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[GDC 2019]スマホ向けTES,「The Elder Scrolls: Blades」のセッションレポート。横画面でダンジョン,縦画面で生産など,プレイの状況に応じて持ち方が変えられる
セッションを担当したのは,本作でUIデザインを担当するMarie Jasmin氏だ。
セッションタイトル |
Marie Jasmin氏(UI Designer,Bethesda) |
セッションの内容は,TES Bladesにおけるユーザーインタフェース(以下,UI)設計を開発者向けに説明するというものなので,ゲームそのものの内容やリリース時期,日本向けに展開されるかどうかなど,ファンが気になるような話題は含まれていない。しかし,スマートフォンに最適化したRPGの設計という点で興味深い話だったので,簡単にレポートしよう。なお,ゲームの内容については,E3 2018でのレポート記事を参照してほしい。
[E3 2018]TESシリーズの新作スマホタイトル「The Elder Scrolls: Blades」が試遊出展。基本操作やグラフィックス,バトルを確認してきた
シリーズ最新作「The Elder Scrolls VI」が正式発表となった「The Elder Scrolls」の新作モバイル向けアプリ「The Elder Scrolls: Blades」が,E3 2018で試遊出展されていた。基本操作やグラフィックス,バトルを確認したのでここで紹介しよう。
縦持ちでも横持ちでもプレイしやすいRPGのUIとは?
TES Bladesは,基本的に一人称視点で進むゲームで,画面左下で移動,右下でカメラ操作という,スマートフォン向けFPSでよくある操作系を採用している。しかし,縦画面と横画面では表示領域の違いから,必要な操作が変わる場合もあるという。
開発中のバージョンでテストしたところ,縦画面ではやはり視界が狭いという問題が生じた。以下の写真は,同じシーンを横画面と縦画面で表示した例だが,縦画面で同じ範囲を視認するためには,カメラを横に動かさなくてはならないことが分かる。
Jasmin氏は,「横画面状態は没入感に優れる」と説明する。それなら縦画面は必要ないんじゃないかと考える人もいるだろうが,例えば電車やバスでの移動,片手しか使えない状態でもゲームをしたいという要望に応えるためには,縦画面の設計もおろそかにはできないという。当然ながら,縦横どちらでも支障なく使えるUIを開発するとなると,その分,デザインの作業量も増える。
結局,TES Bladesでは,横画面の場合はアスペクト比16:9(※縦画面なら9:16)を基準として,それよりも広い画面では表示領域を広げることで対処したそうだ。
面白いことに,限定公開中のβ版でプレイヤーの行動とプレイ履歴を集めたところ,横画面状態は縦画面状態よりもプレイ時間が長くなる傾向を確認できたそうだ。じっくり腰を据えて遊びたいときは横画面,縦画面は隙間時間でプレイしているということだろう。
β版のプレイヤーは,おそらくThe
こうしたプレイの違いについてJasmin氏は,縦画面と横画面でプレイスタイルが変わるわけではなく,プレイの状況に応じて持ち方を変えているプレイヤーが多いと分析しているそうだ。
今のところ,日本でのサービス予定についても発表されていないTES Bladesだが,シリーズのファンなら楽しめそうなタイトルになりそうなので,ぜひ日本での展開を期待したい。
BethesdaのTES Blades公式Webサイト(英語)
- 関連タイトル:
エルダースクロールズ:ブレイズ
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