紹介記事
「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」は,まさに“ロイヤル”な完全版「P5」だ。新キャラクターやシナリオ,遊びやすくなったシステムなどの新要素を紹介
新キャラクターやシナリオ,より遊びやすくなったシステム,これまでになかったやり込み要素の追加など,まさに“ロイヤル”な輝きを増した新生「P5」は,完全新作といっても過言ではないパワーアップを遂げている。発売前にプレイできたので,その感想と合わせて本作の新要素を紹介していこう。
なお,ゲームの世界観や物語,キャラクター,ゲームシステムは,2016年9月3日にオリジナルとなるP5の情報まとめ記事に詳しい(関連記事)。P5Rで初めてP5をプレイするという人は,同記事で基本情報を確認しておくといいだろう。
「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」公式サイト
「ペルソナ5」の情報をまとめて紹介。学生と怪盗の二重生活,異世界「パレス」での探索とバトル,ペルソナの合体や育成など,気になるポイントをチェックしよう
アトラスから2016年9月15日に発売される人気RPGシリーズ最新作「ペルソナ5」。発売まで2週間を切ったところで,これまで発表された情報をまとめてみた。学生と怪盗の二重生活が楽しめるゲームシステムやダンジョン「パレス」,そしてペルソナや合体や育成を行う「ベルベットルーム」など,気になるところをチェックしよう。
よりボリュームを増した学生×怪盗生活
キーとなるのは“2人の新キャラクター”
まずは,よりボリュームアップした“学生と怪盗”という2つの生活について。最大の注目点は,なんといってもペルソナ使いとして登場する芳澤かすみと,絆を深めることで怪盗団の協力者となる丸喜拓人という,2人の新キャラクターの存在だろう。
ネタバレを避けるために詳細には触れないでおくが,これらの新キャラクターは序盤からしっかりと物語に登場する。P5のプレイヤーであれば,“とってつけた”感やもともとある物語に矛盾した点が生まれないか気になると思うが,体験した範囲では自然と世界観に馴染んでいたので,安心してストーリーを追いかけられるだろう。
新キャラクターだけではなく,P5から引き続き登場するキャラクターたちの個性をより際立たせる要素や演出が追加されているのも,見逃せないポイントだ。
コープに関連する人物たちは,本格的に主人公との交流を持つ以前からさまざまな場面で登場するようになっている。マップ移動時やイベントなどで新たな発見があるので,P5をプレイ済みの人も新鮮さをもってゲームを楽しめるだろう。また,本作で初めてプレイする人にとっては,優先的に進めるコープを選ぶ足がかりとしても役立つだろう。
主人公が,クラスの担任である川上貞代から学生証を手渡されるシーン。なにやら怪しいチラシが…… |
列車事故が起きた直後の渋谷駅で,駅員から情報を聞き出そうとする大宅一子の姿が。早い段階から事件を探っていたことが感じられる一幕だ |
さらに,コープランクが上昇する会話イベントを終えた直後には,ちょっとしたアフタートークが楽しめるシーンも追加されている。もちろん,相手に合った選択肢を選べば追加の好感度を得られるので,うまく活用すればP5より素早くランクを上げられるだろう。
本作から追加されたスポット「吉祥寺」も,さまざまな登場人物たちとの交流やパレスの攻略などに役立ってくれる。新たな施設はいずれも有用なものばかりだが,中でも怪盗仲間と一緒に遊べる「ダーツ&ビリヤード」は特に重要だ。
仲間と一緒にダーツをすると「バトンタッチランク」が上がってバトンタッチの効果が強化されていく。後述するチャレンジバトルではバトンタッチを駆使して戦うことになるので,ここでハイスコアを狙いたい人は積極的にダーツに挑戦しよう。
バトンタッチランクは仲間ごとに設定されているので,ダーツに行くときはよくパーティに入れる仲間を優先するといいだろう | |
ビリヤードを遊ぶと主人公の人間パラメータが上がり,一緒に遊んだ仲間との絆が深まる。本を読んでビリヤードについて詳しくなれば,より効率的に利用することも可能だ |
こうした追加要素の最たるものは,主人公の認知が具現化した空間「マイパレス」だろう。マイパレスでは,今までにゲーム内で観覧したムービーや音楽を視聴できるほか,コープキャラクターに関わるものや異世界の敵に関わるアイテムなどを飾れる“プチサンドボックス”とも言うべき空間だ。
これらの要素をアンロックするためには「Pメダル」が必要になる。Pメダルはゲーム内で特定の条件を満たした際に手に入るほか,マイパレス内にいる仲間たち(主人公の認知存在)とミニゲーム「大富豪」を遊ぶことで獲得できる。
遊んでみると分かるが,大富豪で各キャラクターが発するボイスはかなりバリエーションに富んでおり,まるで本当にその場で一緒に大富豪を楽しんでいるかのような気持ちになれる。ゲーム自体のテンポも良く,怪盗稼業を放棄して延々と遊んでしまいそうになるほどクセになるミニゲームだ。
ここで取り上げたもの以外にも,大きなものから細かいものまで,さまざまな追加要素や一新された部分が存在する。新たなストーリーが気になるものもあって,けっこうスピーディにゲーム攻略を進めたのだが,それでも「こんなところも変わってるのか!」と何度も驚かされてしまった。P5のプレイヤーであれば,変化した点を探すだけでも新鮮な気分でゲームを楽しめるはず。
怪盗仲間とのSNSのやりとりでは,写真が送られてくることも。細かい変更点だが,より仲間との絆を感じられて嬉しい |
主人公が居候する喫茶ルブランにはクロスワードパズルが置かれており,それを解くことで人間パラメータの「知識」を高められる。うまく解ければ夜の時間を消費せずにパラメータを上げられるので,見つけたら挑戦してみよう |
悪党たちの心象風景も“ロイヤル”に
バトンタッチを駆使して大ダメージを叩き出せ
主人公がリーダーを務める怪盗団が探索する“イセカイ”や,その中で繰り広げられるバトルにも多数の追加要素がある。
怪盗団の主な攻略目標となる「パレス」に仕掛けられたギミックは,P5から少し変化したものも多い。とくにパズル要素のある部分は細かに改修されているので,P5をやり込んだ人でも新たに解法を探す楽しみを得られるだろう。
新アクションとして登場した「ワイヤーフック」も注目だ。[L2]ボタンで発動する「サードアイ」でワイヤーを引っかけられる場所を発見し,その場所をカメラに収めた状態で[L1]ボタンを押せば,超長距離を一気に移動できる。左手が光ったら,ワイヤーフックを使える場所が近くにある証拠だ。ミニマップだけではなくフィールド全体を注意深く見てその場所を割り出し,探索に役立てよう。
怪盗団の目的がオタカラにあるのは相変わらずだが,パレス内にはそれに準ずる新たな目標も出現するようになった。それが,パレスの歪みが集まって生み出される「イシ」だ。
ひとつのパレスには複数のイシが存在しており,入手するとSPが少しだけ回復し,すべてを揃えると合体して強力な効果を持った装備品に変化する。パレスの攻略ついでに入手しておけば,ボス戦などで役立ってくれるだろう。
イシに近づくとモルガナがヒントを出してくれるので,部屋全体を見渡したりサードアイを発動したりして怪しい場所を探ろう | |
イシを集めて生み出されるアクセサリーは怪盗稼業に役立つ貴重なものばかりなので,予告状を出す前に獲得しておきたい |
“大衆のパレス”ことメメントスでは,攻略をある程度進めると主人公たちの前にジョゼと名乗る謎の少年が現れ,さまざまな形でメメントス攻略の支援をしてくれる。彼が現れることで,メメントスに「花」が出現するようになり,これを収集すると強力なアイテムと交換してくれるのだ。
また,メメントス内には新たに「スタンプ」も設置されており,これを集めれば「認知変化」を発生させてメメントス内でのルールを変えることもできる。認知変化を起こすとメメントスでのバトルで得られる経験値やお金の量を増やせるので,レベル上げや資金稼ぎのために探索する際に活用しよう。
一度行った認知変化は固定され,メメントスを出たあとも状況が保存される。スタンプが溜まった状態でジョゼに出会ったら,こまめに消費しておこう | |
メメントスでは時折,普段とは様子が異なるエリアが出現する「メメントスハプニング」が発生するようになった。良い効果と悪い効果のどちらもあるので,実際にプレイして確かめてほしい |
バトルも新要素が山盛りだ。システム面で最も大きく変化したのは,シャドウに弱点攻撃を叩き込んだ際に発生する“1MORE”を味方に渡す「バトンタッチ」だ。バトンタッチ自体はP5から存在していた要素だが,本作ではバトンタッチを複数回連続して行うことで,バトンタッチを受けたキャラクターの能力が向上するようになっている。
4人目までバトンタッチをつなぐと,攻撃力や回復能力が大幅に強化されるだけでなく,スキルを使用する際の消費HPやMPが0になる。これによって,バトンタッチの順番を考えたパーティ編成やスキルの使い方も重要となり,より戦略性の高いバトルが楽しめるようになったのだ。
また,パレスやメメントスの中では,「凶魔」と呼ばれる特別なシャドウが低確率で出現するようになった。凶魔は放置している限り行動しないが,こちらが攻撃を仕掛けると即座に反撃してくる。
ほぼ確実に反撃してくる厄介な存在だが,撃破すると貴重なアイテムを落としてくれるだけでなく,その場で爆発して敵全体にダメージを与えてくれる。バトンタッチを駆使し,一気に撃破してしまおう。
さらにベルベットルームには,連続バトルに挑戦してハイスコアを目指す「チャレンジバトル」が追加された。敵に与えたダメージがそのままスコアとなり,すべての敵を撃破した際のスコアに応じた報酬がもらえる。
ペルソナには,新たに「特性」という要素が登場した。特性とは各ペルソナが持つ固有能力のようなもので,スキルと同様に合体で引き継ぎが可能だ。回復スキル使用時のSP消費量が半分になる「救い手の血統」や,物理属性の攻撃力が20%増加する「型破りの重量」などさまざまな種類がある。
特性にあった役割を考えながらペルソナ合体を行うことで,P5以上に個性的で強力なペルソナを育成できるだろう。
30時間ほどプレイして発見した追加要素や変更点を紹介してきたが,実はまだまだ紹介しきれないほど細かな調整点はたくさんあり,ゲームプレイ部分は“痒い所に手が届く”といった印象だ。今回はたどり着けなかったが,P5には存在しなかった“3学期のストーリー”が追加されていることもP5Rで大きく進化した点だろう。この先にどんな新しい展開が用意されているのか楽しみで仕方がない。
さて,ただでさえプレイ時間を要するP5がボリュームアップしたと聞いて,「いったいプレイ時間はどれくらいになるんだ……」と気になる人もいるかもしれないが,追加要素によって極端にプレイ時間が長くなる印象はなく,パレスやバトルの細かな演出の調整によってプレイ自体の快適性が高くなっているので,大ボリュームに圧倒されてしまうようなことはないと感じた。P5のプレイヤーはもちろん,これから初めて「ペルソナ」シリーズに触れる人にも楽しんでほしい。
「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」公式サイト
- 関連タイトル:
ペルソナ5 ザ・ロイヤル
- 関連タイトル:
ペルソナ5
- 関連タイトル:
ペルソナ5
- この記事のURL:
キーワード
(C)ATLUS (C)SEGA All rights reserved.
(C)ATLUS(C)SEGA All rights reserved.
(C)ATLUS(C)SEGA All rights reserved.