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「魔導物語」の新作発表を祝して「たまござけ」で乾杯。俺のコラボカフェ:Menu 057
4Gamerをご覧の皆様こんにちは。クッキングエンターテイナーの大西哲也です。様々なゲームに出てくる料理をプロの料理人が本気で作ったり,プロ目線で勝手に検証して発表したりする「俺のコラボカフェ」。今回もよろしくお願いします。
衝撃的なニュースが入ってきました。なんと,ゲームメーカーのコンパイルハートが新体制に移行し,同時に新作が発表されたのですが,その中に「魔導物語4(仮)」の名前があったんです! 衝撃です。X(旧Twitter)でも一時期トレンドワードに入るほど話題となり,古のゲームおじさん仲間たちが沸き立つ姿を観察できました。
とはいっても,若い世代は「魔導物語」と聞いてもグッとこない人が大半でしょう。ですが,この魔導物語の登場キャラクターや魔法などの世界観を引き継いで生まれたゲームが,いまや国民的落ちものパズルゲームとなった「ぷよぷよ」シリーズなんです。そう聞くと,「魔導物語」に興味を持つ人もいるのではないでしょうか。
最初に発売されたのは1989年でハードはMSX2でした。私は当時,小学生でしたが,兄のお下がりで大ハマリしていたMSX2で最もプレイしたゲームの一つです。
1990年に「魔導物語1-2-3(いっちょうめにばんちさんごう)」が発売されたのちも,移植やリメイク・外伝的な作品は作られてきましたが,正式なナンバリングタイトルとしてはそれ以来なので,実に34年ぶりの続編となります。なんかすごいですね。34年ですよ。
魔導物語は,ウィザードリィや女神転生,Might and Magicなど,名作が多い3DダンジョンRPGです。本作は,コミカルなキャラクターデザインやギャグ要素も豊富なシナリオ,それほど高くない難度も相まって,幅広い層に人気の作品となり,名作揃いの同ジャンルの中でも独自の立ち位置を確立していました。
ゲームの容量が限られている中でも主人公が使う「ファイヤー!」「ダイアキュート!」などの魔法や,敵キャラクターもとてもよく喋ることに当時驚きましたね。
アイテムも一風変わっていて,「らっきょ」「ふくしんづけ」「カレー」あたりが回復アイテムです。全体的になんだか力が抜けている感じが愛らしいです。
当然,プレイしているとカレーを食べたくなったものですが,子供心に気になる飲み物がありました。それが「たまござけ」です。
風邪に効くとのことなのですが,当時小学生だった私はもちろん飲めません。どんなものなのか,大人になったら必ず飲んでみようと楽しみにしていたことを思い出しました。
たまござけは日本酒に卵と砂糖を入れて混ぜた飲み物で,風邪をひいたときに飲むものとして言い伝えられて来たようです。卵には栄養が多く含まれていますし,火を入れたアルコールは体を温めます。適度に飲む分には体にも良いでしょう。
「卵を飲み物に?」と思うかもしれませんが,世界を見渡しても「ミルクセーキ」にはじまり「ブランデーエッグノッグ」など,カクテルにも多く使われています。30年の時を超えて,私の夢を叶えるべく,作ってみたいと思います。
■材料
日本酒 150ml
卵 1個
砂糖 20g
実食
いらっしゃりーの。完成しました。早速飲んでみましょう。
「んんん,うまい。かぜがいっぱつでなおってしまった」といった感じで,思った以上に美味しいです。酒飲み用の和風のプリンといった感じですね。アルコールを完全に飛ばせば未成年でも飲めますし,全世代に好かれる味だと思います。
体もしっかりと温まりますし,これからの季節,風邪の引き始めに試してみるのも悪くないのではないでしょうか。
今回のテーマはいかがでしたでしょうか? 面白いと思ったり,実際に試したりした人は「#俺のコラボカフェ」「#COCOCORO」といったハッシュタグをつけてSNSに投稿してくれると嬉しいです。
それでは,またお会いしましょう!したっけ!
■■大西哲也(クッキングエンターテイナー)■■
あるときは,料理研究家,またあるときは,「COCOCOROチャンネル」のYouTuber,しかしてその実体は……,料理を通じて多くの人を喜ばせたいと日々奮闘する,クッキングエンターテイナーだ!シェフが魔導物語の登場人物の中で特に好きなのは「パキスタ」。商品を買ったときと買わなかったときであからさまに態度が変わるところなんかもかわいいからだそうです。
※次回の掲載は2023年11月25日を予定しています
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