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俺のコラボカフェ:Menu 042 「UNDERTALE」の「バタースコッチシナモンパイ」で悲しみの連鎖を断ち切る
4Gamerをご覧の皆様こんにちは。クッキングエンターテイナーの大西哲也です。様々なゲームをテーマにした料理をプロ料理人が本気で作って勝手に発表する「俺のコラボカフェ」。今回もよろしくお願いします。
皆さんは,「UNDERTALE」をご存知でしょうか。2015年にPC版が発売されるや否や,海外のゲーマーから非常に高い評価を受け,日本でも英語版をプレイする人や,非公式の日本語化パッチを作ってしまう有志まで現れるなど,かなりの盛り上がりを見せたRPGです。2017年には日本語版も発売され,そのファンは今も増え続けています。
一見レトロゲーム風のグラフィックスで,それほどすごいゲームだと思わなかったのですが,プレイしてみるとシナリオ,ゲームシステム,音楽,グラフィックス,すべてが計算されつくされ,高い次元で表現されている,確実に歴史に残す名作だということに気づきました。
本作がすごいPRGである理由はいくつもあるのですが,なんと言っても,徹底的に作り込まれたマルチエンディングのシステムが秀逸です。
「誰も死ななくていいやさしいRPG」をキャッチコピーにしていますが,死ななくて「いい」だけであって,主人公を操作しているプレイヤーの選択(主人公の選択じゃないところがポイント)次第で,モンスターを殺すこともできます。そして,その行動によってストーリーが分岐していくだけではなく,2周目以降のプレイでは以前の周回での行動に応じてもキャラクターとの会話内容やストーリー分岐/エンディングも変わっていくのです。
戦闘も一般的なRPGのコマンド選択式のバトルに,シューティングゲームの要素を組み合わせた独自のシステムを採用することで,飽きることなく楽しめます。また,難度も絶妙です。
そんな名作をアメリカ人のゲーム開発者/作曲家であるトビー・フォックス氏はほぼ1人で作り上げたというのですから驚きですね。作曲家としての実力も,本作の素晴らしい音楽を聴けばすぐに分かりますし,サウンドトラックも大ヒットしています。
さて,このゲームにも印象的な料理が登場します。それが「バタースコッチシナモンパイ」です。ゲーム序盤に登場する「トリエル」という,母親のように優しいモンスターが作ってくれます。
「バタースコッチ」とは,砂糖とバターとクリームを混ぜたキャンディのような菓子で,アメリカではケーキなどにもよく使われるようです。スターバックスのラテにもなったようですね。てっきりスコッチウイスキーの風味を効かせた大人のケーキかと思いました。日本ではバタースコッチが手に入りにくいので,代用した材料で作ってみたいと思います。
■材料
冷凍パイシート 1枚
砂糖 30g
水 15ml
バター 20g
牛乳 50ml
生クリーム 100ml
卵黄 2個
コーンスターチ 大さじ1
シナモン 小さじ1/2
実食
早速食べてみましょう。
「HPが まんタンになった。」
バタースコッチクリームの甘さとほろ苦さ,しっかりと焼いた香ばしさがサクサクのパイによくあいます。工程が多いよう感じるかもしれませんが,実際にやってみるとそれほどでもありません。
とても優しい味で,家庭で食べるお菓子としてこれ以上ないくらいに優秀です。子供の頃に食べたら,一生忘れない思い出になることでしょう。UNDERTALEを途中でやめてしまっていた人も,このパイを食べてトリエルの愛情の深さを思い出し,もう一度ケツイを新たに,真のエンディングに向かって進んでほしいです。
今回のメニューはいかがでしたでしょうか? 実際に作った人は「#俺のコラボカフェ」「#COCOCORO」といったハッシュタグをつけてSNSに投稿してくれると嬉しいです。それでは,またお会いしましょう! したっけ!
■■大西哲也(クッキングエンターテイナー)■■
あるときは,東京都,西調布にある「料理うまいBAR COCOCORO」のシェフ,またあるときは,「COCOCOROチャンネル」のYouTuber,しかしてその実体は……,料理を通じて多くの人を喜ばせたいと日々奮闘する,クッキングエンターテイナーだ!シェフはUNDERTALEの戦闘シーンの音楽と軽快なアクションが好きすぎて,暇があればプレイ動画を見漁るようになり,今では有志が作ったUNDERTALE風アレンジ動画にハマっているとか。本作はアレンジがしやすいのも,愛され続ける理由かもしれませんね。
※次回の掲載は2022年8月27日を予定しています
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