インタビュー
「Battlefield V」のデザインディレクターインタビュー。なぜ,第二次世界大戦に回帰したのかなど,いろいろな話を聞いた
なぜ今回,第二次世界大戦を選んだのか。βテストの予定は。そして「Battlefield 1942」から登場し続けるあのマップは今回もあるのか,というようなことを尋ねてみたので紹介したい。
「Battlefield V」公式サイト
4Gamer:
まずは,自己紹介をお願いします。
Daniel Berlin氏(以下,Berlin氏):
私はDaniel Berlinです。街の名前と同じですね。DICEで「Battlefield V」フランチャイズのデザインディレクターをやっています。
4Gamer:
デザインディレクターというのは具体的に,どういう内容の仕事になるんですか。
Berlin氏:
デザインディレクターは,ゲーム全体のデザインをします。アートワークはアートディレクターが,サウンドならサウンドディレクターがいますが,私は,どのようなゲームにするのかを決めるわけです。チームと一緒に仕事をしながら方向性を決め,そこに持っていけるようにさまざまな部門の仕事をまとめていきます。
4Gamer:
大変そうですね。スタッフは何人ぐらいいるんでしょうか。
Berlin氏:
かなりの人数ではありますが,何人かというと,ちょっと分からないですね。
4Gamer:
ゲームの発売日は10月19日と発表されていますが,対応機種はどうでしょうか。
Berlin氏:
対応機種はPCとPlayStation 4,そしてXbox Oneです。
4Gamer:
前作の「Battlefield 1」のときは,5月に制作が発表されて,6月にはβテストの開催がアナウンスされました。「Battlefield V」のβテストは予定していますか。
Berlin氏:
ゲームの内容を発表したばかりですので,正確にいつ,どのようにやるのかはまだ決めていません。制作の途中ですし。ゲームの進捗がどのような感じかをもう少し理解したうえで,決めていくことになります。
4Gamer:
今回,なぜ第二次世界大戦を選んだのでしょうか。一部では,Vはベトナム(Vietnam)だ,なんて話もありましたし,Bad Companyシリーズの新作になるという噂も流れていました。
Berlin氏:
ええ,そういう予想がたくさんありましたね。そもそもは,我々が何を作りたかったかなのです。「Battlefield 1」は大変成功して,たくさんの人に気に入ってもらえました。で,次はどうするかというとき,オリジナルの「Battlefield 1942」に,現在の驚くほど進歩したテクノロジーを使えばどんなゲームになるだろうという話になりました。最新技術で第二次世界大戦を描く作品を,我々ならどのように作るべきか,ぜひ試してみたいと思ったわけです。
つまり,我々の「情熱」が第二次世界大戦を選んだ理由と言えますね。もう一度,最初に戻ってみようということです。
4Gamer:
イベントでも,「Battlefield 1942」はチームの情熱だけがあって,あとは手探りでゲームを作っていったという話がありましたね。つまり,「Battlefield V」は「Battlefield 1942」のリメイクという風に考えてもよろしいのでしょうか。
Berlin氏:
いえ,リメイクではありません。「Battlefield V」は完全に新しいゲームです。同じ第二次世界大戦を描いているということだけが,1942との共通点ですね。
4Gamer:
ところで,発表会の会場として選ばれたGfinity Esports Arenaは,ロンドンのeスポーツスポットです。「Battlefield V」はeスポーツへの進出を狙っていますか。
Berlin氏:
eスポーツ的な要素は「Battlefield 1」ですでに導入していて,コミュニティではプレイされているようです。「Battlefield V」でも,もちろんeスポーツを忘れているわけではありませが,今のところお話しできることがありません。
4Gamer:
観戦モードもとくに用意されていないんですよね。
Berlin氏:
それは見方によりますね。例えば,「Grand Operation」の最後がラストマンスタンディングになりますが,そこでキルされてもマッチの様子を見続けられます。観戦モードという名前のものはないのですが,そういう仕掛けはありますし,実装についても話し合っているところです。
4Gamer:
なるほど。ところで「Battlefield V」は,基本的に連合軍と枢軸軍の戦いということでいいでしょうか。
Berlin氏:
そのとおりです。今回のイベントでは,イギリス軍とドイツ軍の戦いを紹介しました。イベントで話したように,「Battlefield V」のライブサービスとなる「TIDES OF WAR」では今後,さまざまなコンテンツを配信していく予定ですので,期待していてください。
4Gamer:
枢軸側に日本が含まれるかどうかが気になるのです。
Berlin氏:
残念ながら,今はお話ができません。ただ,「TIDES OF WAR」では新たな勢力が登場しますし,新たな戦場も用意していますので,さらに深いゲーム体験ができるようになります。
4Gamer:
でも,日本海軍がいないとウェーク島のマップで遊べないじゃないですか。
Berlin氏:
ウェーク島! いや,あれは確かに素晴らしいマップで,ファンも多いのですが,今はまだお話しできません……。先ほども言いましたが,現在は開発の途中であり,さらに「TIDES OF WAR」という要素でゲーム体験の拡張を目指しているところですので,今のところ断言できる要素はありません。
4Gamer:
分かりました。私が「珊瑚海海戦」が大好きだということは覚えておいてください。ところでPC版ならではのフィーチャーはありますか。
Berlin氏:
それも今はお話しできません。とはいえ,PC版のプレイヤーは我々にとって非常に重要です。「Battlefield」シリーズには,多数のPC版のプレイヤーが存在していますし,PC版にはなんらかの要素を加えたいとは思っています。
4Gamer:
今回も,最大参加プレイヤー数は64人ですね。これには何か理由はあるのですか。もっと大勢でプレイしたいという要望もあるかと思うのですが。
Berlin氏:
ええ,やればできるでしょう。とはいえ,ゲームバランスやテンポ,さらには適正なマップの広さや移動の手間などを勘案して,これが最適のフォーマットであると考えているのです。ですので,ローンチ段階での最大参加人数は64人に設定しています。
4Gamer:
なるほど。ところで,バトルロイヤルについてはどう思いますか。
Berlin氏:
個人的には大好きですよ。熱心にプレイしています。ただ今回の発表では,「バトルロイヤルモード」のアナウンスはしていません。
4Gamer:
分かりました。実際のプレイは,E3 2018に合わせて開催される「EA PLAY」で体験できるんですよね。あと,ドイツのgamescomでも。
Berlin氏:
そのとおりです。機会があればぜひプレイしてください。
4Gamer:
本日は,お忙しいところありがとうございました。
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