プレイレポート
β版が配信される「恒星少女」を先行プレイ。SFをテーマとした独特の世界観や物語,星々の名を持つ美少女たちが魅力の“スペースオペラRPG”
「恒星少女」は,フィリップ・K・ディック氏の小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の原題(Do Androids Dream of Electric Sheep?)をもじったサブタイトルが付いているとおり,SFをテーマにDMM GAMESらしい美少女たち「恒星少女(こうせいガール)」の物語を描く“スペースオペラRPG”だ。
「翠星のガルガンティア」や「機動戦士ガンダムUC」といった多くのSF作品の設定考証で知られる小倉信也氏が世界観監修を,サウンドノベルの名作「428 封鎖された渋谷で」やヒットが記憶に新しい「文豪とアルケミスト」などで知られるイシイジロウ氏がシナリオを担当していると聞き,期待が高まっているという読者も少なくないだろう。今回,β版のリリースに先駆けてプレイできたので,基本システムを中心に紹介していこう。
「恒星少女 -Do The Scientists Dream of Girls' Asterism?-」公式サイト
宇宙での孤独な旅路にて出会う“恒星少女”とは
本作の舞台となるのは,世界戦争によって人類文明は荒廃の一途をたどり,太陽系外惑星への移住を余儀なくされてしまった22世紀末だ。プレイヤーは,地球外から届けられた設計図をもとに建造された宇宙船にたった1人で乗り込む。宇宙船は自動的に光速を超え宇宙の果てに。しかし亜光速で銀河系に戻ってきたとき,地球の時間で1200万年が過ぎてしまった。
「自分はたった1人残された最後の人類なのかもしれない……」そんな絶望的とも言えるいえる孤独のなかでプレイヤーの前に現れるのが「恒星少女」。その名のとおり星々の名を持つ彼女たちは,恒星を媒介とした代理知性――古代の超宇宙文明が残した遺産だ。
この恒星少女たちと敵対する「反知性体」との戦い,そして宇宙の片隅からスタートするプレイヤーの長い旅路,が本作におけるストーリーの核となっている。
美少女たちが登場するDMM GAMESのゲームというと,女の子たちの掛け合いや賑やかな会話が魅力となっている作品が多いイメージだが,本作では孤独さや宇宙の厳しさを表現するうえで,主人公による「航星日誌」という形で短いテキストが表示される演出が用いられているのが特徴だ。
個人的に気になっていたSF要素は,いくつかのSF用語が使われているもののゲーム序盤は控えめだったが,緻密な設定で航路などを決めているように感じられるところがあった。入り口としては分かりやすさを優先しつつ,宇宙モノのコアな部分にある面白さを持った物語が展開するのでは,という期待が高まる。
また,こちらも個人的な希望だが,恒星少女たちの名前の由来になった星々について分かるような,キャラクター個別のストーリーやサブクエストが欲しいと思った。正式サービス後やアップデートなどで追加されると嬉しい。
オートバトルでは3すくみの属性を意識することが大事
本作では,ここまで紹介した「ストーリー」,恒星少女と反知性体との「バトル」,そして恒星少女の「育成」という3つが軸となる。
バトルは「恒星間航行」と「仮想闘技」という2種類がある。恒星間航行は,「AREA」に分割されたマップを1つずつクリアしていくというもので,バトルをこなすことでメインストーリーが展開していく。一方,1日に3回まで行える仮想闘技は,“平行世界にいる別の恒星少女たちとの模擬戦”といったもので,トレーニングの意味合いが強い。
基本オートで進行するバトルは,最大5名の恒星少女を「編成」しておけば,攻撃およびキャラクターによって異なる「アビリティ」を使って戦ってくれる。なお,敵を攻撃するかダメージを受けるとゲージが溜まり,100%まで溜めると「流星」という大技が使用できる。流星は手動で発動させることも可能なので,バトルの最後に出現するボス用に温存するのもテクニックの1つだ。
恒星少女と反知性体には,エクジス(赤),イレヴァス(青),トランス(緑)という3種類の属性が設定されており,赤は緑に強く青に弱いといった3すくみの関係となっている。
今回プレイしたバージョンだとこの3すくみの影響は強く,相手に合わせた属性で編成しないと苦戦を強いられることになった。オート戦闘ということもあって,属性を合わせることがまず重要となり,それでも勝てないようなら育成が足りていないということになるだろう。
バトルにはNORMAL,HARD,EXPERTという3段階の難度がある。
今回,NORMALで挑んだところ敵が手強く,難度はなかなか高いという印象を受けた。レアリティが低めの恒星少女たちは最大レベルが低く設定されているため,レベルの限界突破をしないと早い段階で先に進めなくなってしまったのだ。
とはいえ,オートでバトルを繰り返すだけでもキャラクターのレベルは上がり,育成に必要な素材や装備品も手に入るので,じっくり腰を据えて周回を重ねさえすれば行き詰まることはないだろう。
複数の恒星少女を育てて難所を突破しよう
前述のとおり,恒星少女の育成は,バトルに参加させて経験値を稼ぎ,レベルを上げていくというのが第1段階だ。バトルに参加さえさせれば戦闘不能になっても経験値は入手できるので,強い恒星少女がいればレベル上げはそう難しくない。
キャラクターを素材にして行う「融合」もあり,この場合は一定の確率でアビリティレベルがアップする。なお,流星のレベルをアップさせるには,同じキャラクターを融合する必要がある。
レベルがカンストしたら,「上限解放」によって最大レベルを上げられる。上限解放に必要なアイテムは恒星間航行で手に入るので,各属性のキャラクターを複数育てつつ,素材が集まったら順番に上限解放を行うと,安定したパーティ編成ができるだろう。3属性×5人分を育てるのが理想だ。
ウェポン,シールド,アクセサリという装備品があり,それらを強化させることも重要だ。
装備品は,恒星間航行でのバトルや回数制限付きのボスエリア,仮想闘技で入手できる。さらに上限解放でより強くすることが可能だが,バトルに参加するキャラクターに装備させるだけでは強化できない。地道に装備品を集めて,それを素材として鍛え上げよう。
「Dシフト」と呼ばれるガチャは,キャラクターと装備品の混合となっており,レアリティは★の数で表現されている。
「装備品はハズレでは」と思う人もいるかもしれないが,高レアな装備品はスキルを持っており,強化時にこのスキルのレベルが上げられるので,キャラクター強化という意味でも大事な要素となるのだ。キャラクターごとに得意な装備の種類が決まっているため,さまざまな種類のレア装備を集めることも重要となる。
ゲームの基本システムがシンプルにまとめられており,誰でも遊べる間口の広い仕上がりとなっているのが魅力的だが,反面,DMM GAMESのタイトルをたくさんプレイしているという人にとっては少々物足りなさを感じるかもしれない。しかしストーリーや可愛らしい恒星少女たちなど魅かれる要素がたくさんあるので,気になる人は今後の展開に期待しつつ,まずβ版で本作の世界観やキャラクターの魅力に触れてほしい。
「恒星少女 -Do The Scientists Dream of Girls' Asterism?-」公式サイト
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