プレイレポート
「塔亰Clanpool」序盤プレイレポート。美少女内閣を引き連れてダンジョンを探索しよう!
「塔亰Clanpool」公式サイト
魔物の出現で崩壊したニホンに
美少女揃いの“電脳戦術内閣”が誕生!
舞台は近未来都市トウキョウ。突如上空に出現した逆さ都市群に侵食され,国会議事堂は“黒界議事塔”に変貌してしまう。塔から魔物達があふれ出し混乱が広がる中,この事態に対抗するために組織されたのが“電脳戦術内閣”と,魔物達と戦う“ギインドールズ”である。
内閣には支援班など,さまざまな人物が所属しているが,やはり中心となるのはダンジョンを攻略していく出撃チームだ。
本作の主人公でチームのリーダーとなる,明るく前向きな内閣総理大臣「神貫ナツメ」を筆頭に,真面目な令嬢である内閣官房長官「西園寺チヨ」,ちょっと内気な防衛大臣「漆原ホタル」,忍者の末裔だという,おっとりクォーター外務大臣「霧隠ミクリ」の4人を操作して,ダンジョンを攻略していくこととなる。
ここまでに登場したキーワードでピンと来たかもしれないが,本作では内閣にまつわる用語がいろいろともじって使用されている。そして,それがただのネタに留まらず,ゲームシステムにもしっかり活かされているのが面白いところだ。続いて,それらの要素を一つ一つ紹介していこう。
ダンジョンRPGの基本
突入前にまずは拠点で入念な準備から
本作では,拠点である“科技葉原Q-BOX”での準備と,ダンジョンである黒界議事塔の攻略を交互に進めていく。オーソドックスなダンジョンRPGの流れと言えるのでとっつきやすく,そのぶん本作独自の要素に集中できるだろう。
拠点ではクエストの受注やアイテムの購入のほか,ダンジョン探索に役立つ「電脳アプリ」の開発,後述するサポートキャラ「ガジェッティア」の強化など,さまざまなことが行える。また,条件を満たせばサブイベントも発生する。
まずはギインドールズに「デジスキン」を設定しよう。これは分かりやすく言えば“職”や“クラス”にあたるもので,変更することで“攻撃役”や“回復役”といった戦闘での大まかなタイプを切り替えられる。固い敵の多いエリアに魔法重視の編成で挑むことも可能だし,デジスキンごとに衣装も変わるため好みで選んでしまうのもありだろう。最初はアタッカーやヒーラーといった基本的なデジスキンのみが用意されているが,ゲームの進行と共に種類も増えていき,編成の幅も広がっていく。
また,ギインドールズのサポートのために製造されたのが「電脳精霊ガジェッティア」だ。どういったガジェッティアを装備するかによって,ギインドールズのパラメータと使用スキルが変化するのだ。ガジェッティアは集めた素材を用いて製造し,合成や強化をすることでランクアップしていく。合成時のスキルの継承もあるため,強力なガジェッティアを育成することは本作のやりこみ要素の一つと言えるだろう。
謎とギミックに満ちた
黒界議事塔へ潜入せよ!
黒界議事塔内部はおなじみの3Dダンジョンだが,壁を壊したり,落とし穴をジャンプして進んだりとさまざまなギミックが用意されており,考えなしに進めると痛い目にあうだろう。ギミックの解除には電脳アプリを使用するものもあるが,アプリを使うための電力には限りがあるため,ある程度慎重に進めていく必要もある。
歩んだ道のりの自動マッピングや,指定した位置まで進んでくれるオートパイロットといった親切機能はしっかり用意されているので,探索はじっくり腰を据えて行うことができる。
また,このダンジョン探索はなんと国民にリアルタイム中継されている。国民からの期待を背負っているギインドールズだけに,その仕事ぶりをしっかり見せつけないといけないというわけだ。
何度もトラップに引っかかったりと,つまずいていると支持率が低下してしまい,最悪「内閣総辞職」が発生,拠点に強制送還されることもある。とは言え,基本的には戦闘に勝利し,探索を進めていけば支持率が上がっていき,「シジリツフィーバー」が発生すれば,探索が有利になるさまざまなボーナスも発生する。
このボーナス発生を受けてから,未知の領域を探索したり,強敵に挑んでみたり,といった戦略的な探索をするのも面白いだろう。ダンジョン探索というと,トラップなどを警戒しつつ孤独にじっくり進めていくイメージがあるが,本作はこれらの演出のおかげで賑やかな印象があるのが特徴的だ。
戦闘はオーソドックスなターン制コマンドバトルで,ギインドールズの行動は「EP(エーテルポイント)」内で使用スキルを選択していく方式だ。EPがあるぶんだけスキルを連打することもできるし,EPを溜めておいて様子を見ながら戦うこともできる。先に述べたように,装着しているガジェッティアや武器によって使用スキルが変わるほか,属性の影響も大きいため,最適な組み合わせを探しながら育成していきたいところだ。
また戦闘中に条件が整えば,ガジェッティアとの「レンリツ」が可能になる。いわゆる時限強化状態で,レンリツに成功して「聖顕モード」になればHPが回復し,パラメータも大きく強化されるので,とくに強敵との戦いではタイミングを図って有効に使いたい。
ギインドールズへの評価は支持率だけに留まらず,ダンジョンからの帰還時には「ナイカク総選挙」も行われる。ここでは攻撃面やサポート面での4人の貢献度が発表され,1位になったドールズには次回探索時のボーナスなどが与えられる。こうなると,ついついお気に入りのドールズを1位に持っていきたくなるもので,探索中に余計に活躍させるような工作をしてしまったりも……。
塔の上階を目指し
美少女内閣の戦いは続く!
ゲームの進行によって科技葉原Q-BOXの設備も整い,拠点で行えることも増えていく。そのうちの一つが「エーテル感応」だ。エーテルをギインドールズの体に注ぎ込むことで「政痕」が発動,さらなる強化が望めるようになる。
エーテル感応は,特殊レオタードを着用したドールズの体にPS Vitaのタッチ機能を使って触れながら,スポットを探すというもの。ドールズがいちいち反応するので,なんとなくいかがわしいことをしている気持ちにもなってしまうが,これも彼女達の強化のためと割り切ってスポット探しに励もう。
ほかには,法案を提出する「法案シンギ」も行えるようになる。ここでは探索が有利になる要素や,新しいデジスキンの申請,さらにはサブイベントの発生などをプレイヤーが任意に提案できるのだ。とは言え,あくまで提案するのが自由なだけで,法案が通るかどうかは別問題。国民に「それいるの?」と思われてしまうような要望は,そのままでは否決されやすい。そんなときは賄賂……ではなくプレシャス(アイテム)を野党に贈ることで,可決の可能性を上げるのだ。
黒界議事塔では敵対勢力との戦いも待っており,攻略は一筋縄ではいかない。また内閣も一枚岩とは言えず,ギインドールズを快く思わない面々との衝突も存在する。“子供の遊び”なんて誹りを払拭し,国民を守るために美少女内閣の戦いは続くのだ。
筆者は,何度もダンジョンに出入りすることになるダンジョンRPGでは快適性が欠かせないものと考えているが,その点において本作はテンポ良くプレイできるゲームに仕上がっていると感じられた。
一方,ゲームの雰囲気は,プレイヤーの分身となる男性主人公が存在するわけではないため,いわゆる萌え系のギャルゲーというよりは,ギインドールズ達の頑張りや女の子同士の関係性を見守るものになっている。アニメなら変身ヒロインもの,と言えば伝わりやすいだろうか。
本格的なダンジョンRPGを遊びたい,でもどうせなら美少女達が仲良くしているところを見ながら楽しみたい……という人には,とくにオススメだ。
「塔亰Clanpool」公式サイト
- 関連タイトル:
塔亰Clanpool
- この記事のURL:
(C)2017 COMPILE HEART
- 塔亰Clanpool 【予約特典】超限定「デジスキン」プロダクトコード付きイラストカード 付
- ビデオゲーム
- 発売日:2017/10/05
- 価格:¥2,480円(Amazon) / 3075円(Yahoo)