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[AnimeJapan]熱き拳願仕合が展開された「ケンガンアシュラ」×「DDTプロレス」コラボマッチをレポート
イベントでは,ブースに設置された本物のプロレスリングで,日本のプロレス団体「DDTプロレスリング」(以下,DDTプロレス)所属のプロレスラーたちが本格的な試合を展開した。コラボマッチは全部で3試合行われ,3試合目となるメインイベントではアニメ「ケンガンアシュラ」で主人公の十鬼蛇王馬を演じる鈴木達央さんが登場するサプライズも。本稿では,熱き闘いが展開された3試合の模様をお届けしよう。
アニメ「ケンガンアシュラ」はNetflixにてSeason1を独占配信中で,すでにSeason2の配信も決定している。アニメでは,闘技者である主人公の十鬼蛇王馬が,企業が雇った闘技者の試合の勝敗でビジネスを決める企業同士の代理戦争「拳願仕合」に挑み,勝ち進む姿が描かれていく。
今回のコラボマッチでは,そんな拳願仕合の如くDDTプロレス所属プロレスラーたちの熱き試合がくり広げられた。全3試合行われたが,各試合,選手同士最初から闘志をメラメラ燃やしまくりであった。
第1試合 「ケンガンアシュラ」と「ダンベル何キロ持てる?」どっち派?
VS.
小嶋斗偉&須見和馬
「『ケンガンアシュラ』も良いけど,同じサンドロビッチ・ヤバ子先生が描いている『ダンベル何キロ持てる?』のほうが面白い!」
と言う中村選手の発言で,登場早々に両タッグがバチバチに対立! 「ダンベル何キロ持てる?」派の中村選手&正田選手は「プロレスラーは筋肉!」,「ケンガンアシュラ」派の小嶋選手&須見選手は「戦う精神力が1番」と主張する。中村選手は,「筋肉があればパチンコにもなる!」「ギャンブル最高!」と,自身の欲望(?)も滲ませる(こっそりパチンコをする仕草を見せた正田選手もグッドであった)。
戦いは,黄色い衣装がリングで映えていた須見選手の蹴りで開幕! リングのすぐ横(セコンドの方と同じ位置)で観る試合は迫力満点であった……(役得である)。客席に突っ込んで,場外乱闘をする場面もあり,「こういうイベント会場でも場外行くのか!?」と驚かされた。また,実況で知った,須見選手がデビューしてまだ1年以内なことにも衝撃……! 試合の最後は,スキンヘッドが輝いていた中村選手のダイビングヘッドバッドに沈んだ須見選手からフォールを奪って勝利を決める。
試合後のマイクでは,勝利を収めた中村選手が「筋肉が1番と言いたいところでしたけど,最後は精神力で勝ちました!」と口にする。筋肉だけではないということを分からせてくれた感謝を込めて,両タッグ握手でシメ。爽やかで和やかな終わりにほっこりさせられた。
第2試合 十鬼蛇王馬と範馬刃牙どっち派?
VS.
HARASHIMA&樋口和貞&石田有輝
第2試合も最初から選手同士揉めている様子で,今回は「ケンガンアシュラ」の主人公である十鬼蛇王馬派(遠藤選手&秋山選手&高鹿選手)と,「刃牙」の主人公である範馬刃牙派(HARASHIMA選手&樋口選手&石田選手)で睨みあう。高鹿選手の「プロレスは3本勝負が相場なんだよ!」の声で20分“3本”勝負へ突入!
第2試合は先に2本取ったほうが勝利となり,1本目は石田選手をボディスラムでマットに叩きつけたあとに,ダイビングフットスタンプからのフォールで先取する。2本目は,ファルコンアローを決めたHARASHIMA選手が取って両タッグチーム同点に。運命の3本目は,惜しくも時間切れ引き分けとなった。
DDT初心者としては,四股を踏むなどの随所の相撲ムーブが気になった石田選手が印象的であった。途中,秋山選手に相撲勝負を挑んで,見事ロープに押し込むも,プロレスのため勝利にはならず……! そのときの悔しそうな表情にふふっとさせられた。プロレスだから仕方ない!
最後のマイクでは,試合を経たことで,どちらの作品も良いし,争いをやめて「元のアニメファンに戻る」と宣言する樋口選手。さらに,同じ格闘作品同士,いつか「ケンガンアシュラ」と「刃牙」がコラボをしてくれる日をお互い待とうと,高鹿選手と和解の握手を交わしていた。
鈴木達央さんがサプライズ登場!
第3試合 ABEMAとNetflixどっち派?
VS.
納谷幸男&岡谷英樹
第3試合では,冒頭で「ケンガンアシュラ」で主人公の十鬼蛇王馬を演じる鈴木達央さんがサプライズで登場した。間近で見るプロレスリングに驚きつつも,試合を見て何か技を盗めたらとワクワクな表情の鈴木さん。実況席に着いて,一緒にメインイベントの試合を観戦することとなる。
そんな最後の試合でも,やはり揉めている様子の選手たち。今回は,「ケンガンアシュラ」の放送がNetflix独占であることが気に食わないABEMA軍(納谷選手&岡谷選手)とNetflix軍(竹下選手&MAO選手)として対立していた。戦いを経て,両軍の良さを噛み締めて大団円と思いきや……(後述)。
第3試合の1番の驚きは,竹下選手とMAO選手がトペ・コンヒーロ(リング外にいる相手を目掛けて飛ぶ技)を繰り出して,そのまま場外乱闘でブースを飛び出して戦い続ける場面! 他のブースを楽しんでいる人に向けて,「こちらはコスプレイヤーではありません!」の実況にも笑わせられてしまった。また,鈴木さんも実況で驚いていたが,MAO選手の軽快な動きが素晴らしく見ていて終始うっとり……!
試合の結末は,竹下選手がザーヒー(至近距離からの膝蹴り)を決めてからの3カウントでNetflix軍が勝利を収めた。
熱き闘いのあとは感動のエンディングと思いきや……
メインイベントが終わると,伊橋剛太選手が突如乱入! 仲良しこよしが大嫌いという伊橋選手は,イベントを台無しにしようとスクリーン下にそびえたつ十鬼蛇王馬と関林ジュンの等身大フィギュアを壊そうとするが……。
※2023年3月29日14:00,掲載時「呉雷庵」としておりましたが正しくは「関林ジュン」です。訂正してお詫びいたします。
十鬼蛇王馬の声がリング状に響き渡り,その声に驚いた伊橋選手の動きが止まる(ちなみに,竹下選手とMAO選手もしっかりリアクションを取っていてかわいらしかった)。そこを狙って,MAO選手,竹下選手,岡谷選手が3人でトラースキックをお見舞いして,無事にイベントが幕を閉じる。
エンディングでのコメントで竹下選手は,コラボマッチをきっかけにDDTプロレスリングに片足を突っ込んだ鈴木さんがリングに上がる日を期待しているとひと言。「ケンガンアシュラ」だけでなく,今後のプロレス界の動きにも注目せざるを得ない!
3試合とも,実際のプロレスと同じく,本格的で熱すぎる闘いが展開された本コラボマッチ。バチバチしていながらも,「ケンガンアシュラ」を絡めたコミカルなマイクでのやりとりはどこか微笑ましく,試合が終わるころには各選手のことを好きになってしまった……!
プロレスは他団体を主に楽しんでいた筆者だが,DDTにも注目していこうと決心。また,少しではあるが十鬼蛇王馬の生声を聴けて,非常に格好いいキャラクターだなと思いつつ(DDTの選手たちもうっとりしていた),彼がどのような戦いを見せてくれるのかも非常に気になるところである。Season2の配信も決まっている「ケンガンアシュラ」,DDTともに,今後の展開を要チェックだ。
アニメ「ケンガンアシュラ」公式サイト
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ケンガン ULTIMATE BATTLE
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(C)サンドロビッチ・ヤバ子,だろめおん/小学館,CYBIRD
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