舞台「ヒプマイ」《Bad Ass Temple VS 麻天狼》-Cinema Edit-公開記念舞台挨拶をレポート。舞台映像を再編集した劇場上映作品第2弾

　2022年冬に上演された「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage《Bad Ass Temple VS 麻天狼》」（以下，ヒプステ）の映像を「-Cinema Edit-」として再編集した劇場上映作品が，2023年3月24日から2週間限定で上映中だ。

画像は2022年12月1日〜12月18日に上演された「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage《Bad Ass Temple VS 麻天狼》」のメインビジュアル。
「ヒプステ」は，キングレコードによる音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」を原作とした舞台シリーズ。本プロジェクトは舞台のほか，ゲームアプリ「ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-」（iOS / Android），楽曲，TVアニメ，舞台などさまざまなメディアで展開されている

　舞台シリーズの映画館上映としては第2弾となり，今作も通常の上映とは別に，3画面で映像を楽しめる「3面ライブスクリーン」での上映も行われている。そんな映画の公開を記念した舞台挨拶が，2023年3月28日に東京・丸の内ピカデリーにて開催された。

　本稿では，作品に出演している波羅夷 空却役の廣野凌大さん，四十物 十四役の加藤大悟さん，天国 獄役の青柳塁斗さん，神宮寺 寂雷役の鮎川太陽さん，伊弉冉 一二三役の荒木宏文さん，観音坂 独歩役の井出卓也さんが登壇した舞台挨拶の模様をお届けしよう。

『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Bad Ass Temple VS 麻天狼》 -Cinema Edit-
公開：2023年3月24日全国公開
公式HP：https://hypnosismic-stage-cinemaedit.jp/
原作：EVIL LINE RECORDS
演出：植木 豪
脚本：亀田真二郎
音楽監督：KEN THE 390
テーマソング：井手コウジ
製作：松竹　配給：松竹ODS事業室／新領域コンテンツ室
（C）『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会

舞台が映画化するときの気持ちも語った
公開記念舞台挨拶レポート

　映画上映前に行われた舞台挨拶は，3面ライブスクリーンに各キャラクターの登場シーンが映し出されるとともに，お揃いの黒Tシャツ姿のキャストたちが登壇したところからスタートした。端から端まで舞台の映像が映し出される大迫力の「3面ライブスクリーン」の下で，ここでしか聞けない公演中の裏話や，映画上映したときの気持ちなど，クロストーク形式で和やかなトークを展開していく。


　「舞台が映画化することを聞いたときの気持ち」を尋ねられると，荒木宏文さんは「幸せです！」と即答。これまでにも劇場に来られない人は映画館で公演を観られたが，今回のような形は公演期間が終わっても新たにまだ楽しめることが良いと語った。

　また「1画面のみの場合はどうなるんだろう？」の発言に対し，井出卓也さんは「（ここまで）調子よかったのに！」「急におじいちゃんみたいになって」と突っ込んでいた（荒木さん曰く「スタミナが無いのでね」とのことだった）。このように，舞台挨拶の随所では，荒木さんと井出さんの漫才のようなやりとりが光っており，取材ながらも会場のファンとともについ笑ってしまうこともしばしばであった。


　続く，「キャストの印象」のトークテーマでは，今回上映された公演で「ヒプステ」に初参加だった井出さんについて，荒木さん，鮎川太陽さんは「接しやすかった」「一緒にいても違和感がなかった」と話す。

　さらに，付き合いの長いという青柳塁斗さんについて，荒木さんは「高校生のときから彼を知っていたが，当時は細マッチョ，ヒプステで会ったらゴリマッチョになっていた」と，がらりと印象が変わったことを口にした。そこから青柳さんのマッチョ加減の話に広がり，キャストから，ライダースジャケットを着た時のラインがきれいで，肩がメロンパン（!?）と評判であることも明らかに。

　他のキャストから今回の公演で1番印象が変わったかもしれないという加藤大悟さんについて，廣野凌大さんは「塁斗さんと一緒に，こいつ成長したなと嬉しくてニヤニヤしていた」と語り，鮎川さんは「今回で初舞台だとは知らず，すてきだなと思っていた」と温かな言葉をかけていて，ほっこりとさせられた……。

波羅夷 空却役の廣野凌大さん。 終盤のトークで監督からいつも怒られていて，いつクビになるのかビクビクしていたことを話していたが，冒頭で映画の魅力をしっかりと話してくれたり，イベントの締めでは告知をしながらも作品愛が伝わるコメントを残していたりと，あらためて素晴らしい座長だなと感じた

四十物 十四役の加藤大悟さん。 友人との喧嘩をした経験についてのトークで，親友と喧嘩した話を披露。泣いているところを笑われたことがきっかけで，1年くらい話をしなかったそうだが……寂しくなって，自分から声をかけて仲直りをしたのだとか

天国 獄役の青柳塁斗さん。 穏やかな表情で他のキャストの話を聞いていた青柳さんだが，実は加藤さんの後ろ姿をじっと見ていたようで!?　千秋楽での気持ちを聞かれた際は，コロナ禍の件や，たくさんある公演数を踏まえて「とにかく無事に終わってくれ」と思いながら舞台に挑んでいたとのこと

神宮寺 寂雷役の鮎川太陽さん。 試写会で実際に映像を観た感想として，本当の舞台を観ているかのような感覚になるし，見たいところにフォーカスが当たるところが素晴らしいとアピール。にこにこと他キャストのお話を聞いている姿が印象的だった

伊弉冉 一二三役の荒木宏文さん。 演劇は3画面の映像と，とても相性がいいと力説していた。マスコミ向けに使いやすいコメントを心掛けたり，ユニークなコメントで会場を盛り上げていた，舞台挨拶のMVP的な存在であった

観音坂 独歩役の井出卓也さん。 鮎川さんと同じく，試写会で映像を拝見したそうだが，1面まるまる使って自分のお尻が映ったことに衝撃を受けつつも，「きれいなお尻が見れると思うので，見てください！」とオススメしていた。本番前のルーティーン話では，廣野さんたちからヨガをしていることを暴露されていた

　終盤，「千秋楽での気持ち」を聞かれた際には，廣野さんは「いつクビになるか……本当にひどかったんです」とちょっぴり深刻（？）そうなコメントを残す。空却だったらこう動くだろうということを意識したあまり，上ってはいけないところに上ったり，口パクをしてはいけないところで口パクをしたりして，監督に怒られることが多かったそうだ。

　鮎川さんが物語の大切なところ，キャラクターたちの意志をうまく伝えられるようにと考えながら千秋楽に挑んだ話をしていると，荒木さんはすごい勢いで相槌を打っていた。その流れで荒木さんも千秋楽での気持ちを話すが，ここで廣野さんがかなり大きめの相槌を連発！　しかし，まったく気にしない様子でどんどん自身が抱いていた想いを話し進めていく荒木さん。そんな彼に井出さんは「もう，ブログをかけ!!」と鋭く突っ込まれるのだった。

　愉快な舞台挨拶はあっという間に終わりの時間を迎え，最後は廣野さんから「ヒプステ」と「ヒプマイ愛」が伝わってくるすてきなコメントが送られ，ファンに見守られながらのフォトセッションでイベントは終了した。

　映画はまだまだ上映中なので，キャストの想いが詰まった作品が気になる人は，今すぐチェックしてみてほしい。

フォトセッションでは，サービス満点なキャストたちがさまざまなポーズをキメてくれた！　加藤さんと鮎川さんが前に立って，廣野さんの姿が見えなくなってしまうひと幕も……。仲良し加減が尊い

「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage《Bad Ass Temple VS 麻天狼》」公式サイト