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「蒼天のスカイガレオン」インプレッション。大幅リメイクで生まれ変わった,新たなスカイガレオンの姿とは?
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印刷2019/07/25 17:00

プレイレポート

「蒼天のスカイガレオン」インプレッション。大幅リメイクで生まれ変わった,新たなスカイガレオンの姿とは?

 ビーグリーが2019年7月末に配信する,スマホ向けカードゲーム「蒼天のスカイガレオン」iOS / Android)を一足早く遊んできた。

 本作は,ジー・モードが過去に配信していた前作「蒼穹のスカイガレオン」のリメイク作品となるが,果たしてどのような姿に生まれ変わっているのだろう? 今回は開発版をプレイした印象を書いていく。

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 蒼天のスカイガレオンでは,前作の世界観を踏襲しつつも,新たな歴史が語られていくという。シリーズファンはもちろんだが,「純粋に新作カードゲームが気になる!」という人でも安心して遊べそうだ。

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 まずはスカイガレオンをプレイしたことがない人に向けて,このシリーズの醍醐味となる,独特なゲームルールを説明していこう。

 スカイガレオンを一言で説明すると,「3マス×3マスのフィールドで勝敗を決する1vs.1オートバトル」だ。普遍的なカードゲームのように“デッキ”をあらかじめ組んでおくのはもちろんだが,事前に「どのマスにどのカードを配置するか」も決めておくのが最大の特徴となる。

3×3フィールドでオートバトル。デッキの総コストは27→30に
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 カードの能力はいわゆる“Hearthstone系のDCG”とは異なり,耐久の「HP」,攻撃の「AT」,速度の「AG」,必殺技の「特技」で見る。

 カード配置を決める際に考えなければならないのは,前列・中列・後列の位置によってカードの行動が変化することと,場のカードたちの行動順を決めるAGの存在である。AGの数値が高いほど先に動ける……と言えば,単純明快な面白さがすでに伝わったのではないだろうか。

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 デッキを組み,バトルを始めると,あとはオート進行だ。自身と相手の場には,事前に組んだ配置どおりにカードが並べられる。そこからAG順に攻撃し合い,ターン経過などの影響で特技も自動発動する。一連の流れにより,相手の場のカードをすべて倒したほうが勝利となる。

 バトルが勝手に進行する都合上,ギミックを直感的に理解できないと「なにがなんやら……」と,やや複雑なゲームに見えてしまうかもしれないが,配置とAGさえ理解できれば,さほど難解ではない。

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 カードには“5属性”(無属性含む)が存在し,それぞれ得手不得手がある。ゲーム開始時,無属性以外の4属性のスターターデッキの中からひとつを選べるので,当面の戦略はこのときに決めてしまおう。

 そしてキモと言えるデッキ構築だが,「プレイ時間10分! デッキを考える時間23時間50分!」のキャッチコピーは伊達ではない。バトル自体があっさりしているからこそ,デッキとカード配置には余計にこだわりたくなってしまう。最初に言っておくが,デッキ作りが大好きな「デッキビルダー気質の人」には無条件でオススメである。

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最大2000人参加の大規模GvG「国家大戦」


 本作でも「国家大戦」は健在だ。前作のプレイヤーは知っているだろうが,「それはなんぞや?」という人に説明すると,これはスカイガレオンのゲーム内に存在する,4つの国家による大規模陣取りGvGである。

 プレイヤーはゲーム開始時,いずれかの国家に所属する。他国家との陣取りを繰り広げるときは,最大30人vs.30人のPvPが勃発する。各々の対戦相手は階級(レーティングの意)に応じた人になるので,強者に一方的にねじ伏せられることはない。同時に,初心者は初心者しか倒せないわけだから,初級者ならではの活躍を任されるのである。

 ゲーム全体のプレイヤーが,システム面でほどよく振り分けられているからこそ,誰でも楽しみやすいコンテンツとなっている。

国家大戦やチーム戦は,上図のようにSLGライクな戦場で行われる
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 国家大戦は通常1か月に1回だが,それとは別に「チーム戦」で模擬戦を行える。チーム戦ではランダムでいずれかのチームに振り分けられるので,気軽に参戦可能だ。戦争に慣れるためにも利用しよう。

 また,国家大戦に参加して活躍すると「レジェンド召喚ガチャ」で使用可能なゴールドメダルなどが手に入る。ローンチ後の環境がどうなるのかはまだ不明だが(つまり強い人しか恩恵を得られないなど),そこは本作のメインコンテンツとしてバランスに期待したいところだ。

公式トーナメントも定期開催。そのときどきのNo.1が決まる
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 対人戦は国家大戦だけではなく,PvP形式の「トーナメント」も定期開催される。プレイヤー主催の大会も作成できるので,大会好きの人や,旧来のスカイガレオンコミュニティにいる人にはもってこいだ。

 そのほか「天空アリーナ」も存在する。こちらは“誰かが設定したデッキデータと戦う”という非同期型のPvP形式であるが,ここで勝利を重ねて報酬を入手するのもいいだろう。


ストーリーモードも大幅リメイク!


 もうひとつ,大きな変更があったストーリーモード「探索」にも触れておく。前作では3Dダンジョンの探索や,アクションバトルの要素が盛り込まれていたが,今回はカードバトルオンリーの仕様となっている。

 その反面,物語のテキストは大幅に強化されていた。より深くスカイガレオンの世界に浸れるようになったのは,純粋に嬉しい。

前作に比べて,今回はとくにストーリーには力を入れているとのこと。蒼天で綴られる,新たなスカイガレオンの歴史に注目したい
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 それと,複数回のボス戦に同じデッキで挑む「ラウンドバトル」も実装された。ここでは連続戦闘ならではの戦略が求められそうだ。

 探索はそこまで難しいモードではないので,初心者はまずここからゲームに慣れてみよう。もちろん,前作とは異なる物語が展開するということで,既存のプレイヤーも気持ち新たに楽しんでみるといい。

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 さらに,特殊なバトルを楽しめる新モード「神の塔」も追加されていた。ここでは指定された条件下でバトルに挑み,勝利することでタワーを登っていく。プレイ体験としてはどことなくパズル的だが,言ってしまえばスカイガレオン自体“そういう感じ”だから相性はいい。

 しかし,本作のコンテンツ群を振り返ってみると,今回は「遊びの多様性を強化する」といったコンセプトがあるのかもしれない。


デッキ構築がカードゲーマーの華


 ここから前作プレイヤーに向けた話をしておく。本作では仕様面が大幅に見直された。とくに大きいのは,前作後期に猛威を振るったレアリティ「UR」カードの“1枚制限”と,「LE」カードの“LE制限”だ。これらにより,カードパワー任せなデッキ戦略は通用しなくなった。

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 また,デッキ編成の総計コストが27から「30」になっている。これにより,前作では組めなかったデッキ構築も考慮できるようになっているらしい。新規プレイヤーはそのままの数字を受け取るだけで済むだろうが,歴戦プレイヤーは嬉しい悲鳴を上げるかもしれない。

 あらためてになるが,スカイガレオンには「バトル中のプレイング」が存在しない。それゆえに「デッキのポテンシャル」と「それを引き出すカード配置」が勝負を決定づける。カードの行動は配置する場所で変化し,最適化したはずのAGも彼我の影響で崩れていく。昨今の主流であるDCGとは異なる文脈の上に成っているゲームシステムだからこそ,こうやって復活を待ち望む,熱烈なファンも数多く存在する。

 ちなみに,組み上げたデッキは「テストバトル」でいつでも対戦模様を検証できる。すぐにフィードバックを得られるから,またデッキを弄ってしまう。気づけば,作って試しての繰り返しに没入している。数あるカードゲームで,多彩なデッキを作ってきた人たちにこそ,ぜひとも本作で“スカイガレオン法に則った腕前”を披露してみてほしい。

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