がかかったのかもしれません。

4Gamer:
 なるほど。リズムゲームのお話が出たところで「グルミク」についてお聞きしたいのですが,どのような経緯で開発をDonutsにお願いすることになったのでしょうか。

海内氏:
 ゲーム開発の技術があって,なおかつ“DJのリズムゲーム”というテーマに興味を抱いてくれたのがDonutsさんだったと。

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林氏:
 我々がプロジェクトの話を聞いたのは,2018年の初めくらいでしたね。ちょうどリニューアル後の「Tokyo 7th シスターズ」に手ごたえを感じて,会社の強みとしていこうと考えていたときにお声がけいただきました。
 アイドル,バンド,舞台ときて,今度のコンセプトは“DJ”と,際立った個性を感じるとともに,DJは観客を盛り上げるパフォーマーなので,リズムゲームに落とし込んだときにシンプルに盛り上がれる曲が集まるのもいいなと。一方で,DJをリズムゲームでどう表現するかは,プロトタイプの段階でかなり悩んだところでした。

4Gamer:
 ゲーム開発自体は2年前から動き出していたんですね。

海内氏:
 そうですね。キャストに関しては,2019年3月ごろにオーディションを実施していて,テスト開催した「ブシロード DJ LIVE」が,ある意味オーディションのような役割を果たしたメンバーもいます。
 木谷のなかでDJをテーマにした作品をやるという明確な考えがあったので,「S・響・エースクルー合同オーディション2019」(※)では本作のキャストを選ぶ気持ちがあったと思います。それくらい木谷の熱量が高く,我々が知る前から動いていたようでした。

(※)声優事務所 響,S,エースクルー・エンタテインメントの3社合同で開催されたオーディション。

4Gamer:
 その合同オーディションで選ばれたのが西尾さん,各務華梨さん(明石真秀役),葉月ひまりさん(日高さおり役)だったと。

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西尾氏:
 企画自体は事務所へ入る前から知っていました。DJ経験者としてはこのプロジェクトにぜひ参加したいと思っていたので出演が決まって嬉しかったです。反面,まさかこんな重要な立ち位置につけるとはと,プレッシャーも感じています。

4Gamer:
 西尾さんにピッタリなタイトルであり役柄だったんですね。DJ経験者とのことですが,DJをするようになったきっかけというのは?

西尾氏:
 たまたま見に行ったライブの休憩時間に,アニソンでDJプレイをされている方がいたんです。その方と話したときに「やってみたら?」と言われて,「やってみます!」と軽いノリで答えたのがきっかけでした(笑)。
 歌,DJ,声優と今までやってきたことが1つにつながったのがこの「D4DJ」プロジェクトなので,思い入れもあるし,やる気もいっぱいです!


ゲームの強みとなる“DJらしさ”を生み出すために


4Gamer:
 発表会でもお話しされていましたが,「グルミク」ではDJとして曲をつなぎ,作品をつなぎ,老若男女問わず世代もつないでいくというコンセプトを掲げていますね。このあたりはゲームの魅力にもつながってくるところではないでしょうか。

海内氏:
 ゲームシステム,楽曲,物語のすべてにおいてコンセプトの“つなぐ”を意識して作っています。その中でもとくに,物語やキャラクター同士のつながりが見どころだと感じています。
 というのも,作品のストーリーはゲーム内に登場するDJの祭典「D4 FES.」を中心に,過去から地続きの物語になっているのがポイントで,先日発表した小舟柳人(CV:古谷 徹)天野愛莉(CV:水樹奈々)は物語の根幹に関わる重要な人物になっています。

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4Gamer:
 小舟柳人と天野愛莉は喫茶バイナルで出会えるキャラクターで,りんくたちを陰で支えるキャラクターに見えたのですが,ただのサポートキャラではないと。

海内氏:
 ええ。小舟たちが活躍していた過去があり,ゲームで描かれる現在があり,さらに未来へつながっていく物語になっています。
 「グルミク」のリリース時に配信される第1部のストーリーは,ユニット内の関係性を深めて「D4 FES.」を目指す物語。来春配信予定の第2部は全ユニットの物語が交錯していく展開で,第1部と第2部のつながりも楽しめるようになっています。
 ゲーム内のトークでも,キャラ同士の関係性やそれぞれが抱くDJに対する想いが分かるミニシナリオもありますので,楽しみにしていてください。

4Gamer:
 第1部でしっかりキャラクターやユニットの魅力が分かったうえで,「D4 FES.」へ向かう展開は熱いです。

海内氏:
 そこもつながりですよね。

西尾氏:
 メインで登場するキャラクターもみんな個性豊かで,誰かしら好みの子を見つけられると思いますよ。ユニットごとに見た目の傾向も,楽曲の曲調もまったく違うので,見ていて飽きないですね。

海内氏:
 ぜひYouTubeで公開中の「LOVE!HUG!GROOVY!!」のムービーを見て,推しを探してほしいです。

西尾氏:
 確かに! あのムービーを見れば,キャラクターの名前とどんな子かが分かりますもんね。


林氏:
 リズムゲームの面で言いますと,リリース時から100曲以上が実装されているのと,メドレーライブで好きな4曲を選んでプレイできるのが大きな魅力です。

4Gamer:
 まさに,曲を“つなぐ”の面ですね。DJとして複数の曲をつなぎ,パフォーマンスを披露するという意味ではこのタイトルの醍醐味の1つですね。

林氏:
 曲をつなぐ以外にも,メドレーの組み合わせをセットリストに保存してほかのプレイヤーに紹介できる流れを作ることで,“フレンド同士がつながる”というのを表現できていると思います。
 あとは地味なところですがリズムゲーム中にスライダーを操作することで曲にエフェクトがかかるのですが,こういったリズムゲームそのものにDJコンセプトを落とし込んでいるのも強みです。DJ経験者である社内のエンジニアが曲に合わせて調整していて,このエフェクトがかかることで曲がより盛り上がるようになっています。

4Gamer:
 DJ経験者の知見が生かされているんですね。スライダーのほか,画面サイドのターンテーブルでの独自の操作もあり,一般的なリズムゲームにはない遊びごたえを感じました。こういったプレイフィールを生み出すまでに開発で苦労されたのでは?

林氏:
 苦労は,かなりありますね(笑)。
 通常のリズムゲームを作ったのではコンセプトとして物足りなさが出てしまうので,まずはコンセプトに合わせた操作性を実現するプロトタイプを何パターンか作成しました。最初は2ラインで指をクロスさせるようなものや,真ん中にターンテーブルを置くものを考えたのですが,これがおもしろさを感じにくくて……本当にDJコンセプトのゲームを作れるのだろうかと思ったこともありました。

4Gamer:
 そういった紆余曲折を経て,ターンテーブルとスライダーが加わった現在の盤面ができあがったんですね。

林氏:
 ターンテーブルでのスクラッチ要素と,スライダーでのエフェクト効果を入れようと決まったときに,チームにDJ経験者を迎え,自分たちもDJについて学びながら作るようになりまして。そこからは開発がスムーズに進むようになりました。

西尾氏:
 スライダーの役割など仕様が違う部分はありますが,ターンテーブルをスクラッチするとキュって音が鳴るところなど,細かいところまで作り込まれていますよね。

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海内氏:
 そういえば,Donutsさんのチーム内にはDJ部があって,クラブを借りてパフォーマンスをされているとか。

林氏:
 ここ半年は新型コロナウイルスの影響で開催できていませんが,月1で小さいクラブを貸し切ってみんなでDJライブをしていました。リリース後のタイミングでコロナが落ち着いたら,またやりたいですね。

海内氏:
 西尾さんにも,ぜひDJをしてもらいたいですね!

西尾氏:
 ぜひぜひ,やりたいです!

4Gamer:
 とてもいいエピソードですね。開発の方がそうやって楽しんで作っている様は,ゲームをとおしてプレイヤーたちにも伝わる部分かと思います。
 ブシロードサイドから,ここはこだわりたいとオーダーした部分はありますか。

海内氏:
 私が参加したときには基本部分がすでに固まった状態でしたので,ターゲットに合わせたリズムゲームのチューニング面ですね。本作は20〜30代をメインターゲットにしつつも,10〜50代まで幅広い世代にアプローチするタイトルなので,難度に関する調整を1か月くらいバトルしました(笑)。

西尾氏:
 えっ,そんなに!

海内氏:
 こればかりは遊ばないと分からない部分なので,開発版をひたすらプレイしていました。その過程で気付いたんですが,「グルミク」を遊んでからもともと遊んでいたリズムゲームに戻ると,物足りなさを感じることがあったんです。そのときに,この感覚を生み出すスライダー操作の要素はこの作品の強みであり,おもしろさにつながる部分だと確信を持てました。
 難度に関しても単純に簡単にするのはやめて,遊びごたえを残したまま自分の実力に合わせて段階的に操作方法を選べるよう4つのモードを用意してもらいました。

4Gamer:
 フルオートでリズムゲーム中の操作をお任せする「オーディエンスモード」,スクラッチとスライダーの操作のみ行う「DJモード」,中央のノーツ部分のみ自分でタップする「ベーシックモード」,すべての操作を楽しむ「マニュアルモード」の4つですね。

海内氏:
 コアプレイヤー向け要素として,かゆい所に手が届くようリズムゲームの設定を細かく変更できるようにもしています。とはいえ,初心者の方だと項目が細かすぎて混乱してしまうと思うので,自分の好みに合わせて遊べるようなプリセットもありますので安心してください。

林氏:
 このほかにも,プレイの指針として「DJ道(DJロード)」を用意しています。これはチュートリアルの要素を兼ねていて,やりこんでいただくと最終的にマニュアルモードでフルコンボできるように作っているので,ここを意識してプレイすると上達すると思います。

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「グルミク」のライブ(リズムゲーム)設定項目は定番のノーツの速度変更から,ノーツやレーンの大きさ,音ずれ調整,各種演習のオン/オフといった操作面の調整のほか,ノーツのスキン変更までと多岐にわたる
※画面は開発中のものです
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「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」の反響がゲームの完成度を高めた


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4Gamer:
 2020年2月から先行プレイ版の「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」が配信されましたが,こちらの反響はいかがでしたか。

林氏:
 すごくいい反響をいただき,レビューでも高く評価してもらいました。もちろんSNSに投稿された改善依頼やプレイヤーからの意見はチーム全員に共有しまして,オートモードの追加などを行うアップデートにつなげられました。受けた反響をいい形で取り入れてアプリの完成度を高められたと思います。

海内氏:
 新しい試みが多かったのでそのバランスを見るためと,キャラクターを知ってもらうきっかけとして「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」を配信した背景があります。最初は長くても2か月くらいの予定だったんですが,思った以上にダウンロードしていただき9月末まで延長する形になりました。

4Gamer:
 先行プレイ版と聞くと,遊べるコンテンツが少なかったり,提供期間が短かったりするものが多いなか,「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」は楽曲追加などのアップデートにも力を入れていて驚きました。

海内氏:
 より楽しんでいただくために改良を加えている中で,勢い余って新曲を追加してました。カプコンさんにご協力いただいて,人気のゲームBGMも追加しているあたりで,「あれ? これは先行プレイ版だったよな……?」という気持ちはありました(笑)。



西尾氏:
 「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」は,配信されてからずっと遊んでいました。普段からリズムゲームをよくプレイするのですが,「グルミク」はターンテーブルのスクラッチみたいに,ほかにはあまりない音もいいですし,ゲームの中でやれることが多いぶん遊びごたえがあるのも楽しいです。
 もしかしたら音ゲーに慣れている方も,最初は少しつまずくかもしれないですね。

海内氏:
 西尾さんは生放送で披露できるぐらいにリズムゲームがお上手で,助かっています。

西尾氏:
 この取材の前にプレイした回は,かなりギリギリでした(笑)。初見プレイは,やはり厳しいです。

4Gamer:
 なんならフルコンボも出せてしまう腕前とのことですが,何かコツはあるんでしょうか?

西尾氏:
 コツは……リズムに乗ることです。ノリノリになれば,何とかなります!
 あとは自分に合った設定を見つけるのも大切で,設定をいじりながら自分の遊びやすいノーツの速度やタップのタイミングを調整するといいですよ。

4Gamer:
 なるほど。初見でつまずきそうなところで言うと,ターンテーブルをホールド/スクラッチすると,中央のノーツが巻き戻ったり,止まったりする演出が入るので,そこに気をとられないようある程度ギミックに慣れておくのも必要そうな印象を受けました。

海内氏:
 そうですね。あれはギミックの演出でノーツが止まったように見せているだけで,ノーツの落下タイミングは曲のリズムどおりだったりします。なので,見た目に誤魔化されずに曲だけ聴いて指を動かせば意外と気にならなくなりますよ。
 あとは,モード設定で「バックスピンアシスト」(※)をオンにするとスクラッチの演出をなくせます。その設定でリズムを覚えてからオフに戻すと,よりDJ感たっぷりに遊べるかもしれません。

(※)ターンテーブルのスクラッチ/ホールドによる譜面の巻き戻り,停止のオン/オフを切り替えられる機能。ONになると演出がなくなる代わりに,GREAT FULLCOMBO,PERFECT FULLCOMBOが発生しなくなり,OFFにすると演出が発生する設定に切り替わりスコアが一定倍率上がる仕様だ。

※画面は開発中のものです
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懐かしのゲームからアニソン,TVドラマのBGMまで
濃すぎる選曲の狙いとは?


4Gamer:
 さきほどもお話に挙がりましたが「D4DJ Groovy Mix D4U Edition」に追加された楽曲のラインナップからも,ゲームに実装する曲のチョイスやカバー曲のラインナップにかなりのこだわりを感じました。

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海内氏:
 そうですね。カバー曲にこだわっているのには2つ理由がありまして,1つは幅広い年代にアピールするためです。カバー曲を選ぶときは,木谷を含めた20代から60代までのメンバーでカラオケへ行き,ランキングを見ながら曲の認知度のアンケートをスタッフ内で取っています。古い曲でも好きなアーティストがカバーしたことで若い社員が知るきっかけになっていたり,CMで耳にしていたりしているのが分かりました。そういった人気の高い曲は,マーケティング的な観点から採用しています。

4Gamer:
 その曲をリリース当時にリアルタイムで聴いていたわけではないけれど,CMで使われていたから特定のフレーズだけ知っている,みたいな曲は確かにあります。

海内氏:
 もう1つは,つながりを意識して連想ゲーム的に選曲しています。アンセムソングや,アニメで監督を務める水島精二さんをはじめとした関係者に縁のある曲がこれにあたります。
 そしてそこから派生して,「この曲があったらこの曲がないとダメでしょ!」とか,実はこの曲は誰が書いていてこのつながりにはこういう意味があって「D4DJ」のキャラクターのバックボーンにもつながるからこのユニットで……みたいな,そういうオタクトーク的な発想から選んでいるものもあります。

4Gamer:
 ラインナップを見るとそのほかにインストゥルメンタルの曲もありますよね。たとえば「徹子の部屋のテーマ」「『警部補・古畑任三郎』のテーマ」など,「分かる!!」と思いつつも個性的なラインナップだったり。「忍者じゃじゃ丸くん」「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」「ストリートファイターII」など,ゲームミュージックの選定にも力を入れていそうですが,ここにもこだわりが?

海内氏:
 そもそもDJは歌うことが必須ではないので,楽曲は誰でも知っているインストゥルメンタルもありだよねという発想から採用が決まりました。
 レトロゲームのBGMは,興味を持ってもらうための選曲という意味合いが強いです。ソーシャルゲームは高めの年齢層には届きにくいのですが,知っている曲があることで自分とのつながりを感じられ,グッと近いものになるだろうと。なので,40代の私から見ても,この曲があったら遊びたいなというものも入れています。

4Gamer:
 楽曲といえば,フレンドに曲をプレゼントできるのも大きなポイントですよね。

海内氏:
 オールジャンルで幅広くカバー曲をそろえているので,プレイヤーによっては知らない曲も出てくると思います。そんなときに友だちや,親子で勧め合えるようにしたかったんです。
 曲をレコメンドするのもDJの役割だと思うので,「グルミク」でもオススメしあえるようにプレゼント機能を入れました。

4Gamer:
 自分の知っている曲で遊びがちなところはあるので,オススメしあえる機能はたしかにうれしいかもしれません。その点でいうと,4つの楽曲をつないでプレイするメドレーモードで,みなさんがどういった組み合わせを楽しんでいらっしゃるかが気になります。

海内氏:
 最近セットリストを組んでおもしろかったのは,「徹子の部屋のテーマ」とPeaky P-keyの「Let's do the 'Big-Bang!'」を繰り返すパターンですね。

林氏:
 その選曲はかなりのメリハリがありますね(笑)。

海内氏:
 そうなんですよ。「これちゃんとつながるかな……あっ,つながった!」という喜びがありました(笑)。あとTVアニメシリーズのオープニング曲をつなげるメドレーもいいですね。

林氏:
 チーム内で組んだものだと「HOT LIMIT」の歌詞にある“マーメイド”をキーワードに,ユニットのMerm4idの曲につなげる連想ゲーム的なものが多かったです。曲同士の共通点を見つけて,つなげるセットリストは盛り上がりますね。

西尾氏:
 DJの曲選びの感覚と一緒ですね。私もマーメイドつなぎをやったことあります。

海内氏:
 音楽版の大喜利的なところがありますよね。

西尾氏:
 確かに! 生放送でのDJプレイでオリジナリティを出すときは「Dig Delight!」から始めて,イントロですぐに変えちゃったり,クスっと笑えるつなぎをいれたりするようにしています。

海内氏:
 なかなか始まらない「Dig Delight!」ね(笑)。

西尾氏:
 そういえば,ゲームを遊んでいて思ったんですけどメドレーライブで4曲つないで遊べるじゃないですか。そのときの曲のつなぎは,組み合わせを1つずつ確認してるんですか?

林氏:
 1つの曲に始点と終点を設定していて,前後の曲のテンポなどを見て「こういう風につなげたらいいよね」というプログラムで組んで,自然にDJ的につながるようにロジックで生成されるようになっています。

西尾氏:
 ということは,つながり方は次の曲によって変わるんですか?

林氏:
 変わります。

西尾氏:
 えっ,すごい!

海内氏:
 あとこれは林さんへの要望なのですが,西尾さんがつないだアレンジバージョンなどを遊べるようにしてほしいなと。

西尾氏:
 できたら熱いですね。

林氏:
 西尾さんのレコメンドセットリストでリズムゲームを遊べる感じですよね?

海内氏:
 たくさんは作れないですけど,そういうのも楽しいですよね。

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4Gamer:
 夢が膨らみますね。そのほか,今後予定されているアップデートやプロジェクトとしての展望についてもお聞きできればと。

海内氏:
 大きく3つあります。物語は来年春に「D4 FES.」編というお祭りのようなシナリオの配信が決まっていて,リアルイベントとの連動も計画しております。
 楽曲ラインナップとしましては,オリジナル,カバー曲だけでなく,原盤そのものの実装を計画しています。アプリの中で見つける,語れる,オススメできる音楽プラットフォームにするために,さまざまな楽曲を用意していく予定です。
 ライブ面では,新型コロナウイルスの影響で情勢が変わってしまったので,現地で楽しむ以外にもDJならではの配信を楽しめる仕掛けを考えています。たとえば「#D4DJ_DJTIME」で今まではキャストさんにDJをしてもらっていましたが,10月16日からの配信ではキャラクターのパフォーマンスが見られるようになりました。
 さらに10月28日には,「D4DJ Groovy Mix」プレゼンツ「CDTV」がゴールデンタイムに放送されます。今後もゲーム,アニメ,音楽,全方面で展開していくので楽しみにしてください。

4Gamer:
 かなりアツイ展開が待っていますね。いよいよ10月25日に正式サービス開始ということで,心待ちにしているプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

海内氏:
 ライブ先行で曲が公開されてきましたが,ストーリーの流れに沿って作っているオリジナル曲も多いです。ぜひ物語と楽曲のつながりを見つけて,より「D4DJ」を好きになってほしいですし,推しキャラ,推しユニットを見つけてほしいです。

林氏:
 アプリは10月18日にオープンβ,25日に本リリースを迎えます。開発一丸となって修羅場になりながらも,いい作品になるように頑張っておりますので,よろしくお願いしますで

西尾氏:
 10月30日に放送開始となるアニメは,私が演じる愛本りんくが所属するユニットのHappy Around!の結成や,ライバルユニットと切磋琢磨していく様子が描かれます。毎話ライブシーンがあり,新曲も披露されるのですが,めちゃくちゃキャラが動くところに注目してほしいです。
 また第1話は,初心者のりんくがDJのイロハを教わるお話で,機材の操作で音楽がどう変化するかも分かる入門編のような内容になっています。DJを知っている方はもちろん,知らない方にもぜひ見てほしいです。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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――2020年10月5日収録

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