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「ディビジョン2」の世界は,ワシントンD.C.をキャラクターの1つとして捉え,入念に構築していった。UBIDAY 2018にて行われた開発者プレゼンをレポート
「ディビジョン2」のプレゼンを行ったのは,本作のクリエイティブディレクターであるJulian Gerighty氏だ。Gerighty氏によると,「ディビジョン2」の世界を作るにあたって,“WORLD LOGIC”,“WORLD BUILDING”,“OUR IMMERSIVE WORLD”という3つのポイントがあったそうだ。
“WORLD LOGIC”の説明では,「ディビジョン2」の舞台としてワシントンD.C.が選ばれた理由が示された。それによると,シアトルやニューオーリンズなども候補に挙がったが,ワシントンD.C.には前作の舞台となったニューヨーク以上にバラエティ豊かなスポットがそろっていたからだという。
また前作の季節は雪景色の冬だったが,本作はその7か月後の真夏となり,暑く湿度の高い環境で,景観もコントラストをなしている。加えて,前作だと住人達は,謎のウイルスによって壊滅寸前のニューヨークの中で恐慌状態となっていたが,本作では時間の経過により環境に慣れ,新たな生活を送り始めているという部分も対照的だ。
“WORLD BUILDING”の説明では,「ディビジョン2」を開発するために撮影したというワシントンD.C.の映像の一部が披露された。開発チームは,都市にウイルスが蔓延した場合の対応について,政治家や警察,消防士,医療従事者にインタビューしたとのこと。また,かつて特殊部隊に所属していた人物から,武器の扱い方や身体の動かし方などのアドバイスを受けたことも明かされた。
さらに本作は,ワシントンD.C.の音にもこだわっている。例えば開けた大通りと路地とで異なる音の響きを忠実に再現するため,早朝や深夜など人の少ない時間を選んで収録を行ったとのこと。
また,本作にてワシントンD.C.の街並みを再現するべくSnowdrop Engineに新たなツールを組み込み,GIS(Geographic Information System,地理情報システム)データの使用を可能にしたことが紹介された。これにより,ゲーム内の世界とリアルのワシントンD.C.が1:1で呼応するマップを実現したという。
もちろん,ただマップがリアルなだけではなく,ゲームの設定と世界観に合わせて,地下鉄の駅や道路に停められたクルマが崩壊し,樹木に侵食された街並みを作っていったことが紹介された。
“OUR IMMERSIVE WORLD”の説明では,いかにして没入感のある世界を構築していったかが語られた。例えばジョージタウンに暮らす富裕層は,ウイルスの蔓延からいち早く逃げ延びたため,その住居にはクリスマスツリーや貴重品がそのまま残されている。そのほかの居住区にも前作から7か月の月日を経て,山積され腐敗したゴミなどが描かれる。
また商業地区にはさまざまな秘密が隠されており,大半の物資は持ち去られているが,人々が生活している痕跡も見られる。
そして,かつては権力の象徴だった巨大な建造物も,ただの大きな瓦礫と化している。
ゲーム内では,ワシントンD.C.を象徴するルーズベルトアイランドやリンカーンメモリアル,そしてホワイトハウスといった名所も訪れることとなる。その過程では,前作から7か月の間に何が起きたかを知ることもできるという。
また国立航空宇宙博物館は,政府の武器や弾薬が貯蔵されており,プレイヤー達を含めたゲーム内の全勢力が興味を持っているとのこと。結果として,本作のマップは前作より20%ほど大きくなっているそうだ。
プレゼン終了後には,来場者からの質問にGerighty氏が答えるコーナーも設けられた。その中で明らかになった情報を以下に紹介していこう。
まず本作のβテストは,「ぼんやりとだが,2019年の早い段階には行えるのでは」とのこと。またダークゾーンはもちろん存在するが,詳細は12月頃に明かされる予定で,驚くべき内容になっているそうだ。
前作の首謀者であるアーロン・キーナーは本作の物語にも関わっているが,詳細はぜひゲームをプレイして確認してほしいとのことだった。
そしてゲーム内の敵対勢力はすべて一新されており,その1つである「トゥルーサンズ」は,“武器を持って「オレ達は強いぞ」とオラついているような集団”だという。残りの勢力は,近いうちに順次公開していく予定とのこと。
会場では,「ディビジョン2」の試遊コーナーも設けられていた。今回出展されていたのは,E3 2018の開催に先駆けて行われたUbisoft Entertainmentのメディア向けイベントにて披露されたプレイアブルデモに,日本語字幕を付けたもので,4人のプレイヤーがチームを組んでトゥルーサンズに制圧された拠点を奪還するという内容だ(参考)。
選択可能なキャラクターは,新要素となる「スペシャリゼーション」の異なる3人。シグネチャーウェポンに「TAC-50C 対物ライフル」を装備した「シャープシューター」は狙撃に特化,同じくグレネードランチャーである「M32A1 マルチショットGL」を装備した「デモリショニスト」は広範囲攻撃が可能,そしてクロスボウを装備した「サバイバリスト」は音を立てずに敵を仕留められると,それぞれゲーム内での役割が異なる。
会場にはシャープシューター2体,デモリショニストとサバイバリスト各1体という固定の組み合わせが用意されていた。
プレイ中は,上記のプレゼンで示されたようにリアルな景観がとくに目を惹く。ミッションの序盤は崩壊し廃墟と化した施設内を,中盤以降は草木が生い茂り,ところどころに水溜まりがあるような荒れ地を,放置された瓦礫やクルマ,コンテナなどを使ってカバーリングしながら進んでいく。
ミッションの終盤には,敵の重装兵も登場した。重装兵は普通に攻撃してもダメージを与えられないが,背中に弱点があり,そこを撃って爆発させるとアーマーを剥がせる。したがって重装兵が味方の一人を狙っている隙に,もう一人が背後から弱点を狙うというような,戦術的なチームプレイも必要となりそうだと感じた。
まさに前作の正統進化版といった感じの「ディビジョン2」,発売までに順次公開される情報にも,引き続き注目していきたい。
「ディビジョン2」公式サイト
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