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[TGS 2019]「仁王2」プロデューサーインタビュー。妖怪の力で多彩なプレイスタイルを許容する「戦国×妖怪×死にゲー」に
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印刷2019/09/12 22:42

インタビュー

[TGS 2019]「仁王2」プロデューサーインタビュー。妖怪の力で多彩なプレイスタイルを許容する「戦国×妖怪×死にゲー」に

 和風のダークな世界観と,やるかやられるかのシビアな戦いが楽しめる「仁王2」が,開発に12年をかけた「仁王」の発売から2年後,前作の長所を受け継ぎつつも「妖怪化」「妖怪技」「特技」「キャラクタークリエイト」といった新要素を取り入れて我々の前に姿を現した。そんな本作について,プロデューサー&ディレクターである安田文彦氏に話を聞いた。

画像集 No.010のサムネイル画像 / [TGS 2019]「仁王2」プロデューサーインタビュー。妖怪の力で多彩なプレイスタイルを許容する「戦国×妖怪×死にゲー」に

 「仁王2」は「戦国×妖怪×死にゲー」を謳うアクションRPG。前作「仁王」よりも昔の1555年を舞台に,人間と妖怪の間に生まれた主人公が,“霊石”を売り歩く商人・藤吉郎とともに戦国時代を駆け抜けていく。
 2019年5月24日〜6月2日には当選者限定のクローズドαテストが行われ,東京ゲームショウ2019には体験版がプレイアブル出展されるなど,慌ただしい動きを見せはじめている。

 バトルのプレイフィールは,東京ゲームショウ2019の最新レポート記事を読んでいただくとして,本稿ではプロデューサー&ディレクターである安田文彦氏に気になるところを聞いた。

「仁王2」のプロデューサー&ディレクターである安田文彦氏
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4Gamer:
 よろしくお願いします。まずは「仁王2」の開発におけるコンセプトを教えてください。

安田文彦氏(以下,安田氏):
 「戦国×妖怪×死にゲー」ですね。前作よりも妖怪にフォーカスしていて,敵として,より強大な妖怪が出てきます。また,主人公は妖怪の血を引いていて「妖怪化」「妖怪技」「特技」といった形でその力を使うことができます。

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4Gamer:
 「仁王2」は前作より少し前の時代が舞台になるようですが,主人公はどういった人物なのでしょうか。

安田氏:
 主人公は傭兵としてあちこちで妖怪退治をしていた人物で,商人・藤吉郎と出会い,2人で「秀吉」を名乗ることとなるんです。彼らの生き様を通し,「仁王2」らしいファンタジー要素を含んだ秀吉の時代をがっつりと描いていきます。歴史の重要ポイントを押さえた演出も入っていて,歴史好きの方にも刺さるストーリーになっていますよ。もちろん,織田信長も出てきます(笑)。

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4Gamer:
 史実をベースに,ファンタジーを含めた歴史が描かれるあたりは「仁王」と同様なわけですね。ではキャラクタークリエイトについて教えてください。

安田氏:
 出展バージョンではプレイ時間の関係上,いろいろな機能をロックしていますが,製品版では目や鼻などの調整に加え,加齢の具合,モーションの女性らしさなど,かなり細かくクリエイトできます。

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4Gamer:
 理想のキャラクターを作るのも楽しそうですね。では,「仁王2」の難度は前作と比べてどうなるのでしょうか。

安田氏:
 いたずらに難度を上げることがゲームを作る目的ではないのですが,「仁王2」の主人公は妖怪の力を持っていますから,前作よりも難度を下げる気はないですね(笑)。

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4Gamer:
 では,アクションゲームがあまり得意でない人への取り組みはありますか。

安田氏:
 非同期型協力プレイができる「義刃塚」(ぎじんづか)という新システムがあります。プレイヤーを助けてくれるNPC「すけびと」を呼び出せるんです。すけびとはオンライン上にいる他プレイヤーの姿や装備を反映していて,前作の「血刀塚」(ちかたなづか)から出てくる「屍狂い」(しぐるい)の味方版といったところでしょうか。

4Gamer:
 非同期型なら,深夜にプレイする人も安心ですね。

安田氏:
 そうですね。もちろん前作同様の協力プレイも存在しています。こちらは最大人数が1人増えて3人となっているんです。

4Gamer:
 苦手なボスも3対1であれば多少楽になりそうです。

安田氏:
 主人公が使える妖怪の力も強力ですし,敵を倒して良い装備を集め,しっかりとビルドを構築するというアクションRPG的な強化も可能ですね。

4Gamer:
 では,主人公が使える妖怪の力について教えてください。

安田氏:
 まず面白いのが「妖怪技」でしょうか。敵妖怪を倒して手に入れた「魂代」(たましろ)を装備すると,妖怪の技が使えます。苦しめられた妖怪の力を使って,ほかの妖怪を倒すというわけです。武器と同様に,魂代自体にもランダムで特殊効果が付与されるうえ,強化することもできますので,良い魂代を集めるのも楽しいでしょうね。

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4Gamer:
 新技であると同時に,ハックアンドスラッシュ的な面白さも併せ持っていると。

安田氏:
 クローズドαテスト以降に追加した新要素である「特技」も役に立つと思います。敵妖怪の大技をカウンターするというもので,うまく決まれば妖怪技を使う「妖力」をはじめとした,さまざまなリソースが回復するんです。
 また「妖怪化」では主人公が妖怪に変身します。妖怪化は,守護霊が持つ属性に応じた複数タイプが存在していて,敵の攻撃を弾いたり,回避を主体とした連続攻撃ができるというように,それぞれに異なる攻撃や特殊アクションを行えます。

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4Gamer:
 妖怪化を考えたきっかけは何だったのでしょうか。

安田氏:
 前作の「仁王」で,プレイヤーさんがいろいろなプレイスタイルを見せてくださったことがヒントになりました。妖怪になるとしても1種類だけではなく,さまざまなタイプを用意しようということになったんです。装備品,スキル,妖怪技,守護霊,妖怪化などを組み合わせることで,いろいろなスタイルでプレイしていただけますよ。その分,バランス調整は大変ですが(笑)。

4Gamer:
 バトルに大きな変化が加わっているわけですね。では「仁王」シリーズの軸として変化させなかった部分はどういったところでしょうか。

安田氏:
 さまざまなビルドによる多様性,装備を集めるハックアンドスラッシュ要素,そしてプレイヤーさんがいろいろと試行錯誤して強敵と戦い,ついに倒した時の達成感……といった部分は,いっさい変えてはならないと考えています。「仁王2」ではこうした部分のボリュームと密度を上げるべく開発を進めています。

4Gamer:
 では最後に,読者に向けてのメッセージをお願いします。

安田氏:
 発売は2020年の初頭となりましたので,これからの情報をご期待いただければと思います。また,東京ゲームショウに来られる方は,ぜひ出展バージョンをプレイしてください。「仁王」から変わらない良さと「仁王2」の新しさの両方を感じていただけると思います。現時点ではクリアできている人がほとんどいないので,我こそはという方はカッコ良くボスを倒してください。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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