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印刷2019/06/13 20:57

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[E3 2019]火星で体験するコズミックホラー。Funcomの新作アドベンチャー,「Moons of Madness」をチェックしてきた

 E3 2019のFuncomブースに,ノルウェーのRock Pocket Gamesが開発を進める新作タイトル「Moons of Madness」PC/PlayStation 4/Xbox One)がプレイアブル出展されていたので,紹介したい。

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「Moons of Madness」公式サイト


 2019年3月26日に掲載したGDC 2019レポートでも紹介した「Moons of Madness」は,総合ハイテク企業The Orochi Groupが火星に建設した秘密研究施設インヴィクタスが舞台だ。
 主人公は新たに地球から送り込まれた電気技師のシェーン・ニューハートで,研究の内容は教えられていないものの,新たな物資を積んだ輸送船が到着するまで基地を存続させておくことが求められている。しかし,着任した瞬間から施設で起こる不気味な出来事に遭遇するのだ。

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Rock Pocket Gamesの設立者で,本作のクリエイティブディレクターを務めるイヴァン・モーエン(Ivan Moen)氏
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 展示されていたデモは,ゲーム開始時点からプレイできるものだったが,最初からかなり怪しい雰囲気だ。タコ足だらけで絶叫間違いなしの奇怪な夢を見て,目覚めると基地中の電気系統が停止して,野菜生産用のグリーンハウスは水浸し,さらに病棟には屋外から埃が侵入しているという具合だ。野外活動に出た研究者達が戻ってくることはなく,無線で連絡してくるオーソンという人物は,何か隠し事をしていることがありありと分かる。悪夢で見たことが,なぜか現実に起こっていたかのような気にさえなってくる。
 序盤は修理に専念する必要があるので悪夢のことは忘れそうになるが,そうこうするうちに,突然「キャー!」の瞬間が訪れるのだ。書けないが。

 ゲームエンジンに「Unreal Engine 4」が使われているというだけあって,火星のグラフィックスは美しく,NASAの研究施設などを参考に,科学的に正確なものを再現したという基地のデザインもそれらしい。クリーンかつ機能的である一方,デリケートな繊細さもあって,それが脱出不可能な孤独感や絶望感を助長している印象だ。クトゥルフ神話にインスパイアされているとのことだが,クトゥルフ系のゲームでもあまり見かけない設定だろう。

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 もっとも,直接の下地になっているのはFuncomのMMORPG「Secret World Legends」の世界観で,異形のクリーチャーの気味悪さだけに頼らない,真綿で首を絞めるような恐怖が再現されている。 発売は「ハロウィーンの時期」が予定されており,Steamのストアページによれば,インタフェースと字幕が日本語に対応するとのこと。ブースの中からときおり悲鳴が聞こえてくる作品に仕上がっているので,発売を楽しみにしたい。

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